みやや競馬

2020年毎日王冠 全頭評価。その1。

<アイスストーム>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ高く、持続力も高い。

“2018年洞爺湖特別”ではややスローバランスを2番手先行、L3で手応えが無くなり騎手も諦めて殿負け、稍重の影響かも。”2018年11月東京1000万条件”ではスローバランスを最後方から、直線スムースだが前が止まらず凡走、トップスピードの質と持続力は見せた。”2019年明石特別”ではスローバランㇲを中段から、直線は内を突いて伸びたが前が止まらず3着まで。”2019年石和特別”ではスローバランスを中段の後ろから、L2まで前がごちゃついて追い出しが遅れて3着まで。”2019年調布特別”ではスローバランスを中段から、L3から加速させて圧勝、トップスピードの質と持続力の高さを見せた。”2019年垂水S”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナーで外を回して直線スムースに伸びて圧勝、前半離れた追走集団のやや後ろからなので自身平均ペース位、それでも心肺機能はまぁまぁの物を見せた。”2019年小倉記念”ではスローバランスを中段から、5Fのロンスパ戦を3,4コーナー外から進めたが直線で一杯、休み明け5戦目で疲労の可能性が高い。”2019年アンドロメダS”ではややスローバランスを後方から、3,4コーナー外を回して直線外から追い込んだが5着まで、この時が休み明け。”2019年中日新聞杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外を回して直線外からスムースに伸びたが3着まで。”2020年白富士S”では平均バランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線前が壁になり5着まで。”2020年六甲S”では稍重で平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年メイS”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー最内を回して馬群を縫って1着。”2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年新潟記念”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して中目で伸びずに凡走。

「毎日王冠へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

ストーミングホームの産駒でトップスピードの質と持続力が武器ですね、適性距離が違いますがティーハーフとよく似たタイプ。まずトップスピードの質と持続力は調布特別、垂水Sで見せてきましたね、垂水Sはハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろからで、自身平均バランスくらいのはずでした。ラップ的には消耗戦に近いラップになっていて、これを外からねじ伏せてきたのはかなりハイレベルだと思います。この時は自身平均バランスから、後半の持続力を見せてきたので、心肺機能もまぁまぁの物を持っていますね。瞬発力は低い感じで、石和特別で詰まってからの再加速に手間取り3着、明石特別でもスローバランスを直線内を突いたが伸びきれませんでした、阪神内回りで最内を回しているのでどうしてもスピードに乗り切れなかった感じでした。

2019年小倉記念ではスローバランスからの5Fロンスパになり、3、4コーナーで外を回し直線一杯になって凡走してしまった、休み明け5走目になり疲労の影響だと思う。2019年アンドロメダSではややスローバランスを後方から追走して、直線外からスムーズだったが届かず5着まで、この時が休み明けだったので間隔空けると良くないんだと思う。この馬は非ノーザンF生産馬でダーレーの馬なので外厩はやや劣ると思う、なので休み明けはよくなく小倉記念で使い詰めで凡走したように疲労にもやや弱いところがある。

2019年中日新聞杯ではスローバランスを中段外からスムースに伸びたが、スローバランスでトップスピードの質を問われて3着まで、前半が速くなった方が力を発揮できるはず。2020年白富士Sは直線前に詰まってしまい凡走、ここでも瞬発力の低さを見せた。2020年六甲Sでは稍重で直線スムースだったが凡走、この時は道中すぐ後ろに居たエントシャイデンにあっさり交わされているので、馬場適性の問題だったと思う、条件戦だが2018年洞爺湖特別でも稍重で凡走している、軽い高速馬場の方が合うのだろう。

2020年メイSが強い内容で、スローバランスだがL5から11.5に入るロンスパ戦、これを終始最内を回して直線は馬群を縫って差し切り、こういう展開が得意なソーグリッタリングが2着だし、直線入り口ですぐ前に居たレッドヴェイロンは相手にしなかった。改めて超高速馬場でのトップスピードの質を見せつけたし、持続力の高さもいかんなく発揮した。2020年エプソムCで改めて道悪適性の悪さを見せた、いつものように後方からだが不良馬場で全く伸びなかった。2020年新潟記念では中段の後ろから、ハッキリと外が伸びる馬場だったが、中目を選んで伸びずに凡走した。この時は2か月半の休み明けで、ダーレ―ジャパンの生産馬であることを考えると、休み明けは良くないんだと思う。

好材料はコース適性でメイSでかなり強い勝ち方をしている、もちろん豊騎手の手綱捌きによるところが大きかったが、展開的にはソーグリッタリングの展開だったし、3着はザダルなので高評価で良いと思う。東京1800mは2-0-1-0と非根幹距離でこそと期待できる成績。今回は1か月半の間隔なので、体調面の不安はない。悪材料はクラス負けの不安で、重賞では中日新聞杯3着までで、他は結果が出ていない。まぁ適正な条件ではなかったので仕方ないと思うが、毎日王冠はスーパーGⅡなので通用するかどうか。エプソムCで道悪適性の無さを見せてしまったので、雨は不安材料ですね。

<カデナ>・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”京都2歳S”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線も外からスムースに伸びて1着、直線入り口でヴァナヘイムの瞬発力には見劣ったが、まぁまぁのトップスピードの質と持続力で勝り圧勝。”弥生賞”ではスローバランスを中段から、4コーナー外を回して差し切り、持続力とパワーは見せた。”皐月賞”では平均バランスを後方から、向正面で内から中段まで上がり4コーナー出口で外に出したが伸びずに凡走、すぐ前に居たペルシアンナイトは内を突いて2着なので、外目に出したロスは良くなかった。”ダービー”ではスローバランスを後方から、直線外からスムースだったが凡走、すぐ前に居たアドミラブルにトップスピードの質と持続力で明確に見劣ったのは距離の可能性もある。”2018年アンドロメダS”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外を回して上がり最速だが届かず凡走。”2019年大阪城S”ではほぼ平均バランスを4番手の最内先行、直線狭くなってL1で失速凡走、瞬発力の無さでコースを確保できなかった。”2019年福島民報杯”ではハイペースバランスを後方から、L3で捲って直線伸びたが3着、1着レッドローゼス、2着クレッシェンドラブは2㎏軽かった。”2019年巴賞”ではハイペースバランスを後方から、稍重の消耗戦をジリジリ伸びて3着まで、1着スズカデヴィアスは59㎏でこちらは56㎏だったので高評価は出来ない。”2019年小倉記念”ではスローバランスを後方から、直線入り口で一瞬待たされてからバテ差しで2着まで。”2019年新潟記念”では平均バランスを後方から、直線大外から伸びて3着、前半から流れたことでバテ差し気味になったことで届いた。”2019年天皇賞(秋)”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年中山金杯”ではややスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年小倉大賞典”では平均バランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに外に出し差し切り。”2020年大阪杯”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー最内を回して直線入り口でやや詰まったが内から伸びて4着。”2020年宝塚記念”では稍重でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線伸びずに凡走。”2020年新潟記念”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースだったが6着まで。

「毎日王冠へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

ディープ産駒らしい部分としては心肺機能の高さ、まぁまぁのトップスピードの質、高い持続力といったあたり。京都2歳Sではまぁまぁのトップスピードと高い持続力で差し切ったし、弥生賞でも持続力を生かしてきた。皐月賞では4コーナーから直線でのコース選択のミスだと思うし、ダービーは距離が敗因だと思う。その後は凡走の山を繰り返すが、福島民報杯で久々の連絡み、この時は良馬場でハイペースバランスを後方からのバテ差し、自身平均バランスくらいまでには入っているので心肺機能が生きた。心肺機能の高さは大阪城Sでも平均バランスを4番手先行、着順は14着で凡走したように見えるが、L1標識付近で狭くなり諦めているので、スムースならもっとやれた手応えは有った。巴賞でも稍重でハイペースバランスを後方から、バテ差し3着だったが1着が59㎏のスズカデヴィアスなので高評価までは出来ない。小倉記念でメールドグラース相手に互角のレースが出来たのは収穫で、直線入り口で一瞬待たされてからのバテ差し、L5から11秒台に入るロンスパ戦で持続力の高さを見せたレースだった。

後方からの追い込みに徹するようになって好走しているので、どこで脚を使うのかが難しいタイプなんだと思う。ただキレッキレのトップスピードの質を持っているわけではないので、トップクラス相手では届かないことが多い。元々心肺機能はまぁまぁの物を見せていたので、これを生かして持続力でバテ差しすることで良さが出たんだと思う。2019年の天皇層(秋)では完全にトップスピードの質で見劣ったし、道中も追走で離されてしまったので相当ユッタリ入らないと、後半の良さが出ないんだと思う。

2020年中山金杯ではややスローバランスをいつも通り後方から、前が止まらない流れで凡走、これが後方からの馬の怖いところで嵌れば鮮やかに差し切るが、展開が向かないと平気で凡走する。この馬は展開に関係なく追い込めるほどのトップスピードの質はないので、展開依存は今後も続くはず。2020年小倉大賞典が平均バランスで嵌ったレース、いつも通り後方からだったが、馬群が凝縮していて先頭からはさほど離されていない、これで4コーナーからスムースに外に誘導したことで差し切れた。ローカルGⅢでヴェロックスは居たが相手は弱いので、高評価できるレース内容ではない。2020年大阪杯では直線入り口でやや詰まったが、内から伸びて4着までだった。後方から全く勝負に行っていないので、高評価は出来ないが、このレベルで4着まで持ってきたので、展開次第では重賞で十分勝負できる力は見せた。

2020年宝塚記念では後方から伸びずに凡走、大阪杯と違って多頭数で先頭から距離があったし、稍重表記だが重馬場並みの重さで馬場も合わなかった。2020年新潟記念ではいつも通り後方から、直線外に出してスムースだったが6着まで、この時は58㎏だったので0.3差は高評価で良いと思う。

好材料はコース適性で、東京では1着こそないが昨年の新潟記念3着で、左回りと長い直線で良さを見せている。1800mも小倉大賞典を勝っているので、距離適性も問題ないはず。悪材料は特になく、少頭数が予想されるのでスローの”よーいドン”になった時に届かない可能性は有る。元々後方から追い込み一本の馬なので展開待ち、加えて騎手が鮫島克騎手でペースに合わせて自分から動ける騎手ではない、展開面の条件不適合と言う可能性もある。大阪杯4着はあるが、メンバーが低調で内をロスなく回ってのものなので、クラス負けの不安も若干あるかな~。