2022年京都牝馬S 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<スカイグルーヴ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

レース名 着順 内容
紫苑S 9着 稍重でスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。掛かっていた。
キタサンブラックM 15着 平均バランスを中段のやや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。掛かっている。
晩春S 2着 平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。短縮で折り合いが付いた。
しらかばS 5着 ハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。コーナーで反応が悪かった。
白秋S 1着 ややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。
紫苑Sでは中段の後ろから掛かり気味、直線入り口でも手前を替える時にややバランスを崩している。キタサンブラックMでは中段のやや前からで掛かり気味、直線では全く伸びずに凡走したので、気性をどうにかしないと。晩春Sでは1400mへ短縮して、ほぼ先頭で先行したことで折り合いが付いていた。直線スムースだったが2着なのでL1で持続力が若干足りなかった。

しらかばSではハイペースバランスを中段から、前半33秒台で自身は平均くらいのはずで折り合いはついていた。コーナーで反応が悪く右回りの影響の可能性がある。白秋Sではややハイペースバランスを中段の前で最内、これで折り合いが付いてスムースに抜け出し快勝。中緩みのない展開で心肺機能と持続力を見せた。

「京都牝馬Sへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:右回り、クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、晩春S2着、白秋S1着と1400mでは崩れていない。平均バランスとややハイペースバランスを先行しているので、心肺機能は見せたし折り合いも付いていた。ルメール騎手の継続騎乗もプラス材料で良いと思う。悪材料は右回りで、しらかばSではコーナーでの反応が悪かったし、京成杯と紫苑Sでは直線入り口で手前を替える時にバランスが悪かった。前走3勝クラスを快勝したが、古馬牡馬混合戦は初めてで通用するかどうかも未知数。

適性:竹-

<タンタラス>・心肺機能はやや高く、パワーは有る、瞬発力は低い。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

レース名 着順 内容
ストークS 11着 稍重でスローバランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり凡走。瞬発力の低さを見せた。
桑名S 5着 スローバランスを逃げて5着。L3からの11.3‐11.2で抜かれてしまったので、トップスピードの質で見劣り。
納屋橋S 5着 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。トップスピードの質で見劣り。
元町S 6着 スローバランスを逃げて凡走。手綱を引いて抑えているので、馬の特性と真逆の騎乗をしている。
六甲アイランドS 1着 平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。パワーと持続力を見せた。
ストークSでは直線で前が壁になり凡走、再加速できなかったので瞬発力は低い。桑名Sでは逃げたがスローバランスにしてしまい切れ負け、L3からの11.3‐11.2で交わされているが、L1の11.9には対応しているので持続力は見せた。納屋橋Sではスローバランスを中段の前から、掛かり気味で下げて行ったので騎手に問題あり。直線はⅬ2で見劣り5着までなので、トップスピードの質で勝負する馬ではない。元町Sではスローバランスを逃げて凡走、3コーナーで捲られたが、手綱を引いて抑えているのでこの馬のリズムで走れていない。

六甲アイランドSで1400mへ短縮してきた、平均バランスだが前半34.1で折り合いが付き、直線L2の11.1には対応したまで、ここからL1で一気に引き離しているので、パワーと持続力の高さを見せた。キングカメハメハにブエナビズたという血統で、どうしても中距離で差し切りを狙いたくなるが、この馬の特性としては心肺機能とパワー、持続力が高いので、気性も含めて1400mはベストのはず。

「京都牝馬Sへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、前走同コースで圧勝、走破時計1:20.1で翌週の阪神Cよりも速かった。血統的に中距離で期待したくなるが、気性も含めて1400mの一本調子のペースで、パワーと持続力を生かした方が良さそう。悪材料はクラス負けの危険で、初めての重賞なのでどこまで通用するかは未知数。前走の走破時計を考えれば通用する可能性はあると思うが。

適性:松

<ドナウデルタ>・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2019年チューリップ賞”ではスローバランスを中段から掛かり気味、3,4コーナー外を回して直線スムースに先頭に立ったが、ゴール前差され4着。”2019年京都500万条件”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着。”2019年阪神1勝クラス”ではややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線馬群を割って抜け出し1着。”2019年醍醐特別”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切って1着。”2020年石清水S”では稍重でハイペースバランスを中段やや前から、終始最内を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年京都牝馬S”では重馬場でスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースだったが伸びずに凡走。”2020年安土城S”では平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年ポートアイランドS”ではややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”2020年ターコイズS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年愛知杯”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年阪神牝馬S”ではスローバランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年信越S”では重馬場でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”2021年ターコイズS”では稍重でハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり凡走。

「京都牝馬Sへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:斤量。

母父ディープインパクトの特性が強く出ている感じで、気性がやや悪く掛かることが多い。チューリップ賞でも掛かり気味だったし京都500万条件でも掛かり気味だった、これで惜敗しているので折り合いがカギになる。これで1400mへ短縮した阪神1勝クラスを完勝した、ハイペースバランスで折り合いが付いたし、持続力の高さと心肺機能の高さを見せた。

2019年醍醐Sでは1400mだったがスローバランスになり掛かり気味、1400mでなんとか持った感じで1着、この感じからもクラスが上がった方が良さそう。2019年石清水Sで稍重をこなして1着、この時はハイペースバランスで心肺機能と持続力を見せた。2020年京都牝馬Sでは中段の後ろから進め直線スムースだったが伸びずに凡走、前走条件戦だったが勝ち切っているので反動の可能性が高い。2020年安土城Sでは平均バランスを中段やや前から、直線入り口では外に出していてスムースだったが伸びなかった、斤量53㎏で恵まれていたがトップスピードの質で見劣った。

2020年ポートアイランドSではややハイペースバランスを中段やや前からで、スムースに押し切り快勝した、トップスピードの質が問われない展開で、持続力と心肺機能で勝ち切った。加えてこの時は休み明けでフレッシュだった。2020年ターコイズSでは中段の後ろから全く伸びずに凡走、この時は初輸送。2021年愛知杯では中段のやや後ろから全く伸びずに凡走、間隔が詰まっていたし2000mも長かった感じ。2021年阪神牝馬Sでは3番手先行、持続力の高さが生きて3着に粘った。

2021年信越Sでは重馬場でハイペースバランスを中段からで、自身もハイペースに入っていたはずなので心肺機能は見せたし、バテ差しで持続力も見せた。2021年ターコイズSでは稍重でハイペースバランス、スタート出たがドンドン下げてしまい中段のやや後ろ、直線でも前が壁になり凡走した。信越Sでは上がり35.5で差し切ったが、今回は更に速い上がりを求められているので、下げて行ったことは良くなかったはず。

この馬はノーザンF生産馬で休み明けでも走る、ロードカナロア産駒なので激走後の反動の方に不安がある。休み明けではポートアイランドSで快勝。

好材料はコース適性で、条件戦だが阪神1400mは2勝2着1回と好相性。悪材料は斤量で56㎏、前走は直線詰まったので参考にならないが、2020年のターコイズSで55㎏を背負って凡走したので、この斤量は不安材料。

適性:竹

<ビッグクインバイオ>・心肺機能はやや高い、パワーはまぁまぁ、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はやや低く、持続力はやや高い。・1200mで。

”2020年相模湖特別”では稍重でややハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムース抜け出し押し切り。”2020年白秋S”では重馬場でややハイペースバランスを2番手から早目先頭、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがL1で一杯になり凡走。”2020年奥多摩S”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”2020年ターコイズS”ではハイペースバランスをやや離れた中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線待たされてしまい5着まで。”2021年ニューイヤーS”では平均バランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが7着まで。”2021年京都牝馬S”では平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがL1失速。”2021年京王杯SC”では平均バランスをやや離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年パラダイスS”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年朱鷺”ではややハイペースバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年スワンS”ではハイペースバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが早々に一杯になり凡走。”2021年オーロC”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「京都牝馬Sへ向けて」好材料:なし。 悪材料:クラス負けの危険、距離適性。

<心肺機能について>2020年相模湖特別ではややハイペースバランスを先行して押し切り、中緩みの無い一本調子のペースだったので、心肺機能はやや高い。

<パワーについて>2020年ターコイズS,2021年ニューイヤーSでも中山でピリッとしなかった、L1の坂で見劣っているのでパワーは高くないはず。2021年京都牝馬SではスムースだったがL1で失速しているので、坂が良くなかったはず。

<瞬発力について>2020年奥多摩SではL2で11.0,ここで0.3の加速をしているので上り坂区間であることを考えれば、まぁまぁの瞬発力を見せた。2020年ターコイズSでは直線入り口でブレーキ、再加速に手間取っているので瞬発力は高くはない。

<トップスピードの質について>2021年ニューイヤーSでは平均バランスを3番手先行したが、差されて7着だったので、トップスピードの質で見劣ってしまった。2021年京王杯SCでは平均バランスをやや離れた追走集団の中段の後ろから、前が33秒台の上りだったのでバテ差しにならずトップスピードの質で見劣った。

<持続力について>2020年奥多摩SでL1が11.7なので、持続力はやや高い。2021年パラダイスSでは先行したが、L2過ぎまで追い出しを待ってしまい4着、L1の11.5で遅れているので、トップスピードの質を持続できていない。2021年朱鷺でもL1までは先頭だったがゴール前差されているので、1400mだと残り100mで持続力が足りなくなってしまう。

<その他について>2021年ニューイヤーSの負け方が不可解で、平均バランスなのでトップスピードの質で見劣った可能性はあるが、休み明け4走目でコンスタントに使われた疲労の可能性もある。ノーザンF生産馬だが白秋Sで休み明けを凡走した、この時は重馬場でペースが速かった可能性はあるので、休み明けについては未知数。

春菜賞、2020年奥多摩Sでは中緩みから一足使って押し切ったし、2020年相模湖特別では中緩みの無いペースで押し切ったので、案外適性の幅が広い。中山では好走歴がなく、L1で見劣る感じなので坂不安はある。2021年スワンSでは直線早々に一杯になって凡走したので、1F長い。2021年オーロCでもややハイペースバランスを中段の前から、L1標識手前で一杯になり凡走しているので、1200mまで。

好材料はなし、悪材料はクラス負けの危険で、重賞では結果が出ていない。昨年のこのレースでも10着なので期待できない。距離適性も悪材料で、頑なに1200mを使わないが、レース振りを見ると1F長いはずなので、1400mは大きな悪材料だと思う。

適性:梅