みやや競馬

2023年オークス 回顧。2着狙いですか~。

走破時計2:23.1    前半1000m 60.0  上がり3F 35.1

まずは馬場状態ですが良馬場でした、金曜日の雨が乾ききらなかった感じで、高速馬場までにはなっていないと思います。走破時計2:23.1は遅くはないんですが、リバティアイランド1頭だけのタイムで、2着のハーパーは1秒遅い2:24.1なので、含水率も下がらなかったしやや高速馬場という感じですね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2023年フローラSのグラフです。

まずリバティアイランドに関しては異次元でした、スムースなレースが出来ただけでなく、2400mで中緩みのないラップでL1最速ラップを踏んできました。ハーパーとの差を考えてもL1で別次元の脚を使っています。自身はL3から11.2-11.3-11.5くらいで、トップスピードの質をしっかり3F維持してきました。

期待した1頭ゴールデンハインドは11着、一見すると逃げられずに自分のレースが出来なかった感じですが、ラップを見ると菅原騎手はきちんとレースメイクをしていますね。フローラSの1000m通過が60.8秒、対して今回は60.0秒ですが、前からやや離れて第2先行のような形でした。自身の1000m通過は61秒くらいで決してハイペースではなかった。直線に入って苦しくなってしまったので、フローラSとの比較でも距離というよりは、今年4走目の疲労ではないでしょうか。

逃げたのはライトクオンタム、スタートやや早くそのまま先頭でした。ただ2F目10.5というのは馬場を考えても速過ぎ、昨年の大阪杯を見ているような逃げ方でした。スタートはほとんどの馬が五分に出ていて、遅れたのはコナコースト、ドゥアイズ、ミッキーゴージャスくらいでした。スタート不安だったラヴェルも五分に出て先行、キミノナハマリアが2番手、大外から一気に前に来たのがイングランドアイズでした。

スタート五分から前に居たゴールデンハインドは、ペースが速いので下げて行きました。JRAのレース映像に出て来る位置取り図を見ると、2F目でスーッと下げて行く様が見て取れます、菅原騎手のペース認識の良さが出てますね。実質この馬が第2先行のような形で、そこから2馬身程離れてリバティアイランドとレミージュ。これをハーパーがマークしていました。ルメール騎手のこの動きから見ると、1着は諦めていた感じですね。

シンリョクカはスタート五分から中段、ハーパーが内に入れなかったので3コーナー手前まで内から3,4頭目を回すロス、特に1,2コーナーで外を回すロスが痛かった。中段のやや後ろからヒップホップソウル、ペリファーニアは距離不安もあったんでしょうね、前半無理をしませんでした。ここにリカバリーして取り付いたのがソーダズリング、スタートでやや寄れましたね。

中段の後ろになったのがスタートで不利が有ったコナコースト、ミッキーゴージャスは自分で遅れてリカバリー、外からドゥーラ。後方からキタウイング、スタート遅かったドゥアイズ、エミュ―という並びでした。

2F目の10.5だけでなく前半1000m60.0で、そこから中緩みがなく12.0を連発しました。11秒台にこそ入っていませんが、息の入らない流れで後続の馬も苦しかったはずです。

4コーナーです、先行勢の4頭は固まって直線に、第2先行のゴールデンハインドがこの辺りからペースアップして、前の4頭との差をジワっと詰めていました。リバティアイランドは中段のやや前で最内、そのすぐ後ろにハーパーが続きました。ドゥーラは後方から直線に入ってきました。

直線L2標識付近です、ライトクオンタムが粘り、ラヴェルが前に並びかけます。イングランドアイズとキミノナハマリアはこの辺で一杯。ヒップホップソウルがコーナーワークで前に取り付き、リバティアイランドは中目に出してスムース。これにハーパーが続きました。ドゥーラはまだ後ろでした。

直線Ⅼ1標識付近です、L2区間でライトクオンタムが一杯になりラヴェルが先頭、これに持ったままリバティアイアイランドが並ぶ間もなく交わします。ハーパーは付いて行けずにジリジリまで。シンリョクカもジリジリしか伸びずに苦しそうでした。ドゥーラは外からスムースに伸びてきます。

ここからL1区間でリバティアイランドがスピードを維持して、差をどんどん広げて圧勝。ハーパーはジリジリ伸びて2着まで、持続力は見せましたがトップスピードの質では全く勝負になりませんでした。というかルメール騎手は勝負に行っていませんね、完全に2着狙いでした。外からドゥーラが伸びて3着、この馬もトップスピードの質は高くないところを見せましたが、持続力の高さはかなりのものを見せましたね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はリバティアイランド、もう次元が違いましたね。ラップ的には決してリバティアイランドの位置でも楽ではなかったはず、これで6馬身差を付けるわけですから力が違い過ぎました。このラップで後半も速い上がりを使っているわけですから、心肺機能も低い訳がなく、瞬発力以外は弱点がないですね。

2着はハーパー、ルメール騎手はリバティアイランドをマークしたというよりも、リバティアイランドを無視したレースをした感じですね。今回はキレッキレのトップスピードの質が問われなかったので、持続力でしっかり2着を確保してきました。トップスピードの質は問われる展開になると、今後は取りこぼす可能性が出て来ると思います。

3着はドゥーラ、前半無理をしていませんが、中盤で中緩みがなかったのでこの馬の位置でも苦しいラップだったはずです。トップスピードの質が問われなかったことで、持続力の高さを生かせたと思います。

4着がラヴェル、お姉ちゃんがナミュールなので2400mもギリギリ持った感じですね。今回はトップスピードの質が問われなかったので、高い持続力を発揮しての粘り込み。それでも前に行った分最後は苦しくなりましたね。

5着はシンリョクカ、前半は外々を回されてしまったのでロスが大きかったですね。展開的にきついレースだったし、上がり33秒台を出せる展開でもう1回見てみたいですね。

馬券の方はハズレ、終ってみれば1,2番人気から流しておけばよいという決着でしたね。次回はダービーの予定です。