走破時計1:59.7 前半1000m60.2 上がり3F 34.9
まずは馬場状態ですが良馬場でした、午前中は稍重でスタート、午後になって良馬場に回復しました。予想よりは回復が遅れた印象で、走破時計も少し遅かったですね。9Rの野島崎特別2勝クラス2000mが2:00.1なので、標準的な良馬場ですね。
風の影響ですが、レース中は南東の風2.9mだったそうです。予想の4mよりは弱かったのですが、ラップタイムと隊列、着順を見ると影響はあったはずです。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。
風の影響が表れているのがL3からのラップで、L3から12.0-11.4-11.5とL3で加速できていません。L3区間は3コーナーが含まれるので、向かい風を受けている部分ですから、加速できなかったんでしょうね。そしてL2で追い風になり加速して、L1でも11秒台を持続したというラップですね。
逃げたアスクビクターモアは終始風を受けていますから、よく頑張ったのですが、田辺騎手らしくペースを落としましたね。これだと後ろの馬は足が溜まるので、逃げ方としては中途半端の印象です。3F目からドンドンペースが遅くなったところで前に行ったのがイクイノックス、外枠からだったので前に馬を置けず、ペースが遅くなって我慢できなくなった感じ。この部分もこの馬の能力の高さですよね。
L2一気に差を詰めてきたのがドウデュースで、自身のⅬ2は11.0くらいを出していると思うので、トップスピードの質は高いものを見せましたね。この区間だけで前に居たオニャンコポン、ジャスティンパレスを捕まえています。もちろん豊騎手の仕掛けのタイミングとコース取りも最高でした。
逃げたのはアスクビクターモア、2番手にデシエルト、中段の前からボーンディスウェイ、ビーアストニッシド、イクイノックス。中段のやや前からダノンベルーガ、ジオグリフ、中段からキラーアビリティ、ダンテスヴュー、サトノヘリオス。中段のやや後ろからトーセンヴァンノ、グランドライン、オニャンコポン、中段の後ろからジャスティンロック、ラーグルフ。後方からドウデュース、ジャスティンパレス、マテンロウレオという並びでした。
逃げるかと思ったビーアストニッシドはスタート出ていますが、和田騎手の手は動かず。他に行く馬が居なければ逃げても良いくらいの気持ちだったのでしょう、午前中が稍重だったので無理に出して行きたくなかったんでしょうね。もう1頭デシエルトはスタート直後に躓きました、これで若干遅れて外から上がってきましたが、2番手まででした。スタート後の2F目が11.0ですから、先頭に出るまでには行けませんね。1,2コーナーで田辺騎手がペースを落とし、向正面に入ってこのレースのボトム12.8までペースが落ちました。
外からスタートが良かったジオグリフが1コーナーまでは中段のやや前、ペースが落ちたコーナー区間でイクイノックスが前に入ってくれて、風を受けずに済んでいます。ダノンベルーガがスタート五分から中段のやや前、ドウデュースはスタート五分から後方でしたね。外から来られたこともありますが、行き脚が付かなかった感じもありました。
4コーナーです、L3とL2の間位でこの辺りで追い風になる地点ですね。アスクビクターモアが先頭で、デシエルト、ボーンディスウェイ、ビーアストニッシドがまだ頑張っています。最内からダノンベルーガでその後ろからキラーアビリティ、外からイクイノックスでその後ろからジオグリフがスムース。ドウデュースがジワっと上がってオニャンコポンの後ろ。ここからペースが上がって、ダンテスヴューがスピード負けした感じで下がっていきます。
直線L1標識付近です、アスクビクターモアが頑張り先頭を維持、ボーンディスウェイとビーアストニッシド、デシエルトが苦しくなり下がりました。内からダノンベルーガ、外からイクイノックスとジオグリフが先頭に並びかけます。前から2列目にキラーアビリティ、その後ろからジャスティンロック。ドウデュースが外から伸びてオニャンコポンとジャスティンパレを捕まえます。
L1標識からイクイノックスとジオグリフが並んで伸びて、坂上でジオグリフが1馬身出たところがゴールでした。ダノンベルーガとアスクビクターモアが粘っているところで、外から一気に来たのがドウデュースで3着でした。ドウデュースは恐らくL2から11.0くらいを連発した感じで、トップスピードの質と持続力、パワーを見せてきましたね。ジャスティンロック、オニャンコポンはドウデュースに見劣りましたね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はジオグリフ、まずはスタートですね。出遅れることなくポンっと出て中段のやや前、1,2コーナーで外からイクイノックスが上がってくれたので、向かい風区間の向正面から3コーナーで風を受けずに済みました。福永騎手の仕掛けのタイミングも完璧でしたね、風を受けないところで外に出して、スムースに差し切りました。L3が12.0で恐らくこの馬も外を回していますが、同じようなラップだったはずで、速いラップを踏んだのはL2から2Fでした。これが共同通信杯との違いで、速いラップを踏めるのは2Fまでのような気がしますね。
お母さんがアロマティコでエリザベス女王杯3着があるので、2400mはこなせる可能性はあると思います。ただ喉鳴りを抱えている馬なので、それがいつ顕在化するかと、今回は上手く行ったスタートもまだ安心はできないと思います。
2着はイクイノックス、ちょっと運がなかったですね。1,2コーナーでジオグリフの前に出てしまったことが最大の敗因だと思います。田辺騎手がペースを落としましたから、あれで抑えが効かなくなった感じですね。東スポ杯では内枠で前に馬を置けたので、ジリジリ下げて行けましたが、今回は前に馬を置けなかったことが不運でした。なのでこの馬のスピード能力は相当高いですね。5カ月振りのローテを危惧されていましたが、レース内容は一番強かったと思います。初手の位置取りがジオグリフと逆なら、勝っていたのはこの馬だと思います。ダービーはちょっと長い感じなので、能力でカバーできるかどうか。
3着はドウデュース、今回はゲート自体は五分に出ていますが、行き脚が付かなかった感じでした。この辺りが短期間に2度の輸送があったことの影響かもしれませんね。L3でジワっと押し上げ、L2から11.0くらいを連発するトップスピードの質と持続力、L1の坂でもグイグイ伸びるパワーは高評価ですね。豊騎手も前走不利がありましたが、取りこぼしたことで脚を溜めての差し切りを狙った感じもあり、ちょっとかみ合わなかった感じですね。それでも上がり最速を出しているので、狙いとしては合っていると思います。豊騎手の勝負勘も引き続き好調ですね。お母さんがスプリントで良かった馬なので、2400mはどうでしょうね。
4着はダノンベルーガ、スタートから上手く流れに乗れたし、馬群のバラケタ中段やや前で折り合いも付いていました。4コーナーで最内を突いて先頭に並んできましたが、気になったのは直線に入ってからなかなか手前を替えていないように見えたこと、手前に関しては自信がないのですが、L1標識まで右手前のまま走っているように見えました。これが右回りの影響なのかな~。それでも4着なので、府中では上積みが期待できますね。
5着はアスクビクターモア、逃げて僅差5着なら大健闘ですね。風を考えればこの馬は相当苦しかったはず。1,2コーナーでペースを落とすのではなく、向正面でペースを落としていれば違った結果だったかも。
キラーアビリティは13着、L1標識まではいい感じでしたが、ここから一気に減速して行ったので、久々で心肺機能が戻っていなかった感じですね。一叩きされて上積みが期待できると思います。
馬券の方は馬連だけ、馬連にしておいて良かったです。正直馬単で良いと思いましたが、先週のことがあるので。3連単は無理ですね。来週はマイラーズCの予定です。