走破時計 2:16.6 前半1000m 62.2 上がり3F 37.8
まずは馬場状態ですが不良馬場でした、朝の段階では稍重でしたが、日中も雨が降り続きレースが始まる時間には一気に悪化しました。走破時計もかなり遅くL1は13.1まで落ちましたから、かなり力の要る馬場でした。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。
マイネルウィルトスが逃げて中緩みを作らない展開、L3から減速ラップになっているので、消耗戦になっていますね。このラップ推移からは、マイネルウィルトスに向くラップですが、L1で踏ん張り切れなくなったので、前走まで長いところを走った疲労が出たのか、明け8歳で力が落ちてきたかのどちらかですね。
勝ったチャックネイトは適性ど真ん中、パワーと持続力に秀でたタイプで、スパッと切れる瞬発力や、キレッキレのトップスピードの質は持っていませんね。今回キング騎手が前に行ったので、この馬の持続力が生きた感じ。高速馬場の2000m辺りになると、切れ負けしそうな脚質ですね。
逃げたのはマイネルウィルトス、スタートがポンっと出たこともあって逃げの手に出ましたね。この辺り横山家の遺伝子なんでしょう、2番手もショウナンバシットでした。アドマイヤハレー以外はスタート五分出でていて、隊列もすんなり決まりました。
クロミナンスは中段のやや前から最内、外回りコースの内目は悪化しなかった感じ。チャックネイトとボッケリーニは隊列の外目ですから、馬場は内外フラットでした。ペースは平均で特段無理なペースではなく、心肺機能はそれ程問われていない感じ。こうなると消耗戦という感じではないので、初手で後ろになってしまった時点で勝負権がなかったですね。
4コーナーです、クロミナンスが内から4頭目あたり、これはルメール騎手が馬場を読み切っていたんでしょうね。最内のシルブロンがL1で失速したので、4コーナーで最内は荒れていたんだと思います。この地点ではチャックネイトが前で、ボッケリーニはすぐ後ろのやや外でした。モリアーナがジワジワ上がってきたので、モリアーナ自身はL4辺りから長く足を使ってきました。
直線Ⅼ1標識付近です、マイネルウィルトスが踏ん張って先頭、ショウナンバシットが食い下がっています。その外からチャックネイトで、ボッケリーニが外から交わして行きます。クロミナンスは中目からでスムース。大外からモリアーナが伸びてきます。
ここからマイネルウィルトスとショウナンバシットが苦しくなり後退、チャックネイトを交わして先頭に立ったボッケリーニですが、ゴール直前で差し返されてしまい、チャックネイトが1着でした。クロミナンスが中目からスムースに伸びましたが3着までで、モリアーナが伸びては来ましたが届かず4着でした。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はチャックネイト、この馬場で差し返しての1着ですから、高いパワーと持続力を見せましたね。今回はいつもよりも前目で競馬をしたことも、勝ち切れた要因だと思うので、キング騎手の好騎乗だったと思います。
2着はボッケリーニ、これで3戦連続で2着、しかも一旦先頭に立って差し返されるのも同じ。この馬は「先頭に立ちたくない病」を患っていますね。それでもGⅡで2着に好走は立派です。今後も好走すれども勝ち切れずが続きそうですね。
3着はクロミナンス、これはルメール騎手の好騎乗ですね、馬場の良いところを選んで走ていますから、馬場読みの良さを見せつけました。この馬はトップスピードの質を持っていますが、こういう馬場でも好走したことで適性の幅が広がりました。今回は最高の騎乗でしたから、良馬場でも重賞ではギリギリという感じでしょうか。
4着はモリアーナ、あと一歩でしたが届かず、スタート自体は五分に出たんですが、最後方からになってしまいました。こうなると展開待ちになってしまいますね。もう少しポジションが取れればよいのですが、掛かる気性でポジションを取りに行くと自滅しますから、距離短縮か消耗戦待ちになりそうです。
5着はマイネルウィルトス、逃げの手に出たのは悪くなかったと思いますが、この展開でL1失速したのは疲労でしょうね。少し休んで巻き返しに期待したいです。
馬券の方は的中、3連複だけでしたが何とかトリガミにならずに済みました。新年1回目で的中したのは精神的にも楽、次回は東京新聞杯の予定です。