東京新聞杯 全頭評価。その4。

<プリモシーン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ持続力も高い。・休み明けでも走る。

”フェアリーS”ではスローバランスを中段から、4F戦になる展開を外から押し切って1着、L4から11.6に入る持続力を問われた。”NHKマイルC”では平均バランスを後方から、直線は詰って外に出す大きなロスで5着まで、スタートが悪く後方からになってしまうのは治らないかも。”2018年関屋記念”では平均バランスをスタート決めて中段から、直線は外目からスムースに加速して押し切った、51㎏の軽ハンデだったが前に居たロードクエストをあっさり交わした高いトップスピードと、早目に抜け出してからの持続力見せた。”秋華賞”ではややスローバランスを出遅れ後方から、直線は高いトップスピードの質で良く伸びたがエンジンの掛かりが遅く、瞬発力の無さを見せた。この時の1着がアーモンドアイで上がり3Fは0.2秒遅かっただけなのでトップスピードの質は高い。”2018年ターコイズS”ではハイペースバランスを中段から、直線は狭くなって追い出せず8着、コースが空いてからのバテ差しもイマイチで坂の途中からの反応は良くなかった。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段から、4コーナースムースに外を回してから追い出しがやや遅く、坂ではややスピードが鈍った感じ、それでもクビ差の2着までジリジリ伸びた、この時の1着がフィアーノロマーノで斤量が同じ55㎏だったことを考えれば高評価。2019年ヴィクトリアMではハイペースバランスを中段やや後ろから、直線はスムースに中目に出してしっかり伸びて2着、ハイペースバランスの消耗戦で持続力を発揮。”2019年中京記念”では稍重でほぼ平均バランスを中段やや前から、直線は外からスムースに加速して3着、軽ハンデの3歳馬に差される。”2019年府中牝馬S”ではほぼ平均バランスをスタートがやや悪くリカバリーもしないまま中段の後ろから掛かり気味、直線外からスムースだったが全く伸びずに凡走、稍重だが超高速馬場を読み切れないしペースも遅かったので、持続力を生かせる展開ではなかった、負け過ぎは他に原因があるかもしれない。”2019年マイルCS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線ややスムースさを欠いたが、伸びずに凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:コース適正。 悪材料:近走の不調。

近走スタートが安定してきたことで中段が取れている、トップスピードの質、持続力は2歳時から高い物を見せている。ターコイズSこそ直線狭くなって8着だが、着以上にレースは出来ていたし、心肺機能の高さを見せた。ダービー卿CTでも福永騎手らしく直線まで溜めてしまったために坂への勢いが足りない感じで、伸びはジリジリも斤量を考えれば高評価、そしてヴィクトリアMでも持続力を発揮して2着に好走した。いわゆる出し切って良さが出るタイプで、心肺機能、トップスピードの質、そして持続力を高いレベルで出せる展開なら、牡馬混合の重賞でも十分好走できるだけの能力はある。

瞬発力の無さは再三見せていて、桜花賞では直線内に詰まって凡走しているし、秋華賞でもすぐ前に居たアーモンドアイに4コーナーで置き去りにされてしまい7着、内枠を引いてコースロスなく乗ろうとすると、詰まって再加速に手間取り凡走してしまう危険はあると思う。2019年府中牝馬Sは稍重でも超高速馬場だったが、スタートがイマイチでリカバリーもせず中段の後ろから、直線は全く伸びなかった、休み明けは原因ではないはずだがプラス12㎏だったので、前哨戦で太目残しだった可能性が高い。これは厩舎の方針だとすれば今後も前哨戦では、馬体重次第で割り引かなくてはならない。2019年マイルCSでは中段から進めたが直線伸びなかった、前走からマイナス10㎏と仕上がっていたはずだが伸びなかったのは輸送が原因かもしれない。桜花賞でも凡走しているので輸送は苦手かも。

休み明けでも走るのはノーザンF生産馬ならではで、2019年ダービー卿CTを好走している。上記したように2019年府中牝馬Sがプラス12㎏で凡走、前哨戦は注意が必要だと思う。

好材料はコース適正で当時のマイル日本レコードが出たヴィクトリアMで2着、NHKマイルCでも0.2差5着と詰まってから外に出した割には好走と言ってもいいともう。府中牝馬Sは休み明けでプラス12㎏と走れる体ではなかった可能性がある。悪材料は近走の不調で、マイルCSは輸送を言い訳に出来るが府中牝馬Sは1800mでも負け過ぎ、稍重だったりプラス12㎏だったりで言い訳はできるが、今回体調が整っているかどうかは未知数。

<プロディガルサン>・心肺機能は高い、パワーはやや低い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2017年東京新聞杯”ではスローバランスを中段から、直線はスムースの加速して伸びたが2着まで、上がり3F32.0でL3から目視10.8-10.5-10.7くらいで、トップスピードの質と持続力を見せた。”2017年マイラーズC”ではスローバランスを後方から、直線はスムースで上がり3F32.9だが後方から届かず、トップスピードと持続力は見せたが前が止まらない流れで凡走。”2018年ロードカナロアM”ではハイペースバランスを先行、消耗戦を好位差で1着、心肺機能の高さを見せた。”2018年キャピタルS”ではスローバランスを中段の外から、直線はL2の途中まで追い出しを待ってしまい5着、同じ位置に居たタワーオブロンドンは早目に追い出して2着まで伸びたので、瞬発力の無さを見せた。”2018年ディセンバーS”ではスローバランスを中段から、コーナーで大外を回して直線は一旦先頭に立つが、L1でアドマイヤリードに差されて2着、坂で落としているのでパワーがやや足りないかも。”2019年六甲S”ではスローバランスを中段から、直線は前が壁になり大きなロスがあって2着まで、この時の1着がソーグリッタリングでトップスピードの質では明確に勝っていた。”2019年谷川岳S”ではスローバランスを最後方から、直線は内目を回して伸びたが2着まで、トップスピードと持続力を見せた。”2019年エプソムC”ではスローバランスを中段から、直線ジリジリ伸びるもトップスピードの質で見劣り凡走。”2019年京成杯AH”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースにバテ差し5着。”2019年カシオペアS”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線馬群の中からスムースだったが伸びずに凡走。”2019年キャピタルS”では不良馬場で平均バランスを後方から、3,4コーナー外を回してスムースだったが伸びずに凡走。”2020年ニューイヤーS”では稍重でややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:コース適正。 悪材料:近走の不調。

お兄ちゃんがリアルスティール、妹がラブズオンリーユーという超良血で期待されているが、今のところ重賞を勝っていない。2017年東京新聞杯で強烈なトップスピードの質と持続力を見せた、ブラックスピネルには逃げ切られたが、エアスピネルは相手にしなかったし、この馬の良さが出たレースだった。

2017年甲斐路Sで不良馬場を僅差の2着しているので重馬場でも走る、この時の1着は重馬場適性が異様に高いハクサンルドルフだから高評価。2018年ロードカナロアMでかなりのハイペースバランスをやや離れた3番手を追走して、自身もややハイペースバランスだったはず、これを直線内から押し切ったのは高い心肺機能のなせる技だと思う。問題は2018年キャピタルSで直線でL2の途中まで追い出しを我慢してしまい、L3から勢いを付けたタワーオブロンドンに差されてしまった、この追い出しのタイミングで外から差されているので、瞬発力は低いと見ていいと思う。2019年六甲Sでは直線で前が壁になる大きなロスで2着、2019年谷川岳Sでは最後方から、上がり最速32.6で追い込んで2着と敗因ははっきりしている。瞬発力が低く、トップスピードの質はまぁまぁ、心肺機能と持続力が高いという感じ。

2019年後半になり顕著にトップスピードの質が落ちてきた、同時にスタート自体は出ても二の足が遅く中段よりも後ろからになってしまう。特に2020年ニューイヤーSではスタート出たが押して押して促しているのに、中段を確保するのがやっとだったのはかなりズブさを見せた。2019年の京成杯AHが上り33.5で2番時計だったが、超ハイペースのバテ差しなので高くは評価できない。1800m以下では二の足だけでなく上がりのスピードも足りなくなってきた感じで、2000m以上で見直したいかな~。

好材料はコース適正で2017年と随分前になってしまうが、このレースで2着に好走していっる。ただ府中のワンターンは得意コースだったが、2018年以降は連に絡めていない。悪材料は近走の不調で3走続けて二桁着順と、特に不利も無かったことを考えると適性が合っていないとしか思えない。マイルは短いと思うし、クラス負けの危険も十分ある。

<レイエンダ>・心肺機能は低い、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。・ハイペースバランスではトップスピードが削がれてしまう。

”夏木立賞”では離れた追走集団の後方からで平均バランスくらい、L2から一気に伸びて先頭を捉えL1も落とさず1着、馬場を考えればタイムは物足りないがこの時は骨折明け。”松前特別”ではやや離れた3,4番手追走でややスローバランス、L3から徐々に掴まえに行って圧勝、L1最速戦という珍しい展開なのでレースレベルは低い。”セントライト記念”では離れた追走集団の後方から、4コーナーも中目を回して伸びたが2着まで、トップスピードの低さを見せてしまった。”2018年チャレンジC”ではスローバランスを離れた追走集団の中段から、コーナーは中目を回してロスが無かったが、直線伸びずに凡走、すぐ前に居たステイフーリッシュにも離されてしまったので、トップスピードの質は低い。”2019年東京新聞杯”ではややハイペースバランスを最後方から、直線は馬群に取り付くまでで凡走、上がり32.8で1番時計だが最後方から全くレースに参加していないので評価はできない。”2019年メイS”ではスローバランスを中段の後方から、直線はスムースだったが伸びずに凡走、同じ位置で直線に入ったショウナンバッハに直線だけで3馬身も離されてしまったのは印象悪い。。”2019年エプソムC”ではスローバランスを2番手先行、直線はトップスピードの質と持続力を生かして差し切り。”2019年新潟記念”では平均バランスを中段から、直線中目を通してスムースだったが全く伸びずに凡走。”2019年富士S”ではスローバランスを後方から、直線はすぐ前に居たノームコアを追走してスムースに伸びて2着、前半がスローだったので末脚が生きた感じ。”2019年マイルCS”ではスローバランスを後方から、終始外を回されて直線も伸びずに大敗。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:コース適正。 悪材料:休み明け、騎手弱化。

言わずと知れたレイデオロの全弟で、デビュー前から期待されていたが新馬戦後の軽度の骨折で1年弱の休養、復帰してからは2連勝でセントライト記念で2着まではマズマズだったが、その後古馬混合の重賞でボロが出ている。まずチャレンジC、初めての関西輸送もあったので当時は大目に見てあげようかと思っていた、ただそれでもステイフーリッシュに直線で離されたのは印象悪い、ステイフーリッシュもトップスピードの高い馬ではないからね~。このトップスピードの低さはセントライト記念でも見せていたので、ここで改めて確認された格好になってしまった。セントライト記念や条件戦にはなるが松前特別で持続力の高さは見せたが、最近はスタート後の行き脚が悪く後方からになり凡走を続けている。

年明けの東京新聞杯で異変があった、ここまで継続騎乗だったルメール騎手が、非ノーザンのゴドルフィン・タワーオブロンドンを選択してきた、ノーザンFxキャロットクラブxルメール騎手の関係を考えれば、この乗り替りは3者が納得したもののはず、ということはルメール騎手はレイエンダに見切りをつけたのか?とも思ったが2019年エプソムCで再度ルメール騎手が乗って1着。展開もかみ合ったがルメール騎手に戻ったとたんこれではね~。

そのエプソムCでは稍重でドスローを先行させて、上がり3F32.7で勝ち切った。前半が遅かったことで東京特有の雨でも速い馬場を味方にした感じ。ただ東京新聞杯でも最後方から上がりだけは1番時計を出していたし、能力の片鱗は見せていたと考えても良いと思う。当時は最後方から全く別のレースをしただけで、評価は出来なかったがトップスピードの質は高いと思って良いと思う。キンカメ産駒なので突如覚醒する馬もいる、ラブリーデイなんかがこれに当たるんだけど、ここで覚醒したと見るかどうかはまだ未知数かな。

2019年新潟記念でこの馬の特徴が固まったと思う、心肺機能の問題で凡走していたことがはっきりした。この時は平均バランスを中段から直線全く伸びなかった、エプソムCのようにドスローならトップスピードを引き出せるが、平均バラン以上で流れてしまうと心肺機能が一杯になってしまうんだと思う。良馬場では前半が速くなって息切れしてしまうか、後方からになり息は持っても届かない。稍重になるとドスローを先行したり、スローバランスを中段の後ろからでも、バテ差しが効いて好走すると。こういうタイプなのかもしれませんね。それに追加して2019年のマイルCSでもう一つの特徴が見えた、この時は前半47.2で好走条件だったが、終始外を回されたこともあり大敗、どうも1回おきに走るタイプで好走後に反動があるんだと思う。

好材料はコース適正でエプソムCと富士Sで好走している、ただどちらも稍重だった。悪材料は休み明けで2カ月以上間隔を空けると2-0-0-4と1着の2回は条件戦だった。新潟記念もメイSも1番人気で凡走しているので、休み明けは不安材料。騎手は丸山騎手に乗り替わり、ルメール騎手からなので当然悪材料で、このレースにはルメール騎手がレッドヴェイロンを選んでいることも印象が悪いですね。