走破時計1:07.8 前半600m32.7 上がり3F 35.1
まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に散水をした影響でしょう、クッション値が下がり時計の掛かる良馬場に変化していました。10Rの茨城新聞杯が2勝クラスの1800mで1:48.1、前後半で見ると49.2-47.2でスローバランスですが、レースの上り3F35.2、1着のレッドランメルトが上がり3F2位で34.8でした。昨日に比べて含水率は下がりましたが、クッション値がタイムに影響している感じですね。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2020年スプリンターズS、緑は2022年オーシャンSのグラフです。
両レース共に消耗戦のグラフになっていますが、今回は外を回した馬が全く伸びませんでした。これが馬場の差なのだと思います。2020年はグランアレグリアがバテ差しの形で差し切り、3着にも最後方からアイルアウェイが届いたので、外も伸びる馬場でした。しかし今回はL3で外を回した馬は居ませんでしたが、内から3頭目を回した馬が軒並み伸びない、この中にメイケイエール、シュネルマイスターが居ました。
予想の段階で指摘した通りの馬場状態でしたが、ペースが速く消耗戦になりナランフレグが届きました。ナランフレグの上り3Fは33.9で、高松宮記念の時の上り3Fとピッタリ一緒です。安田記念では上がり3F33.1で凡走しているので、今日の馬場もマッチしましたね。
逃げたのはテイエムスパーダ、2番手にファストフォース、中段の前からジャンダルム、中段のやや前からダイアトニック、ナムラクレア、メイケイエール。中段からメイショウミモザ、ウインマーベル、ヴェントヴォ―チェ、中段のやや後ろからエイティーンガール、トゥラヴェスーラ。中段の後ろからシュネルマイスター、ナランフレグ、タイセイビジョン、後方からマリアズハート、ラヴィングアンサーという並びでした。
逃げたのテイエムスパーダでしたが、スタートで遅れて一番後ろからになり、押して押してリカバリーしました。この影響がモロに出たのが2F目のラップで10.1、さすがに速過ぎますね。2020年の時もモズスーパーフレア松若とビアンフェ藤岡佑でやり合う形になり2F目が10.1でした。当然この2頭は共倒れで凡走しています。
グラフの緑を見てください。今回は中段の前に居たジャンダルムが1着ですが、テイエムスパーダから2F目で3馬身程の間隔を空けました。なので自身の2F目のラップは10.5位のはずで、このラップはオーシャンSの時と同じくらいですね。この2F目で無理をしなかったことがジャンダルムの大きな勝因だと思います。勿論スタートが一番速かったことも大きな勝因で、スタートからの2Fでジャンダルムの勝ちが決まりました。
スタートが良かったのはダイアトニック、ナムラクレア、メイケイエール、この3頭が中段のやや前からでしたが、3コーナーの入り口でメイケイエールが内に寄れていました。この影響でナムラクレアが挟まれて後退します。ウインマーベルが中段でスムース、中段のやや後ろからエイティーンガールとトゥラヴェスーラが居て、その外に内から3頭目になったのがシュネルマイスターでした。ナランフレグは中段の後ろでほぼ最内でした。
L3標識付近です、テイエムスパーダが先頭で、ファストフォースが手応えが悪く追走に苦労していました。ジャンダルムは前と3馬身程の間隔で最内でスムース。その後ろからメイショウミモザ、ダイアトニック、メイケイエールでした。このL3区間でダイアトニックが不利を受けました、メイショウミモザが内に来て、外からメイケイエールが内へ寄れたことで挟まれて下がってしまいます。ナムラクレアが内から3頭目で、ウインマーベルが内から2頭目。ナランフレグが最内でした。
4コーナーです、ファストフォースが苦しくなったことで、ジャンダルムが内からスムースに抜け出しを図ります。L3区間でダイアトニックが下がってしまったことで、中段の前に居たのはメイショウミモザとメイケイエール。その後ろにダイアトニックと外にナムラクレアでした。中段の内から2頭目にウインマーベルで、ナランフレグは中段のやや後ろの内から2頭目でした。
直線L1標識付近です、テイエムスパーダが苦しくなりジャンダルムが抜け出し先頭、内からエイティーンガールが差を詰めましたが、スムースにもかかわらず伸びがイマイチ。ダイアトニックとウインマーベルに詰まってしまったのがトゥラヴェスーラですね。ダイアトニックとファストフォースの間からウインマーベルが伸び2着、ファストフォースとメイショウミモザの間からスムースだったナランフレグが3着でした。
外からナムラクレアが5着で、2F目でメイケイエールに内に極められる不利があり、L3で内から3頭目を回した中では最先着、内容を考えるとこの5着は高評価です。メイケイエールは伸びずに凡走、シュネルマイスターは直線でメイケイエールとヴェントヴォ―チェに挟まれてしまったこともあり伸びませんでした。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はジャンダルム、抜群のスタートから2F目で無理なく引いて中段の前で最内、これで勝負が決まりましたね。終始最内でスムース、外から被せられることもなく、4コーナーの出口でファストフォースに抵抗されなかったことも大きかったですね。荻野騎手との手が合っているようで、このスタートが切れるとまだまだやれそうですね。
2着はウインマーベル、初手の位置取りが中段でしたから、やや後ろだった感じですね。上がり3F2位なのでこの首差は勿体なかった。前走のキーンランドCは平均バランスで2着なので、やっぱり適性の幅が広かったですね。この特性なら古馬になって斤量を背負っても安定した成績を残しそうです。
3着はナランフレグ、上がり3F33.9は高松宮記念の時と一緒、なので消耗戦になって内をスムースに回せたこと、直線スムースだったことが3着まで来た要因ですね。休み明けだし後ろからの馬なので、届くかどうかで切ってしまいましたが、内枠を引いている時点で押さえておくべきでした。
4着はダイアトニック、Ⅼ3区間でメイケイエールに挟まれたのが痛かった、スタートも良く中段のやや前で内から2頭目と理想的な前半でしたが、L3の不利が大きかったですね。ジャンダルムが最高のスタートを切ったことも、この馬には不運でしたから、運がなかったとしか言いようがないですね。
5着がナムラクレア、3コーナー入り口でメイケイエールに内に極められ、終始内から3頭目を回して4コーナーの出口からは外へ出しました。内から3頭目を回した中では最先着で、内容を考えれば高評価で良いと思います。馬体重も問題なく、輸送の不安は無かったですね。この内容を考えれば、来年以降のスプリント戦線は、ウインマーベルと共に主役を張るでしょうね。
エイティーンガールは6着、内からスムースでしたが詰まったトゥラヴェスーラとクビ差、このクラスではちょっと足りない感じですね。そのトゥラヴェスーラが詰まって7着、ハッキリ詰まっていたのでスムースなら3着以内があった感じですね。シュネルマイスターは9着、終始内から3頭目を回していたし、直線でも挟まれていたので伸びませんでしたね。
メイケイエールは14着、終始内から3頭目を回していましたが、それだけが凡走の理由ではないと思います。この馬は間隔を詰めての連続好走しないタイプで、恐らく反動が出るんだと思います。しかも前走はレコード勝ちで、中2週で長距離輸送もあるなどストレスMAXでした。パドックでも妙に大人しかったので、心身ともに万全の状態ではなかったはずです。
馬券の方は馬連だけ、まぁ万馬券でしたが3連複が・・・(´;ω;`)
我らがダイアトニックに入れ込んでいただけに、この3着と4着の首差は大きいです。悪夢のような夏が終わり、秋初戦で一応の結果を出せたのでホッとしました。来週は京都大賞典と毎日王冠の予定です。