過去5年複数回3着以内に来ている種牡馬はディープインパクト3回、フジキセキ2回、ダンスインザダーク2回(1頭)です。非根幹距離だからかディープ産駒が苦戦していて、勝ち切ったのはサトノアラジンだけです、アラジンは3走前にマイルCS4着のある実績馬でした。このレースには大きな特徴があって過去5年1番人気が3着以内に入っていません、過去10年に遡っても1番人気は3着以内に1頭しか着ていません、2013年にダイワマッジョーレが勝ち切っただけです。3番人気も1回しか3着以内に来ていない。対照的なのが2番人気で過去5年全て3着以内に来ています。
データから纏めると非ディープの2番人気を軸にしたいですね~。
では1頭ずつ見ていきます。
<エントシャイデン>・心肺機能がやや低いがパワーはある。
・トップスピードの質は高く持続力も高い。前半が速くなると後半息切れする。
”2019年節分賞”ではスローバランスを中段から、長くいい脚を使ってリカビトスを振り切った。”2018年京都1000万条件”ではスローバランスを中段のインで折り合い、上手く捌いて1着。”2018年東京1000万条件”ではスローバランスを後方から、直線空いた内を突いて1着。”2018年NZT”では平均バランスを先行して直線失速。”2019年阪急杯”では平均バランスを後方から、酷い騎乗で4コーナー出口から馬群に詰まってしまい5着、詰まった割にL1のバテ差しは良かったのでスムースなら3着はあったはず。
「今回へ向けて」まず前走は馬群に詰まってレースにならなかった、これで5着は立派を通り越して騎手が降ろされるのも納得。乗り替り田辺騎手ってのもどうかと思うけど。トップスピードの質と持続力は見せているし、マイルとは言え東京コースも好相性なのでチャンス十分。ディープ産駒なので積極的に頭で狙えるかと言われると、ややトーンが落ちるけど外枠引いてくれれば、内枠だと割引かな~。
<キャナルストリート>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。
・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力もまぁまぁ。
”2018年国立特別ではほぼ平均バランスを中段から、直線最内から外に出すロスの多い競馬で抜け出したところを、L1のバテ差しを喰らって2着。”2018年東京1000万条件”ではハイペースバランスを中段から、直線は詰って寄れて立ち上がってと酷い騎乗だが、バテ差しで1着。”2019年雲雀S”ではスローバランスをやや離れた4番手から、直線入り口でバランスを崩しながら、バテ差し1着。
「今回へ向けて」東京1400mは非常に相性が良い、ただ直線の入り口でバランスを崩すことがあるのは、多頭数のレースでは不安材料。2か月以上間隔空けてしまったこと、格上げ戦であることも不安材料になる。ペースバランスに対する幅広い対応力は武器になるが、斤量も1㎏重くなるので不安材料の方が大きいかも。
<サトノアレス>・ディープ産駒、休み明けでも走るが疲れやすい。
・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力が低いので、勢いを付けたいタイプ。
・トップスピードの質はかなり高い。・重は良くない。
”2018年東京新聞杯”では内枠で後方からややスローを追い込んで2着、休み明けで直線スムースに長くいい脚を使えた。”2018年京王杯SC”でも内枠から直線スムースに外に出し長くいい脚を使って3着。”2018年阪神C”は内優位の馬場を外々を周って凡走、稍重馬場も影響。”2019年東京新聞杯”では平均バランスを中段の後ろから、直線は内側に入り3着まで。
「今回へ向けて」昨年3着なのでローテー、コース適正など不安材料は少ない、ディープ産駒で1400mの非根幹距離で勝ち切れるかどうか。
<スターオブペルシャ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質が低くバテ差しタイプ。
・ハイペースバランスか重馬場が得意。
”2018年阪神C”では稍重で平均バランスを中段の後ろから、直線は馬場の良いインコースを通してバテ差し3着。”2018年オーロC”ではややスローバランスを中段の後ろから、L3最速戦になったことでバテ差しになったがトップスピードの質で見劣り3着。”2018年信越S”ではハイペースバランスを中段からバテ差し1着。”2019年阪急杯”では平均バランスを中段の後ろ最内から、直線は内に詰まって9着。
「今回へ向けて」2か月以上間隔空けてしまったことは良くない、平均バランス以上をバテ差しするのが得意パターンなので、今の高速馬場では切れ負けする可能性が高い。
<スト―ミーシー>・休み明け良くない。・アドマイヤムーン産駒で重馬場は得意。
・パワー型でハイペースをバテ差すのが得意。
・トップスピードの質は高く持続力も高い。
”2018年ダービー卿CT”ではL2で緩み馬群が凝縮したところを外から取り付きながら減速せずに直線へ、パワーを生かして坂でしぶとく伸びて3着。”2019年東京新聞杯”では実質スローバランスを後方から、直線は最内を突くもややコースが無くなり6着まで、伸びはまぁまぁ。”2019年六甲S”ではスローバランスを後方から、直線は前が壁になりL1だけで0.5差6着まで、ひどい騎乗。”2019年マイラーズC”ではスローバランスを中段の後ろから、直線は前が止まらず出番なし。
「今回へ向けて」いつも後方からになり届くかどうか、展開に大きく左右される馬でペース次第では届かなかったり、コースが空かなかったりで近走良くない。東京1400は奥多摩S1600万条件で勝ち切っていて、平均バランスを中段やや後ろの最内から、直線スムースに外に出して差し切り、この時の2着がスターオブペルシャ。コース適正も良いとは言えず展開待ちの1頭。
<スマートオーディン>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はあまりない。
・トップスピードの質は高く持続力も高いが、掛かりやすく自滅している。
”2016年京都新聞杯”ではスローバランスを後方から、4コーナーから楽に捲って圧勝。この時も掛かっていた。”2019年京都金杯”では平均バランスを後方から、掛かっていたが直線では10着だがしっかり伸びて上がり1番時計。マイル以下なら掛かっても持つかもしれない。”2019年阪急杯”では平均バランスを最後方追走から大外一気の差し切り、短縮で折り合えた。
「今回へ向けて」前走の阪急杯で1400mへの短縮が嵌り1着、掛かりやすい気性で1400の平均バランスが丁度良いペースになった。1400mのペースなら掛かる心配は低く、たとえ掛かったとしても持つはず。長い直線は高いトップスピードを生かせるので合うはずだし、ダノンシャンティ―の父フジキセキは、過去5年で2頭の産駒をこのレースの3着以内に送っている。好材料も多いが池添騎手への乗り替りは大きな不安、さらに2か月以上の間隔空けは良くないことは、3歳時の共同通信杯からも明らか。好材料と不安材料があり軸にはしにくいですね。
<タイムトリップ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。
・トップスピードの質はまぁまぁで持続力はあるバテ差しタイプ。
・ハイペースバランスか重馬場が得意。・休み明け良くない。
”2019年石清水S”では稍重でハイペースバランスを後方から、バテ差しで1着。”2018年渡月橋S”ではスローバランスを後方から届かず、この時が休み明け。”2019年阪急杯”では平均バランスを中段の前から、直線やや狭くなったが息切れして凡走。”2019年春雷S”では平均バランスを後方から、バテ差して来たが5着まで。
「今回へ向けて」前半無理をしてしまうと後半は息切れしてしまうタイプで、どうしてもバテ差しなど展開待ちになってしまう。阪急杯は2年連続で出走しているが、先行しても追い込んでも凡走していて、重賞では底を見せてしまった。
<タワーオブロンドン>・Raven’s Pass産駒、休み明けでも走る。
・馬群を割れるほどの闘志はない。
・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低いがトップスピードの質はまずまず。
”NHKマイルC”では内枠から中段のインコースを追走、直線では前が狭くなり投げ出すように凡走。”キャピタルS””ではスローバランスを中段から直線スムースに外に出し、内優位の馬場を外から長くいい脚で伸びて2着、休み明けでフレッシュな状態で長く足を使ってきたが、坂での加速は平凡、内枠は良くない。”2019年東京新聞杯”では平均バランスをやや離れた中段の前から、直線狭くなって馬群を割れずに伸びきれなかった。
「今回へ向けて」はっきりしているのは瞬発力は低いが、トップスピードの質はまずまずで持続力も高い、これらは好材料だが欠点もある、それが闘志の無さではっきりと馬群に怯む。これは凡走した全てのレースに見られることで、キャピタルSでは休み明けでも外々を回してスムースだったことで良く伸びた。よって不安材料は枠だけで、内枠なら大きく割引だろう。レーン騎手への乗り替りはプラスの評価。