走破時計3:06.1 前半1000m64.9 上がり3F 34.1
まずは馬場状態ですが、朝の時点では稍重でしたが、9Rから良馬場に回復しました。5Rの未勝利戦1800mは稍重でしたが、走破時計1:47.1なのでかなり乾いていました。阪神大賞典のレースも上がり3F34.1で、おおよそ長距離戦らしからぬラップでした。阪神コースの傾向がはっきり見えた感じの馬場で、雨が止めが一気に乾いて高速化するということですね。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年阪神大賞典のグラフです。
ディープボンドが負けた理由はズバリ騎手ですね、昨年と大きく違うのはL1です、昨年は12秒台迄落ちる消耗戦でしたが、今年は11.7でトップスピードの質を持続する能力が問われました。これを2番手に居て黙って見ていただけですから、騎手の能力不足は明らか。馬場とペースを全く考えていないのでしょう。
意外な能力を見せたのが1着のジャスティンパレスです、直線入り口でディープボンドに寄られて、アフリカンゴールドの後ろに閉じ込めら大きくブレーキ、再度ディープボンドが外へ寄れるとスッと再加速、L1標識では1馬身前に居たアフリカンゴールドに並んでいたので、やや高い瞬発力を見せましたね。この展開では普通ボルドグフーシュが外から抜けているはずですが、内からの再加速で勝ち切るあたり相当な勝負強さですね。
1周目のスタンド前です、ここで注目はボルドグフーシュの位置取りです、ここは4コーナーを回ってすぐの地点ですが、ボルドグフーシュは最内に居ました。ここから1コーナーまでの間に外に出してきます。シロニイがジワっと上がり、アイアンバローズがなぜかジワっと下げたんですね。岩田望騎手のこの動きは謎で、わざわざ川田騎手にスペースをあげてしまったの大失態でしょう。
アフリカンゴールドがスタート五分に出て逃げ体勢、2番手の内にジャスティンパレス、外にディープボンド。ルメール騎手はディープボンドを入れませんでしたね。その後ろになぜかスタート出たボルドグフーシュ、折り合いも良かったですね。ユーキャンスマイルも馬群の外を回す理由が分からないですね。
最終向正面です、ジャスティンパレスは最内で動かず、ボルドグフーシュは内から3頭目。ブレークアップはディープボンドの後ろでスムースでした。この3頭は常に前に馬を置いていて、風を受けなかったことも好走要因なんでしょうね。それに対してディープボンドは常に風を受けているので、ジワジワ消耗していった感じ。
4コーナーです、アフリカンゴールドが先頭で、ディープボンドが2番手、ジャスティンパレスが内からで我慢。ブレークアップは内から2頭目でスムースでした。ここで内から3頭目を回したのがボルドグフーシュで、馬場も良くなく距離ロスもありましたね。ただこの馬はコレしかないんですよね、まさか空くかどうかわからない内へ行くわけにいきませんから。
直線L1標識付近です、直線入り口でディープボンドとアフリカンゴールドの間に入ろうとしたのがジャスティンパレス。ところがここでディープボンドが内へ寄れたことで、ジャスティンパレスは大きくブレーキします。アタマを上げる程だったので、相当な減速をしているはず。ボルドグフーシュとブレークアップは外からスムースでした。
ここからジャスティンカフェが瞬発力を生かして抜け出し、外から来たボルドグフーシュを引き離して快勝。ボルドグフーシュが粘って2着、その後ろからブレークアップが伸びて3着でした。4着にはアフリカンゴールドが粘っているので、いかに楽な展開で逃げていたか分かりますね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はジャスティンパレス、完勝でしたね。しかも新たな武器も見せてくれました、奥の手ともいえる瞬発力。この切り札があると京都では大きな武器になりますね。内容的にはフィエールマンのようなイメージ。ルメール騎手と手が合うわけです。菊花賞ではⅬ1が12.9でもしっかり伸びているので、この世代の長距離カテゴリーではこの馬が1番だと思います。
2着はボルドグフーシュ、意外と言っては失礼ですがスタート出ましたね。これが良かったのか悪かったのか微妙なところ。1周目のスタンド前で外へ出したことも川田騎手らしいと言えばらしい。3,4コーナーで内から3頭目を回しているので、この着差は仕方ないですね。ただジャスティンパレスに1㎏貰っていることを考えると、本番では不安が残りました。
3着はブレークアップ、この馬はアルゼンチン共和国杯でスローからの5F戦を勝ち切っています。斤量54㎏やキングオブドラゴンのアクシデントの影響を受けなかったので、恵まれた印象がありましたが、実はこの時もL1は11.8で消耗戦になっていませんでした。軽い高速馬場で消耗戦にならなかったことが好走した要因だと思います。なのでこの3着で長距離適性を示したとは言い難いですね。
4着はアフリカンゴールド、楽な展開で逃げられたので4着に好走しましたが、この馬も今回の4着を持って長距離でやれるかとなれば・・・。
5着はディープボンド、グラフのところで書いたのでここでは省略。一点だけあるとすれば、中京競馬場の改修直後は異様に時計が掛かっていたので、改修直後の本場になれば巻き返すチャンスはあると思います。
馬券の方はハズレ、ここまで馬場が速くなるとは思えませんでした。和田騎手の騎乗はこういうこともあるかな~っと思っていましたが、それでも3着を外すとは考えにくかったです。次回は日経賞と高松宮記念の予定です。