2022年中山記念 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<パンサラッサ>・心肺機能は高い、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”新馬戦”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー馬群の中から中目を回して、直線スムースだが伸びず。”阪神未勝利戦”ではスローバランスを2番手先行、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り2着。”京都未勝利戦”では不良馬場でハイペースバランスを2番手先行、4コーナーで先頭に立ち大差で圧勝、道悪適性を見せた。”エリカ賞”ではスローバランスを2番手先行、4コーナーで先頭に並ぶも直線では垂れてしまい凡走。”2019年ホープフルS”では平均バランスを逃げて6着、L1手前までは踏ん張ったが良馬場では距離が長かった感じ。”2020年神戸新聞杯”では平均バランスを逃げて凡走。”2020年オクトーバーS”では稍重でハイペースバランスを逃げて2着。”2020年アンドロメダS”では平均バランスをやや離れた2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021関門橋S”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年中山記念”では平均バランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年マイラーズC”では直前に出走取り消し。”2021年オクトーバーS”ではややハイペースバランスを逃げ切り。”2021年福島記念”ではハイペースバランスを逃げ切り。”2021年有馬記念”ではハイペースバランスを逃げて凡走。

「中山記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

京都の未勝利戦で大差で圧勝した馬で、この時は不良馬場だった。最初の2F目以外は一度も11秒台のラップを踏まなかったうえに、その後は12秒台後半のラップを連発する消耗戦でL1は14.2もかかっている。 この馬はロードカナロア産駒で母の父はモンジュー、その父がSadler’s Wellsなので母系はパワー型のヨーロッパ血統、父系もキングカメハメハ系なのでパワーに特化したタイプだと思う。心肺機能の低さは再三見せていて11秒台のラップを連発してしまうと息切れしてしまうタイプ、 現状ではレベル云々言える話ではないがサトノクラウンやクリンチャーのようなタイプです。エリカ賞を見てもトップスピードの質と良馬場での持続力に関しては全くあてにならない。 2019年ホープフルSでは平均バランスを逃げて6着、同厩舎のコントレイルの為のラビットだった可能性が高く、良馬場でこのペースでは苦しかった。

2020年神戸新聞杯では平均バランスを逃げて凡走、L2標識付近で一杯になっているので距離かもしれない。2020年オクトーバーSではハイペースバランスを逃げて2着、稍重で前半59.1なので心肺機能は見せたが、1着テリトーリアルが57㎏に対してこちらは54㎏だったので、高評価までは出来ない。2020年アンドロメダSでは平均バランスをやや離れた2番手で、自身はややスローくらいだったはず。当然のように直線はスピード負けしたので、騎手のペース認識の悪さが出た。2021年関門橋Sではハイペースバランスを中段の前からで、自身もハイペースバランスだった、これで2着に粘ったので心肺機能と持続力を見せた。2021年中山記念では離れた追走集団の中段から、伸びずに凡押すしたのでトップスピードの質が低いことを見せた。

2021年オクトーバーSでは離して逃げて押し切り、ややハイペースバランスだが中緩みがあっての3F戦で、2着とは首差なのでトップスピードの質は評価できない。2021年福島記念では逃げ切り圧勝、道中すぐ後ろに居たコントラチェックが15着に惨敗しているので、心肺機能と持続力は見せた。ただコントラチェックは距離適性もあったし、メイン集団の前に居たのがフェアリーポルカ三浦騎手とヒュミドール吉田豊騎手なので、仕掛が遅れた可能性もあり額面通りには受け取れない。2021年有馬記念では逃げて凡走、4コーナーで一杯になったので距離適性も長かったし、このクラスでは苦しかった。

好材料はコース適性で、中山コースでは結果が出ていないが、坂上ゴールの福島で圧勝しているので、中山コースはこなせるはず。福島記念のレース振りを見ても逃げてしまえばチャンスはあるはずだし、オクトーバーSでは稍重で勝ち切ったので道悪になってもむしろプラス。悪材料はクラス負けの危険で、福島記念がローカル重賞なので、中央4場のGⅡだと通用するかどうか未知数。

適性:竹+

<ヒュミドール>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はやや高く、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
信夫山特別 1着 スローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。後半5F戦になっていてまぁまぁの持続力は見せた、L3から12秒台に落ちているので心肺機能はまぁまぁまで。
日本海S 6着 ハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線狭くなってレースにならず。
ノベンバーS 1着 スローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。スローからの3F戦でL3から11.2‐11.2をL2だけで先頭に立ったので、自身はL2が10秒台に入っているのでトップスピードの質は高いものを見せた。
2020年ステイヤーズS 5着 稍重でスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが5着まで。L3から11.4‐11.4で届かなかった。
2021年ダイヤモンドS 5着 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。道中すぐ外に居たオーソリティにL2で離されているので、持続力で見劣っている。
2021年日経賞 4着 スローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて4着。
2021年新潟大賞典 11着 ハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年エプソムC 6着 ややスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが6着まで。トップスピードの質で見劣ったが、前半のペースが問題だったはず。
2021年小倉記念 2着 稍重でスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びたが2着まで。少頭数でいつもより前に居たので好走できた。
2021年京都大賞典 10着 スローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線挟まれてしまい凡走。
2021年福島記念 2着 ハイペースバランスを大きく離れたメイン集団のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。心肺機能と持続力を見せた。
総評
日本海Sは直線内でドン詰まりでレースにならなかったので度外視、信夫山特別とノベンバーSが真逆の展開で勝ち切っているが、どちらかというとノベンバーSがこの馬の良さが出ている感じ。3F戦で前半足を溜めてトップスピードの質で差し切った、瞬発力はまぁまぁだがトップスピードの質はやや高いものを見せた。2020年ステイヤーズSと2021年ダイヤモンドSでは、長距離戦でロンスパになりトップスピードの質が鈍った感じなので、展開が合わなかった可能性がある。

2021年日経賞では3,4コーナー内目を回したが、直線入り口でなぜか外に出してしまい大きく距離ロス、これで3着には届かなかったが3F戦で良さを見せた。2021年新潟大賞典ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、全く伸びなかったのでスピード負けした感じだった。2021年エプソムCでは6着、同コースのノベンバーSでは今回よりも速い上がりを使っているので、前半のペースで苦しんだ可能性が高い。

2021年小倉記念では少頭数の中段やや後ろ、これでも前から7頭目で前を射程圏に入れていた。これで5F戦になって2着、L1で若干減速が大きくなったのの持続力で見劣った感じ。2021年京都大賞典では8Fの超ロンスパ消耗戦、直線で挟まれてしまい凡走したが、L1までは勢いが良かったので適性はありそう。2021年福島記念では大きく離れたメイン集団のやや前からで、自身も平均には入っていたはずなのでまぁまぁの心肺機能を見せた。ラップタイムが不明なので速いラップは踏んでいないと思うが、持続力は高いものを見せた。

「中山記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、前走福島で2着に来ているので、中山コースはこなせるはず。距離は不問なところがあるので、問題はないと思う。悪材料はクラス負けの危険で、この馬が重賞で好走したのは小倉記念と前走の福島記念でともにローカル重賞、特に前走は1,3,4着馬が自身よりも斤量が重かったので、このクラスでは苦しいかもしれない。今回は休み明け、この馬自身は休みらしい休みが少ないが、中京の1勝クラスが6カ月の休み明けで凡走、非ノーザンF生産馬なので不安材料になる。

適性:梅

<マルターズディオサ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。・休み明けで買い。

・マイル以上では前半が速くなるとL1で苦しくなる。54㎏まで。

”新馬戦”ではスローバランスを逃げて2着、この時の1着がウーマンズハートで圧勝されている。”未勝利戦”では平均バランスを後方から、終始最内を回して直線内からスムースに伸びて1着、持続力の高さを見せた。”サフラン賞”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外を回して直線差し切り1着、トップスピードの質はまぁまぁ、持続力の高さも見せた。”2019年阪神JF”ではハイペースバランスを4番手先行、3,4コーナーやや外目を回して直線スムースだったが2着まで、心肺機能と持続力は見せた。”チューリップ賞”ではややスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに押し切って1着。”桜花賞”では重馬場でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが凡走。”オークス”ではややスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがL2で一杯になり凡走。”紫苑S”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”秋華賞”では稍重でハイペースバランスを逃げて凡走。”2020年阪神C”では平均バランスを中段中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年高松宮記念”では重馬場でややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年ヴィクトリアM”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年京成杯AH”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線入り口でやや待たされて届かず凡走。”2021年府中牝馬S”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて3着。”2021年ターコイズS”では稍重でハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。“2022年東京新聞杯”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「中山記念へ向けて」好材料:コース適性、斤量。 悪材料:展開。

新馬戦では逃げて2着だったが1着ウーマンズハートには圧倒されてしまっている、この時点でトップスピードの質には疑問もあったが、未勝利戦で後方から追い込んで勝ち切った、終始最内を回して直線もインコースがポッカリと空いたので恵まれた感もあるが、持続力の高さは見せている。サフラン賞では捲り追い込みに行って差し切った、トップスピードの質もまぁまぁの物を見せたので、溜めた方が良いんだと思う。この辺りはキズナの特性が出ている感じ。

2019年阪神JFではハイペースバランスを4番手先行、3,4コーナーでやや外目を回したこともあり直線スムースだったが伸びずに2着、溜めた時の爆発的な末脚は出せなかった。チューリップ賞ではスタート五分、そこからペースが上がらなかったために徐々に上がって行って2,3番手で先行、3,4コーナーは上位3頭の中で一番外を回して押し切った、スタートが速くないので毎回先行できるかは疑問が付く、その上で持続力の高さを見せたし休み明けでも意外にしっかりしていた。桜花賞では重馬場で中段の前から進め、3,4コーナーで早目に前を捕まえに動き直線凡走。まず前半のポジションが前過ぎる、

阪神JFで先行してレシステンシアにボロ負けしているにもかかわらず、またしても前を取るペース認識の悪さ、4コーナーで速くも仕掛けてしまうレースセンスの悪さで凡走も止む無し。オークスでは4コーナーで早目に仕掛けて凡走、距離適性が出てしまった感じ。紫苑Sでは休み明けでも快勝してきた、この馬は非ノーザンF生産馬だが、チューリップ賞でも休み明けを勝ち切っている。隠れノーザンではないが仕上がりが早いのでしょうね。その紫苑Sではスローバランス2番手先行から押し切り、スタート良かったのでポジションは自在に取れたし、スローバランスの稍重で上りも速くならなかった。後ろの組の上りも鈍った感じだったし、上手くレースを運べたという感じですね。この感じならば今後も大敗しそうもないので、ペース認識さえ正確に出来れば大きいところでも安定すると思います。秋華賞では稍重でハイペースバランにして凡走、ホウオウピースフルに絡まれたが、速過ぎて心肺機能が持たなかった。連続好走しないので反動が出やすいのかもしれない。

2020年阪神Cでは中段の前から、スムースだったが3,4コーナーで勝ち馬ダノンファンタジーが最内を回しているので、距離ロスはあった。この分だけ届かず2着だったので、高評価で良いと思う。2021年高松宮記念では外枠で終始外目を回していた、これで8着だったがサウンドキアラと同タイムなので、悪くはないと思う。桜花賞で重馬場を凡走したが休み明け2走目の反動だったはずで、2021年高松宮記念を見れば道悪適性は低くない。2021年ヴィクトリアMでは中6週で凡走、この間隔では好走できなかった。2021年京成杯AHではスタートで伸びあがってしまい後方から、直線入り口でも外に出すのに待たされてしまい、上がり3F最速だったが届かずに凡走した。

2021年府中牝馬Sでは中段の後ろから、3,4コーナー外目を回したが、前にセラピアが居たのでロスは最小限だった。ただ直線入り口ですぐ後ろに居たシャドウディーヴァに、瞬発力とトップスピードの質で見劣った。2021年ターコイズSでは中段の後ろから、これでも前半が速くなってしまいL1で明確にスピードが鈍った。2022年東京新聞杯では中段の前からスムースだったが凡走、この時56㎏。

好材料はコース適性で、紫苑Sを快勝しているので中山コースは好相性。斤量も56㎏では苦しくなるが、恐らく54㎏で出られると思うので好走期待。悪材料は展開で、1800mになると前半が速くなると終いが甘くなるので、前半のポジションも重賞になる。前に行って激流に巻き込まれると後半失速しそうだし、後方でゆったり入ると届かない可能性が出て来るので、初手のポジションと仕掛け所が重要。

適性:竹+

コメント

  1. そだしれいなす より:

    マルターズディオサ―……前走では騎手と斤量が不安要素ではないか?というメモをしていました。今回は騎手の相性を信じて◎で☆になります(`・ω・´)ヾ

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは
      マルターズディオサは54㎏が魅力ですよね。展開次第で面白うです。