2019年京都金杯 回顧

京都良馬場にしてはかなり重い馬場での力勝負、クロフネ産駒のパワーを生かしたパクスアメリカーナが力強く差し切り。

走破時計1:34.9 前半800m47.5 上り3F35.2

L8(12.3) L7(11.2) L6(11.8) L5(12.2) L4(12.2) L3(12.0) L2(11.5) L1(11.7)
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馬場状態ですが走破時計から見てもかなり重い馬場で、軽い馬場での切れ味勝負に向くディープ産駒には厳しい馬場状態でした。3着以内に入った馬はクロフネ、ハーツ、ステゴとパワーが豊富な種牡馬の産駒で、マイルでもスピードよりも2000m位のスタミナが要求された感じですね。過去10年で最も遅い走破タイムでした。

展開ですが、逃げたのはツーエムマイスター、2番手にアサクサゲンキ、その後ろは内からグァンチャーレ、トラヴェスーラ、マイスタイル。中段が内からストーミーシー、サラキア、ヒーズインラブ、この後ろに勝ったパクスアメリカーナが居てその内にアドマイヤアルバ。その後ろにミエノサクシード、リライアブルエースまでが中断。後方からカツジ、ロードクエスト、ゴールドサーベラス、スマートオーディン、バリスという並び。

ペースは平均ペースで中盤のL5からL3までが12秒台に入るダラっとしたL2最速戦でした。今年の京都金杯は展開より馬場状態の影響が大きく、L2最速戦で内枠を引いたディープ産駒の2頭、サラキア、カツジ共にパワー負けした感じですね。サラキアは前が壁になり詰まってしまいましたが、それを差し引いても前が開いてからの伸びが物足りませんでした。

前後半のペースは平均ですが絶対的なペースは遅いにもかかわらず、誰も動きませんでした。中盤が緩かったことでコーナーで外を回すロスが全く無かったこともあり、終始外を回した馬で上位独占。勝ったパクスアメリカーナの上り3Fが34.8とパワーのない馬には用無しのレースでした。

過去10年最も遅いタイムで、昨年に引き続き1:34秒台の決着なので、昨年秋の開催から意図的に遅い馬場に作っていますね。来年以降のこの傾向だとディープ産駒には苦しい馬場になるかもしれません。

もう一つこのレースは出世レースにもなるんですが、タイムが遅いとその後の活躍が限定的なんですよね。昨年の勝ち馬ブラックムーンもその後凡走続きです。好タイムで勝ったエアスピネル、エキストラエンド、マイネラクリマはその後大活躍ですから、パクスアメリカーナの今後にはやや疑問もありますね。

では1頭ずつ見て行きます。

1着はパクスアメリカーナ、中段の外目を回して直線スムースに加速して勝ち切りましたね。最も不利のないレースが出来たことと、マイルにしてはスローなペースになったこと、パワーが問われる展開になったことと展開が向いたことが勝因でしょう。NHKマイルCでも高速馬場の中上がり3Fは34.7だったので、この馬のトップスピードはこの程度という事でしょう。この上がりで勝てる馬場ならば好走できるということですね、高速馬場で上がりが32秒台なんていう展開では苦しくなると思います。

2着はマイスタイル、この馬は先頭集団の外目を回して、パクスアメリカーナよりも早めに前を掴まえに行きました。これがいい目標になってしまったことで最後差された感じもあるので夫可哀想でしたが、溜めて切れるタイプではないのでいい判断だったと思います。この馬も高速上がりは苦手なタイプ、前走レースを投げ出すように負けたことで、ストレスもなかったのかもしれませんね。ただこの馬も重賞では苦しいかもしれません。ローカル重賞で狙いたい馬です。

3着はミエノサクシード、ステゴの産駒のパワーが炸裂した感じでしたね、4コーナーから直線ではパクスアメリカーナを目標に出来たことも、好走要因でしょうね。前半ゆったり入れるいわゆる後傾ペースの方が成績が良いので、展開待ちの馬ですね。

4着はアドマイヤアルバ、この馬もハーツ産駒でパワーがあるタイプ。直線入り口で前が壁になってしまい、コースが開くまで待たされたことが、届かなかった要因ですね。ハーツ産駒らしく長くいい脚を使うので内枠は鬼門です、外からスムースに加速できれば重賞でも十分好走居るはずです。

5着はヒーズインラブ、マイスタイルの後ろからレースを進めましたが、直線ではジリジリで流れ込むだけ。夏の休み明け4走目になるので、重賞ばかり走った疲れが出たのかもしれませんね。ハービンジャー産駒ですが、この年代の産駒はやや力が落ちるので、重賞では苦しいかもしれません。

6着はグァンチャーレです、3,4番手のイン側追走から直線で抜け出しにかかりましたが、ジリジリしか伸びませんでした。休み明け3走目でL2最速戦、それも2Fだけの勝負になってしまうと苦しいですね。長くいい脚を使うタイプですからL3から自分で動いて引き上げれば、もっと接戦に持ち込めたと思います。

7着はサラキア、この馬場では苦しかったのも事実ですが、直線で詰まってしまったことで全くレースになりませんでした。

もう1頭気になったのがスマートオーディン、道中は最後方からでしたが、上がり3Fは34.3で1番時計でした。L2、L1は目視ですが11.1、11.3位です。かなり良くなってきた感じです。ただマイルは短いと思うのでもっと距離が欲しいのですが、そうすると折り合いが問題になるんですよね。内枠を引ければちょっと狙ってみたいですね。

馬券の方はサラキアの複勝で撃沈でした。

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