走破時計 3:03.1 前半 60.4 上がり3F 34.9
まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に散水していませんが、4コーナーの含水率が上がっているので、夜露の影響が出始めましたね。それでもクッション値はやや硬化しているし、走破時計も良いのでやや高速馬場という感じですね。
3,4コーナーで中目を回したタスティエーラが2着だし、外目を回したソールオリエンスが3着なので、直線も含めて内外フラットだったと思います。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2018年菊花賞、緑は2021年菊花賞のグラフです。
まずドゥレッツァの強さが光りました、ステイヤーらしい勝ち方で、緑のグラフのタイトルホルダーと同じような勝ち方でした。前半はどちらも60秒台で、間の1000mでスローに落として、下り坂を利用しての4F戦を押し切る展開。コースが違うので単純に比較できませんが、後半の1000mはドゥレッツァの方が速いので、今後も期待できますね。
赤のラップは2018年、フィエールマンが勝った時のものです。このラップは長距離戦では異様なラップで、L2最速の10秒台のラップで勝負を決めてしまう。どちらがステイヤーとして優秀かと言われると、自分で展開を作れて、長くいい脚を使えるドゥレッツァに軍配を上げたいですね。
今回おかしな騎乗をした騎手が2人いましたね、田辺騎手と坂井騎手です。向正面でルメール騎手がペースを落として息を入れるところ、あろうことかドゥレッツァを追い越して前に出てしまいます。つまり向正面で息を入れられるところで、この2頭は息を入れられなかったということ。それを考えるとリビアングラスの今後には期待が出来ますね。
逃げたのはドゥレッツァ、スタートはやや遅かったが、最初の3,4コーナーは外目を回して距離ロスを覚悟、先頭に立ってしまえばどうにでもコントロールできると、自信を持って乗っている感じでしたね。2番手にスタート早かったパクスオトマニカ、3番手にスタートやや早かったリビアングラス。
中段の前からスタート早かったダノントルネード、スタート五分のハーツコンチェルト、スタートやや遅かったファントムシーフ。中段のやや前からスタートやや早かったノッキングポイント、中段からスタート五分に出たタスティエーラ、スタート遅かったショウナンバシット、スタートやや早かったシーズンリッチ。
中段のやや後ろからスタート遅ったナイトインロンドン、スタート五分のサトノグランツ、同じくスタート五分のソールオリエンス。中段の後ろからスタートやや遅かったサヴォ―ナ。後方からスタートやや遅かったマイネルラウレア、スタート五分から下げてしまったウインオーディン、スタート遅かったトップナイフという並びでした。
ペースは前半1000m60.4で、3000mのレースにしては流れていたので、馬群がバラケて各馬動きやすい展開でした。タスティエーラのモレイラ騎手は、豊騎手が前に居たのでいい目標が出来ましたね。
向正面の3コーナー手前です、ドゥレッツァがペースを落として息を入れるところ、パクスオトマニカとリビアングラスが前に出てしまいます。この2頭は息が入らなかったでしょうね。ペースが落ちたことで、トップナイフとサヴォ―ナが位置を上げていきました。全体的に馬群が凝縮して3コーナーへ入って行きます。
4コーナーです、L4からペースが上がりました、L5までに前の2頭以外は一団になっていましたから、前2頭に追いついて全体が凝縮、持続力勝負の展開になりましたね。この地点でドゥレッツァはリビアングラスの外、パクスオトマニカの内を狙っていましたね。タスティエーラとソールオリエンスもスムースでした。
直線L2標識付近です、リビアングラスが先頭で、ドゥレッツァが2番手。4コーナーの出口でパクスオトマニカが苦しくなり後退、これでドゥレッツァはスムースでした。タスティエーラは中目をスムース。問題はソールオリエンスで、4コーナーの出口で前走のセントライト記念を再現するように、外に大きく振られてかなり距離ロスしました。
直線L1標識付近です、ドゥレッツァが抜け出し、タスティエーラがリビアングラスを交わすところ。ソールオリエンスは外からでしたが、L1標識手前で再度サヴォ―ナが寄れた影響で、外に振られてまっすぐ走れませんでした。
ここからドゥレッツァが寄せ付けづに押し切り圧勝、上がり3F最速ですからまぐれでもなんでもなく、勝つべくして勝った勝利でした。タスティエーラが持続力を生かしてしっかり2着を確保。3着はソールオリエンスで、スムースな競馬が出来ませんでしたが、なんとか3着を確保しました。ソールオリエンスは持続力勝負の展開が合いませんでしたが、4着のリビアングラスは騎手に足を引っ張られたので、何とか差し切った感じですね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はドゥレッツァ、これぞステイヤーという勝ち方で、ルメール騎手のレースメイクも圧巻でした。強い馬に強い騎手が乗り、最高のレースメイクをしたら圧勝も当然。この展開で上がり最速です、ちなみにタイトルホルダーは上がり3F4位タイでした。この馬の良いところは自分で展開を作れるところで、ここもタイトルホルダーとよく似ていますね。
2着はタスティエーラ、そつなく乗って0.6秒差を付けられたので、この距離では力負けですね。
3着はソールオリエンス、リビアングラスが騎手に足を引っ張られなかったら、恐らく4着だったでしょうね。やはりスローからの4F戦になると、どうしてもトップスピードの質が低下してしまうし、距離も長かった印象ですね。
4着はリビアングラス、一番強い競馬をしていますね。今後の長距離路線はドゥレッツァとこの馬が牽引していくと思います。
5着はサヴォ―ナ、スタートがやや遅くリカバリーできませんでしたね。前走の神戸新聞杯もスタート自体は良くなかったので、今後もスタートがポイントになりそう。緩んだところで押し上げられたので好走できましたが、緩まない展開だと届かない可能性が出てきますね。
トップナイフは14着、サヴォ―ナと同じように上がりましたが、直線入り口で反応が悪くなったからか、追わずにレースを終えました。まぁスタートが遅かったので仕方ないですね。
馬券の方は的中、ドゥレッツァを本命に出来て良かったです。次回はスワンSと天皇賞(秋)の予定です。