2023年宝塚記念 全頭評価。その1。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

アスクビクターモア ・心肺機能はやや高い、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はやや高く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
新馬戦 3着 スローバランスをスタート良く2番手先行で掛かり気味、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL1で差された。
未勝利戦 1着 スローバランスをスタート五分から中段のやや前で折り合いは付いている、3,4コーナー中目を回してスムースに押し切り圧勝。
アイビーS 3着 スローバランスをスタート五分に出て2,3番手先行で掛かっている、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し3着まで。
1勝クラス 1着 スローバランスをスタート良く中段のやや前から掛かり気味、3,4コーナー中目を回して3コーナーで先頭、直線スムースに押し切り。
弥生賞 1着 スローバランスをスタート五分から2番手先行でやや掛かり気味、3,4コーナー内目を回して先頭列に、直線スムースに抜け出し押し切り。
皐月賞 5着 ややスローバランスをスタート良く逃げ体勢、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。
ダービー 3着 平均バランスをスタート五分に出てやや離れたメイン集団の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに粘って3着。
セントライト記念 2着 スローバランスをスタートやや早く中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。
菊花賞 1着 ハイペースバランスをスタート五分に出て2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに押し切り。
2023年日経賞 9着 不良馬場でスタート遅く中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2023年天皇賞(春) 11着 稍重でハイペースバランスをスタート五分に出て3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
新馬戦ではスタート良く先頭に並びかける感じで2番手先行、やや掛かっていて4コーナーに入る区間で先頭に立った。直線スムースでL2の11.0はこの馬のものなので、トップスピードの質はやや高いものを見せたが、L1で差されてしまったのは前半掛かっていたからだと思う。未勝利戦では中段のやや前からで、前に馬を置けたことで折り合いが付いていた。このレースは向正面で柴田大騎手の謎捲りがありL5が11.3,ここから1度も12秒台に緩まず5F戦になり、中目から捲り追い込みを決めて圧勝した。出遅れて捲くってきたアサヒに併せる形だったので、アサヒに対して上の評価ではできないが、L1の11.はこの馬のラップなので、持続力の高さを相当なものを見せた。

アイビーSでは前半掛かっている、前に馬が入るまで折り合いが付かなかった。直線はL2の11.2には対応してドウデュースと互角、L1で引き離され外からも差されてしまったのは前半掛かったためだと思う。1勝クラスでは外枠で前半掛かり気味、3コーナーでは中目から先頭列に並び、L2の11.2はこの馬のラップなので、中目からこのラップを出しているのでやや高いトップスピードの質を見せた。

弥生賞では2番手先行でやや掛かり気味、スローからの4F戦にしてスムースに押し切った。このレースは4コーナーですぐ後ろに居たドウデュースが挟まれ下げたので、クビ差先着したが恵まれた部分がある。ただしこちらも外枠で前半は掛かっていたので、互角の評価で良いと思う。皐月賞ではややスローバランスを逃げて5着、向正面向かい風でまともに風を受けている。これでL1甘くなったが5着なので、やや高いトップスピードの質と持続力は見せた。

ダービーでは平均バランスをメイン集団の前から、4F戦にして3着に粘ったので、持続力の高さはかなり高いものを見せた。中緩みのない展開だったので、心肺機能の高さも見せている。セントライト記念では中段の前から、スローからの4F戦でスムースだったが2着、1着のガイアフォースに終始マークされる形で、ゴール前競り落とされたので休み明けの分だと思う。

菊花賞ではハイペースバランスを2番手先行、自身もハイペースだったはずで心肺機能の高さを見せたし、L3から先頭に立ち押し切ったので持続力も見せた。2023年日経賞では不良馬場で凡走、休み明けの影響もあったと思うが、スタートも遅く全く伸びなかった。返し馬から走りずらそうだったので、道悪は良くない感じ。2023年天皇賞(春)ではスタート五分に出て3番手先行、前半が速かったしL2最速に対応できずに凡走。   <この馬は非ノーザンF生産馬で、厩舎も1流ではないので休み明けは良くなく、一旦調子を崩すつと持ち直せない可能性がある>

「宝塚記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、中山で好走歴が多いので阪神内回りは合うはず。菊花賞で勝ているので、不安はないと思うが。悪材料はクラス負けの危険で、古馬になって2走続けて凡走、ノーザンF生産馬ではないし、厩舎も1流ではないので復活するかどうか。

適性:竹

イクイノックス 特性 トップスピード持続型 ・心肺機能は不明、パワーはある、瞬発力は不明。

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。

レース名

(ペース)

着順

(馬場

状態)

内容
新馬戦

(スロー

バランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分から3コーナーまで先頭で、折り合いは付いている。
3,4コーナー 3コーナー入り口でスッと引いて3番手、内目をスムース。
直線 L3まで馬の後ろでL2から追い出して圧勝。
東スポ杯2歳S

(スローバランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分だが中段の後ろから。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに差し切り。トップスピードの質はかなり高い。
皐月賞

(ややスロー

バランス)

2着(良) スタート~道中 スタート良く中段の前から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースに抜け出したが2着まで。
ダービー

(平均バランス)

3着(良) スタート~道中 若干遅かったが五分には出たが、大外枠で後方から。
3,4コーナー 内目をスムースに回して集団に取り付く。
直線 外に出しながらスムースに加速したが2着まで。
2022年天皇賞(秋)

(ハイペース

バランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分に出て離れたメイン集団の中段のやや後ろから。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースに差し切り。
2022有馬記念

(スローバランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 持ったまま圧勝。
新馬戦では新潟なので額面通りには受け取れないが、とにかく操縦性の良さを見せた。東スポ杯2歳Sではスタート五分に出たが中段の後ろから、ルメール騎手が試したような展開だったが、折り合いもしっかりついていた。これ直線スムースで、L3、L2と自身10秒台を連発したうえで、L1も11.4で纏めて圧勝。この日はやや高速馬場だったが、古馬3勝クラスのマイル戦よりも速い上がりを見せたので、トップスピードの質はかなり高く、持続力も高いものを見せた。10秒台を2連発したようにAT値が異常に高い感じ。

皐月賞ではスタート良く中段に居たが、1,2コーナーでペースが緩んでしまい抑えきれずに中段の前に。大外枠で前に馬を置けなかったことで押さえきれなかった感じ、ここで1着ジオグリフの前に入ってしまい、風除けに使われて差されてしまった。5カ月の間隔明けだったが全く問題なし。ダービーではスタートで若干遅れたが、大外か枠から出して行けずに後方から。3,4コーナーで内目を回して集団に取り付き、直線入り口で外目にスムースに加速しながらコースを取っている。L2のラップは11.0くらいのはずで、中緩みのない展開でL4から全開だったことを考えると、トップスピードの質と持続力の高さを見せた。

2022年天皇賞(秋)では離れたメイン集団の中段のやや後ろから、終始アブレイズを風除けに使い、メイン集団はスローからの3F戦になりトップスピードの質で差し切った。ルメール騎手の仕掛けのタイミングと、ポジション取りが抜群だった。2022有馬記念ではスタート五分に出て中段から、4コーナーから持ったまま上がって行き圧勝。

「宝塚記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:なし。

好材料はコース適性で、阪神は初めてだが有馬記念を圧勝しているので、阪神内回りも好相性のはず。悪材料はなし、今回初輸送を不安に思っていましたが、タイミングよく中山の坂路が改修になり、3週前から栗東に滞在しています。なので長距離輸送の心配は無くなりました。ノーザンF生産馬だし海外帰りも不安はないし、3カ月の休み明けもこの馬にとっては好材料ですね。当日不良馬場にでもならない限りは、悪材料無しという評価で良いと思う。

適性:松+++

<カラテ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。

”2020年八丈島特別”では不良馬場でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”2020年柏崎特別”では重馬場でハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年神奈川新聞杯”では平均バランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年2勝クラス”では稍重でスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2021年若潮S”では平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて1着。”2021年東京新聞杯”ではややスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線L1まで前が壁だったが、空いてから伸びて差し切り。”2021年安田記念”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線全く伸びずに凡走。”2021年関屋記念”では平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて2着。”2021年京成杯AH”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが5着まで。”2022年ニューイヤーS”では稍重で平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2022年東京新聞杯”では平均バランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着。”2022年中山記念”ではハイペースバランスを離れたメイン集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて2着まで。”2022年マイラーズC”では稍重でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年安田記念”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年新潟記念”ではスローバランスをスタート五分に出て中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。 ”2022年天皇賞(秋)”ではハイペースバランスを離れたメイン集団の中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年ジャパンC”ではスローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2023年新潟大賞典”では不良馬場でややハイペースバランスをスタート五分に出て中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて差し切り。“2023年鳴尾記念”では平均バランスをスタート早く中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になっているが、反応が悪く凡走。

「宝塚記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>2020年八丈島特別では不良馬場でハイペースバランス、自身は中段からだったがこれでもハイペースバランスに入っていて、上がり最速で差し切りは心肺機能が悪くないことを見せた。2021年東京新聞杯では中段の前から差し切り、このレースは中緩みの無い一本調子のペースで、L1まで前が壁だったが流れていたために差し切った。2023年新潟大賞典ではややスローバランスを中段の前から、スムースに差し切ったのでまぁまぁの心肺機能を見せた。

<パワーについて>2020年中山2勝クラスではL1の坂で差し切り、トゥザグローリー産駒らしいパワーを見せた。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>2020年神奈川新聞杯では平均バランスを後方から、自身はスローバランスで心肺機能は問われていないが、直線全く伸びていないのはトップスピードの質が低いからだと思う。2021年関屋記念では中段からスムースに伸びて2着、L2の11.2の地点でも差を詰めているので、やや高いトップスピードの質を見せた。2022年東京新聞杯では押して押して促していたが中段のやや後ろから、直線はスムースだったがトップスピードの質では見劣っている。2022年安田記念ではスローバランスを中段のやや後ろから、直線で10秒台を求められて凡走。2022年天皇賞(秋)ではメン集団の中段から、直線入り口ですぐ横に居たダノンベルーガにトップスピードの質で見劣り凡走。2022年ジャパンCではL2で見劣り凡走、高速馬場ではトップスピードの質で対応できなかった。

<持続力について>2020年若潮Sでは中緩みの無い平均バランスを、中段やや前から押し切り圧勝している、ただL1は12.4まで落としているので持続力はやや高い。2021年京成杯AHでは中段から、直線スムースだったがすぐ後ろに居た1㎏軽いグレナディアガーズに差されているので、持続力の差が出てしまった。2022年ニューイヤーSでは平均バランスで中緩みのない展開をバテ差し、Ⅼ1が12.5まで落ちているので持続力の高さを見せた。2022年中山記念では離れたメイン集団の中段から、大逃げ馬を追いかけて2着までだったが、持続力の高さを見せた。

<その他について>非ノーザンF生産馬で外厩は期待できない上に、1流厩舎ではないので休み明けは良くない。2020年柏崎特別では休み明けで凡走。トゥザグローリー産駒らしく中山適性が高い。2021年東京新聞杯では1400mのような中緩みの無いペースを差し切り、消耗戦になっていないので前に居た分だけ楽だったはずで、恵まれた感が強い。2021年安田記念では休み明けで凡走、中間アクシデントもあったようで力を出せず。

2022年マイラーズCでは直線伸びずに凡走、まず転厩初戦だったこと、落鉄していたこと、3,4コーナーで内から3頭目を回したこともあって、敗因は色々ありそう。2021年関屋記念ではスタートで左に、2022年東京新聞杯では右に、2022年マイラーズCでは左に寄れているので、スタートでどちらかに寄れるリスクがある。2022年新潟記念ではスタート五分に出て押して中段のやや前、スローからの3F戦でスムースに抜け出し押し切った。ローカル重賞でメンバーは手薄だったが、57.5㎏のトップハンデタイで0.3差を付けたのは高評価で良いと思う。

2022年ジャパンCではL2で見劣ったが、L1までバテているわけではないので距離は持っている。2023年鳴尾記念では直線前が壁になっているが、反応自体が悪かったので、前走不良馬場で激走した反動が出た感じ。

好材料はコース適性で、この馬も中山での好走歴があるし、ジャパンCで2400mを最後までバテずに走っているので、距離適性も問題ないはず。悪材料はクラス負けの危険で、ジャパンCと天皇賞(春)で0.7秒差付けられている。良馬場でこのクラスになると苦しいと思うが、不良馬場まで悪化すれば激走の可能性は残されている。

適性:梅