2020年東京新聞杯 予想。高速馬場なら1F誤魔化せないだろうか。


まずは馬場状態ですが、土曜日は終日良馬場で行われました。11Rの節分賞が3勝クラスのマイル戦で1:33.5、前半800m47.3、レースの上り3F34.3、勝ち馬の上り3Fが34.1でした。勝ったウーリリは2番手から終始最内を回して直線スムースに最内を突いて抜け出しました、3着のヴィッテルスバッハは中段のやや後ろから、直線は外から伸びてきました、上がり3F33.7で3着なのでレースレベルを考えても中段よりも前にいないと勝負権がないと思います。このレースはL4で11.9まで緩んでいるので、4コーナーで中段よりも後ろにいた組が取り付けました、昨年の東京新聞杯では中緩みがなかったので節分賞のように中段からの差しが決まる可能性は低いと思います。

含水率に関しては土曜日の段階で昨年の東京新聞杯当日と同じくらいの数値になっています。昨年の節分賞が1:33.7で昨年の東京新聞杯が1:31.9でした、なので想定走破時計は1分32秒フラットくらいを見ています。

逃げるのはモルフェオルフェ、レイエンダが2番手外からでキャンベルジュニアが上がってこの2頭が先行策、内からヴァンドギャルド、外にレッドヴェイロ、プリモシーンとサトノアーサーが続いて、中段からクルーガー、スイングビート、シャドウディーヴァ、クリノガウディー。 ドーヴァ―、ゴールドサーベラス、ケイデンスコール、ロワアブソリュー、ケイアイノーテックが後方からという並びを想定。

逃げるのはモルフェオルフェだと思います、江田騎手とのコンビで立志Sを逃げ切っているので同じようなペースで逃げたいはずですが、レースレベルと馬場状態を考えると前半800m46.0くらいでこの馬にとってはやや速いと思います。 さすがにこれ以上ペースを落とすと外からキャンベルジュニアやレッドヴェイロンあたりも早目に動く可能性があるので、前後半46.0の平均バランスくらいになるのではないでしょうか。

レイエンダが丸山騎手への乗り替わりになります、 2019年エプソムCでサラキアで逃げの手に出ているので、内枠を生かして2番手で先行してしまうと思っています。レイエンダは前走後方から進めて2着に好走していますが、同じく2019年のエプソムCでは2番手先行で勝ち切っています、この時の2着がサラキアの丸山騎手ですから、これを覚えていれば先行させてしまうのではないでしょうか。

3連勝中のヴァンドギャルドですが福永騎手なので出たなりのポジションを取ってくると思います、レッドヴェイロンがその外で前から3列目あたり、レッドヴェイロンはキレッキレのトップスピードの質を持っているわけではないので、今の馬場状態を考えても中段よりも前を通ってくると思います。土曜日の節分賞でスイープセレリタスが中段から進めて前が狭くなり凡走したので、ルメール騎手がこの反省を活かさないとは思えません、この馬に乗るのは5度目になるので特徴も掴んでいるはずです。 

枠の並びから見て嫌な枠に入ってしまったのがシャドウディーヴァで、この馬は馬群の外から進めてしまうとかかる危険性があります、うまく内へ潜り込めるかどうか序盤の位置取りが非常に大切になりそうです。 

4コーナーから直線入り口です、隊列に変化はないと思いますがモルフェオルフェが中緩みを作るようであれば早目にレッドヴェイロンあたりは動き出しているかもしれません。ある程度流れているようならば中段よりも後ろにいる馬は馬群に取り付くためにかなり足を使っているはずで、この図よりも縦長になっている可能性が高いと思います。

ここではプリモシーンがヴァンドギャルドの横に進路を求めそうで、このスペースはレッドヴェイロンがキャンベルジュニアの外に出たスペースを利用したものです。サトノアーサーはレッドヴェイロンに続いていくと思います。シャドウディーヴァ、クリノガウディーが外から進め、 後方からのケイデンスコールは内へ、ケイアイノーテックは外へ進路を撮るのではないでしょうか。

直線L2標識付近です、この辺りまでモルフェオルフェが頑張っていると思うんですが、外からレイエンダ、キャンベルジュニア、レッドヴェイロンがずらっと並びかけます。ヴァンドギャルドはここで前が壁になると思うので、福永騎手がうまく捌けるかどうか大きな不安材料になります。4コーナーから早目に進路確保に動くと思っているのがプリモシーンのミルコで、福永騎手よりも早目に動く分だけ直線でのコース取りに自由度が増しそうです。

レッドヴェイロンの外からサトノアーサー、その後ろからシャドウディーヴァさらにクリノガウディがGOサインを出すはずです。最内を突くケイデンスコールはコースが空くかどうか、外から追い込んでくるロワアブソリューとケイアイノーテックはスムースなコースが取れるはずです。

直線L1標識付近です、レッドヴェイロンがこの辺りで抜け出すと思います、モルフェオルフェが苦しくなって下がってしまえば、レイエンダが最内に入ってきそうで、レイエンダとキャンベルジュニアの間にスペースができそうです。このスペースにヴァンドギャルドが入れるのかプリモシーンが入れるのかが、ポイントになりそうです。

L1で昨年同様に11.9くらいまで落ちるようなら、コースが空いてからプリモシーン、外からシャドウディーヴァやクリノガウディが伸びてきて馬券内まで入ってくる可能性があると思います。ケイアイノーテックとロワアブソリューに関しては1F長い可能性が高い、ケイデンスコールは内へ行けばスムースなコース取りができない可能性がありますし、外からスムーズだったとしてもキレッキレのトップスピードの質を持っているわけではないので届かない可能性が高いと思います。

では1頭ずつ見ていきます。

◎レッドヴェイロン  ・心肺機能は高く、パワーは高い、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。好材料:コース適正。 悪材料:クラス負けの危険。栗東坂路37.1-12.7、単走強め、バランス良い。

府中のワンタンはこの馬というよりもエリモピクシー一族の庭となっているので、ここでは負けるわけにはいかないと思います。土曜日のメインレースで直線前に詰まってしまったルメール騎手が、同じミスを繰り返すとは思えませんし、この馬の特徴も掴んでいるはずなので早目の競馬をしてくると思います。休み明けでも好走する実績がありますし、コース適性も良くルメール騎手なので不安材料は非常に少ないです、唯一の不安材料は古馬の重賞が初めてになる点ですが、NHKマイルCで3着の実績があるように、メンバーを見てもここは通過点にしなければいけないレースだと思います。

○サトノアーサー  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。好材料:コース適正。 悪材料:クラス負けの危険。栗東坂路37.9-12.5、単走持ったまま、バランス良い。

2018年の秋から1年ほど長期休養に入りましたが3歳時にはアルアインと0.1差の接戦をする能力の高さを見せています、復帰後もポートアイランドSで2着に好走していますし、前走は不良馬場で適性が合わなかったと考えれば巻き返す可能性は高いと思います。2018年毎日王冠ではアエロリットから0.6秒差で6着なのでコース適性も良いですし、内目の枠から中段よりも前で競馬が出来ればチャンスは十分にあると思います。

▲クリノガウディー ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。好材料:・・・。 悪材料:コース適正、休み明け。栗東坂路37.7-11.7、単走やや強め、バランス良いが舌を出している。

今回は休み明けになりますが過去に休み明けでは中京記念で2着に好走した実績があります、ただ稍重だったことでトップスピードの質を求められなかったことは考慮に入れる必要があり、今回は高速馬場で上がりもそれなりに求められるはずなのでどこまで対応できるかは未知数です。3番手評価の理由としては調教が非常によくタイムだけでなくバランスもとても良く見えました、調教で気になったのは舌を出していたことで、集中力を欠いていた可能性があります。当日のパドックでも舌を出しているようだとレースに行って投げ出す可能性はあるので、軸にするほどの評価はできませんが調子は良さそうだと考えています。

△キャンベルジュニア  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。・重馬場は良くない、1400がベストでマイル、特に道悪のマイルは1F長い。好材料:コース適正。 悪材料:距離適正。美浦w39.6-12.8、持ったまま併入、バランス良い。

マイルでは1F長い可能性が高く不安な条件ではあるのですが、2018年ダービー卿CTを2着に好走しているように、超高速馬場になれば1Fを克服してしまう可能性があると思います。今回は先行できそうなメンバー構成なので、ミナリク騎手が2、3番手で先行できれば粘り切れる可能性は十分にあると思います。 ミナリク騎手の重賞での成績が良くないことが大きな不安材料です。

★ヴァンドギャルド ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。好材料:コース適正。 悪材料:クラス負けの危険、休み明け。栗東芝35.0-11.8、単走持ったまま、バランス良い。

3連勝で重賞に挑戦してきましたが今回は休み明けになります、非ノーザンF生産馬なので休み明けでも好走できるのかどうかは未知数です。内枠を引いたことはデータ的には非常に良いのですが、直線で狭くなった時に福永騎手がうまく捌けるのかどうかは不安材料だと思います。

☆シャドウディーヴァ  ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力もまぁまぁ。・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。・前向き過ぎるところがあって、馬群の外だと掛かる。好材料:コース適正。 悪材料:クラス負けの危険。美浦w38.7-12.7、持ったまま半馬身先着、バランスは良い。

ノーザンF生産馬なので2ヶ月の間隔あけは全く問題ありません、むしろハーツクライ産駒で使い詰めになった方がストレスが溜まり良くないので、レース間隔としては理想的だと思います。この馬はハーツクライ産駒らしくなく内枠で貯めた方が直線で爆発的な末脚を発揮します、ヌーヴォレコルトのようなタイプなのですが、馬群の外で進めた時にかかることがあるので今回の枠に関しては悪材料だと思います。古馬になって気性面の改善が見られれば外目の枠を克服する可能性もあるので、その時には好走の可能性も十分にあると思います。

X プリモシーン  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ持続力も高い。・休み明けでも走る。好材料:コース適正。 悪材料:近走の不調。美浦w39.7-12.3、やや強め1馬身先着、バランスは良い。

実績的にはこのメンバーの中ではダントツの存在なのですが、2018年の府中牝馬ステークスから全く良いところがなく、2走続けて二桁着順という不甲斐ない結果に重い印を打つことができませんでした。調教でも良いタイムが出ていないので調子が戻っているという印象はありません。中京記念を3着した時の調教では36.1-12.1、府中牝馬Sでは40.2-12.6なので変わり身を期待できないんですよね~。

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