2021年金鯱賞 予想。馬場次第で展開は変わりそう。


今回は馬場状態が微妙なので、2通りの予想をしていきます。

土曜日の馬場情報 不良馬場  Aコース

12日金曜日に25.5㎜、土曜日13日は32.5㎜の雨が降り、土曜日は終日不良馬場でした。9Rの1勝クラスのマイル戦で1:39.9、勝ったマリノジュリアが上がり3F40.3,上がり最速は2着のハローキャンディーで39.4なので、走れたものではない感じですね。雨が上がって約2時間後の12R熊野特別2勝クラス2200mが2:19.8、上がり最速は1着プリマヴィスタ39.3ですから、2時間では回復していませんね。

問題は明日です、中京は割と水はけが良いという印象で、昨年の高松宮記念が当日の午前中まで雨が降り金曜日が8.5㎜、土曜日が2㎜、日曜日が26㎜でした。日曜日の午前中までは不良馬場でしたが、お昼には重馬場に良化して高松宮記念を迎えています。高松宮記念は重馬場表記でしたが、1:08.7の走破時計は重馬場のタイムにしては速い印象がありました。さらに2着に入ったグランアレグリアの上り3Fは33.1で、これも重馬場のタイムではないと思います。午前中の不良馬場が午後には重馬場になり、15:40には実質稍重まで回復した感じです。

明日ですが土曜日の14時頃に雨が上がったことを踏まえると、急速に回復する可能性が高いと思います。昨年の3月29日は当日までの積算雨量が36.5㎜、今回は58㎜ですから今回は雨量が多い、雨が上がってからの時間は今回の方が長いので、改修後の中京競馬場の水はけを考えると、稍重位に回復する可能性があると思います。ただし暗渠管が入っているのは3,4コーナーだけなので、直線の方が乾くのが遅れるかも。

上のグラフは過去5年の金鯱賞のラップタイムです。中京コースの形態がモロに影響していて、全てスローバランスでした。良馬場では4F戦、稍重では3F戦になっています。

条件1、稍重まで回復した場合。

◎グローリーヴェイズ

○ブラヴァス

▲デアリングタクト

△ポタジェ 

馬連 ③④=①③④ 3点                     

3連単 ①③④-①③④-①③④⑩ 12点

逃げるのはジナンボー、2番手のやや外にグローリヴェイズ、その内にブラヴァス。中段の前からギベオン、ポタジェ、中段からデアリングタクト、サンレイポケット。中段の後ろからペルシアンナイト、後方からキセキ、サトノフラッグという並びを想定。

このレースは過去5年上記したように稍重までだと、スローバランスからの3,4F戦になっています。稍重の場合は2回とも3F戦なので、前半だけでなく4コーナーまでペースが上がらない可能性が高いと思います。これは中京コースの形態が、1,2コーナーがタイトでスピードが上がりにくく、スタートから微妙に上っていて、2コーナーの出口から向正面半ばの手前当たりまで急な上り坂、このコース形態の影響で前半はスローになりやすいんですよね。もちろん騎手が意識してペースを引き上げれば別ですが、逃げる可能性があるジナンボーは菱田騎手なので、強気にペースを引き上げるとは思えません。

前半がスローになれば隊列が長くなることはなく、馬群は凝縮したまま淡々と流れて動きはないと思います。グローリヴェイズはいつもの川田ポジション、外から来られた時にいつでも動ける位置を取ってくるはず。その内になりそうなのがブラヴァスですね、稍重まで回復すれば捲りを打つ馬は居ないと思うので、この位置でも不安はないと思います。

内枠を引いてしまったデアリングタクトは正念場ですね、オークスで内枠を引きヒヤッとしましたからね、今回は少頭数ですがノーザン・社台系の馬が進路を空けてくれるはずはなく、最後方まで下げる可能性もあると思いますが・・・。ルメール騎手なんかは相手が非ノーザン・社台系の馬だと、エゲツナイほどのプレッシャーを掛けるのは、菊花賞でのコントレイルで見せていますからね。

サトノフラッグとキセキはいつも通り後方から、稍重位の馬場だと向正面で捲り上げるほどのスピードもないし、直線に掛けるために脚を溜める競馬になると思います。ポタジェはグローリヴェイズの後ろを取れそうで、川田騎手を目標に出来るのは好材料だと思います。

4コーナーです、前は大きな動きがないと思いますが、デアリングタクトに対してサトノフラッグはコースをあげないはず。デアリングタクトはここまでの間に外に出せないと無理なコース取りをしなければいけなくなるし、一旦下げるにしても届かない可能性が出てくるので、松山君は難しい判断を強いられますね

直線L2標識付近です、ここでも前は大きな動きが無く、外からサトノフラッグとキセキが直線勝負に、デアリングタクトが内へ行くとコースが無くなってしまいますね。かと言って外へ行こうとすると、サトノフラッグが壁になるはず、サトノフラッグは馬場がある程度速くなるとスピード負けすると思いますが、稍重位なら失速することはないと思うので、デアリングタクトのコースが心配ですね。

直線L1標識付近です、ジナンボーが坂で加速が鈍ると思うので、グローリヴェイズが抜け出しブラヴァスが続くと思います。その外にポタジェが居ますが、ポタジェは瞬発力が高い方でないので、ブラヴァスはスムースにグローリヴェイズに続くと思います。デアリングタクトは内で我慢していれば、ジナンボーの加速が鈍って空いたスペースを突くと思います、ジャパンCでは外のコントレイルに進路を塞がれて内へ行きましたが、内に刺さるような動きもあったので、内ラチを頼れるのは良いかもしれません。もちろんこれで届くかどうかが大問題ですが。

ポタジェはスムースですが、スローからの3F戦だと前が止まりにくく、L1での持続力が活きないかもしれませんね。キレッキレのトップスピードの質を持ているわけではないので、3F戦で差し切れるほどではないはず。これはサンレイポケットも一緒で、持続力は持っていますが、トップスピードの質は高くはないので、届くかどうかと言われると・・・。サトノフラッグ、キセキもトップスピードの質が低いバテ差しタイプなので、後方からでは苦しいと思います。

では1頭ずつ見ていきます。

◎グローリーヴェイズ ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。・休み明けでも走る。

好材料:コース適性、休み明け。 悪材料:特になし。

調教データ

今回:美浦w38.4-12.5,持ったまま併入、バランス良い。 

2020年ジャパンC:美浦w38.1-12.3、一杯1馬身先着、バランス良いが反応がイマイチでサクラルーフェン(4歳3勝クラス)に見劣り。5着

2020年京都大賞典:美浦w39.4-12.7、一杯1馬身先着、バランス良い。1着。

2020年宝塚記念:美浦w37.2-12.3、持ったまま併入、バランスは良い。17着。

2019年京都大賞典:美浦w39.1-12.2、持ったまま1馬身先着、左回り調教で一瞬バランス崩した。6着。

宝塚記念の大敗が印象悪いのですが、この時はゲートで煩く出遅れました。3,4コーナーではすぐ前に居たキセキに追走しましたが、直線入り口で一杯になてしまいました、プラス14㎏で明らかに仕上げ失敗だと思うので、これは度外視して良いと思います。今年の京都大賞典では稍重で58㎏を背負って勝ち切ったように、稍重での実績もありますし、ジャパンCではデアリングタクトに対して、斤量4㎏重かったにもかかわらず0.1秒差、デアリングタクトの進路取りがスムースでなかった分を考えても好材料で良いでしょう。引き続き川田騎手の継続騎乗ですし、休み明けの方が好走するのは京都大賞典で見せています。スローからの3F戦になりそうなことも、2020年京都大賞典で勝っていること、2019年天皇賞(春)でL2最速戦をフィエールマンとクビ差同タイムなので、対応可能というよりむしろ得意な展開だと思います。

○ブラヴァス  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーはある、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はやや高く、持続力は高い。

好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

調教データ

今回:栗東P38.2-11.9,単走持ったまま、バランス良い。 

2020年チャレンジC:栗東P36.9-12.5、単走持ったまま、バランス良い。2着。 

2020年新潟記念:栗東P38.9-12.5,単走持ったまま、バランス良い。1着。 

2020年七夕賞:栗東P37.9-12.7, 単走持ったまま、バランス良い。2着。 

2020年新潟大賞典:栗東w40.0-12.4、単走持ったまま、バランス良い。4着。

最終追い切りをポリトラックに替えてから成績安定、今回もポリトラックで追い切りラスト1Fもいいタイムでした。GⅡ初挑戦ですが、GⅢでは格上の存在で格上げ戦にも対応可能だと思います。重馬場の七夕賞で2着していますから道悪も問題ないし、直線もスムースな競馬が出来そうで、内枠を生かして中段よりも前に行ければチャンスはあると思います。

  

▲デアリングタクト   ・心肺機能は不明、パワーは高い、瞬発力は高い。

・トップスピードの質は高い、持続力はまぁまぁ。

好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

調教データ

今回:栗東坂路38.3-12.2,単走持ったまま、バランス良い。 

2020年ジャパンC:栗東坂路39.7-12.7、単走持ったまま、バランス良い。3着。 

秋華賞:栗東坂路39.4-12.7、単走持ったまま、バランス良い。1着。 

オークス:栗東坂路40.1-12.8、単走持ったまま、バランス良い。1着。 

桜花賞:栗東坂路39.5-12.6、単走持ったまま、バランス良い。1着。

内枠を引いてしまいましたね~、オークスで内に嵌って追い出しが遅れてヒヤッとしましたし、ペルシアンナイト、サトノフラッグ、ポタジェ辺りはノーザン・社台系の馬なので、結構プレッシャーを掛けて来るかもしれませんね。L2標識までにコースを確保できれば突き抜けると思いますが、L1標識までコースを確保できないと取りこぼす可能性が高くなると思います。

△ポタジェ   ・心肺機能はやや高く、パワーはやや低い、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

調教データ

今回:栗東芝38.1-12.5,持ったまま、併入、バランス良い。

瞬発力が高い方ではないので、外枠を引いたことは大きなプラス材料だと思います。前走OPの白富士Sで直線詰まりながらも、空いてから伸びて差し切り、サンレイポケットをしっかり抑え切りました。この時はL4から流れていて、詰まっているように見えて実はブレーキしているわけではない。その流れのまま空いてから持続力を生かしたので、瞬発力は問われていませんでした。ちょっと嫌なのが鞍上が北村友騎手であること、クロノジェネシスでは持続力を生かす競馬をしていますが、基本的に溜め差しをしたがるタイプなので、自分から動く可能性は低く、トップスピードの質では互角でも持続力生かし切れずにゴールしてしまうかも。

条件2、重馬場以上で回復しなかった場合。

◎サトノフラッグ

○キセキ

▲デアリングタクト                 

△ブラヴァス                    

★ポタジェ                     

☆グローリーヴェイズ                  

馬連 ⑦⑨=①③④⑦⑨⑩ 9点

3連単 ①⑦⑨ー①③⑦⑨ー①③④⑦⑨⑩ 24点

初手の展開は条件1と一緒、画像は2コーナー出口付近から向う正面に入った所です。ここからペースが上がらないと思うので、キセキが捲り上がって行くと思います。キセキはトップスピードの質では勝負できませんから、ミルコに手が戻って一発狙うとすれば捲りしかないと思います。このキセキの捲りに乗っていくのがサトノフラッグで、サンレイポケットとペルシアンナイトは動けないかも。

キセキの捲りが成功する条件は重馬場で、捲る時のペースが12秒台前半で済むこと。これは可能性が高いと思います、上記したように中京はコース形態から前半が遅くなります、向正面に入っても登り区間が始まるのでペースが上がらない可能性が高い。特に逃げる可能性が高い菱田騎手は、ミルコの捲りを警戒するとは思えず、コース形態通りのぺーすになりそう。

3コーナー手前です、キセキの捲りに対応しそうなのはグローリヴェイズ、そのために川田騎手は1頭分外に居るはずですからね。ブラヴァスが遅れてしまいそうで、上手くグローリヴェイズを追走できればいいのですが。外からサトノフラッグが2番手、それにポタジェが続く格好です。この捲りで前と後ろが入れ替われば、デアリングタクトがスムースに外に出せるはず。

4コーナーです、キセキはペースを落とすことはしないと思うので、かなりの消耗戦になり持続力がモロに問われる展開になると思います。当然トップスピードの質は問われないはず。デアリングタクトが外からスムース、ブラヴァスがスムースなレースが出来るかどうか。

直線L1標識付近です、キセキが粘ってサトノフラッグが外から伸び、さらに外からデアリングタクトが届くかどうか。届く可能性が高いと思います。あとはグローリヴェイズ、ポタジェ、ブラヴァスがどこまで粘れるかどうか。

では1頭ずつ見ていきます。

◎サトノフラッグ  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは高い、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

調教データ

今回:美浦w35.9-12.2,強め併入、バランス良い。 

2021年AJCC:美浦坂路38.0-12.4,持ったまま半馬身先着、バランス良い。11着。 

菊花賞:美浦w38.6-12.9、持ったまま半馬身遅れ、バランス良い。3着。

セントライト記念:美浦w37.7-12.0、持ったまま併入、バランスは良い。2着。

ダービー:美浦w37.3-12.0、持ったまま併入、バランス良い。11着。

皐月賞:美浦w36.6-11.8、持ったまま併入、バランス良い。5着。

前走AJCCでは最終追い切りが坂路だったことが影響したのか大敗、内枠で外に出せずに苦しいレースになっているので、馬場の影響ではないはず。弥生賞で強い勝ち方をしているので、重馬場でキセキが動いてくれればいい目標に出来るはず。持続力は弥生賞や菊花賞で見せているので、ルメール騎手なら展開を見て捲りに乗っていくはずです。

○キセキ  ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は化け物レベル。

・休み明けはやや良くなく、使い減りしない。

好材料:距離適性。 悪材料:休み明け、スタート不安。

調教データ

今回:栗東坂路38.3‐12.8、持ったまま2馬身先着、バランス良い。 

2020年有馬記念:栗東坂路37.3-12.3,単走持ったまま、バランス良い。12着 

2020年ジャパンC:栗東坂路37.5-12.4、単走やや強め、バランスは良い。8着。

2020年天皇賞(秋):栗東坂路38.0-12.4、持ったまま半馬身先着、バランスは良い。5着。

2020年京都大賞典:栗東坂路38.4-12.7、一杯1馬身先着、バランス良いがやや重苦しい、久々の坂路。2着。

2020年宝塚記念:栗東坂路37.4-12.7、単走強め、首も高くまっすぐ走っている割にタイムが良くない。2着。 

2020年天皇賞(春):栗東w38.3-12.1、単走持ったまま、バランスは良い。6着。

2020年阪神大賞典:栗東w38.4-11.8、単走持ったまま、バランス良い。7着。

2019年有馬記念:栗東w38.0-11.9、単走強め、バランスは良い。5着。

ミルコに手が戻れば捲りの期待をしたいと思います、菊花賞でも中段の後ろから3,4コーナーでショート捲りに行って快勝しました、持続力が高い馬だということは分かっているはずで、馬場が重くなれば一発狙ってきそうです。重馬場は宝塚記念で良さを見せていますから、馬場が回復しなければ久々の1着まで期待します。

▲デアリングタクト 

キセキが捲りを打てば外に出しやすくなると思うので、桜花賞で差し切った足を出せれば1着まであると思います。

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