みやや競馬

2022年金鯱賞 回顧。得意パターンに持ち込んだジャックドール。

走破時計1:57.2    前半1000m59.3   上がり3F 34.6

まずは馬場状態ですが良馬場でした、含水率が前日からほぼ変わらずで、クッション値も若干上がりましたが大きく変化なしですね。8Rの4歳以上1勝クラスが2200mで2:12.7で、クラスを考えると結構早い時計が出ていますね。9Rの岡崎特別が2勝クラスの1400mで1:20.0、L3で10.9が出ているので、高速馬場と見て良いでしょうね。

内外は直線がフラットですが、3,4コーナーはハッキリ内優位でしたね。1着のジャックドールは当然最内、3着アカイイトが内から2頭目、5,6着のギベオンとショウナンバルディが最内でした。コーナーで内目を回して、直線はどこでもスムースなら伸びる状態ですね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年白富士S、2021年大阪杯のグラフです。

ジャックドールがレコードタイムで快勝しましたね、青と赤のグラフを見れば分かる通り、前走の白富士Sとほぼ同じラップでした。前後半59.3-57.9のスローバランスで、スタートして4F目から11秒台を連発しています、ただ馬場状態を考えると実質的に4F戦くらいの感じですね。スローからの持続力は今までも見せていたので、順当な結果ですね。

レイパパレは控えました、”川田君試したな”と思いました。調教でも馬の後ろから進めていたので、余程ペースが遅くなければ控える競馬を試す作戦だったのでしょう。ジャックドールとは斤量差がありましたが、この展開では見劣りますね。まぁ枠的にも通したコースも外目になってしまったので、今回はちょっとロスがありましたね。本番へ向けてこの馬の特性を確認したので、大阪杯では厳しいペースになるかも。

逃げたのはジャックドール、2番手にシフルマン、3番手にギベオン、その外にレイパパレまでが先行勢。中段の前からシャドウディーヴァ、中段やや前からステラリア、中段からアカイイト、サンレイポケット。中段のやや後ろからアラタ、ショウナンバルディ、ランブリングアレー、中段の後ろからポタジェ、後方からソフトフルートという並びでした。

ジャックドールがスンナリ先頭でした、ショウナンバルディとギベオンが控えたので、ジャックドールは無理することなく先頭でした。シフルマンが9番枠から上がってきましたが、ジャックドールにプレッシャーを掛ける程ではなかったです。レイパパレがシフルマンの後ろで折り合い重視、これは川田騎手と高野厩舎の作戦でしょうね。

先行勢に対して4馬身程シャドウディーヴァが中段の前から、内にはスペースが有りましたが、最内に行かずに内から3頭目を回していたのは不思議でした。その後ろにこちらも外からステラリア、福永騎手とミルコの位置取りには理解が出来ませんでした。ショウナンバルディが下げて行って中段のやや後ろ、ポタジェはスタート五分でしたが、全く出して行かずに中段の後ろからでした。

4コーナーです、ジャックドールが4F目から11秒台に入れて中緩みを作らない展開なので、隊列に大きな変化はなかったですね。アカイイトが3コーナーの入り口で内へ切り込み内目を回していました。シャドウディーヴァ以下が3コーナー入り口あたりで前との差を詰めました。内から3頭目だったのがレイパパレ、シャドウディーヴァ、ステラリアとランブリングアレー、ポタジェがさらに外を回していました。

直線L2標識付近です、ジャックドールはL3区間で11.0を出していますが、この区間では差を広げていませんね。高速馬場だったのでトップスピードの質は評価できませんが、このスピードを逃げて出して来たことは改めて評価しないといけませんね。この辺でシフルマンが苦しくなりましたね。ショウナンバルディが内を通して上がってきました。問題はソフトフルートで、直線入り口でアラタの内へ行こうとして交錯、バランスを崩していましたね。

直線L1標識付近です、アカイイトはL2区間で外目に出してスムースでした。ジャックドールがL2で11.3でレイパパレに差を付けましたね、レイパパレもトップスピードの質で勝負するタイプではないですからね、ただジャックドールに差を付けられたのは印象が悪いですね。ギベオンが粘って5着、その後ろからショウナンバルディが内から伸びて6着でした。ポタジェが外からジリジリ伸びましたが4着まで、上がり最速でしたがこの馬のトップスピードの質では届きませんね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はジャックドール、スローバランスでロンスパ、実質3F戦くらいですから得意パターンに持ち込めましたね。もちろんL3から11.0-11.3を出しているので、このパターンだとかなり強いですね。今後へ向けては心肺機能がはっきりしないので、厳しいペースになった時に対応できるかは未知数ですね。

2着はレイパパレ、控えて末脚勝負に出たので2着でも及第点ですね。恐らく控えるのは今回が最後だと思うのですが・・・。今回56㎏だったので斤量を考えて控えても良いと考えてしまうかもしれないので、ハイペースにしてくれる馬が居た方が良いでしょうね。

3着はアカイイト、3コーナーの段階で中段のやや前に居ましたから、ロンスパになって持続力を生かせましたね。特に前半は先行勢に対して4馬身程間隔を空けていましたから、この馬自身はL5辺りから前よりも速いラップを踏んでいるはず。この馬の上り3F34.7ですし、L1でギベオンを交わしているので持続力の方が目立ちましたね。

4着はポタジェ、初手の位置取りが後ろになる謎騎乗で、今日の馬場と展開では届きませんね。前に居れば2着はあったかもしれませんが。この馬もキレッキレのトップスピードの質はなく、持続力とパワーで勝負する感じですね。

5着はギベオン、3番手先行で最内を回したので、ロスなく進めてよく粘りましたが、L2でジャックドールとレイパパレに見劣っているので、この辺りはスピード負けした感じですね。

サンレイポケットは7着、外枠でしたが中段辺りから進めて居ましたが、内から3,4頭目を回していたので、そのロスが大きかったのかもしれませんね。直線ポタジェに見劣ったのは印象が悪いですね。

馬券の方は馬連だけでトリガミでした。次回は阪神大賞典の予定です。