赤いアンダーラインは加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、赤いアンダーラインの部分だけお読みください。
<クリノガウディー>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。
・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。
”朝日杯FS”ではややスローバランスを先行してL1バテ差し2着、3F戦になったことで持続力が生きた形。”東スポ杯2歳S”ではスローバランスを先行して7着、後半11秒台連発の持続力を問われる展開になったが、トップスピードの質で見劣り。新馬戦ではスローバランスを中段から、L2最速戦に反応してL1は11.0くらいを引き出して1着、前半が遅かったことが良かった感じ。”スプリングS”では平均バランスを逃げて6着、この時が休み明け。”皐月賞”では平均バランスを先行、L2で一杯になり凡走、距離とペースが合わなかった感じ。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを先行して凡走、ペースが速過ぎて息切れ。”2019年中京記念”では平均バランスを中段から、直線スムースにバテ差して2着、稍重馬場でトップスピードの質を問われなかった。”2019年京成杯オータムH”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、4コーナーで前が壁になりコースが空いたL1でバテ差したが7着まで、スムースならもっと良かったかもと思わせるレースで、意外にもスピード能力を見せてきた。”2019年富士S”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して馬群に取り付き、コースが空いてスルスル伸びて4着まで、L1の途中で前が壁になり一瞬待たされた。”2019年マイルCS”ではスローバランスを中段から、直線はやや外目からスムースだったが伸びず、この時が使い詰め。”2020年東京新聞杯”では平均バランスを中段の前から、終始最内を回して直線一瞬待たされたが3着、この時が休み明け。”2020年阪急杯”ではややハイペースバランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに7着。”2020年高松宮記念”では重馬場で平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びたが、L1から斜行して1着入線4着に降着。”2020年CBC賞(阪神)”では稍重でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり凡走。
「関屋記念へ向けて」好材料:休み明け2走目、斤量減、左回り。 悪材料:特になし。
朝日FS2着はスローバランスを中段やや前の最内からのもので、道中はかなり楽をしている。年明けのスプリングSでは平均バランスを逃げて、続く皐月賞でも平均バランスを先行して凡走しているので心肺機能は低い。東スポ杯ではスローからの5Fロンスパ戦で大きく離されてはいないので、トップスピードが問われなければ持続力でなんとかなるが、前半無理をすると後半息切れする可能性が高くなる。これを見せたのがNHKマイルCで、ハイペースバランスを先行して凡走している。
2019年中京記念では稍重馬場で平均バランス、これを中段からバテ差す形で2着だった、トップスピードの質を全く問われなかったことが好走要因。トップスピードの質が低いのは東スポ杯やNHKマイルCで見せているし、京成杯AHでは超高速馬場で中段から前が壁になったこともあり凡走した、この馬場で中段からではスムースでも苦戦したと思う。2019年富士Sでは直線L1の途中で一瞬待たされてしまったが、伸び自体は良かったので高速馬場には対応してきた。ただ3着レッドオルガが大きな不利があったレースだったので、これ4着だとこのクラスではやや足りないかもしれない。”2019年マイルCS”ではスローバランスを中段から、直線は伸びなかったので使い詰めの疲労の可能性がある。
2019年マイルCSでは休み明け3走目で疲労の影響もあったのだと思う、NHKマイルCも休み明け3走目で凡走したが、ハイペースバランスを先行しているので、展開は悪くなかったはず。京成杯AHで超ハイペースを中段から進めたが、直線前が壁になってしまってからバテ差しは出来ていたので、心肺機能は低くはないと思う。2020年東京新聞杯では外目の枠から、スタートしてすぐに最内に入れる好騎乗でコースロスなく乗って、直線一瞬待たされたがしっかり伸びて3着だった。この時は休み明けでったので休み明けでも悪くはない、直線で一瞬待たされてからの加速には手間取ったので、瞬発力も高いという程ではない。2020年阪急杯で見せてしまったのが心肺機能が高くないことで、ややハイペースバランスを先行してしまい直線息切れしてしまった。騎手が騎手だしペース認識とこの馬の特徴を理解できていなかったはずで、結果は度外視て良いと思う。2020年高松宮記念では重馬場で前半自身34.9では入って中段の前から、後半も息が持って直線抜け出し1着に入線したが、L1で左に斜行して4着に降着。直線で左に寄れる癖が出てしまい残念な降着だったが、前半ゆったりはいいて持続力生かす展開での好走パターンはハッキリしたと思う。
2020年CBC賞では稍重でハイペースバランスを中段から、自身もハイペースバランスに入っている、上り3Fから計算すると自身の前半は34.2なので、高松宮記念とさほど変わらなかった。この時は休み明けで58㎏、苦手な右回りと3重苦の上に、直線入り口で前が壁になってしまいレースにならなかった。
この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けは不安がある、スプリングSが6着、2020年東京新聞杯3着があるがこの時は横山典騎手の神騎乗でも3着なので、休み明けはピリッとしない。2020年CBC賞も3重苦と直線壁になったこともあり大敗。右回りよりも左回りの方が印象が良く、朝日杯FSは2着しているが4着以下はパッとしないメンバーだし、グランアレグリアも初の牡馬混合戦で怯んでいた。左回りは2019年中京記念2着だけでなく、2019年富士Sも一瞬待たされながら0.3差4着だし、東京新聞杯は休み明けで3着。極めつけは高松宮記念で1着に入線している、ご存知のように斜行で4着に降着しているが、着に現れない好走をしているのは実は左回り。
好材料はたくさんあって、まず休み明け2走目になる点、この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けはピリッとしない。前走も直線前が壁になったとはいえ大敗しているので、一叩きされて一変する可能性はある。その前走はハンデ戦で58㎏のトップハンデ、今回は恐らく56㎏かな、まだはっきりしないが斤量減は間違いなくプラス。更に得意の左回りも好材料で、東京新聞杯で神騎乗を見せた横山典騎手を確保したことも好材料でしょう。悪材料は特になく、距離もマイルは守備範囲だし、輸送を苦にするタイプではない。強いてあげれば厩舎が3流ということくらい、今年は障害戦を含めて未だに1勝しかあげられていなし、複勝率も0.101なので不安はありますね。
<グルーヴィット>・トップスピードの質は高くはない、持続力はある。
・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はまぁまぁ。
”新馬戦”ではハイペースバランスを中段の後ろからバテ差しで1着、芝スタートで行き脚が付かなかった。トップスピードの質が低くバテ差しタイプ、持続力はある。”500万条件”ダートではハイペースバランスを中段やや前からバテ差し1着、中緩みのできる展開でL3の13.0からL2で12.1へ引き上げる、13秒台のラップを2F踏んで息が入ったことで、瞬発力を見せたが流れた中ではどうか。”ファルコンS”ではハイペースバランスを中段から、外々を回してスムースだったが、4コーナーから手が動きズブさを見せた、直線はバテ差しで差のない2着までは来たが、後ろから差してきたハッピーアワーにはトップスピードの質で見劣り。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを中段から、直線は詰ってしまい追えずに凡走。”2019年中京記念”では稍重で平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2019年京成杯AH”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや前から、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2019年武蔵野S”ではハイペースバランスを3,4番手先行、3,4コーナー最内を回して直線一瞬前が壁になったが反応悪く凡走。”2020年ニューイヤーS”では稍重でややハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー外目を回して直線はスムースだったが伸びずに凡走。”2020年高松宮記念”では重馬場で平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り6着。”2020年京王杯SC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが3着まで。
「関屋記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:良馬場への対応。
NHKマイルCは直線グランアレグリアの後ろに居て終始前が壁になったし、再三レーン騎手の手が止まっていた、なので凡走の要因を距離に求めるのは早計だと思う。母系を辿るとエアグルーヴが居るので距離はもう少し長くても問題ないともうし、再三見せている心肺機能の高さはフレンチデピュティから来ているのでしょう。良馬場で前半33秒台で流れるようなら、心肺機能と持続力を生かせるはずで、それはファルコンSで見せてきたしダート戦だったが新馬、500万条件でも見せた。
スローバランスでトップスピードの質をモロに問われれば、スピード負けする危険はある。ファルコンSが上がり2番時計だが34.4で、勝ったハッピーアワーは後ろから34.0で差し切っているので、トップスピードの質が高い訳ではないが低くもない、なので結構展開に左右されそうですね。2019年中京記念では稍重で平均バランスを中段から、4コーナーから鞭を入れていたので相当ズブイんだと思う、これでL1が12.3まで落ちる消耗戦になっているので、持続力は相当なもの。2019年京成杯AHでは超高速馬場で離れた追走集団の中段やや前から、4コーナーL3辺りでいつも通り手応えが悪くなり、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。
このトップスピードの質が低いことを受けてダートに矛先を向けたのが2019年武蔵野S、ハイペースバランスを3,4番手先行、直線入り口で一瞬前が詰まったがいつも通り手応えが悪く、これで一杯になたっとスミヨン騎手が勘違いした感じでL2で追うのをやめている、ところがL1標識手前でジリジリ伸び始めて再度追い出したが、当然瞬発力には見劣るので流れ込むだけだった。2020年ニューイヤーSは稍重だったが直線伸びなかった。2020年京王杯SCでは稍重でスローバランスになり、直線トップスピードの質で見劣り3着だった。
現状では左回りの方が良さそうで、NHKマイルCでは直線で前が壁になったし、武蔵野Sでは直線入り口で前が壁になった後、反応の悪さにスミヨン騎手が諦めてしまった、その後ジリジリ伸びているので、左回りの方が圧倒的に内容が良い。2020年高松宮記念では直線スムースだったがトップスピードの質で見劣った、重馬場だったがグランアレグリアが上り3F33.1を出す程なので、限りなく良馬場に近い重馬場だったは、これではトップスピードの質で見劣っても仕方なかった。そもそも岩田康誠騎手がスタートから全く出して行かなかったことは、大きな疑問で騎手が馬場を気にし過ぎたのかもしれない。
好材料はコース適性で左回りは得意、高松宮記念は後方からで6着、NHKマイルCは直線詰まって10着だったが、左回りは1-1-1-2とスムースなら3着以内を外していない。悪材料は良馬場への対応で、NHKマイルCを見れば十分対応できると思うが、生来のズブさもあってスパッと切れる末脚ではない、この感じから陣営もダートを試したほどなので、良馬場で上がり32秒台に対応できるかどうかは未知数。
<サトノアーサー>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。
・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。
”2018年洛陽S”では稍重でハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースにバテ差して1着。”2018年メイS”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線スムースに差し込み3着。”2018年エプソムC”では重馬場で平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー外を回して直線外からスムースに伸びて1着。”2018年毎日王冠”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線はスムースだったがトップスピードの質で見劣り6着。”2019年ポートアイランドS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線外からスムースだったが2着まで。”2019年キャピタルS”では不良馬場で平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが差せず差されて6着。”2020年東京新聞杯”では平均バランスをやや離れた追走集団の前から、終始中目を回して直線スムースだったが伸びずに4着まで。”2020年大阪城S”では稍重で平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年六甲S”では稍重で平均バランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが2着まで。”2020年都大路S”では重馬場で平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが届かず3着。”2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに6着まで。
「関屋記念へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険、使い詰め。
毎日杯ではスローバランスで高いトップスピードの質を見せて2着になっている、この時の1着がアルアインで3着がキセキなので、相手も強かった。ただ古馬になってからはトップスピードの質がやや下がった感じで、パワーと持続力、心肺機能の高さで好走するようになった。ディープインパクト産駒の割に瞬発力があまりないのも特徴で、スローバランスを中段よりも後ろから差す競馬では、取りこぼしも目立つ。
2018年の毎日王冠後に脚部不安で1年の休養、その復帰戦になったのが2019年ポートアイランドSでハイペースバランスを中段の後ろから、これをバテ差す形で2着までだった。この時の1着が54㎏のロードマイウェイだったので、ある程度の評価はすべきだと思うが、上がりが掛かる展開ではあったが3F34.4は馬場を考えるとやや不満。続くキャピタルSでは不良馬場で平均バランス、この時は中段のやや後ろから進めて、さすがルメール騎手という手綱さばきで4コーナー最内を回して直線入り口では先頭に並んでいたが、L1で一杯になって6着まで下がってしまったのは印象が良くない。道悪が原因でないことは2018年洛陽Sも稍重で勝ち切っているし、2018年エプソムCを重馬場で勝ち切っている。そのエプソムCでは中段やや前から進めて1着、この時は平均バランスだったので心肺機能の高さも見せた。
2020年東京新聞杯では平均バランスをやや離れた追走集団の前からだったが、内へ入れるタイミングを逸して終始中目を回されている、クリノガウディ―横山典騎手との差が出たレースで、中緩みでも動かなかったのでトップスピードの質で見劣った。2020年大阪城Sが稍重、中段やや後ろから進めて直線スムースだったが届かず、ディープ産駒ということでどうしてもトップスピードの質に頼りたいのか、「差しに行って届かず」のもどかしいレースが続く。2020年六甲Sでも稍重で中段から差しに行って2着、L2では1着ウーリリに並んでいるので持続力は見せたが、そこから差し切れない。2020年都大路Sでも稍重で中段から、またしても差し届かずで3着。2020年エプソムCは不良馬場でハイペースバランスと条件は悪くなかったが、予想通り中段のやや後ろからで切れ負けした。
この馬はノーザンF生産馬で休み明けでも走る、長期休養明けだったポートアイランドSで2着だし、2018年洛陽Sは1着だったので、仕上げに不安はない。2,3歳時にはトップスピードの質が高かったが、古馬になってハッキリとパワーと持続力型にシフトしてきた、残念ながら陣営と騎手が差しに拘っているので、届かない結果が多い。
好材料は距離適性で、1-3-0-2と好相性。コース適性も新潟は初めてだが、同じ左回りの東京では2018年メイS3着、エプソムC1着と左回りを苦にすることはない。悪材料はクラス負けの危険で、4歳時にはエプソムCを勝っているが相手が弱くレースレベルは疑問、それ以降の重賞では4着以下なので不安はある。今年になって使い方が変化してき、年明け6走目とかなり使っている。この馬は脚部分があったので通年で順調に使えないが、2017年は年間で6走だったことを考えると、今年は使い過ぎに思う。6歳になっての東京新聞杯4着を受けて、大きいところを期待するのを諦めた感じの使い方。今回はサマーマイルシリーズでメンバーが揃う可能性もあるし、その上で疲労まであったら難しいレースになってしまうかもしれない。