2021年金鯱賞 回顧。馬場を味方につけ逃げ切った。


走破時計2:01.8    前半1000m61.4  61.4-60.4ややスローバランス

まずは馬場状態ですが重馬場でした、ただし5時半発表の含水率はゴール前17.0%、4コーナー14.6%でした。4コーナーの値は稍重の範疇に入っていました、なのでレース時間には4コーナーの馬場状態は良馬場に近かった可能性があります。中京は3,4コーナーにだけ暗渠管が入っている影響でしょう。直線についてもギリギリ稍重に入っていた可能性がありますね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。クリックで大きくなります。青は今回、赤は2020年弥生賞のグラフです。

ギベオンが逃げ切りました、3F目で12.6迄減速しましたがここは1コーナーから2コーナーにかけての部分、2コーナー出口からジワっと引き上がて11秒台を連発しています。L3で再度12秒台に入っていますが、0.2の減速なので誤差の範囲でしょう。先行して持続力を生かした形で、直線では馬場が重かったことも後続の末脚が鈍った理由でしょうね。3,4コーナーでは良馬場に近い馬場で、直線は稍重位で重い馬場という中京特有の馬場状態と、持続力を生かすために逃げてしまったことが好結果につながったと思います。

先行したサトノフラッグは7着でした、赤のグラフはサトノフラッグが勝った弥生賞です、馬場状態は今回の方が良いと思いますが、それでも今回は道中のラップが速かったことで、直線ではスピードが鈍ってしまった感じです。

上の画像はサトノフラッグの格レースにおける3F目からL2までの平均ラップです、好走したのはセントライト記念2着、これは良馬場で平均12.2でした。弥生賞が1着で重馬場、これで平均12.4。中山の1勝クラスが1着、良馬場で平均12.2。菊花賞は距離が長いので8F目からL2までの平均です、良馬場で3着になりましたが平均12.3です。凡走した皐月賞では5着、稍重で平均12.2。ダービーは11着、良馬場で平均11.9。そして今回の金鯱賞では7着、重馬場で平均12.1なので、この馬には速過ぎたペースでした。馬場状態を加味すれば良馬場でも平均12.2、道悪になった場合は平均12.4がこの馬の好走条件でしょうね。

逃げたのはギベオン、2番手にサトノフラッグ。中段の前からブラヴァス、グローリヴェイズ、ポタジェ、中段にペルシアンナイト、デアリングタクト。中段の後ろからサンレイポケット、ジナンボー、後方からキセキという並びでした。

逃げを予想したジナンボーが遅れてしまい、押し出されるようにギベオンが逃げました。そしてスタートを決めたサトノフラッグが2番手で、ギベオンに並びかける感じ。このサトノフラッグのプレッシャーがあったために、ペースが落ちずに2コーナー過ぎから11秒台を連発する形になりました。

3番手の最内から進めたブラヴァスですが、返し馬から掛かっていて、スタート後も折り合いが付かずにかなり行きたがっていました。グローリヴェイズとポタジェはスムースでした。出遅れたジナンボーが中段の後ろで、サンレイポケットは全く出して行かずにいつも通りの位置取りでした。そしてジナンボーが寄れたことで割を食ったのがキセキでした、これでミルコも直線勝負に賭けたようで、リカバリーせず抑えて後方ポツンでした。

内枠で包まれる危険を考えたデアリングタクトは、スタートで馬群がばらけて中段からすんなり外に出せました。正直この時点で圧勝するだろうと思いましたが・・・。

4コーナーです、この辺りでブラヴァスの手応えが悪くなります。デアリングタクトが馬群の外からスムース、前にポタジェを置いて折り合いもばっちりでしたね。ギベオンはほとんど緩めず中緩み無し、L3で0.2ほど減速していますが、誤差の範囲でしょう。

直線L2標識付近です、ギベオンが逃げていて、ここではサトノフラッグがまだ頑張っていました。ブラヴァスが一杯になり諦めて減速、グローリヴェイズとポタジェがスムース。ポタジェの後ろからデアリングタクトが追い出しますが、反応がイマイチでしたね。キセキが4コーナーから差を詰めてきて、直線入り口ではデアリングタクトのすぐ後ろでした。

直線L1標識付近です、ギベオンが逃げ切ります。ここでもサトノフラッグは踏ん張っているので坂は問題なかった、サトノフラッグが失速したのは残り100mの位置でした。グローリヴェイズとポタジェは全く互角の叩き合い、最後は斤量の1㎏差が効いた感じで、ポタジェがハナ差だけ先着しました。キセキはデアリングタクトと互角の末脚、序盤のポジションが後ろ過ぎたので届きませんでしたね。キセキがデアリングタクトと互角の末脚だったことが、直線の馬場状態が悪かったことを物語っていますね。

デアリングタクトが外からスムースでしたが、クビ差だけ届かずの2着でした。L2標識付近での反応もイマイチでしたが、L1標識付近で決定的なロスがありましたね。ジャパンCで見せた左にもたれる癖、松山君が左手に持っていた鞭を右に持ち替え、5発打ったところで左に寄れました。松山君が修正を余儀なくされた分だけ、クビ差届かずでしたね~。今回のデアリングタクトの上り3Fは36.1です、秋華賞が稍重で35.8、桜花賞が重馬場で36.6なので、直線の馬場状態は稍重と重馬場の中間くらいでしょうか。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はギベオン、逃げたことが全てでしょう、この馬はトップスピードの質が高くないので、差しに回れば凡走の可能性が高い、これを考えて乗ったのか?そこが今後の西村騎手の成績に繋がるでしょうね。考えに考えてギベオンで逃げの手に出たのなら、今後の西村騎手には期待が持てます。ギベオンは今回ジナンボーがスタートミスって逃げられなかったので、他に同型というか何が何でも逃げたい馬が居た時に、自分のペースを作れるかどうか。高い持続力を見せたので、今後も中緩みが出来そうもない時に注意したい馬ですね。

2着はデアリングタクト、L2標識付近では反応が悪かったですね、この辺りが休み明けで100%の仕上げをしていない部分でしょうか。この馬は休み明けでもしっかり勝ち切ってきましたから、ここでも仕上げてくるかと思いましたが、やはり前哨戦で次を見据えて余裕残しでしたね。ましてや今回はローカルGⅡですからね。左回りにも課題を残しました、L1標識付近で左に寄れたことは今後に大きな不安を残したと思います。

3着はポタジェ、中緩みの無い展開で瞬発力を問われず、直線も馬場が重くトップスピードの質を問われなかったことが良かったですね。持続力の高さを改めて見せましたが、もう一つパンチが足りないというか、重賞を勝つためにはもう一段のレベルアップが必要でしょうね。

4着がグローリヴェイズ、ポタジェとは互角の叩き合いをしていますが、この程度の馬ではないはず。ジャパンCで見せた持続力を考えれば、今回は100%の力を出したようには見えません。馬体重がプラス4㎏で過去最高だったので、これも影響したのかもしれませんね。もう一点あるのはやはり馬場状態でしょうね、京都大賞典で稍重を勝っていますが、この時の自身上り3Fは34.5、今回は36.4ですからここまで重くなってしまうと、本領を発揮できないのかも。

5着はキセキ、後方から追い込んできましたが届かず、中緩みの無い展開ですが前がバテていないので、この馬のトップスピードの質では届きませんね。キセキにとっては中途半端な馬場になってしまって、今回は運がなかったですね。

馬券の方はギベオンを買えずに完敗、逃げたことと馬場状態がドンピシャで嵌ってのもので、これを予想するのは無理です、なので気持ちを切り替えて来週を迎えたいと思います。来週は阪神大賞典の予定です。