みやや競馬

2024年日経賞 回顧。ボッケリーニは重症。


競馬ランキング


走破時計2:31.4    前半1100m 66.0  上がり3F 36.2

まずは馬場状態ですが良馬場でした、雨が降っていましたが小雨程度で、馬場状態には大きな影響は有りませんでした。8Rの2勝クラスが1800mで1:49.0なので、かなり時計が掛かる馬場でした。クッション値が高い割に走破時計が遅いのは、内が荒れてきたからでしょうか。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2023年有馬記念のグラフです。

マテンロウレオが逃げましたね、かなり厳しいペースで逃げていて、前半の1100mは昨年の有馬記念よりも速いペースでした。中緩みで息を入れて最後まで食い下がっていたので、ややハイペースバランスで心肺機能とパワー、そして持続力の高さを見せましたね。大阪杯で4着に好走した時も、前で進めて持続力とパワーを生かしたものでした。

今回は陣営のリクエストなのか、横山典騎手の判断なのか分かりませんが、工夫してきましたね。京都記念を見ると直線で止めてしまう感じだったので、逃げて気分よく行かせたんでしょうね。こういうレースをさせると上手いですね、中緩みで息を入れてもうひと踏ん張りさせる、絶妙なペース配分だったと思います。この好走で変わってくるかもしれませんね。

逃げたのはマテンロウレオで、向正面では10馬身以上の差を付けて単騎逃げでした。メイン集団の前からヒートオンビート、中段の前からサザンナイツ、ボッケリーニ。中段からホウオウリアリティ、マイネルウィルトス、クロミナンス。中段のやや後ろからアドマイヤハレー、中段の後ろからシュトルーヴェ。後方からウインエアフォルクという並びでした。

スタートが早かったのはボッケリーニで、控えて中段の前でした。この位置取りは問題なかったし、内から3頭目あたりを回したことも、馬場が荒れていたことを考えれば問題なかったと思います。ヒートオンビートがメイン集団の前で、ついて行かなかったことはどうでしょう?ヒートオンビートは速い上がりで勝負するタイプではないので、ついて行って持続力勝負の方が良かった気がしますね。結局後ろの差し狙い組に楽をさせてしまいました。

4コーナーです、向正面でアドマイヤハレーが捲り上がり2番手、これにボッケリーニが続いて、前の3頭が横並びでした。この後ろからマイネルウィルトス、外にクロミナンス。更にその後ろからシュトルーヴェでした。ヒートンビートはこの辺りでやや苦しくなりました。

直線L1標識付近です、直線入り口でマテンロウレオとボッケリーニが並び、そのままL1に入って行きます。ボッケリーニは意地でも前に出ない、浜中騎手が押しても鞭を連打しても、何が何でもマテンロウレオを抜かない。そうこうしているうちに、外からマイネルウィルトス、クロミナンス、シュトルーヴェが来てしまい、この3頭にボッケリーニが対応できず。

ここからシュトルーヴェが差し切り、クロミナンスが2着、マイネルウィルトスが3着でした。マテンロウレオとボッケリーニが並んで4,5着でしたね。ボッケリーニは仕掛が早かったですね、この馬は”先頭に立ちたくない病”を患っているので、目標にする馬を間違えるとこうなりますね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はシュトルーヴェ、離れたメイン集団の中段辺りで、前半は無理をしていませんね。メイン集団がペースアップしたのはL4からなので、自身は4F戦だと思います。パワーと持続力で差し切った感じですね。2,3着に下した馬は直線入り口ですぐ前に居たので、この2頭に対してはトップスピードの質で上回ったし、サザンナイツとのコース争いにも怯まなかったので、高い闘争心も見せたと思います。

2着はクロミナンス、この馬も中段辺りから差し込んできました、同じく4F戦になっているはずで、前走に引き続き高い持続力とパワーを見せましたね。

3着はマイネルウィルトス、今回は逃げずに控えて差しに回りました。この形が良いのかもしれませんね。重賞ではなかなか勝ちに恵まれませんが、余程変な展開にならなければ安定した成績を残しそうですね。

4着はマテンロウレオ、逃げてよく粘りましたね、前半かなり苦しいペースでしたが、中緩みで息を入れて粘ったので、持続力の高さを見せましたね。大阪杯の4着を考えれば、このくらいはやれるはずですが、気持ちの問題を抱えているようで、今後も不安定な成績になりそう。

5着はボッケリーニ、浜中騎手の仕掛が早かったことで、後続の目標にされてしまいましたね。この馬は”先頭に立ちたくない病”を患ているので、目標にする馬を間違えるとこうなりますね。クロミナンスを目標にしていれば、2,3着はあったと思いますが・・・。

馬券の方はハズレ、ボッケリーニが取りこぼすとは思いませんでした。複勝が1.1倍でしたから、皆さん同じように思っていたんでしょうね。