2020年府中牝馬S 回顧。手が合うコンビで圧勝。


走破時計1:48.5  前半800m47.4  上り3F36.2   47.4-48.9ハイペース

稍重  含水率 ゴール前 14.3%  4コーナー 14.2%(5:00)

クッション値 8.9 標準(7:00)

まずは馬場状態ですが重馬場まで悪化しました。この辺りの馬場読みと言うか天気の予想が難しいですね。午前中は稍重でしたが午後から重馬場に悪化して、11Rではかなり重くなっていました。走破時計1:48.5は先週の毎日王冠から3秒も遅いタイムです。  

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。クリックで大きくなります。青は今回、赤は2020年毎日王冠のグラフです。

毎日王冠

走破時計1:45.5  前半800m46.2  上り3F35.4  46.2-47.5ハイペース

稍重 含水率 ゴール前 19.7%  4コーナー 19.0%

クッション値 7.8 やや軟らかめ

逃げたのはトロワゼトワルですが前半800m47.4でL1一杯になりました、これが使い詰めの疲労なのか、距離なのか、それとも無謀なペースだったのか判断が付きません。ただL3で加速しているのでペース自体は問題なかったかもしれないし、L1での失速を見れば距離ですかね~。

L1で12.5迄落としているところでバテ差して来たのがサラキア、L4過ぎから捲り追い込みを始めたのは、前走の小倉日経OPと一緒でしたね。中段の後ろからなのでここでも自身はスローバランスだったはず、重馬場になりトップスピードの質が問われなかったために、道悪適性と持続力で圧倒したという事でしょうね。

逃げたのはトロワゼトワル、離れた2番手にダノンファンタジー、更に2馬身程離れて中段からラヴズオンリーユーとフェアリーポルカ。その内にシゲルピンクダイヤが居て、中段の後ろからシャドウディーヴァとサラキア、後方からサムシングジャストという並びでした。

逃げ馬がトロワゼトワルしか居なかったので、出方が注目でしたが出して行かずに様子を見ていましたね。ダノンファンタジーの川田騎手は焦ったでしょうね、スタートが良かったし下手をすれば逃がされてしまう可能性があった状況でした。前に馬を置けなかったので折り合いも不安でしたが、重馬場で折り合いはついていました。これで離れてはいましたが平均バランスには入っていたはずで、ダノンファンタジーにとっては速過ぎたかもしれませんね。

ほぼ想定通りの並びでサラキアはスタート良かったのですが、そこからジワジワ下げて行きましたね、これがこの馬の好走パターンで前半はスローにして足を溜める、この辺りは弟のサリオスとは随分と違いますね。2F目からの11秒台でジリジリ下げて行ったので、11秒台の後半くらいだったはずです。

4コーナーです、L4過ぎからサラキアが徐々に上がって行き、ラヴズオンリユーが併せてきました。かなり外を回していましたが馬場はハッキリ外の方が良かったですね。この地点ではシャドウディーヴァが追い出しを我慢していました、前走のクイーンSで早仕掛けでL1垂れていることを修正してきたんだと思います。これはサムシングジャストも一緒でしたね。

直線L2標識付近です、トロワゼトワルがL3で11.8に引き上げて出し抜きに掛かりますが、後続も追走してきたので大きな差は開きませんでした。前半のリードのままという感じですね。ここでサムシングジャストのコース取りが内でした。初音Sを勝った時が後方から最内を突いてだったので、再現を狙ったのでしょうが、今日は内よりも外の方が伸びていたので、松山君のこのコース取りは非難されても仕方ないでしょう。

直線L1標識付近です、この辺りでトロワゼトワルが一杯になり、ダノンファンタジー、フェアリーポルカ、ラヴズオンリーユーも苦しくなります。サラキアが外からスムースにバテ差し、シャドウディーヴァが続きます。内からサムシングジャストが伸びますがジリジリまでで、弾けるような手応えではありませんでしたね。

では1頭づつ見て行きます。

1着はサラキア、北村友騎手の好騎乗ですね、好スタートを決めてジワっと下げて行き、自身はスローバランスで脚を溜める。まさに前走の小倉日経OPのようなレースでしたね。元々不良馬場のエプソムCで2着しているように、道悪は得意ですし1800mも得意、その上で手が合う北村友騎手ですから勝つべくして勝ったという感じ。このクラスでは良馬場や稍重ではスピード不足になるかもしれないので、今後は馬場状態と騎手がポイントになりそうですね。

2着はシャドウディーヴァ、内田騎手が先週に引き続き好判断で2着、4コーナーで仕掛けを遅らせたことが2着に来た要因でしょう。このコースは相性が良いですし、上りはしっかりしているが前が止まらないと届かない、それがヴィクトリアMでしたね。重馬場でL1が12.5迄落したことで届きましたね。

3着がサムシングジャスト、想定通りの競馬でしたが直線内へ入れてしまったのは痛恨でしょう、この辺りが差しに回った時の松山君の不安でした。それでもコース適性と道悪適性は見せましたし、最後までジリジリ伸びていることから持続力の高さも見せました。

4着がトロワゼトワル、L1で失速なので距離適性の可能性はありますね。逃げ馬なのでロードカナロア産駒でも重馬場を克服してきた感じでしたし、安田隆行厩舎らしく休み明け4走目でも、しっかりと体調を整えてきました。

5着がラヴズオンリユー、休み明けでプラス12㎏でしたがパドックで見た限りは太目ではなかった、L1ではジリジリ伸びてトロワゼトワルとは0.1差なので、L2でのトップスピードの質で見劣ったということ。これは馬場だった可能性がありますね。鳴尾記念でも時計の掛かる馬場でしたから、パンパンの良馬場の方が良いのでしょう。

6着がダノンファンタジー、ペースと距離でしょうね。後方から行くか距離を短縮するなどの工夫をしないと、この距離でこのクラスでは苦しいと思います。7着はシゲルピンクダイア、血統データ通り距離適性でしたね。フェアリーポルカも2か月半の休み明けで凡走、次走期待できそうです。

馬券の方は縦目、お天気を読み切れなかったことと、自分の評価を信じきれなかったことで、余計な馬券を勝ってしまいました。上位評価を素直に評価して4頭BOXで良かったんですよね~。馬券に落とし込むのは難しいです。