過去5年複数回3着以内に来ている種牡馬はアドマイヤムーン3回、ダイワメジャー2回、キンカメ2回(1頭)、ディープ2回(1頭)です。過去10年で6頭のリピーターが連絡みしているレースでもあります。展開はほぼハイペースバランスで、エアロヴェロシティーが勝った年はややハイペースバランスと言った感じでした。稍重でもとにかく前が飛ばすので、後半の持続力が問われる展開になります。
注意したいのは走破時計で、ビッグアーサーの勝った2016年は例外的に速かったのですが、今年も速くなりそうな気配があります。先週のファルコンSで1:20.9という速い時計が出ています、昨年のファルコンSは1:22.1で高松宮記念が1:08.7です。ファルコンSを物差しにすると今年と昨年で1.2秒速くなっていますから、今年の高松宮記念走破時計は1:07.5と予想しています。ですので1分7秒台前半の決着に対応できない馬には厳しいと思います。
では1頭ずつ見ていきます。
<スノードラゴン>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低くなった。
・トップスピードの質は高いがエンジンの掛かりが遅く届かない。
・バテ差しタイプ。
2014年スプリンターズS新潟ではハイペースバランスを中段の後ろから差し切り。2014年高松宮記念では不良馬場のハイペースバランスを後方から追い込んで2着。2018年高松宮記念ではハイペースバランスを後方から、瞬発力が落ち上り3F3位だが9着まで。東京1400、中京1200,1400ならまだやれるかも。
<ラインスピリット>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質は低く、逃げ・先行から粘り込みタイプ。
・森騎手の時はスタートで右に寄れることがある。
・1200ベストで1400なら軽い高速馬場で。
2018年スプリンターズSではハイペースバランスを内枠から先行して、L2で待たされてのバテ差しで3着。2018年セントウルSでは重でハイペースバランスを先行して5着に。2018年京王杯SCでは高速馬場で平均バランスを先行して5着。
<ミスターメロディ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は少ない。
・トップスピードの質は低いがバテない。
・休み明けは良くない。
2018年阪神Cでは稍重で平均バランスを先行して、内伸び馬場を生かして2着に粘り込み。2018年オーロCではややスローバランスを中段の前から伸びず、この時が休み明け。2018年NHKマイルCでは平均バランスを先行して4着に粘り込み。2019年阪急杯では平均バランスを中段の前、外を追走して、直線斜行、2カ月の間隔空けが影響した可能性大。
<セイウンコウセイ>・アドマイヤムーン産駒で、休み明けは良くない。
・パワー型で重馬場が得意。
心肺機能が足りないので高速馬場以外では前半が33秒台前半になると後半失速する。
<ティーハーフ>・心肺機能は低く、パワーはあるが瞬発力は低い。
・トップスピードの質は高く持続力もある。
・重馬場は良くない、休み明けでも走る。
2019年シルクロードSではハイペースバランスを後方から追い込んで3着。2019年淀短距離Sではハイペースバランスを後方から追い込んで3着、この時休み明け、59㎏。
<アレスバローズ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。
・トップスピードの質は高く持続力も高い。
・休み明けは割引、疲れやすい。重でも走る血統。
2018年CBC賞ではハイペースバランスを中段から、直線スムースに外に出して1着。2018年北九州記念ではハイペースバランスを中段から、直線内が空いて突き抜け。2018年スプリンターズSでは稍重ハイペースバランスを中段のやや前から凡走、この時が休み明け3走目。右回りの直線入り口で内に刺さることがある。
<ショウナンアンセム>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質は低く逃げ切りタイプ。マイルで前半34秒台では苦しい。
・重馬場得意。
2018年パラダイスS稍重ではスローバランスを逃げ切り。2019年東京新聞杯では平均バランスを逃げて15着、この時の前半3Fが34.5。2019年オーシャンSではハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、直線外からスムースに粘って5着。
<レッツゴードンキ>・休み明けでも走る。
・心肺機能は低くパワーと瞬発力の両立型。
・高齢になり瞬発力が低下してきた。
・トップスピードの質は高いが瞬発力の低下とともにこちらもやや下がった。
・4枠より内枠なら3-4-2-4. 調教と比例して走る。
2018年ヴィクトリアMではインコース中段の前から直線で前が壁になり、外に出して追い出すも、外から勢いを付けた馬に明確にトップスピードで劣った。2018年高松宮記念では中段の内から4コーナー早目に仕掛けてL2でしっかりギヤチェンジして先頭に立ったが、外からファインニードルのトップスピードに屈して2着。2017年スプリンターズSでは中段の内からL3最速戦を内からL1粘り切るところをレッドファルクスにバテ差される。2019年阪急杯ではハイペースバランスをインコースから先行、出し抜いたところを外からスマートオーディンに差される、トップスピードの質で見劣り。
<ナックビーナス>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質は低く、ハイペースバランスを粘り込むタイプ。
・休み明け3走目以降は疲労で良くない、ただし負けるとリセットする。
・休み明けはまぁまぁ。
2018年高松宮記念ではハイペースバランスを中段のやや前から、直線バテ差しで3着、この時は使い詰めだったが2走前に5着に凡走していた。2018年函館SSではハイペースバランスを先行して3着に粘り込み、この時が休み明け。2018年稍重キーンランドCではハイペースバランスを逃げて1着。2018年スプリンターズS稍重ではハイペースバランスを先行して7着、この時が連続好走の3走目。2019年オーシャンSではハイペースバランスを先行して粘り込み、この時が休み明け2走目。
<ラブカンプー>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質は低く、ハイペースバランスを粘り込むタイプ。
・重でも走る。使い減りしないが、休み明け良くない。
2018年セントウルS重馬場ではハイペースバランスを2番手から2着、この時の1着がファインニードル。2018年スプリンターズS稍重ではハイペースバランスを2番手から2着、この時の1着がファインニードル。2019年シルクロードSではハイペースバランスを2番手から、かなり馬場が重くオーバーペースで凡走、この時が休み明け。2019年オーシャンSではハイペースバランスを先行して凡走、年明け以降調子が上がっていない。
<ヒルノデイバロー>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質は高くなく、先行しての粘り込みかバテ差し型。
・内枠では先行できなくなっている。
2018年函館SSではハイペースバランスを中段の前からバテ差し、この時が5枠。2017年スワンSでは重馬場でややハイペースバランスを、内枠から先行して粘り込み2着。高齢になりトップスピードの質が下がり、ハイペースバランスでも差せなくなっている。
<ロジクライ>・ハーツ産駒で休み明けでも走るが疲れやすい。
・瞬発力はなく、心肺機能とパワーの両立型。
中京記念では前半からハイペースになり先行勢の中で唯一粘り込む、このレースは休み明けでフレッシュだったことが大きい。富士Sでは休み明け3走目だが前走から中1か月半空いたことで回復していた、高速馬場で平均ペースを先行してしっかり粘り込めた。続くマイルCSでは中1か月、前半からスローになり掛かって凡走。調教で首が高い時は良くない。2019年東京新聞杯では平均バランスを先行して凡走、掛かっていたが休み明けの影響かも。2019年阪急杯ではハイペースバランスをインコース中段から、ドンキの後ろから伸びて3着、スタートで寄られてポジションが取れなかった、この時が休み明け2走目。
<ダノンスマッシュ>・心肺機能とパワーの両立型。
・瞬発力は高く、トップスピードの質は高い、持続力もある。・休み明けでも走る。
2019年シルクロードSではハイペースバランスを中段やや前、直線前が詰まってL1だけで11.1で圧勝。2018年京阪杯ではスローバランスを先行して内から圧勝、L1は11.4で瞬発力抜群。
<ペイシャフェリシタ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。
・トップスピードの質は高い、持続力もある。
・内枠で1-2-1-3.
2018年キーンランドCではハイペースバランスを先行して3着、この時が2枠。2018年CBC賞ではハイペースバランスを中段から、2番人気で15着、この時8枠。2018年春雷Sではハイペースバランスを先行して1着、この時2枠。2019年オーシャンSではハイペースバランスを中段やや後ろのインコースから4着、この時が2番枠。
<モズスーパーフレア>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質は低く、ハイペースバランスで押し切るタイプ。
2019年カーバンクルSではハイペースバランスを逃げて圧勝。2018年ラピスラズリSでは平均バランスを逃げて2着に差される。2018年オパールSではハイペースバランスを逃げて3着、この時中2週。2019年オーシャンSではハイペースバランスを逃げて圧勝。左手前が苦手な可能性がある。
<デアレガーロ>・心肺機能が低く前半速いと失速する。
・トップスピードの質はまぁまぁ。・休み明けでも走る。
2018年京都牝馬sではスローバランスを後方からL2最速戦をトップスピード持続で2着。2018年TVh杯では平均バランスを先行して押し切り。2018年スワンsではややハイペースバランスを後方から、直線で前が壁になり投げ出し凡走。2019年京都牝馬Sでは休み明けだったが、平均バランスのスローペースを中段から、L2最速戦を直線しっかり伸びた、+32㎏は昨年比で∔10kgと太目ではなかった。
<ダイメイフジ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力もまぁまぁ。
・トップスピードの質はまぁまぁ高いが持続力は程々。
・間隔空けると良くないが使い減りしない。
2018年ラピスラズリSでは平均バランスを中段のインから、直線ではL2最速戦になりトップスピードの質を生かして差し切り。2018年安土城Sではスローバランスを中段の後ろから、直線はL2最速戦で外に出して瞬発力とトップスピードを生かして差し切り、この時の2着がモズアスコット。2019年阪急杯では体重が減らずに凡走。2019年オーシャンSではハイペースバランスを中段から、バテ差しで3着、連闘で馬体がやや絞れた。
<ダイメイプリンセス>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。
・トップスピードの質は低くバテ差しタイプ。
・休み明け良くない。
2018年スプリンターズS稍重ではハイペースバランスを中段やや後ろから、インコースを突いてバテ差し4着。2018年北九州記念ではハイペースバランスを中段からバテ差し2着、アレスバローズにはトップスピードの質で見劣り。2019年オーシャンSではハイペースバランスを出遅れて後方から凡走、-14㎏の影響かも。