みやや競馬

2022年京都大賞典 回顧。レース予想よりも馬場予想で負けた。

走破時計2:24.3    前半1000m60.7   上がり3F 33.9


まずは馬場状態ですが稍重でした、朝の段階では重馬場でしたが、5Rから稍重に回復しました。京都大賞典でも稍重表記でしたが、どう見ても高速馬場ですね。走破時計2:24.3はコースレコードと0.2秒差、レースの上り3Fが33.9ですから、JRAの馬場発表はさておき、阪神芝コースの水捌けは異様に良いですね。昨日から今日の朝までの降水量は43.5㎜、7時頃一旦上がりましたが8時台にまた降っています。雨量が多かったのは2時から6時まででしたが、気温も21度までしか上がらずレース時間まで曇でここまで乾くのは驚きました。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年ジューンSのグラフです。

1着のヴェラアズールは強かったですね、今回のレースはスローからの4F戦で、L3から11.3-10.9-11.7と下り坂もありますが、トップスピードの質を持っていないと勝負にならない馬場状態と展開でした。赤のグラフがジューンSでここでもスローからの4F戦で差し切り、L1が11.8ですからトップスピードの質だけでなく、持続力も持っています。緑風Sでは3着に取りこぼしましたが、これは5F戦が良くなかったのではなく、L1標識で前をカットされたために取りこぼしているので、持続力の高さは見せています。

逃げたのはユニコーンライオン、2番手にディアスティマ、その外にアフリカンゴールド。やや間隔が空いて中段の前からキングオブドラゴン、中段のやや前からボッケリーニ、アリストテレス。中段からウインマイティ―、ヒンドゥタイムズ、中段のやや後ろからアイアンバローズ、中段の後ろからヴェラアズール、レッドガラン。後方からディバインフォース、ディアマンミノルという並びでした。

スタートが遅かったのはヴェラアズール、マイネルファンロン、ディバインフォース、ディアマンミノル。他は五分に出ていてアフリカンゴールドが押して押して出ムチも入れて前に行きますが、ディアスティマが楽に前に来て、その外からユニコーンライオンは押して押して前に行き逃げ体勢。ちょっと不思議なのはアフリカンゴールドの位置取りで、ユニコーンライオン、ディアマティアスに前に出られてから、ディアマティスの外に出しています。わざわざ距離ロスのある外に出す理由が分かりませんね。

前の3頭から若干の間隔を空けて中段の前からキングオブドラゴン、その後ろからボッケリーニ。アリストテレスはスタート五分から下げなかったのは良かったですね、ウインマイティ―が上手く内に入り、その外にヒンドゥタイムズでした。アイアンバローズは3枠の2頭が内に居て、前に行けず内にも入れられず中途半端な位置取り。ヴェラアズールはスタートが遅く、リカバリーしないで中段の後ろからでした。

ペースはスローでした、前半1000m60.7で3F目からかなりペースを落としましたね。L5まで中緩みでペースが落ちましたが、マイネルファンロンが休み明けで本調子でなかったためか、ロング捲りに行きませんでした。後半の1000mは58.2なのでスローバランスで中緩みからの4F戦、ただ馬場を考えるとL4が11.9なので、実質3F戦と考えた方が良いかもしれませんね。

4コーナーです、ユニコーンライオンが先頭でディアマティスが並びかけ、その外にアフリカンゴールド。ユニコーンライオンの坂井騎手がペースを上げないので、馬群が凝縮して先頭から最後方まで6,7馬身位でした。ユニコーンライオンは引き付けてから再加速して良さが出る馬ではないので、坂井騎手らしい浅はかな騎乗でした。

ボッケリーニは最内、ウインマイティ―がアイアンバローズの内に入り中段、その後ろからヴェラアズールがスムース。マイネルファンロンがその外で、直線入り口にかけてヴェラアズールに外に張られていました。

直線L2標識付近です、ユニコーンライオンが苦しくなり、ディアスティマが並びかけ、内からキングオブコージがスムース。ボッケリーニが中目に出してその後ろからウインマイティ―。アリストテレスとアフリカンゴールドがL2の10.9に対応できずに減速、その外からヒンドゥタイムがスムースに伸びてきます。ヴェラアズールはこの地点でもまだ先頭から6馬身程でした。

直線Ⅼ1標識付近です、ユニコーンライオンがこの地点では前から2馬身程に粘っていました、徐々に良くなってきた感じで次走は期待できるかもしれませんね。ディアスティマがこの辺りで苦しくなり、外からボッケリーニが先頭に立ちます。内のキングオブコージはL2の10.9には対応しました。外から伸びてきたのがヒンドゥタイムズでL2区間で前との差を詰めたので、自身のⅬ2ラップは10.9よりも速かったはず。更にL2で速いラップを踏んだのがヴェラアズールで、Ⅼ2区間で一気に差を詰めてきたので10.5くらいは出しているはず。下り坂を考えてもかなりのトップスピードの質を見せてきました。

L1区間で苦しくなったのがキングオブドラゴンで、L1標識付近ではディアスティマの前に出ましたが差し返されています、これはⅬ2で10.9を出してしまったために、足が一杯になってしまったためでしょうね。もう1頭苦しくなったのがヒンドゥタイムズで、Ⅼ1標識付近ではウインマイティ―の1馬身前に居ましたが、ここから差し返されているので、こちらは距離が1F長かった感じ。ボッケリーニが粘るところを、外からヴェラアズールが差し切り、ウインマイティ―がジリジリ伸びて3着でした。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はヴェラアズール、スローからの実質3F戦でトップスピードの質と持続力を見せてきました。ただ今回のメンバーはトップスピードの質が高い馬が居なかったので、派手に差し切ったように見えますが、超高速馬場ですしそこまで高い評価はしない方が良いと思います。

2着はボッケリーニ、この馬はキンカメ産駒で6歳、再三蓄積疲労を不安視しましたが、この馬は例外ですかね~。もちろん今回はL3からの速いラップ部分が下り坂なので、トップスピードの質は誤魔化せました、しかしヴェラアズール以外の馬に対しては優勢でしたから、蓄積疲労からトップスピードの質が下がっているという評価は改めないといけませんね。ボッケリーニさん、すいませんでした。

3着はウインマイティ―、この馬もトップスピードの質が高い方ではないと思いますが、他の馬がパワーと持続力で勝負するタイプですから、このメンバーでは相対的に優勢になった感じですね。言い方悪いですが押し出された3着という感じ。ただ今回は休み明けだったので、次走エリザベス女王杯だと面白いですね。

4着はヒンドゥタイムズ、Ⅼ1標識まではいい感じで伸びてきましたが、そこから甘くなって4着でした。Ⅼ2ではかなり速いラップを踏んでいるので、高速馬場は助けになりましたね。この感じだと2200mならギリギリいい勝負が出来そうです。

5着はディアスティマ、長久明けで0.8差5着なら及第点でしょう、一叩きされて次は期待できますね。

ユニコーンライオンは結局13着、ただL1標識までは踏ん張っていました、前走の札幌記念ではL3で手応えが悪くなりⅬ2では一杯になりましたから、これに比べれば今回はかなり良くなっていますね。次走どこを走るか分かりませんが期待できます。

馬券の方は馬連だけ、ここまで馬場読みが外れるとどうにもなりませんね。