みやや競馬

2023年有馬記念 回顧。役者が違う。


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走破時計 2:30.9    前半1000m 60.4  上がり3F 35.9

まずは馬場状態ですが良馬場でした、10RのクリスマスCが2勝クラスのマイル戦で1:33.2、クラスを考えればかなり速いタイムでした。この有馬記念も久々に2分30秒台の走破時計で、馬場はかなり軽い高速馬場だと思います。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年有馬記念のグラフです。

昨年と比べて全体的に速いラップ推移で、これは馬場が速かった影響でしょうね。タイトルホルダーが淀みのないラップを刻んで単騎逃げ、その後ろからスターズオンアースで、1コーナー辺りからペースを落として息を入れていました。この動きは菊花賞でドゥレッツァを先行させたレースそっくりですね。

ドウデュースはL4からジワジワ上がっているので、12.0くらいを連発して捲り追い込みを決めました。府中で行われた近2走は差せずに凡走したことを考えると、3歳時から比べてトップスピードの質が下がった感じ、もしくは3歳時からトップスピードの質は高くはなく、ダービーでは持続力で勝った感じ。今年の京都記念も上がり3F34.0なので、パワーと持続力型にシフトした感じですね。

逃げたのはタイトルホルダー、スタートは五分でしたが押して押して先手を取りました。スタート抜群だったスターズオンアースが控えて2番手。スタート五分に出たプラダリアが3番手。中段の前からスタート五分のシャフリヤール、スタート早かったハーパー。中段のやや前からスタートやや早かったアイアンバローズ、スタート早かったウインマリリン。

中段からスタート五分に出たが二の足がやや遅かったソールオリエンス、スタート五分に出たタスティエーラ、その外にスタート五分に出たスルーセブンシーズ。スタートやや早かったディープボンドが中段のやや後ろから、中段の後ろからスタートやや遅かったホウオウエミーズ、スタート五分に出たライラック、その外にスタート五分に出たヒートオンビート。後方からスタート遅かったドウデュースとジャスティンパレス。

ドウデュースはスタート遅く後方からになりました、リカバリーしなかったので豊騎手も想定内だったのでしょう。ジャスティンパレスもスタート遅く前に行けず、この馬はスタートが改善しませんね。逆にスタート最もよかったのがスターズオンアース、大外枠から先頭に立ち、タイトルホルダーに譲って2番手でした。この動きは菊花賞のドゥレッツァそっくりでした。

1コーナー手前からスターズオンアースが減速、タイトルホルダーとの差が広がりました。グラフからもタイトルホルダーが加速したのではなく、ルメール騎手がペースを落として、メイン集団をコントロールしていました。これで初手で無理をした分を回復、直線に向けて足を溜めていましたね。

4コーナーです、タイトルホルダーが先頭で、5馬身程離れてスターズオンアースが2番手。ルメール騎手はまだ仕掛けませんでした。プラダリアとハーパーの外から、ドウデュースが上がって来ます。L4からジワジワ上がって来ますが、この時点で手応え抜群でした。シャフリヤールは最内でスムース、ジャスティンパレスは外を回して上がって来ます。

直線Ⅼ1標識付近です、タイトルホルダーが先頭で、3馬身程離れてスターズオンアースとドウデュースが2番手。その後ろにシャフリヤールとハーパー。ジャスティンパレスは更に後ろで、ウインマリリン、スルーセブンシーズと並んでいました。ジャスティンパレスはこの辺りで内に寄れたことで、タスティエーラが挟まれてコースが無くなりました。

ここからドウデュースが差し切り、スターズオンアースが続いて2着。粘ったタイトルホルダーが3着でした。ジャスティンパレスが伸びてきますが4着までで、シャフリヤールも差の無い5着でした。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はドウデュース、スタートは良くなかったですね。無理にリカバリーせず後方からになり、初手は足を溜めていました。L4から捲り追い込みに行きましたが、ここで手応え抜群。瞬発力やトップスピードの質ではなく、パワーと持続力でねじ伏せるような勝ち方でした。

2着はスターズオンアース、スタート抜群でしたね。これで前に行けたことで外を回す不利を最小限に出来ました。加えて1コーナーから減速して息を入れて、後半の勝負に行けました。ルメール騎手らしい騎乗で、他の騎手ではできなかったはずです。

3着はタイトルホルダー、内枠から逃げれば好走できますね。過去2年は外枠に泣かされたので、ラストランで運が向きました。ルメール騎手に併せて減速していれば、と思うところもありますが。無事に引退できて良かったです。

4着はジャスティンパレス、スタートですね。それとこの馬はコーナーで速いラップを踏むよりは、コーナーで足を溜めて直線入り口で出し抜く方が合っていますね。何度も書きますがフィエールマンそっくりですね。

5着はシャフリヤール、スタート五分から内枠を生かして前に行けました。スムースでしたが5着ですから、力負けですね。

タスティエーラは直線で不利がありましたが6着、ソールオリエンスはスムースでしたが8着でした。やはりこの世代の牡馬は他世代に比べてまだ差がある印象ですね。

馬券の方はハズレ、ドウデュースはこのコースにぴったりマッチした特性になっていますね、逆に来年府中では不安が出てきました。次回はホープフルSの予定です。