みやや競馬

2022年阪神大賞典 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ダンビュライト>・休み明けは良くないが使い減りしない。

・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高くなく、持続力は高い。

”2018年AJCC”ではスローペースを2番手追走から4F戦に持ち込み1着。”2018年大阪杯”ではスローバランスを2番手先行、後半の高速ロンスパに対応できずに6着まで、前半が遅く後半57.1では走れなかった。”2018年宝塚記念”ではややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して馬群に詰まってしまい、直線外に出したが、瞬発力とトップスピードの質で見劣り5着まで。”2018年オールカマー”ではスローバランスを中段から、4コーナーで前が壁になり待たされてしまい、直線も進路変更してからバテ差し3着まで。”2018年天皇賞(秋)”では本馬場入場時に暴れて放馬、除外になってしまった、調教からバランスが悪く非常に悪く見えた。”2018年チャレンジC”では平均バランスを中段の後ろから、トップスピードの質で見劣り4着まで。”2019年AJCC”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナーで最内を回して待ってしまい、外からスムースだった1着シャケトラ、2着フィエールマン、3着メートルダールにトップスピードの質で見劣り6着。”2019年京都記念”ではスローバランスを3番手先行、L2で11.1に反応して持続力を発揮して1着、下り坂を利用出来てL2の11.1を克服できた。”2019年大阪杯”ではスローバランスを中段のやや前、3,4コーナー外を回して直線も外からで伸びなかった、外が伸びない馬場で苦しかった。”2019年京都大賞典”では平均バランスを逃げて2着、終始緩めないペースで心肺機能と持続力勝負に持ち込んだ。”2019年ジャパンC”では重馬場でややハイペースバランスを先行、直線一杯になり凡走、本馬場入場でかなり嫌がり東京への苦手意識を見せた。”2020年天皇賞(春)”ではスローバランスを逃げて凡走、去勢後の休み明け。”2020年宝塚記念”では稍重でハイペースバランスを中段の前ろから、3,4コーナー中目を回して直線伸びずに凡走。”2020年京都大賞典”では稍重で平均バランスを逃げて凡走。”2021年京都記念”では平均バランスをやや離れた中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し3着。”2021年日経賞”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年京都大賞典”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年AJCC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「阪神大賞典へ向けて」好材料:なし。 悪材料:近走の不振。

まず2019年大阪杯の後に左第1指骨剥離骨折が判明した。トップスピードの質と瞬発力は高くはないが、持続力が高い馬で好走する時は持続力勝負になった時。皐月賞では平均バランスを中段やや前から、バテ差す形で3着にまで追い込んだ。2018年のAJCCでも先行して持続力を生かせていた。2019年京都記念が意外にもL2で11.1に反応してきたが、京都は3コーナーから下りなので瞬発力は評価すべきではない。それよりも持続力が生きる展開に持ち込めたことが大きかった。

2018年のチャレンジCで平均バランスを中段の後ろからになり、トップスピードの質で見劣った。トップスピードの質では勝負にならないのは2018年の大阪杯でも見せているので、前半からある程度のペースで後続にも足を使わせた方が良いはず。2018年天皇賞(秋)で本馬場入場時に暴れて、放馬してしまい除外になった。この時は調教でもバランスが悪くイヤイヤ走っていたので、調教はよく見た方が良いと思う。ノーザンF生産のルーラーシップ産駒なので休み明けでも走るが、ピリッとしない感じで、神戸新聞杯でも4着だった。使い減りしないので尻上がりに調子を上げて行く。

2019年京都大賞典で骨折休養明けを2着に好走してきた、ここでもノーザンFの外厩力を見せつけた感じで、ルーラーシップ産駒を仕上げる術を見つけたんだと思う。このレースは平均バランスを淡々と12秒台の前半を刻んで4F戦に持ち込んだ、心肺機能と持続力がモロに問われる展開にしたことでの好走で、非常に上手い騎乗だったが同じ騎乗が何度もできるかは未知数、京都記念で良いレースをしたと思ったら、大阪杯でスタートイマイチだったキセキを待ってしまったので、松若騎手に同じ騎乗を求めるのは不安かな~。2019年ジャパンCでは東京への苦手意識が出て凡走、本馬場入場時にかなり嫌がっていた、これは2018年天皇賞(秋)と一緒。この後去勢。

2020年天皇賞(春)が去勢後の休み明けで、逃げたが凡走した。すぐ後ろのスティッフェリオが2着なのでペース自体は楽だったはず、これで凡走したということは去勢の影響か、6歳になりキンカメ系の蓄積疲労が出たか、その両方か。2020年宝塚記念では先行したが、2F目にかなり速いラップを踏むハイペースバランスに巻き込まれて凡走した、体調は戻った感じがしない。2020年京都大賞典では稍重で平均バランスを逃げて凡走、稍重で前半60.4というペース、これは前年の良馬場と0.7しか違わなかったので、このペースでは仕方ない。

2021年京都記念では自身ややスローから3F戦になり、直線粘って3着だった、この時はジナンボーが内で詰まっていたので展開の助けもあった。2021年日経賞では2番手先行、L3で一杯になってしまったので距離よりも、輸送により体調不良があったのかも。2021年京都大賞典では8Fの超ロンスパ消耗戦、先行したが適性外の展開で凡走した。2021年AJCCでは中緩みのない消耗戦にしてしまい凡走、松若ペースとは合わない馬。

好材料はなし、悪材料は近走の不振で、2走前に名古屋グランプリで3着があるが、1.4秒差なので勝負になっていない。前走のAJCCではスローからの5F戦でL2で一杯、かなり力が落ちてしまった感じ。

適性:梅

<ディープボンド>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。”未勝利戦”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”福寿草特別”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線伸びずに凡走。”アザレア賞”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが差されて2着。”皐月賞”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー内目を回して直線伸びずに凡走。”京都新聞杯”ではハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースにバテ差し。”ダービー”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに粘って5着。”2020年神戸新聞杯(中京)”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出したが4着まで。”菊花賞”ではスローバランスをやや離れたメイン集団の先頭から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年中山金杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線狭くなり凡走。”2021年阪神大賞典”では重馬場でややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて圧勝。”2021年天皇賞(春)”ではハイペースバランスを3,4番手先行から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年有馬記念”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し2着。

「阪神大賞典へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:なし。

<心肺機能について>京都新聞杯でハイペースバランスを中段からで、自身は平均くらい。これをバテ差す形で差し切ったので、心肺機能はまぁまぁの評価でいいと思う。2020年神戸新聞杯(中京)では平均バランスを先行して4着、逃げ・先行勢では唯一の好走なので、心肺機能は見せてきた。2021年天皇賞(春)では3,4番手先行で2着、ハイペースバランスだったので心肺機能の高さを見せた。

<パワーについて>アザレア賞で2着しているので一定の評価はしている、ただし阪神の場合L2まで下り坂なので、勢いは利用できることは考慮した方が良い。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>アザレア賞でも後ろから差されているし、未勝利戦では3馬身チギッタが、この日は距離は違えどドナウデルタが33.4を叩き出しているので、トップスピードの質は評価できない。

<持続力について>未勝利戦やアザレア賞で4F戦を好走しているので、評価できるだけのものを持っている、両レースともにL1でも顕著には落していないので、まぁまぁの評価でいいはず。ダービーでも中段の前から進めて、トップスピードの質では見劣ったが5着に粘っている。菊花賞では実質先行して4着に粘った、距離適性と持続力の高さを見せた。2021年阪神大賞典では超ロンスパを中段やや前から圧勝した、重馬場でパワーと持続力の高さを見せた。2021年有馬記念では直線向かい風になり、トップスピードの質が問われずに持続力が活きた。

<その他について>この馬はノースヒルズの外厩を使うはず、ノーザンFには見劣るので休み明けは不安だが、アザレア賞で2着があるので仕上がりは速いのかもしれない。皐月賞では内目を回したことで馬場も悪かったが、後ろからコルテジアにも差されているのでクラス負けもあったはず。京都新聞杯を勝ち切っているがハイペースバランスを離れた追走集団のやや前からで、自身は平均くらいのはず。これで持続力を生かして差し切ったので、持続力は見せたがトップスピードの質は見せていない。トップスピードの質が低い事は陣営も認識しているようで、スタートが良いこともあって先行策を徹底している。

2021年中山金杯ではスタート五分に出たがなぜか出して行かずに中段から、3コーナーで手応えが悪くなったし、直線でも狭くなって凡走した。この時は有馬記念で一旦仕上げた後でプラス8㎏、この辺りが3,4コーナーでの手応えの悪さに繋がった感じ。ただしスタート五分に出ながら出して行かなかったことは、試した可能性があり今後も不安を残す。

好材料はコース適性で、昨年のこのレースで1着圧勝でコース適性最高。天皇賞(春)2着、有馬記念2着からもクラス負けの危険も無し。悪材料はなく、有馬記念で凱旋門賞帰りの2か月半の間隔で2着に好走したしので、休み明けも問題ないはず。

適性:松

<トーセンガンビーナ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”セントポーリア賞”ではスローバランスをやや出遅れ後方から、3,4コーナー中目を回して直線中目から伸びたが3着まで。”アルメリア賞”ではスローバランスを大きく出遅れ後方から、3,4コーナー内目を回して直線内からスムースだったが届かず2着まで。”青葉賞”では稍重でハイペースバランスをスタートで立ち上がり最後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びなかった。”2019年富良野特別”ではハイペースバランスをスタートで大きく寄れて離れた追走集団の後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが届かず2着。”2019年阪神1勝クラス”ではスローバランスをスタートで遅れて後方から、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースに伸びて1着。”2019年京都2勝クラス”ではハイペースバランスをやや出遅れ後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて1着。”2019年オリオンS”ではスローバランスをスタートで立ち上がり大きく出遅れ後方から、3,4コーナー外目を回り直線外からスムースだったが5着まで。”2020年松籟S”では稍重でスローバランスをスタート遅れたが中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線バテ差しで1着。”2020年阪神大賞典”では超々ロンスパ戦を後方から、3,4コーナー中目を回してバテ差し2着。”2020年天皇賞(春)”ではスローバランスを後方から、4コーナー外目を回して直線スムースだったが5着まで。”2020年宝塚記念”では稍重でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線伸びずに凡走。”2021年アルゼンチン共和国杯”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年ステイヤーズS”ではスローバランスを後方から、2周目のホームストレッチで中段のやや前に上がり、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年ダイヤモンドS”ではスローバランスを離れた追走集団の後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着まで。

「阪神大賞典へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:届くかどうか、騎手不安。

スタートが悪くセントポーリア賞、アルメリア賞、青葉賞でも大きく出遅れ後方からのレースになり届かなかった。青葉賞では使い詰めによる凡走だと思う。富良野特別でも出遅れ後方から届かなかった。1勝クラスを勝ち切った時はスローバランスをいつものようにスタートで遅れて後方から、この時は少頭数だったので先頭からさほど離されなかった、これで直線トップスピードの質を見せつけて差し切り。同じようなレースになったのが2勝クラスのレースで、相変わらずスタートが悪かったが大きくは出遅れずに馬群のすぐ後ろから、直線スムースに差し切って1着だった。2019年オリオンS”ではまたしてもスタートで大きく出遅れてしまい、リカバリに―足を使った格好。これでも直線は良く伸びたが、他馬も伸びているので届かず5着までだった。

2020年松籟Sではスローバランスをいつも通りスタートで遅れたが、リカバリーして中段やや後ろからだった、L4から11秒台に入るロンスパになりL1は12.4まで落ちる中でバテ差し1着、持続力の高さを見せた。2020年阪神大賞典では超々ロンスパ戦を、後方でじっとしていたことでバテ差しが効いた、出遅れも良い方に転がったし展開には大いに恵まれた。2020年天皇賞(春)ではいつも通り出遅れ後方から、勝負権の無いレースで5着までが精一杯、スタートの悪さは改善の兆しがないので、バテ差しが効く展開でメイショウテンゲンと一緒に好走しそう。2020年宝塚記念ではいつも通り後方から、4コーナーではメイショウテンゲンのすぐ後ろに居たが、離されているので馬場適性が合わなかった可能性が高い。

2021年アルゼンチン共和国杯ではスタートイマイチで後方から、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り凡走。2021年ステイヤーズSではスタートで立ち上がり後方から、2周目のホームストレッチで中段のやや前に上がり、直線スムースだったがL2の11.3で遅れてしまい4着までだった。L1では差を詰めているので、持続力は見せたがトップスピードの質と瞬発力で見劣った。2022年ダイヤモンドSでは後方から、直線伸びたが届かず3着まで、直線入り口ですぐ横に居たランフォザローゼスにL2で前に出られているので、トップスピードの質で見劣り。この時は舌を出していた。

好材料はコース適性で、2020年のこのレースで2着なのでコース適性は良い。続く天皇賞(春)でも0.7差5着なので距離適性も良い。悪材料は届くかどうかで、近走はスタートが良くなく後方からになってしまう。ステイヤーズSでは横山武騎手が、緩んだ2周目のホームストレッチで中段のやや前に上がる好騎乗だったが、それ以外は後方から直線勝負をしているので、頭数と展開次第では届かない可能性がある。騎手不安もあり石川騎手の継続騎乗、ステイヤーズSで好騎乗を見せた横山武騎手と同じことができるかと言われると、前走後方から動かなかったことを見ても難しいかも。

適性:竹