みやや競馬

2019年関屋記念 全頭評価。その1。

<アストラエンブレム>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは高い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はあまり高くなく、持続力は高い。

・マイルがベストで1800までなら何とか。

”2017年京都金杯”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー最内を回して馬群に取り付き、直線スムースに外目に出しだが届かず4着まで、持続力は見せた。”2017年大阪城S”ではスローバランスを中段の後ろから、L4から11秒台に入る流れをL1でバテ差し1着、パワーと持続力見せた。”2017年メイS”ではスローバランスを中段の前から、直線ミルコが余裕を見過ぎて追い出しが遅れて、前のタイセイサミットを差せず2着、トップスピードの質は高くはない。”2017年エプソムC”ではスローバランスを3,4番手先行、直線スムースだったが2着まで、持続力は見せた。”2017年新潟記念”ではスローバランスを中段の前から、直線は外からスムースだったが2着まで、トップスピードの質が高くない。”2017年毎日王冠”ではスローバランスを最後方から、全くレースにならずに凡走、休み明け4走目の疲労かも。”2018年大阪城S”ではスローバランスを中段の後ろから、直線スムースだったが全く伸びず、この時が去勢手術明け。”2018年メイS”ではハイペースバランスを中段から、直線やや待たされたがジワジワ伸びて5着、心肺機能の高さはまぁまぁ。”2018年巴賞”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びたが、すぐ後ろに居たナイツオブナイツに刺されて2着。”2018年札幌記念”では稍重でハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線伸びずに凡走、すぐ前に居たサングレーザーに対してⅬ1で明確に見劣ったので、距離だと思う。”2018年ディセンバーS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線はL1まで前が壁、L1で進路が空いてからバテ差しで3着まで。”2019年東風S”ではややスローバランスを中段やや前から、4コーナーから外に出してバテ差し2着まで、持続力とパワーは見せた。”2019年新潟大賞典”ではスローバランスをやや離れた追走集団の先頭から、L1で失速して凡走、明らかに距離の影響。”2019年巴賞”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナーで中目を回して直線バテ差し4着まで、心肺機能と持続力を見せた。

「関屋記念へ向けて」好材料:マイルへの短縮、コース適正。悪材料:騎手弱化。

2017年の毎日王冠後に去勢手術を受けて、トップスピードの質が更に落ちた感じを受ける。元々トップスピードは高くはなかった、2017年の大阪城Sでは上り32.8で差し切っているが、スローからの4F戦でトップスピードの質というよりも持続力で勝ち切った感じだった。元々持続力は高かったし、2017年のエプソムC、新潟記念でも見せていた。持続力に関しては今も健在で、ディセンバーS、東風S、巴賞でも見せてきた。ただ2019年新潟記念でL1明確に失速しているように、適性距離は1800まで、ベストはおそらくマイルだと思う。ダイワメジャー産駒なので、2000m以上はどうしたって長かったはず、それを馬場とミルコの腕で持たせたようなレースもあった。ダイワメジャー産駒らしいところは疲れやすい点もあって、毎日王冠が休み明け4走目で走る気を失くしていた感じ、この凡走が原因で去勢されたのかどうかは定かではないが。

好材料は適性距離のマイルへの短縮でしょう、札幌記念も新潟大賞典もL1で失速しているので、2000mは明らかに長い、東風Sで57kgを背負って2着と適性の高さを見せたからね。新潟マイルは条件戦だけど2戦2勝と好相性だし、2017年の新潟記念も2着、この時は2000mだったが去勢前で、まだ適性距離に融通が利いた時期でもある。コース適正が良いのは明らかだと思う。

悪材料は想定騎手が内田騎手であること、どんなレースをするかちょっと想像しにくいが、先行して心肺機能を生かすようなレースにはならないと思う。さすがにこのコースでL2最速戦ってことはないと思うが、トップスピードの質が高くないのは、東風SやディセンバーSで見せているので、トップスピードの質を問われない展開にしないといけないはず。L4辺りから前を突いて速いラップを継続させる必要があるはずで、それを内田騎手に出来るのかどうか。

<エントシャイデン>・心肺機能がやや低いがパワーはある。

・トップスピードの質は高く持続力も高い。前半が速くなると後半息切れする。

”2018年NZT”では平均バランスを先行して直線失速。”2018年東京1000万条件”ではスローバランスを後方から、直線空いた内を突いて1着。”2018年京都1000万条件”ではスローバランスを中段のインで折り合い、上手く捌いて1着。”2019年節分賞”ではスローバランスを中段から、長くいい脚を使ってリカビトスを振り切った。”2019年阪急杯”では平均バランスを後方から、酷い騎乗で4コーナー出口から馬群に詰まってしまい5着、詰まった割にL1のバテ差しは良かったのでスムースなら3着はあったはず。”2019年安田記念”ではスローバランスを中段から、直線は外を回してしまい伸びず。”2019年中京記念では稍重でほぼ平均バランスを中段の後ろから、直線は外目に出してスムースだったが伸びず、稍重で平均バランスではトップスピードの質が生きない。

「関屋記念へ向けて」好材料:トップスピードの質と持続力が高いのでコース適正は良い。悪材料:展開待ちの脚質。

安田記念は前半45秒台を中段から進めてしまい、直線では完全に息切れしてしまった。中京記念でも稍重で平均バランスでトップスピードの質を引き出せなかった。元々心肺機能は低く、条件戦でも前半が速くなると凡走していた、2018年東京1000万条件を快勝するんだけど、この時が超が付くスローバランスでトップスピードの質と持続力を見せつけたレースだった。このトップスピードと持続力を引き出すには、前半ゆったり入って足を溜める必要がある。休み明けだった京王杯SCで後方から進めて、上がり2番時計33.0を叩き出した、この時は前が止まらなかったので大敗している。結局安田記念ではこの大敗を受けて田辺騎手が後方からでは届かないと判断したんだと思う、自分が乗った1戦だけで判断してしまったことで、心肺機能に難のあるこの馬に中段からレースをさせてしまった。これでは凡走も仕方ないと思う。もちろん初めての58㎏もこたえた可能性はあるが、心肺機能の低さは間違いないはずなので、前半をいかにゆったり入るかがカギになる。

好材料としてはやはりトップスピードの質と持続力の高さを生かしやすいコースで、長い直線でスムースに加速できればチャンスはある。もちろん前半からある程度流れてしまうと苦しくなるのは、中京記念や安田記念で見せているので、思い切って最後方から進めてしまうのもいいかもしれない。中谷騎手の継続騎乗なので、思い切った乗り方は期待薄かな~・・・。

悪材料としては心肺機能の低さで、このクラスのマイル戦だと普通に平均バランスが多くなるから、余程後方からにでもならないと、息切れしてしまう可能性が高くなってしまう。開幕3週目で前が残りの馬場を考えれば、最後方からの競馬では最速上りでも届かない可能性が高く、同じような感じで京王杯SCを凡走しているのは嫌な感じ。出走馬が決まっていないのでどんな展開か予想できないし、出走馬が決まっていても展開予想は当たらないので、現時点で能力だけから評価すると、ここではいい脚を使っても届かない可能性が高いと思う。

<オールフォーラヴ>・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”アルメリア賞”ではややハイペースバランスを中段の前から、直線内からぶつけられる大きな不利を受け3着入線後に2着、心肺機能の高さを見せた。”忘れな草賞”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段からで実質平均バランス、L3から押し上げて直線やや迫られたが押し切り、心肺機能と持続力を見せた。”オークス”では平均バランスを離れた追走集団の中段から、トップスピードの質で見劣り凡走。”秋華賞”ではややスローバランスを中段から、トップスピードの質で見劣り凡走。”2019年初音S”ではスローバランスを2番手先行、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。”2019年うずしおS”ではややスローバランスを中段から、直線は前が壁になり追えずに凡走、瞬発力の低さを見せた。”2019年錦S”では平均バランスを中段から、消耗戦のラップ推移になり外からバテ差し1着。”2019年米子S”ではスローバランスを2,3番手先行、L4から11秒台前半に入るロンスパになり持続力を生かして押し切り。

「関屋記念へ向けて」好材料:・・・。悪材料:トップスピードの質が低いのでコース適正は良くない。

ディープインパクト産駒の割にトップスピードと瞬発力が低く、ここを誤解されて凡走したレースが多い。オークスや秋華賞がいい例で、アーモンドアイだけでなくカンタービレやサラキアにも並ぶ間もなく交わされている。この馬の武器はアルメリア賞や忘れな草賞で見せた心肺機能の高さと持続力ですね、特にアルメリア賞では直線で大きな不利を受けてしまい、3着入線までだったが勝っていてもおかしくなかったし、次の忘れな草賞でもL3から外を捲くって押し切る強い内容だった。この結果にもかかわらずオークスではなぜか中段待機で、直線に掛ける競馬で凡走してしまう。秋初戦のローズSでは川田君が乗って先行したが、休み明けでプラス22㎏、L3からの急加速に対応できずにやや遅れ、直線はトップスピードの質で見劣り凡走した。快勝したのが米子Sで稍重馬場の中ロンスパに持ち込み押し切った、ただこれでもまだ前半は遅いと思う。リライアブルエースに0.1差まで来られているのはトップスピードの低さだし、良馬場なら差し切られていた可能性は十分ある。

好材料はあまりなくて和田騎手の継続騎乗なので前半からハイペースで飛ばすとは考えにくい、もちろん後半ロンスパに持ち込めればいいんだけど、新潟コースはコーナーがきついので、L4から流れる可能性は低いと思うんだよね。錦Sみたいに前半からガンガン行っちゃう展開なら、中段からでもバテ差しで好走できると思うが、周りに合わせた展開では苦しむと思う。