東京新聞杯 全頭評価。その5。

<レッドヴェイロン>・心肺機能は高く、パワーは高い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

“アーリントンC”では平均バランスを後方から、4コーナーからスムースに外に出し直線外から伸びたが3着まで。”NHKマイルC”では平均バランスを中段やや後ろから、終始外を回して直線もスムースだったが3着、トップスピードの質で見劣り。”2018年中京500万条件”ではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、終始外からスムースに進めて差し切り。”2018年鷹巣山特別”ではスローバランスを中段から、終始中目を回して直線馬群の中からで追い出しが遅れて危うい1着。”2018年修学院S”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目から直線スムースだったが2着まで、トップスピードの質と瞬発力の低さを見せた。”2019年紅葉S”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段の後ろから、終始最内を回して直線スムースに抜け出し差し切り、この時が1年の休み明け。”2019年キャピタルS”では不良馬場で平均バランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線馬群の中で狭くなったがコースが空いてからバテ差し2着。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:コース適正。 悪材料:クラス負けの危険。

府中ワンターンを庭にしているエリモピクシー一族の産駒で、自身もNHKマイルC3着を含めて凡走無し、超高速馬場の良馬場から不良馬場まで好走歴があり抜群のコース適正を見せている。兄弟たちとよく似ていてトップスピードの質はまぁまぁ、持続力と心肺機能は高いが瞬発力は低いというのが特徴。アーリントンCが3着だが好内容で、平均バランスを後方から進め直線外からスムース、すぐ前に居た1着タワーオブロンドンとは互角だったし、2着パクスアメリカーナは中段に居たので僅差で差し損ねたが、4着のインディチャンプは差し切っている。ここですべての特徴が見えているかな~、坂上ゴールでL1もしっかりとした末脚を見せているので、パワーも高いと思う。

NHKマイルCでも中段の後ろからになり外からスムースだったが3着まで、後ろから1着ケイアイノーテックに差し切られているので、トップスピードの質はまぁまぁのレベルだが、高い持続力を見せたしこのコースは適性が高い。

古馬混合戦で鷹巣山特別では直線馬群の中からで追い出しが遅れて危うい1着、瞬発力の低さを見せたが。次の2018年修学院Sもルメール騎手の継続騎乗だった、恐らく前走の危うい1着が中段からになったためだと考えたんだと思う、中段の後ろまで下げて進めている。これでランドネに逃げ切られている、L2最速戦で瞬発力の低さとトップスピードの質も高くないことを見せたレースだった。

ここで1年の長期休養に入る、復帰戦が2019年紅葉Sでハイペースバランスをほとんど後方からと言っていい位置、直線馬群の中からスムースに抜け出したが僅差の1着、この時は1年振りだしプラス20㎏だったことを考えれば悪くはないと思う。不良馬場でも府中ワンターンでの適性の高さを見せつけたのがキャピタルSで、初のOPで不良馬場にもかかわらず2着に好走、直線も狭くなるシーンがあったのでスムースならというレースだった。

この馬はノーザンF生産馬で休み明けを苦にしない、中京500万条件、鷹巣山特別、紅葉Sと休み明けを好走している。

好材料はコース適正の高さで、府中ワンターンは庭。実績は上記した通り。ルメール騎手への乗り替りは当然好材料、前走はムーア騎手だったが不良馬場もあって中段の後ろからだった、この馬はトップスピードの質が高くはないし瞬発力は低い、恐らくルメール騎手はこの馬に3回乗っているのでこの辺りの特徴は掴んでいると思う。悪材料は初めての古馬重賞なのでクラス負けの危険はあると思う、ただNHKマイルCで3着している馬なのでこのクラスで苦戦するとは考えにくい。内枠で揉まれたり直線内に詰まったりという時が危険で、枠は真ん中よりも外の方が良いと思う。

<ヴァンドギャルド>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

”東スポ杯2歳S”ではスローバランスを中段から、終始中目を回して直線中目からやや前が壁になったが外に出して伸び3着、同じ位置にいたニシノデイジーには瞬発力で見劣り。”2019年ホープフルS”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線進路を塞がれて6着まで。”2019年きさらぎ賞”ではややスローバランスを離れた追走集団のやや前から、終始スムースだったが直線は伸びずに凡走、この時休み明け。”毎日杯”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで、トップスピードの質が足りない。”アーリントンC”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2019年阪神1勝クラス”ではややスローバランスを中段から、3,4コーナー外を回して直線スムースに抜け出して圧勝、この時は休み明けで前半掛かっていた。”2019年三年坂特別”では稍重で平均バランスを中段やや前から、終始馬群の中から進めて直線はスムースに抜け出し圧勝。”2019年ウェルカムS”では重馬場でハイペースバランスを中段から、終始外を回して直線スムースに抜け出し1着。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:コース適正。 悪材料:クラス負けの危険、休み明け。

2歳時の東スポ杯でまぁまぁのトップスピードの質と持続力の高さを見せたが、1着ニシノデイジーには瞬発力ではっきりと見劣った。ホープフルSでは直線大きな不利があったので度外視て良いと思う。問題はきさらぎ賞でスローバランスを離れた追走集団のやや前からで、直線は1着ダノンチェイサーだけでなく最後方に居たタガノディアマンテにもトップスピードの質と持続力で見劣った、この時が2カ月の間隔開けで非ノーザンF生産馬の弱さが出た。毎日杯ではトップスピードの質で見劣り届かず、続くアーリントンCでは前半かなり掛かってバランスも崩してしまい、ミルコが立て直したがレースにならなかった。

夏を挟んで初の古馬混合戦阪神1勝クラスを圧勝する、この時は休み明けで前半かなり掛かっていたが、レベルの違いを見せつける格好だった。ただ当日は超高速馬場で9R野分特別では1着ゴータイミングが1:44.7、上り3F32.6なので内容的には高評価までは出来ない。2019年三年坂特別では稍重で馬群の中から進めたこともあり掛からなかった、上り3Fも34.3で圧勝しているのでキレッキレのトップスピードの質はないと思う。2019年ウェルカムSでは重馬場でハイペースバランスを中段から、道悪で折り合いが付いたようで掛かってはいなかった。これで外から差し切っているのでパワーと心肺機能、持続力の高さは見せている。良馬場では掛かる可能性がある。

好材料はコース適正で前走のウェルカムSは重馬場だったので参考にならないが、2歳時に東スポ杯で3着の実績がある、この時はまぁまぁのトップスピードの質と高い持続力を見せたので、コース適正は良いはず。福永騎手への乗り替りは2,3走前に勝ち切っているので問題ないと思うが、仕掛けが遅れると差し損ねる危険はあると思う。悪材料はクラス負けの危険で初めての古馬重賞になる、条件戦を3連勝しているが相手が弱くどこまで通用するかは未知数。良馬場になると掛かる可能性があるので、枠とペースは要注意。この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けが良くない、まぁ良くなかったのはきさらぎ賞の1回だけで、1勝クラスは勝ち切っているので不透明な材料だが、1勝クラスは相手が弱かったことを考えれば、不安材料にはなると思う。

<スウィングビート>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”2019年薫風S”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り3着。”2019年夏至S”では重馬場で平均バランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”2019年ラジオ日本賞”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外を回して直線外からバテ差し3着。”2019年武蔵野S”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外から上がって行って直線スムースだったが早々に失速。”2020年ポルックスS”ではスローバランスを3,4番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:初芝、クラス負けの危険。

2019年薫風Sではややハイペースバランスを中段から進めて3着、この時は直線でトップスピードの質が足りなかった。2019年夏至Sを圧勝していて、この時は重馬場を先行して押し切ったのでトップスピードの質を誤魔化せた感じ、平均バランスを先行しているのでまぁまぁの心肺機能も見せたし、持続力も見せている。

2019年ラジオ日本賞が変則的なラップになっていて、スローバランスになっているが向正面でブラックバゴが押し上げてスイッチを入れてL4で11.5というラップを踏んでいる、ここから消耗戦になりL1は13.3をバテ差しで3着まで持ってきた。パワーと持続力を見せたレースではあったが、持っているスピードが足りない可能性も見せた。2020年ポルックスSではスローバランスを先行、後半5Fが全て12秒台の前半になるロンスパ戦で凡走している、同じコースのラジオ日本賞と比べればバテてはいないはずで、スピード負けした感が強い。

好材料は無く、悪材料は初芝になる点、スピード能力に疑問があるので、いきなり芝のマイル戦では追走すらままならない可能性がある。クラス負けの危険も大いにあってダートでも重賞では凡走している。

<モルフェオルフェ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2019年木更津特別”ではスローバランスを逃げて凡走、L1で一杯になった。”2019年中山2勝クラス”では平均バランスを離して逃げて押し切り、この時は54㎏。”2019年立志S”ではハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し1着、この時52㎏。”2020年愛知杯”では重馬場でややハイペースバランスを逃げて凡走、L2で一杯になっているので距離が長い。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:距離適正。 悪材料:クラス負けの危険、コース適正。

牝馬で450㎏程と小柄な馬で逃げて良さが出てきた、心肺機能の高さを見せたのがハイペースバランスになった2019年立志Sで、逃げて押し切ったがL1が12.7というのはさすがに遅過ぎる、同じ中山だと日時は違うが超高速馬だった京成杯AHのL1が12.0なので、斤量を考えても条件戦だったことで逃げ切れた可能性が高いと思う。2020年愛知杯で凡走している、ややハイペースバランスを逃げたがL2で一杯、明らかに距離が長かった。

好材料は距離適正でマイルは2勝クラス3勝クラスを勝った距離。悪材料はクラス負けの危険で前走は愛知杯で凡走した、もちろん距離適正が合わなかったので度外視していいと思うが、このクラスでは不安の方が大きい。コース適正も悪く東京では1400~1600mで0-1-0-4、2着の1回は不良馬場の未勝利戦だった。高速府中では悪材料になると思う。

<ロワアブソリュー>・心肺機能は低く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高く、持続力も高い。・1400mで。

”2018年トリトンS”ではハイペースバランスを中段から、直線は馬群の中で狭くなりなかなか追えずに凡走、この時が稍重。”2018年晩春S”ではややハイペースバランスを2番手先行、直線はトップスピードの質で見劣り5着、心肺機能の低さを見せた。”2018年フリーウェイS”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の中段最内から、4コーナーで最内を回して先団に取り付き直線空いた内目を伸びて1着、トップスピードの質と持続力を見せた。”2018年中京記念ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、直線で進路変更したために伸びず凡走。”2018年オーロC”ではややスローバランスを後方から、直線はスムースに伸びて1着、トップスピードの質と持続力を見せた。”2018年リゲルS”ではスローバランスを後方から、4コーナー外を回して直線L1で一杯になって凡走、1F長い。”2019年パラダイスS”ではスローバランスを中段から、直線全く伸びずに凡走、7カ月の休み明けと稍重。”2019年中京記念”では平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外を真wして直線スムースだったが凡走。”2019年キャピタルS”では平均バランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、直線外に出してスムースだったが凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:距離適正。

2018年中京記念が直線で進路変更した後伸びを欠いたように見えた。ただ2018年リゲルSでスローバランスのマイル戦を凡走している、後方から直線では全く伸びていないので距離以外の敗因が考えにくい、外からスムースだったし、休み明け2走目で疲労の影響も考えられないからね。2019年パラダイスSは7カ月の休み明けだったのでどう判断したものか迷うが、2018年オーロCも4カ月弱の休み明けで勝ち切っているので、休み明けは言い訳にならないし負け過ぎ、と言うことは稍重馬場が良くない可能性はあると思う。2018年トリトンSも稍重だったので、パンパンの良馬場の方が力は出せると思う。心肺機能の低さは2018年晩春Sで見せているので、前半無理せず足を溜めて長い直線を生かすのがこの馬の好走条件でしょうね、もちろん1400mで。

好材料はなく、悪材料はマイルが1F長いこと、オーロC1400mを強い勝ち方をしている割に、マイル戦ではボロ負けしている。