みやや競馬

2020年有馬記念 予想。重い馬場を克服するパワーと持続力。

土曜日の馬場情報 良馬場  Aコース

含水率 ゴール前10.0% 4コーナー9.8% (5:30)

クッション値 10.5 やや硬め (7:00)

馬場状態ですが土曜日は良馬場でした、週中に雨もなく含水率も低い状態で、クッション値もやや硬めです。その割には時計が掛かっていて、11RホープフルS(当たった(〃’∇’〃))が2:02.8、前後半のバランスが61.9-60.9でスローバランス、これで上がり3F最速は勝ったダノンザキッド36.4なので、かなり力の要る重い馬場ですね。勝ったダノンザキッドは内から3,4頭目、2着オーソクレースは最内、3着ヨーホーレイクは内から2,3頭目で、外を回したアドマイヤザーゲとアオイショーの伸びはイマイチでした。3着ヨーホーレイクは出遅れましたが、ジワジワとリカバリーして4コーナーではダノンザキッドのすぐ後ろに居ましたから、中段で直線に入っています。展開次第ですが、後ろからだと厳しいかもしれませんね。

◎オーソリティ

○カレンブーケドール

▲バビット

△ラヴズオンリーユー 

★ワールドプレミア                          

 ☆フィエールマン                  

 Xキセキ                          

xクロノジェネシス                    

xラッキーライラック                

馬連 ⑩⑫=①④⑤⑥⑦⑨⑩⑫⑬ 15点               

3連単 ⑫-①④⑤⑥⑩-①④⑤⑥⑨⑩⑬ 30点

逃げるのはキセキ、バビットが離れた追走集団の先頭で、その外にオセアグレイト。中段の前からカレンブーケドール、オーソリティ、中段のやや前からクロノジェネシス、ラッキーライラック。中段からブラストワンピース、フィエールマン、クレッシェンドラヴ。中段やや後ろからラヴズオンリーユー、ペルシアンナイト、中段の後ろからワールドプレミア、モズベッロ。後方からサラキア、ユーキャンスマイルという並びを想定。

キセキなんですが前走はスタート決めて逃げ、浜中騎手が抑えきれずにハイペースの暴走でした。それでもL1標識まで踏ん張っていましたし、2000m通過は天皇賞(秋)よりも速い、適切なペースで逃げられればまだまだチャンスはありそうですね。前走のキセキの逃げを見てしまえば、ペースに拘わらず追いかけるのは嫌だと思うので、キセキが単騎で離して逃げる可能性が高いかと。もちろん内田騎手が腹を括ってキセキのすぐ後ろに行く可能性はありますね、これは良い手だと思います、キセキを風除けに出来ますし、バビットはパワーと持続力で勝負する馬で心肺機能も福島のラジオ日経賞で見せていますからね。もう1頭動きが読みにくいのがオセアグレイトですね、横山典騎手で外枠なので後方もあると思いますが、やる気があれば思い切って前に行くはずです。バビットとオセアグレイトがメイン集団をコントロールする形で、平均ややスローくらい。

内枠に入った馬で前に行きたい馬、スタートが速い馬が少ないので、カレンブーケドールとクロノジェネシスが内へ切れ込んで中段やや前、その外にオーソリティは土曜のダノンザキッドのようなイメージ。ラッキーライラックは出たなりで中段くらいでしょうね、その後ろにフィエールマンが控えて、ワールドプレミアとラヴズオンリーユーは内で脚を溜めそう。

最終向正面です、メイン集団のペースが遅ければフィエールマンが捲りに行くと思います、これにラヴズオンリーユーが続き全体のペースが上がりそうです。こうなると5F戦になって持続力だけでなく、心肺機能が問われるはずです。この辺りから11秒台の後半を連発してくると、AT値(無酸素性作業閾値)が低い馬は直線で大きく失速するでしょうね。フィエールマンが来た時にオーソリティが乗っていくかどうか、ここの一瞬の判断が遅れると、オーソリティは馬群に飲まれてしまうと思います。フィエールマンが動かなかった場合は、ラヴズオンリーユーが単独で動くことは考えにくいです、今のミルコは判断が良くないですからね。

フィエールマンが動かないケースでは、バビットとオセアグレイトがジワジワとキセキとの差を詰める感じで、隊列は変化なく3コーナーに入っていくと思います。後方ではラヴズオンリーユーとワールドプレミアが、馬群の切れ目から外目に出すはずで、前は動きが少ない半面後方でのポジション取りが熾烈になりそうですね。

4コーナーです、この地点でL2標識付近ですから11秒台に入っているはずです。向う正面でフィエールマンが捲りを打てば、この辺りでキセキを捕まえているはずです、バビットがフィエールマンの捲りに併せられるかどうか、併せられないとフィエールマンは内へ切り込んでくるはずで、頭を抑えられてしまい万事休す。そうなってしまうとカレンブーケドールやクロノジェネシスも影響を受けると思います。オーソリティはフィエールマンに乗る形でショート捲り、その外にラヴズオンリーユーですが、このコースは伸びないんですよね~。ワールドプレミアとラッキーライラックも外からだと危うくなりそう。

4コーナーではフィエールマンが捲りに来なかったパターンも想定しておきます、バビットがキセキを追いかけオセアグレイトがこの辺りで一杯になりそう、カレンブーケドールはやり過ごせそうですが、クロノジェネシスは一瞬待たされそうですね。オセアグレイトを上手く捌けないと中段の馬も厳しくなりそうで、ラヴズオンリーユーやワールドプレミアが、外ではなく内へ行った場合に影響がありそう。オーソリティはオセアグレイトの減速を予想して1頭分外を回すと思うので、そうなると今度はフィエールマンが大外を回されてしまう危険が出てきますね。

直線L1標識付近です、フィエールマンの捲りがあった場合ですね。フィエールマンが内から3頭目、オーソリティが内から4頭目くらいなので、ラヴズオンリーユーとワールドプレミアの縦の隊列に居る馬は、伸びない可能性がありますね。カレンブーケドールとクロノジェネシスは内で一瞬待たされると思いますが、キセキとバビットを交わして前を追いかけるでしょう。昨年の有馬記念、今年の天皇賞(秋)で坂で加速できていないフィエールマンは、登りの前の段階でセーフティーリードを作れるかどうか、パワーでは見劣ると思うので、一旦先頭に立っても昨年のように逆転される可能性が高いと思います。

フィエールマンが捲りに行かなかった場合、昨年早目に仕掛けてL1で垂れているのは、ルメール騎手も分かっているので、捲りに行く可能性は30%のイメージです。ただ捲りに行かないと4コーナーは外を回されてしまいますし、直線でも内から4頭目あたりでギリギリのはず、決して馬場の良いところを通れるわけではないと思います。バビットがキセキを捕まえるタイミング次第では、キセキやバビットの残り目は十分あると思います、バビットは福島のラジオ日経賞で4F戦、セントライト記念で5F戦を逃げ切っているので、パワーと持続力を兼ね備えたうえに心肺機能も持っている、トップスピードの質では見劣りますが、直線入り口でクロノジェネシスやカレンブーケドルがオセアグレイトの処理に手間取ると、残る可能性が出てきます。

オーソリティはスムースなレースが出来るはずで、この馬場で36秒台の上りなら勝負になると思います。カレンブーケドールはバビットがロンスパに持ち込んでくれれば、オセアグレイトを上手く交わして持続力勝負、クロノジェネシスは距離不安があると思いますが、内枠でスムースなら伸びるはず、瞬発力があるタイプなので、多少ロスがあっても距離さえ持てば馬群をこじ開けて伸びるはずです。ラッキーライラックは馬場が合うかどうか、軽い高速馬場での好走歴が多いので、今の中山の馬場は合わない可能性があります。あとはワールドプレミア、直線どこを選択するかですね。

では1頭ずつ見て行きます。

◎オーソリティ  ・心肺機能はやや高い、パワーは高い、瞬発力はまぁまぁ。・トップスピードの質はやや高い、持続力は高い。好材料:コース適性、距離適性、休み明け2走目。 悪材料:特になし。美浦w39.1-12.5,強め1馬身先着、バランス良い。

前走のアルゼンチン共和国杯が休み明けプラス12㎏で快勝、外枠からスッと先行出来るスタートセンスと、折り合いもバッチリで12番枠でも不利はないと思います。お父さんオルフェーヴルはこのレース2勝、母父シンボリクリスエスもこのレース2勝と血統的のも好相性ですし、母系はシーザリオなのでサドラーズウェルズが入っています、重い馬場でもバテないスタミナとパワーを持っているはずで、今の馬場もこなせるはず。絶好調の川田騎手ですし、土曜も6枠10番からダノンザキッドを勝たせた手腕を、ここでも期待しています。

○カレンブーケドール  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーはやや少ない、瞬発力はまぁまぁ。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。・休み明け良くない。好材料:コース適性。 悪材料:特になし。美浦坂路37.4-12.5,持ったまま併入、バランス良い。

重馬場のジャパンCで2着しているように、距離適性と馬場適性は文句なし。今回は池添騎手を配して勝ちを狙ってきましたね。先行出来るので大きく負けることはないはず、あとは相手関係と展開だけでしょう。とにかく4コーナーから直線がスムースなら止まらないはず。

▲バビット  ・心肺機能はやや高く、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。好材料:コース適性。 悪材料:初古馬戦、距離適性。栗東坂路40.9-13.1,単走持ったまま、バランス良い。

前走菊花賞は陣営が認めているように調教失敗、同じ轍は踏まないと思うのでしっかり仕上げてくるはずです。関東の水が合うのか中山・福島で好走していますし、逃げても良いタイプなので展開不問。キセキとの絡みと、フィエールマンの出方次第では十分残り目があると思います。

△ラヴズオンリーユー  ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。・スタートが悪く、掛かることがある。好材料:コース適性。 悪材料:馬場適性。栗東w37.5‐12.1、単走やや強め、バランス良い。 

今の中山の馬場がどうか、オークスの走りから距離はこなせると思いますが、重い馬場を克服できるかは未知数ですね、鳴尾記念も良くなかったですからね。内目の枠にはいったし、ロスなくスムースに運べばチャンスはあると思います。

★ワールドプレミア  ・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質は低く、持続力は高い。好材料:休み明け2走目、コース適性。 悪材料:届くかどうか。栗東w40.6-12.6,単走持ったまま、バランス良い。

昨年3着ですからコース適性は良いですね、枠も内目だしロスなく運べば昨年の再現も。

                          

 ☆フィエールマン  ・心肺機能は高く、パワーはまぁまぁ、瞬発力は高い。・トップスピードの質は高く、持続力はまぁまぁ。・休み明けでも走る、疲労はディープ産駒通りと予想。・坂は良くない。好材料:距離適性。 悪材料:コース適性。美浦w39.3-12.7,単走持ったまま、バランス良い。 

先に動いてしまうと終い甘くなりそうです、坂が苦手な感じなので勢いを付けて登り切ってしまいたいはず。ただこの枠だと仕掛けが遅くなればなるほど、外を回されてしまうので今度は距離ロスと、馬場の悪いところを通すリスクが出てきます。枠順も含めて今回は条件が向かないかも。

                 

 Xキセキ  ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は化け物レベル。・休み明けはやや良くなく、使い減りしない。好材料:コース適性。 悪材料:蓄積疲労。栗東坂路37.3-12.3,単走持ったまま、バランス良い。  

単騎逃げで折り合いが付けば粘る可能性が高いですね、2年前とは違って内目の枠ですし、バビットが控えてくれれば前半ゆったり入れるはず。正面スタンド前でテンションが上がらなければ、今の中山の重い馬場はトップスピードの質が問われませんから、パワーと持続力で逃げ切りも。

                        

xクロノジェネシス  ・バゴ産駒でかなり掛かる、外枠は危険。・強烈な瞬発力がありトップスピードの質は高く持続力はまぁまぁ。・心肺機能も高いがハイペースバランスでは割引。・パワーも有り坂でも加速できる。好材料:コース適性。 悪材料:距離適性。栗東w38.1-12.2,持ったまま併入、バランス良い。  

オークスの走りを見るとちょっと距離が長いかなと思います、特に今の中山は馬場が重いので実際の距離以上の距離適性を求められそうで、オークスでL1垂れてしまったことが不安です。内枠生かしてロスなく回って直線勝負だと思いますが、それでもちょっと不安ですね~。

                  

xラッキーライラック  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は高い。・トップスピードの質は高い、持続力はやや高い。・阪神でのL2最速戦が得意。・休み明けは良くない。好材料:コース適性。 悪材料:騎手弱化、距離適性。栗東w38.4-12.1,単走持ったままバランス良い。 

この馬の場合は距離不安はないのですが、好走しているのが高速馬場でのレースばかりですから、今の馬場状態はプラスではないと思います。4F戦や5F戦になる可能性が高く、展開も合わない可能性が高いと思います。