走破時計 2:26.8 前半1000m 63.4 上り3F 32.3
まずは馬場状態ですが、予想通り良馬場で超高速馬場でしたね、直前に雨が降ってきましたが全く影響はなかったと思います。レースの上りはL3からシフルマンに並びかけたサートゥルナーリアのもので、32.3とうい2400mのレースとは思えない速さです。特にL1ですね、11.3と全く落としていません、今の阪神芝コースがトップスピードの質と持続力をハイレベルで求められる証でしょうね。
グラフを見て分かる通りこのレースは後半1000mだけのレースになっています、なのでこれで各馬の能力、特に心肺機能と距離適正に関しては評価の対象にしない方が良いと思います。L3から10秒台に入る展開なんて普通はありえませんし、ラップ推移からも後半1000mだけの勝負になってしまっていますので、このレース結果を各馬の次走には参考にしない方が良いですね。
勝ったサートゥルナーリアに対してヴェロックスは、トップスピードの質と、L2でもう一段加速したサートゥルナーリアの瞬発力に完敗でした。この地点は下り坂なのでどちらかというと、瞬発力よりもトップスピードの質が問われたはずです。もちろん瞬発力ではサートゥルナーリアには全くかないませんけどね。
ワールドプレミア豊騎手は権利取りの為に最善を尽くした乗り方でしたね、3着を確保するにはどうすべきかを考えて、上位2頭は無視した乗り方でした。最内でコースロスをなくし4コーナーからスムースに前を追える位置取り、3着を確保したのはこの位置取りと、ワールドプレミアが今まで見せていなかった、もう1枚のギヤを持っていたことでした。
シフルマンの松山騎手はドスローに落とす展開でしたが、これは昨年もメイショウテッコンで同じようなレースをしていますね、昨年はもう少し速くて1000m通過61.9でしたが、今年は63.9とさすがに落とし過ぎました、直前の雨で馬場状態を読み間違えたのかも。シフルマンに関しては4コーナーでも詳しく。
ヴェロックスはサートゥルナーリアの後ろから、この時点で川田騎手は2着確保の追い方でしたね。ヴィントを風除けにスムースに外に出したのがワールドプレミアで、勢いを殺さずに直線に入っていきました。これで一気に伸びてきましたね。
シフルマンですが、L2標識までサートゥルナーリアの内で頑張っています、L3のラップが10.8なのでこの加速に対応してきたんですね。もちろんサートゥルナーリアは余裕を持ってこのラップを踏んでいますし、この地点は下り坂なのも味方しました。しかしレッドジェニアルに対しては互角の勝負でしたから、次走は期待できるかもしれませんよ。
ここでもシフルマンを、L1標識付近ではまだ3番手を確保しているんですね、全頭評価で書いた通り非ノーザンF生産のハービンジャー産駒ですから、休み明けは良いわけがない。これでL1まで頑張ったのは高評価でしょう。
では1頭ずつ見て行きます。
1着はサートゥルナーリア、スタート決めて2番手、ヴェロックスよりも前を取った時点で勝ちは決まりましたね。後半1000mだけのレースで今後に向けての評価はできませんが、元々評価していたトップスピードの質と瞬発力の異様な高さ、ヴェロックスにはやや劣るがそれでも高く評価できる持続力、この辺はいかんなく発揮してきました。この展開なら何回やっても負けませんね。次は菊花賞ではないようですが、この馬の天敵になるとしたらキセキかな~。
2着はヴェロックス、超高速馬場でサートゥルナーリアの後ろからになった時点で川田君も諦めていたはず、特にドスローの展開ではサートゥルナーリアのトップスピードに適わないのは分かり切っていましたからね。本番は次ですからアクシデントなく前哨戦を叩けて良かったはずです。
3着はワールドプレミア、豊騎手の序盤のコース取りが素晴らしかったですね、最内で足を溜めて4コーナーもギリギリまで待ってからスムースに外に出し、直線で一気に伸びてきました。上がり3F32.3はサートゥルナーリアと同じ1位タイの時計です。ただ今回は後半1000mだけの競馬になっていますから、流れた中でこの足が使えるかどうかは未知数です。
4着はレッドジェニアル、騎手の差が出ましたね、序盤からサートゥルナーリアの外に出していたため、1頭分距離ロスがありました。強い馬が直線入り口で狭くなるのを嫌って、外目に出すなら分かりますが、この馬は挑戦者の立場ですから騎乗を批判されても仕方ないと思います。
5着はユニコーンライオン、前に行けなかったので、トップスピードの差でこの着順でした。本来なら流れた中での持続力勝負が持ち味なので、展開も向きませんでしたね。
6着がシフルマン、再三書きましたが次走期待できる1頭です。
馬券の方はギリギリトリガミ回避でした。的中して良かった~~~。