走破時計1:33.9 前半800m45.7 上がり3F 36.1
まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に雨が降りましたが、JRAの発表では1㎜の降水量でした。ただ土曜日は稍重になっているのでこの発表は眉唾ですね。朝の時点で良馬場で、含水率は4コーナーだけ上がっていました。クッション値もほとんど変わっていないので、先週と同じような馬場と見て良いと思います。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年阪神JF、緑は2022年デイリー杯2歳Sのグラフです。
今回は前後半45.7-48.2で消耗戦、ただ今回は中緩みがあり12.1まで減速しています。このラップで前に居て押し切ったドルチェモアは、心肺機能と持続力を見せましたね。レイべリングも中段のやや前からで、心肺機能と持続力持っています。ただダノンタッチダウンに交わされたことから、本質的にはトップスピードの質で勝負した方がいい感じですね。ダノンタッチダウンは中段のやや後ろからで、恐らく自身は平均バランスくらい、心肺機能はまぁまぁでしょうね。
先週の阪神JFと比べると、走破時計だけでなく前半も遅く、レースレベルでは明らかに阪神JFの方が上。馬場状態がどこまで違ったか不明ですが、含水率やクッション値から大きくは違わないはずで、この世代は牡馬よりも牝馬の方がレベルが高そう。阪神JFでは中緩みが小さかったが、最速ラップで大きく上回っているので、リバティアイランドの総合力の高さが際立ちます。
今週の困った騎手、大野騎手ですね。緑のグラフがデイリー杯2歳Sで、スローからの4F戦で押し切っています。この馬はスローバランスで勝ち上がってきたので、ここでハイペースにしてしまう理由が分かりません。グラニットが外から来ましたが、ここで突っ張ると共倒れすることは見え見えですからね~。4番人気でこのレースされたら、買ってた人は堪らないですよね。
逃げたのはオールパルフェ、2番手にグラニット。中段の前からドルチェモア、ウメムスビ、中段のやや前からバグラダス、レイべリング。中段からキョウエイブリッサ、ティニア、スズカダブル、中段のやや後ろからダノンタッチダウン、ミシェラドラータ、エンファサイズ。中段の後ろからドンデンガエシ、コーパスクリスティ、後方からオオバンブルマイ、フロムダスク、ニシノベストワンという並びでした。
スタート良かったのはドルチェモア、オールパルフェ、バグラダス、グラニット。オールパルフェとグラニットが並んで逃げていき、2F目の10.4でドルチェモアとバグラダスが下げて行きました。やや良かったキョウエイブリッサは下げて行き、ウメムスビは2F目で上がって行ったので、ここで相当足を使っていますね。五分に出たのがドンデンガエシ、ニシノベストワンは下がって行き、スズカダブルは出たなりの中段。やや遅かったオオバンブルマイは二の足も遅く下がってしまい、ダノンタッチダウンは馬群の切れ目から内へ切り込んでいきます。レイべリングはジワジワ上がっているので、前半やや足を使っています。
ダノンタッチダウンはオオバンブルマイが二の足が付かなかったことで、内に切り込めました。川田騎手は相当内を意識していた感じで、直線入り口で外へ出したコース取りも含めて、馬場の傾向を完璧に掴んでいましたね。2F目で無理をしなかった坂井騎手、吉田隼騎手も好判断だったと思います。
4コーナーです、オールパルフェが先頭でグラニットが2番手、内からスムースだったドルチェモアとバグラダスが前から3,4頭目。ダノンタッチダウンは中緩みで差を詰めて、中段まで上がっていました。レイべリングは内から2.5頭目あたりで、やや外を回されています。
直線L2標識付近です、オールパルフェ、グラニットが先頭で、ウメムスビが外へ流れたことでドルチェモアがスムース、バグラダスは反応が良過ぎてドルチェモアに詰まり内へ。レイべリングはスムース、ダノンタッチダウンは外へ出して行きます。ミシェラドラータが反応が悪く、これをどかしながらレイべリングの外へ出します。
直線L1標識付近です、L2区間が下り坂なので、前のオールパルフェ、グラニットもトップスピードの質が誤魔化せて、まだ粘っています。ドルチェモアが先頭に並び、外からレイべリング、ダノンタッチダウンがスムースに伸びてきます。内からバグラダスは詰まってしまい待たされています。
ここからドルチェモアが押し切り1着、レイべリングは前半のロスが祟った感じで、ダノンタッチダウンに差されて3着でした。この上位3頭はパワーと持続力の高さを見せたし、展開的にも距離が伸びても大丈夫だと思います。内で詰まっていたバグラダスはグラニットが下がってから伸びたが、ジリジリまでで瞬発力の低さを見せました。ただゴール前でも脚色が衰えた感じはないので、距離は問題ないと思います。出遅れたオオバンブルマイが遅ればせながら伸びてきて7着、最後までバテていないので距離が伸びても大丈夫でしょうね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はドルチェモア、これだけの消耗戦を前で押し切るのですから、心肺機能と持続力、パワーの高さを見せましたね。勿論内でロスなく進めたことで、馬場の良いところを通せたことは大きいのですが、それ以上に2F目で無理をしなかったことが大きい、坂井騎手がペースを見計らって下げたのならファインプレイ。単に逃げなくてよいと下げたのなら、再現性に疑問符が付きますね。これなら距離が伸びて大丈夫だと思います。
2着はダノンタッチダウン、スタートやや遅かったので初手のポジションは、中段のやや後ろでした。これは今回の展開では良かったですね、前半無理をしなかったので脚が溜まりました。中緩みで無理なく前との差を詰めたし、直線入り口からスムースに外に出せたので、騎乗としては最高の騎乗でした。これで2着なのでちょっと物足りない印象。走りを見るとマイラーと言うよりも、中距離で良さそうな感じなので、皐月賞ならこちらを上に評価したいですね。上がり3Fはダノンタッチダウンの方が速いのですが、リバティアイランドより上の評価はしにくいです。
3着はレイべリング、外枠だったのでスタート直後から足を使っていますし、終始馬群のやや外目でロスはあったと思います。それでも僅差の3着なので、持ってるものは相当高いと思います。マイルはやや忙しいかもしれないし、直線が長いコースの方が良さそうなので、ダービーで狙いたいですね。
4着がキョウエイブリッサ、前走バグラダスと一緒に走って3着だった馬で、まぁまぁの心肺機能を見せていました。今回はトップスピードの質が問われない展開で、内をスムースに回したコース取りにも助けられましたね。パワーと持続力で勝負するタイプで、上位3頭にはやや見劣った感じ。
5着はバグラダス、前半のは入りは良かったのですが、若干掛かり気味でしたね。3,4コーナー内でロスなく乗れたし、あとは直線だけでしたが詰まってしまいました。瞬発力の低さを見せましたが、ゴールまでジリジリ伸びているので、距離はマイルまで問題ないはずだし、パワーと持続力は高いものを見せました。
オオバンブルマイは7着、これまではスタートが速い方でしたが、ここ一番で乗り替わり遅れるという、なんとも運の無い展開でした。最後まで伸びては来ているので、もう少し距離が伸びても大丈夫でしょうし、スタートさえ良ければね~。
馬券の方は馬連と3連複が的中しましたが、当然トリガミでした。キョウエイブリッサが0.3秒差4着、前走バグラダスに0.4秒差を付けられているので、バグラダスはスムースならドルチェモアの0.1秒前に居たはずです(´;ω;`)
来週は阪神Cと有馬記念の予定です。