走破時計1:47.8 前半800m47.8 上り3F36.0
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は今年の中山牝馬S、緑は今年の福島牝馬Sのグラフです。
ドナアトラエンテから行きましょうか、この馬が大敗したのは今回で2回目、中山牝馬Sが不良馬場でハイペースバランスを、自身もハイペースバランスで先行して凡走しました。それが赤のグラフなんですが、青のグラフの今回とよく似たラップ推移になっていますね。今回も2,3番手で先行していて、自身も平均バランスだったので、心肺機能で見劣ったんでしょう。今年の初富士Sではハイペースバランスでしたが、離れた追走集団の前で自身スローバランスで1着。福島牝馬Sの緑のグラフからも、中緩みを作るかスローバランスの3F戦が好走パターンですね。
テルツェットはダービー卿CTでバテ差しを決めています、高速馬場でハイペースバランを持続力で圧倒した形でした。今回も平均バランスでL4から11秒台を連発しています、自身のL1は11秒台で踏ん張った可能性があり、持続力の高さは大きな武器ですね。マジックキャッスルはそつなく乗りましたね、不利もなかったのですがこのクビ差は1㎏の差でしょうか。改めて適性の幅が広い事は見せましたね。
逃げたのはローザノワール、2番手にドナアトラエンテ、その外にシャムロックヒルが並んでここまでが先行勢、中段の前からフェアリーポルカ、マジックキャッスル、シゲルピンクダイヤ。中段からイカット、マイエンフェルト、サトノセシル。中段の後ろからクラヴァシュドール、テルツェット、ウインマイティ―、という並びでした。
少頭数ということもあり大きく遅れる馬も居ませんでした、先頭から10馬身位で収まっていましたね。ローザノワールが出ムチを入れて逃げ体勢、外からシャムロックヒルも行く気を見せましたが、ドナアトラエンテが2番手を確保しました。川田騎手は促していたので、恐らく前走差し損ねたことを気にしていたんでしょうね。フェアリーポルカが中段の前で最内、良い位置だと思いましたが。マジックキャッスルはドナアトラエンテを見る位置を確保できました。シゲルピンクダイヤは外々を回されてしまいましたね。
逃げ争いを嫌ったのかサトノセシルは行く気を見せませんでしたね、この辺りは事前にローザノワールが行く気満々のコメントを出していたらしいので、レース前の舌戦が影響したのかも。結果的にこの馬の位置でもややスローで、平均に近いペースで4F戦なので、位置に関係なくペースが大事な馬ですね。テルツェットはいつも通り後ろから、ミルコに替わったウインマイティ―はスタート五分でしたが、出して行かずに後方からになってしまいました。
4コーナーです、この辺りでドナアトラエンテが怪しくなります、内からフェアリーポルカがスルスル上がって、外ではシャムロックヒルとシゲルピンクダイヤも苦しくなりました。ここでマインフェルトが下がったスペースを使ったのがサトノセシルで、中目をスムースに回したことで距離ロスが最小限でしたね。しかもすぐ前にマジックキャッスルが居て格好の目標になりました。そのサトノセシルの後ろに居たのがテルツェット、こちらもスムースでしたね。
直線L1標識付近です、ローザノワールが粘りますが、ここからフェアリーポルカが内から抜け出し、中目からマジックキャッスルが続きます。その外からサトノセシルが伸びてきて、間をテルツェットが割って差し切りでした。フェアリーポルカは4コーナーで後退したドナアトラエンテのスペースを使って、スムースに抜け出しましたがゴール前で減速率が大きくなり4着、56㎏も影響したと思いますが、ダート戦は余計だったかも。
マジックキャッスルは4コーナーでドナアトラエンテが一杯になり、シャムロックヒルが下がるまで待たされてしまいましたね。この馬は瞬発力が低いので、L3から全開で行きたいはずですからね。この辺りは戸崎騎手も誤算だったでしょう。L3から全開で持続力を生かせたのがテルツェットとサトノセシルでしたね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はテルツェット、ルメール騎手を配してきたということはこういうことなんでしょう、展開もドンピシャでしたね。スタートはいつも通りでしたが、平均バランスから4F戦になりトップスピードの質が問われず、持続力勝負にしてくれればありがたいですね。マジックキャッスルよりも1㎏軽かったことも、差し切れた要因だと思いますが、4コーナーのコース取りが素晴らしかったですね。
2着はマジックキャッスル、4コーナーで一瞬待たされたので、展開的にはドンピシャではなかったですね。信頼して付いて行ったドナアトラエンテが、4コーナーでまさかの失速ですから運がなかったです。1㎏重かったし100%には仕上げていないと思うので、悲観することはないですね。
3着はサトノセシル、逃げるかと思いましたが控えて中段から、結局この馬のペースは前走と同じようなペースで、自身ややスローからの4F戦で持続力を生かせました。特に良かったのが4コーナーの位置取りですね、マイエンフェルトが下がったことで、外から1頭分内に入れて中目を通せました。外を回したシャムロックヒル、シゲルピンクダイヤ、ウインマイティ―が凡走していることからも、この位置取りが好走の大きな要因だと思います。
4着はフェアリーポルカ、4コーナーを回った時には勝つかと思いましたが、ゴール前で減速率が大きくなり垂れてしまいました。この馬も1㎏重かったことが影響したのかも。福島牝馬Sを勝った時は54㎏だったので、斤量が影響したのかもしれません。
5着がクラヴァシュドール、ゲートの中で煩いところを見せてやや遅れましたね、このゲート内での煩さは今後に向けて大きな不安材料になります。今回はプラス14㎏だったので、絞り切れていない感じもありましたが、直線では悪くない持続力を見せているので、徐々に良くなっている感じはありますね。
7着のイカットは直線でフェアリーポルカが内に寄れたことで減速、コースが無くなり追えませんでした。残り100m付近の勢いはフェアリーポルカに勝っていたので、スムースなら3着争いをしていたかもしれませんね。
馬券の方は馬連だけでトリガミ、3連単が当たりませんね~。
次回は関屋記念の予定です。