2021年チャレンジC　回顧。ルメール騎手の捲り封じが決まる。チャンピオンズCの予想も。

走破時計2:01.0　　　　前半1000m62.9　　　上がり3F 34.0

まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に散水しなかったこともありかなり乾きました。Bコースに替わった影響が大きかったのがL2のラップですね、先行したソーヴァリアント自身のラップで10.8です。前に居る馬にL2で10秒台を出されては、ソーヴァリアントよりも後ろの馬に勝機はなかったですね。レースの上り3Fが34.0なので、かなり速い馬場になっていました。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。

マイネルウィルトスの捲りが不発でした、グラフを見れば分かる通り1，2コーナーで13.0に落ちて、向正面でジワジワペースが上がって行きます。これは2番手で突いたソーヴァリアント、ルメール騎手がマイネルウィルトスの捲りを警戒していたのでしょう。隙を作らない見事なラップでした。まぁウィルトスの捲りを許したとしても、ソーヴァリアントのL2は10.8ですから、直線だけで差し切れたと思います。

問題は国分優騎手ですね、逃げるまでは良いと思います。このメンバーで逃げているということは、マイネル軍団で話はついていたのでしょう。スローに落としてウィルトスの捲りやすいペースにする、これがマイネル軍団の青写真だと思います。ところがソーヴァリアントが2番手で、ルメール騎手がペースを緩めない位置取りをしてきた、このルメール騎手のペースに国分優騎手は乗ってしまいました。恐らくプランBを想定していなかったのでしょう、ペースを落とせなかった時は消耗戦にしてしまえばいいのですが、そこまでは考えていなかった感じですね。

逃げたのはマイネルフラップ、2番手にソーヴァリアント、やや離れた中段の前からモズナガレボシ、カツジ。2馬身程離れた中段からヒートオンビート、ジェラルディーナ、ペルシアンナイト、中段のやや後ろからスカーフェイス、中段の後ろからマイネルウィルトス、アルジャンナ、後方からメイショウオーパスという並びでした。

逃げたのは予想通りマイネルフラップで、これはマイネル軍団の連携策でしたね。この連携を破ったのが2番手につけたソーヴァリアントで、ルメール騎手は捲りを許さないペースを作りました。中段の前からモズナガレボシとカツジ、スタートが良かったというか、最初の1F目が13.3なので五分に出ればどこでもポジションが取れる流れでした。ヒートンビート、ペルシアンナイト、ジェラルディーナが中段で、中段の後ろからマイネルウィルトス、スタートでやや遅れたアルジャンナも中段の後ろからでした。

マイネルウィルトスは向正面での捲り狙いでしたね、向正面でジリジリペースが上がってしまい、捲りを打つタイミングがありませんでした。結局3コーナーで無理やりショート捲りに行って、外目を回されて距離ロスしています。

4コーナーです、ソーヴァリアントがマイネルフラップを交わしに行き、モズナガレボシが追走しました。ここで厳しい位置取りになったのがヒートオンビートでした、マイネルウィルトスに外から来られて、外へ出すスペースが無くなりました。ジェラルディーナも内で我慢、ペルシアンナイトはヒートンビートの外に出そうとしていましたね。ヒートオンビートはマイネルウィルトスに来られた時に、反応が悪かったので瞬発力の低さが出た感じ。

直線L1標識付近です、ソーヴァリアントはL2で10.8を出して抜け出し、ヒートンビートが追いかけます。マイネルウィルトスがトップスピードの質で見劣ったところ、その外からペルシアンナイトが3着に差し込んできました。ジェラルディーナは前半やや掛かっていた感じもあったし、直線に入ってから追い出しているので、エンジンの掛かりが遅かった感じですね。アルジャンナは全く良いところがなかったです。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はソーヴァリアント、2番手先行で捲り封じの絶妙なペースでした。スローからの4F戦にして、L2の10.8で勝負を決めてしまう完勝でした。下り坂区間での10.8なので瞬発力とトップスピードの質を高いとまでは評価できませんが、前に居てこれが出来るというのは大きな武器になると思います。距離が伸びて同じことが出来れば、有馬記念が楽しみになりますが・・・。

2着はヒートオンビート、前走の京都大賞典では休み明けでプラス14㎏、明らかに太目残しでした。今回は馬体重は一緒でしたが、見た目がすっきりしていたので、筋肉が落ちやすいタイプなのでしょう。ただマイネルウィルトスに来られた4コーナー手前で、併せて出られなかった反応の悪さはいただけませんね。この瞬発力の低さを誤魔化すためにも、もう少し距離が長い方が良いかもしれません。

3着はペルシアンナイト、4コーナーでヒートオンビートよりも外を回した分でしょうね、初手でヒートオンビートの後ろからになったので、この馬のスタートを考えると及第点だと思います。最後まで差を詰めていますが、馬場が速過ぎた感じもあったので、もう少し時計が掛かる方がバテ差しでチャンスが増えそう。

4着はジェラルディーナ、4コーナーから直線入り口で待たされていますね、流れている中でのポジション取りなので、ブレーキまではしていませんが、早目にトップスピードに入れてしまった方が良いのでしょう。内枠が仇となった感じですね。小倉で快勝しているので、コーナー区間でも速いラップを踏めますし、決して小回りコースが苦手ではないと思います。

5着はスカーフェイスで中段から流れ込むだけ、6着マイネルウィルトスは無理やりなショート捲りで自滅でした。アルジャンナの10着は心配、直線入り口では手応えが無くなったので、距離を短くした方が良いかもしれませんね。カツジもL1標識手前で一杯になったので、距離適性が出てしまいました。

馬券の方は馬連、3連単ともに的中でした。高配当ではないですがトリガミではないので良しとします。

ではチャンピオンズCのプチ予想です。

◎チューワウィザード

○ソダシ

▲クリンチャー

△インティ

★テーオーケインズ

☆オーヴェルニュ

馬連　①⑬＝①④⑥⑨⑫⑬　9点

3連単　①⑬ー①④⑥⑫⑬ー①④⑥⑨⑫⑬　32点

◎はチューワウィザードです、骨折休養明けの前走をそつなく走って3着、叩き2走目で上積みが期待できます。昨年の勝ち馬ですからコース適性は良いし、このレースはリピーターレースなので、2連覇に期待です。

○はソダシ、全く未知数ですが逃げてしまえば。これは分からないので買うしかないですね。

▲はクリンチャー、前走は休み明けで6着、叩き2走目で上積みに期待です。昨年は休み明け3走目で凡走したので、疲労の影響だと思います、まだ疲労の影響が少ない今回は期待です。

△はインティ、この馬もリピータですね。豊騎手を配してきたし実績十分なので、すんなり先行できればチャンスはあるはず。

★はテーオーケインズ、良馬場だとどうでしょうね、時計勝負だと分が悪いと思いますが・・・。

☆はオーヴェルニュ、中京1900mのレコードを持っているので、コース適性は良い。輸送もないので期待できます。