みやや競馬

2021年京王杯SC 全頭評価。その2。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<グルーヴィット>・トップスピードの質は高くはない、持続力はある。

・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はまぁまぁ。

”新馬戦”ではハイペースバランスを中段の後ろからバテ差しで1着、芝スタートで行き脚が付かなかった。トップスピードの質が低くバテ差しタイプ、持続力はある。”500万条件”ダートではハイペースバランスを中段やや前からバテ差し1着、中緩みのできる展開でL3の13.0からL2で12.1へ引き上げる、13秒台のラップを2F踏んで息が入ったことで、瞬発力を見せたが流れた中ではどうか。”ファルコンS”ではハイペースバランスを中段から、外々を回してスムースだったが、4コーナーから手が動きズブさを見せた、直線はバテ差しで差のない2着までは来たが、後ろから差してきたハッピーアワーにはトップスピードの質で見劣り。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを中段から、直線は詰ってしまい追えずに凡走。”2019年中京記念”では稍重で平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2019年京成杯AH”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや前から、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2019年武蔵野S”ではハイペースバランスを3,4番手先行、3,4コーナー最内を回して直線一瞬前が壁になったが反応悪く凡走。”2020年ニューイヤーS”では稍重でややハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー外目を回して直線はスムースだったが伸びずに凡走。”2020年高松宮記念”では重馬場で平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り6着。”2020年京王杯SC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年関屋記念では平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年北九州短距離S”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出したが2着まで。”2021年春雷S”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。

「京王杯SCへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:届くかどうか。

NHKマイルCは直線グランアレグリアの後ろに居て終始前が壁になったし、再三レーン騎手の手が止まっていた、なので凡走の要因を距離に求めるのは早計だと思う。母系を辿るとエアグルーヴが居るので距離はもう少し長くても問題ないともうし、再三見せている心肺機能の高さはフレンチデピュティから来ているのでしょう。良馬場で前半33秒台で流れるようなら、心肺機能と持続力を生かせるはずで、それはファルコンSで見せてきたしダート戦だったが新馬、500万条件でも見せた。

スローバランスでトップスピードの質をモロに問われれば、スピード負けする危険はある。ファルコンSが上がり2番時計だが34.4で、勝ったハッピーアワーは後ろから34.0で差し切っているので、トップスピードの質が高い訳ではないが低くもない、なので結構展開に左右されそうですね。2019年中京記念では稍重で平均バランスを中段から、4コーナーから鞭を入れていたので相当ズブイんだと思う、これでL1が12.3まで落ちる消耗戦になっているので、持続力は相当なもの。2019年京成杯AHでは超高速馬場で離れた追走集団の中段やや前から、4コーナーL3辺りでいつも通り手応えが悪くなり、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。

このトップスピードの質が低いことを受けてダートに矛先を向けたのが2019年武蔵野S、ハイペースバランスを3,4番手先行、直線入り口で一瞬前が詰まったがいつも通り手応えが悪く、これで一杯になたっとスミヨン騎手が勘違いした感じでL2で追うのをやめている、ところがL1標識手前でジリジリ伸び始めて再度追い出したが、当然瞬発力には見劣るので流れ込むだけだった。2020年ニューイヤーSは稍重だったが直線伸びなかった。

現状では左回りの方が良さそうで、NHKマイルCでは直線で前が壁になったし、武蔵野Sでは直線入り口で前が壁になった後、反応の悪さにスミヨン騎手が諦めてしまった、その後ジリジリ伸びているので、左回りの方が圧倒的に内容が良い。2020年高松宮記念では直線スムースだったがトップスピードの質で見劣った、重馬場だったがグランアレグリアが上り3F33.1を出す程なので、限りなく良馬場に近い重馬場だったは、これではトップスピードの質で見劣っても仕方なかった。そもそも岩田康誠騎手がスタートから全く出して行かなかったことは、大きな疑問で騎手が馬場を気にし過ぎたのかもしれない。2020年京王杯SCでは稍重でスローバランスになり、直線トップスピードの質で見劣り3着だった。2020年関屋記念ではL1標識付近で一杯、距離適性が短くなってきたかもしれない。

2021年北九州短距離Sでは中段から一旦抜け出したが、ゴール前で差されている、L2で勝負を決めてしまう程のトップスピードの質がないことで、ゴール前で差されてしまった感じ。2021年春雷Sでも中段からで、4コーナーですぐ前に居たジャンダルムに引き離されたし、内を回したマリアズハートに差されているので、トップスピードの質では見劣っている。ただしゴール前では差を詰めているので、心肺機能と持続力は見せている。

好材料は距離適性で、昨年のこのレース3着、3歳時だがファルコンSでも2着と好相性。悪材料は届くかどうかで、中段からではバテ差しの展開でも届かない可能性が高い、前に行ければいいのだが。

適性:竹

<セイウンコウセイ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

・2か月半以上の休み明けではトップスピードの質が落ちる。

”2017年淀短距離S”ではほぼ平均バランスを逃げて1着、L2最速11.1で出し抜き圧勝した。”2017年シルクロードS”では平均バランスを3番手先行、L2で11.1で先頭に立ったがダンスディレクターに差されて2着、トップスピードの質で見劣り。”2017年高松宮記念”ではハイペースバランスを先行の後ろから、直線はL1の持続力で圧勝、この時の2着が内枠のレッツゴードンキ、3着がレッドファルクスで高評価。”2017年函館SS”ではハイペースバランスを2番手先行、L1で垂れて4着、前半が32.2とかなり速かったし2か月半強の休み明け。”2017年スプリンターズS”ではほぼ平均バランスを中段のやや前から、直線は全く伸びずに凡走、この時が3カ月半の休み明け。”2017年スワンS”では重馬場でハイペースバランスを中段やや前から、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。”2018年シルクロードS”ではほぼ平均バランスを逃げて2着、58㎏で休み明けのファインニードルの2着ならまぁまぁ。”2018年高松宮記念”ではハイペースバランスを、ダイアナヘイローに競られながら逃げて0.3差6着なのでまぁまぁ。”2018年京王杯SC”では平均バランスを3番手先行、L2過ぎから垂れて凡走、距離が長かった。”2018年函館SS”ではハイペースバランスを逃げて1着、ペース、走破タイムも良かった。”2018年スプリンターズS”ではハイペースバランスを中段の前から、直線伸びずに凡走、この時が3カ月強の休み明け。”2019年シルクロードS”ではハイペースバランスを逃げて凡走、この時が2か月半強の休み明け。”2019年高松宮記念”ではハイペースバランスを先行、直線粘って2着。”2019年CBC賞”では不良馬場で平均バランスを逃げて3着、道悪でトップスピードの質を問われない展開が嵌った。”2019年キーンランドC”ではハイペースバランスを3番手先行、4コーナー外を回して6着まで、逃げたナックビーナスとは0.1差なので前半が速過ぎ。”2019年スプリンターズS”ではハイペースバランスを4,5番手追走、直線入り口で詰まって再加速に手間取り凡走。”2019年スワンS”では稍重で平均バランスを2番手先行、トップスピードの質で見劣り凡走。”2020年シルクロードS”ではハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線粘れず5着、この時が休み明けで58㎏。”2020年高松宮記念”では重馬場で平均バランスをやや離れた2番手先行、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。”2020年京王杯SC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線は伸びずに5着まで。”2020年安田記念”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年セントウルS”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年シルクロードS”では3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。”2021年高松宮記念”では重馬場でややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「京王杯SCへ向けて」好材料:なし。 悪材料:距離適性。

丸2年以上前の高松宮記念を勝った馬で、その後は安定しない成績だったが、2019年の高松宮記念で2着に激走した。12番人気だったことからも皆さん評価に迷ったんだと思う、私も買えなかった・・・。この馬のはっきりした傾向としては間隔で、2か月半以下の場合7-6-0-10(JBCスプリント含む)、2か月半以上の場合0-1-2-7とかなりはっきりした数字。2019年CBC賞では3カ月の休み明けで逃げて3着に粘った、不良馬場でトップスピードの質を問われなかったことから、2か月半以上間隔を空けるとトップスピードの質が低下するんだと思う、3歳時の東京未勝利戦で3カ月弱の間隔空けの中2着した時もダートで、トップスピードの質が問われていない。持続力と心肺機能には影響がないんだと思う。心肺機能と持続力は2017年高松宮記念、2018年函館SSでハイペースバランスを逃げ切っているので、かなり高い物を持っている。距離に関しては1200がベストだと思う、1400ではスワンSでも京王杯SCでも凡走している、どちらも休み明けではなかったので単純に距離が長かったはず。

好ローテーションで挑んだ2019年スプリンターズSがなんとも勿体ない内容で、終始4,5番手の最内で進めたが、直線入り口で下がってきたファンタジストの影響で大きくブレーキ、再加速をするだけの瞬発力はないので凡走してしまった。それでも前が空いてからジリジリは伸びたので、スムースだったら着は良かったはず。2019年スワンSでは稍重にビビって平均バランスで、トップスピードの質で見劣り。2020年シルクロードSでは休み明けで58㎏、これで0.2差5着は決して悪くなく7歳になったが衰えは見えなかった。酷い騎乗だったのが2020年高松宮記念で、この時は重馬場だったがすでにだいぶ回復していて実質稍重だった、馬場読みが全くできずに2番手だが逃げたモズスーパーフレアから3,4馬身離れて追走したため、直線でトップスピードの質で見劣り凡走。末脚で勝負できないことは何度も乗っていて分かっているはずなのに、差しを狙う謎騎乗だった。2020年京王杯SCでは稍重でスローバランスを容認してしまい5着、馬場読みが全くできていないので仕方ない負け方だし、1F長い。2020年安田記念では中段の前から、平均バランスを容認してしまいトップスピードの質で見劣り。2020年セントウルSではハイペースバランスを前半33.0で逃げたが凡走、レース後に熱中症であったことが発表された。

2021年シルクロードSでは58㎏を背負って5着に粘った、休み明けだったし逃げたモズスーパーフレアと、2番手のクリノガウディ―が大敗していることを考えると、8歳になるがまだまだ老け込んでいない。2021年高松宮記念では予想通り中段の前に控えてしまい凡走、逃げたモズスーパーフレアをベタマークしなかったことが敗因だと思う。

好材料はなし、悪材料は距離適性で、OPに上がってからは1400m以上では凡走ばかり、昨年も同じように高松宮記念からの参戦で5着と凡走している。

適性:梅

<タイセイビジョン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く、持続力も高い。

”新馬戦”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外を回して直線スムースに伸びて圧勝。”函館2歳S”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー最内を回して直線内目から抜けて2着、脚を余している。”京王杯2歳S”ではややスローバランスを中段からやや掛かり気味、直線は中目から抜け出し圧勝。”2019年朝日杯FS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線スムースだったが2着まで。”アーリントンC”では稍重でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線内からスムースに伸びて差し切り。”2020年NHKマイルC”では平均バランスを3番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びきれずに4着。”2020年富士S”ではハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2020年マイルCS(阪神)”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年京都金杯(中京)”はややスローバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。

「京王杯SCへ向けて」好材料:コース適性、騎手強化。 悪材料:クラス負けの危険。

新馬戦ではハイペースバランスを外から捲り追い込みでねじ伏せてしまい圧勝した、心肺機能と持続力の高さを見せている。函館2歳Sもハイペースバランスで後方からだが自身平均バランスくらいでは入っている、これを終始最内を回して直線入り口でやや待たされてしまい、離された2着までだったが脚を余した印象が強く距離が短かった。京王杯2歳Sではややスローバランスを中段から進めて圧勝、直線でのトップスピードの質と持続力の高さを見せた。特にトップスピードの質はL2で10.9くらいを出しているし、L2標識まで前が壁だったのでまぁまぁの瞬発力も見せている。一点引っ掛かったのがやや掛かっていたことで、1200mからの延長だったのでペースが遅かった可能性がある。2019年朝日杯FSではかなりのハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回した分のロスが大きかったが1着サリオスには完敗、L1でやや減速が大きかったので1400mがベストの可能性が高い。

アーリントンCでは稍重でハイペースバランスを後方からだったが、自身も平均かややハイペースバランスに入っていたはずで、これを差し切っているのは改めて心肺機能の高さを見せた。NHKマイルCでは平均バランスを先行、自身ややスローバランスに入っていたはずで馬場を考えると遅かった感じ。これでL2の坂で伸びを欠いているので1400mベストでマイルでは1F長いのかもしれない。もう一点考えられるのが疲労の影響で、この馬は休み明けは1着、休み明け2走目で2着以下というのを繰り返している、休み明け2走目なので肉体的な疲労というよりも、精神的な疲労の可能性が高く、フレッシュな状態の方が好走する可能性がある。2020年富士SではL1から減速してしまって4着だった、このレースはハイペースバランスだが離れた追走集団のやや前で、心肺機能は問われていない。L1での失速を見ると距離適性が出た可能性が高い。2020年マイルCS(阪神)ではスローバランスを中段から、直線全く伸びずに凡走しているので、距離の可能性がある。2021年京都金杯(中京)ではややスローバランスだが、大きな中緩みがないペースで4着、この時はプラス22㎏だったので4着でも高評価。

好材料はコース適性で、2歳時だが京王杯2歳Sを快勝している。ノーザンF生産馬なので休み明けは問題なし、アーリントンCで1着。今回はルメール騎手へ乗り替わり、当然騎手大幅強化で好材料。悪材料はクラス負けの危険で、古馬混合戦でピリッとしない結果、前走京都金杯ではプラス22㎏で4着なので悪くないが、富士Sでも5着とピリッとしなかったので、クラス負けの危険はある。

適性:竹