走破時計2:12.7 前半1000m61.1 上がり3F 35.6
まずは馬場状態ですが良馬場でした、朝の時点では稍重でしたが5Rから良馬場に替わりました。9Rの木更津特別がマイル戦で1:34.0、このレース辺りからハッキリ内・前優位の馬場になってきました。オールカマーでも最内を回した4頭で上位独占だったので、内から乾いたのでしょう。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。
このラップを見るとさすが横山典騎手ですね、中緩みを作らず捲りを封じるラップ推移でした。恐らく向正面が追い風だったので、自信を持って中緩みを作らなかったのかも。1年半以上の休み明けで、クビ着から首差の4着はこのラップがあってこそでしょう。
ペースバランスはスロー、前後半で見ると61.1-59.5ですが、後半も時計が掛かっていました。これは正面スタンド前が向かい風の為に、L2のラップが上がらなかったからでしょうね。
逃げたのはバビット、2番手にキングオブドラゴン、3番手にウインキートス。中段の前からテーオーロイヤル、中段のやや前からソーヴァリアント、ジェラルディーナ、中段からフライライクバード、クレッシェンドラブ。中段のやや後ろからロバートソンキー、ヴェルトライゼンデ、中段の後ろからデアリングタクト、クリスタルブラック。後方からアドマイヤアルバという並びでした。
スタートは全馬五分に出てバビットが外から逃げ体勢、2番手にキングオブドラゴンでした。ウインキートスが3番手先行、その後ろにジェラルディーナ、更にやや間隔を空けてロバートソンキー、バビットを入れてこの4頭が最内を回して1~4着、初手の位置取りで勝負が決まってしまいました。
謎騎乗だったのが三浦騎手で、スタート出ましたが外からバビットに来られてあっさり引いてしまいます。手綱をかなり引いていたので、馬もリズムを崩したはずですし、最内を通した馬で上位独占という結果を見ても、最内で逃げていればここまでの大敗はなかったと思います。
4コーナーです、バビットが逃げていて先頭、その後ろからウインキートス、ジェラルディーナ、ロバートソンキーがスムースに続きます。向正面でジワっと上がったフライライクバードがキングオブドラゴンの外で、テーオーロイヤルが更に1頭分外。その後ろからヴェルトライゼンデが続き、デアリングタクトはその後ろで更に外でした。フライライクバードから外の馬は勝負権なし。ソーヴァリアントは心房細動でL3区間で後退。
直線L1標識付近です、ウインキートスが直線入り口でバビットの外へ、バビットとの狭い間を抉じ開けたのがジェラルディーナ、ロバートソンキーはここからウインキートスの外へ出します。キングオブドラゴンが苦しくなり後退して、外を回したフライライクバード、ヴェルトライゼンデ、デアリングタクトは伸びずに凡走。テーオーロイヤルが踏ん張って何とか掲示板を確保する5着でした。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はジェラルディーナ、初輸送だったので不安がありましたが、それ以上に最内をロスなく回ったことが大きな勝因でしょう。トップスピードの質が落ちてきて、パワーと持続力にシフトした感じ近走だったので、このコースにもドンピシャで合っていましたね。お母さんのジェンティルドンナも引退レースは有馬記念で1着、こういう血統なんでしょう。エリザベス女王杯は阪神内回りなのでコース適性は良いはず、天皇賞(秋)に出て来るようだと嫌な感じがします。
2着はロバートソンキー、この馬も最内をロスなく回した組で、上がりが適度に掛かったことも良かったですね。スタートがいつもよりも早かったことで、中段のやや後ろを取れたことで2着に届きました。キレッキレのトップスピードの質を持っているわけではないので、次走が府中だと届かない可能性が出て来ると思います。
3着はウインキートス、休み明けで3着は立派ですね。休み明けだとトップスピードの質が落ちるので、内からスムースでトップスピードの質が問われなかった展開が良かったはず。昨年も内からスムースで2着だったので、内枠を引いた時点で軽視禁物でしたね。
4着がバビット、初手の段階でキングオブドラゴンが引いてくれたので、マイペースで逃げられました。これが大きかったですね、最内を自分のペースで逃げられ、速いラップを求められないラップにしたのは横山典騎手の手腕。繋靭帯炎の長休明けで4着は立派ですし、次走はどこを走るか分かりませんが上積みが期待できると思います。調教を評価していた”読者のそだしさん”、流石です。
5着はテーオーロイヤル、内から3頭目を回していますから、このレースで1番強いレースをしたのはこの馬でしょう。今回は枠と展開で負けたレースで、決して力で負けたとは思っていません。距離も2200mで目途が立ったし、ジャパンCはどうか分かりませんが、有馬記念なら期待できると思います。
デアリングタクトは6着、54㎏でこの結果は印象悪いですが、馬場の差があまりに大きいので、この結果は度外視して良いと思います。今回は最内を回せなかった馬に関しては、度外視して良いと思います。
馬券の方はハズレ、無印の3頭に上位独占されてしまうと笑うしかないですね。悪夢のような夏が終わったので、月替わりで心機一転、次回のスプリンターズS頑張ります。