走破時計 1:21.2 前半600m 33.3 上り3F 36.9
馬場状態は稍重表記でしたが、良馬場に近いやや重になっていました。9Rの大府特別2勝クラスで稍重の中1:09.7のレースレコードが出たので、重馬場に近いのかと思いきや1時間強の間に急激に乾いたようです。力の要る馬場に変化していたのはレースの上りが36.9も掛かっていますし、サンライズノヴァが外から4着まで上がってきたことでも分かりますね。前半も速かったので完全に消耗戦になってしまいました。
青のグラフを見れば今年がいかに消耗戦になっているかが分かりますね、昨年はL2でマテラスカイが出し抜きに行っていますが、今年は3F目以降一貫して落として行っていますから、出し抜く余力はなかったですね。こういうペースなのでマイル以上での好走歴がある馬で上位は占められています。アディラートもゴドルフィンマイル3着がある馬ですからね。サクセスエナジーが垂れてしまったのも、息が持たなかったからでしょうね、不利もありましたが、手ごたえは良くなかったと思います。
前半3F33.3は昨年の33.5よりも速いので、さすがにこのペースでは苦しいですね。松山騎手はペース判断の上手い騎手なんですが、このペースでマテラスカイを突いていくということは、馬場読みに関しては正確ではないということかもしれませんね。中段が無く前段と後段に分かれたようなレースで、3着以内の馬は前段に居ました。
4着に突っ込んできたのがサンライズノヴァで、前半は後段から足を溜めるいつものスタイル、馬群がばらけていたのでスムースに外に出して伸びてきました。馬体重がマイナス6㎏の534㎏でした、全頭評価で<当日530㎏台前半まで絞れていないと不安は増す。>と書いた通り良い馬体重になりました、4着なのでここから良くなりそうですね。
キングズガードもこの展開ならバテ差してくると思ったんですが、直線中目を突いて伸びませんでした。8歳になって心肺機能が落ちてきたのかもしれませんね。昨年のカペラSが1200ですが、前半33.4で行って9着に凡走、コパノキッキングに反応で明確に遅れていたので、心肺機能が下がったと判断していいのかな、距離は長い方がいいかもしれませんね。
では1頭ずつ見て行きます。
1着はアルクトス、3コーナーの手前で最内に入れたのが大きいですね、このペースですからロスなく最短距離を回せたのはかなり優位に働いたはず、マイルでも実績がある馬ですし、消耗戦になって台頭してきました。美浦所属馬なので最終追い切りがポリトラックなのが気になって評価は下げましたが、この馬に関しては関係なかったですね。L1でサクセスエナジーに迷惑をかけたのはいただけませんが、このペースで走れたことで1200でも目途は立ったのではないでしょうか、このレースの1200m通過が1:08.2ですから。
2着はミッキーワイルド、格上げ戦でいきなりこのハイペースですから心配しましたが、しっかりと走れましたね。これでクラスの目途は立ったし賞金も加算できたので、休養に入るのかな。前走みたいにL2で出し抜く余力はありませんでしたが、心肺機能と持続力は重賞でも通用することを証明しました。3コーナー手前で内目に入れたコース取も良かったし、ここで他馬に迷惑を掛けないように、後ろをしっかり確認していたので良い騎乗だったと思います。
3着はヴェンジェンス、消耗戦になってL3が緩まなかったことで、瞬発力を問われなかったのが良かったですね。予想の段階では内に詰まる危険を考えましたが、前半が猛ペースの消耗戦で上手く外目に出せたし、直線もトップスピードの質よりも、心肺機能と持続力を問われたので、展開の助けもありました。ここで心肺機能の高さを見せてきたのは、今後につながるはずで、前でレースが出来るようになったことで重賞でも安定しそうですね。
4着にサンライズノヴァ、この馬が4着まで来ているというのが、馬場が重い証拠でですね。馬体重が534㎏まで絞れたので調子は良かったはず、これからさらに調子を上げて行くと思います。
5着にマテラスカイ、この馬場になってしまい前半突かれて33.3では苦しくなりますね、根岸Sとの違いは輸送の違いだと思います。関東では実力を発揮できないタイプなのでしょう。
馬券の方は9Rのレースレコードを見て、本命軸をマテラスカイに替えてしまい自滅しました。