みやや競馬

2022年ジャパンC 回顧。枠の差が出た。

走破時計2:23.7    前半1000m61.1   上がり3F 34.2

まずは馬場状態ですが朝の段階では良馬場でした、土曜日に散水していないので含水率は下がり、クッション値は変わらずでした。11RのウェルカムSが3勝クラスの2000mで1:57.8、上がり最速はリフレーミングの33.5なので、馬場は結構早かったですね。昨年は1:58.4なので昨年よりも軽かったはずです。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年アルゼンチン共和国杯のグラフです。

期待したハーツイストワールは11着でした、2番手先行でスローからの4F戦で直線伸びず。赤のアルゼンチン共和国杯と比較すると、ポジションの差こそあれ今回の方が楽なペースですが、L2過ぎに苦しくなってしまいました。ラップからは今回の方が速い上がりを求められていますが、今回の自身の上り3Fは35.2、アル共では33.9なので、体調面の差が出たと思います。ハーツクライ産駒は反動が出やすい産駒が多いので、前走のアル共で直線進路変更もしたし、中2週で体調万全まで戻せなかったのではないかと。

上位3頭と4着デアリングタクトの上り3Fは34.0以下、展開的にスローからの4F戦なので、トップスピードの質と持続力が問われました。ダノンベルーガは残り300m地点では先頭に立っていましたが、そこから減速率が大きくなり、内からヴェルトライゼンデ、外からシャフリヤールに交わされてしまいました。距離適性が出ましたね。

逃げたのはユニコーンライオン、2番手にハーツイストワール。中段の前からシムカミル、テーオーロイヤル、中段のやや前からヴェルトライゼンデ、ボッケリーニ、カラテ、オネスト。中段からヴェラアズール、トラストケンシン、グランドグローリー、ダノンベルーガ。中段のやや後ろからデアリングタクト、中段の後ろからシャドウディーヴァ、テュネス、シャフリヤール。後方からユーバーレーベン、リッジマンという並びでした。

逃げたのはユニコーンライオンで、2番手にスタート良く二の足も速かったハーツイストワールでした。前に行くかと思ったシムカミルとテュネスはスタートイマイチで、シムカミルはリカバリーして中段の前、テュネスは中段の後ろからでした。ヴェルトライゼンデが中段のやや前、その外にテーオーロイヤルで、その後ろのボッケリーニも含めて、1,2コーナーで前に行って外を回されたことが大きな不利になりましたね。

同じ外からだったダノンベルーガとシャフリヤールは、1,2コーナーで無理に前に行かなかったので、ここで脚を使わなかったんでしょうね。ヴェルトライゼンデの後ろからヴェラアズール、その後ろにデアリングタクトなので、内から2頭目が優位なレースでしたね。向正面でユーバーレーベンが捲り上がりましたが、ダノンベルーガの前まででした。

4コーナーです、ユニコーンライオンが逃げてスローからの4F戦、ペースが上がらないので馬群は一団で、バラけない事で内の馬は窮屈でした。ただL4からペースがジワジワ上がっているので、ブレーキしているわけではなく、流れの中でスムースに直線に入って行きました。ヴェルトライゼンデとヴェラアズールはスムース、外からダノンベルーガとシャフリヤールもスムースでした。

直線L2標識付近です、ハーツイストワールが先頭に立ち、その後ろからヴェルトライゼンデ、ヴェラアズールが追走。テーオーロイヤルとボッケリーニが苦しくなり、外からダノンベルーガが伸びてきます。その後ろからシャフリヤールがスムースで、デアリングタクトは中目から。

ここからダノンベルーガが伸びて残り300m地点で先頭に、その後ろからシャフリヤールが追走。ユニコーンライオンが下がって出来たスペースを、ヴェルトライゼンデが使ってハーツイストワールに並びかけます。ヴェラアズールはテーオーロイヤルとボッケリーニが下がったスペースを突いて、ハーツイストワールの外へ。残り300mを過ぎてから苦しくなったのか、ダノンベルーガが内へ切り込んできます。

直線L1標識付近です、ダノンベルーガが苦しくなり、外からシャフリヤールと内からヴェラアズールに挟まれて後退。デアリングタクトも若干影響がありましたね。ここからはヴェルトライゼンデ、シャフリヤールが叩き合うところで、間からヴェラアズールが伸びて差し切り。外からグランドグローリーが伸びましたが、トップスピードの質で見劣り届かず。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はヴェラアズール、トップスピードの質と持続力で差し切りました。まず枠が良かったですね、3枠6番でスタート後はヴェルトライゼンデをマークする形。終始スムースで1,2コーナーもロスなく内目、直線もブレーキすることなくしっかり伸びました。初のGⅠでしたが馬も臆することなく狭いところを割ってきたし、強かったですね。2000mだとやや短い感じもしますが、2400mなら今後も強い競馬をしそうですね。

2着はシャフリヤール、枠が悔やまれますね、どうしても1,2コーナーで外を回されてしまうので、この2着は高評価です。1番強いレースをしていると思います。前走の天皇賞(秋)ではパドックから煩かったが、今回はパドックでも大人しくレースでも掛かるところがなかったですね。直線でダノンベルーガに迷惑を掛けましたが、ダノンベルーガはすでに一杯になっていましたから、2400mでは力が上ですね。

3着はヴェルトライゼンデ、ロスなく乗ったし力負けですね。今回は相手が悪かっただけで、中距離重賞では今後も活躍するでしょうね。

4着はデアリングタクト、最後の直線は弱冠狭くなり進路変更もしていますが、全盛時の瞬発力は見られませんでした。近2走の結果からもコーナーでの加速が悪くなったのかも。L2ではシャフリヤールに見劣ったので、まだ全盛時にまでは戻っていない感じですね。

5着はダノンベルーガ、挟まれて止めていますが、それ以前にL1標識でスピードが鈍っているので、距離が1F長かったはずです。残り300mまでの伸びは素晴らしかったので、2000mがベストだと思います。ただ同級生にイクイノックスが居るのは、この馬に付き纏う大問題ですね。

1頭気になったのがトラストケンシン、まずL2標識手前でヴェラアズールに前に入られて大きくブレーキ、そこから大きく外へ進路変更してしまい凡走、スムースなら5着くらいはあったような感じで、今後はマークが必要だと思います。

馬券の方は的中、期待したハーツイストワールは残念でしたが、3連複BOXが引っ掛かりました。次回はチャレンジCの予定です。