2022年京王杯SC 回顧。この距離が限界。

走破時計1:20.2    前半600m34.4   上がり3F 34.4

まずは馬場状態ですが良馬場でした、朝の時点では稍重でしたが10Rの緑風Sでは良馬場に回復。8Rの1勝クラス1600mは稍重でしたが1:33.9が出ているので、この時点でもかなり乾いていましたね。ただ京王杯SCでは平均バランスでⅬ1が12秒台迄落ちているので、完全には乾ききっていないと思います。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。

勝ったメイケイエールはスタート直後から掛かっていました、2F目は10.9でしたが折り合えなかったので、これ以上距離が伸びるのは良くないでしょうね。もちろん重馬場ならば折り合える可能性はありますが。L3で10.9に上がってようやくバランスが良くなったので、11秒台では折り合えないのでしょう。

逃げたのはリフレイム、2番手にラウダシオン、3番手にビオグラフィーまでが先行勢。中段の前からミッキーブリランテ、シャインガーネット、中段のやや前からメイケイエール、中段からスカイグルーヴ、クリスティ、中段のやや後ろからリレーションシップ。中段の後ろからタイムトゥヘヴン、ワールドバローズ、後方からギルデッドミラーという並びでした。

先ずゲートで何度も立ち上がったギルデッドミラーが大きく出遅れ、リカバリーして馬群に取り付くのがやっとでした。逃げたのはリフレイムで、スタート良くすんなりと逃げ体勢。クリスティはスタートから手綱を引いていたので、逃げる気がなかったですね。ラウダシオンがスタート良く2番手で、その外にビオグラフィーは想定通りでした。シャインガーネットはスタート良く、スカイグルーヴの前をカットする形で中段の前に。内からミッキーブリランテもスタートが良かったですね。

クリスティが行く気を見せなかったので、リフレイムはマイペースで平均バランスでした。ただダービー卿CTでも前半34.2で凡走しているので、距離に関係なくこのペースは良くないですね。このペースだと全馬がトップスピードの質が問われる展開でした。

4コーナーです、リフレイムが2,3馬身程離して先頭、中緩みは作りませんでしたね。なので隊列は凝縮せず縦長でした。タイムトゥヘブンはスカイグルーヴのすぐ後ろ、スカイグルーヴの方がやや内目でした。

直線L2標識付近です、リフレイムが外へ寄れて行きましたが、馬群には影響がありませんでした。ラウダシオンが差を詰めて抜け出すところ、シャインガーネットがフラフラしていました。この影響でクリスティも内へ行ったり外へ行ったりで、コースが定まりませんでした。メイケイエールはここからスムースに差を詰めていき、スカイグルーヴが続きます。

直線Ⅼ1標識付近です、ラウダシオンが抜け出し先頭に立ちますが、Ⅼ2区間でメイケイエールにトップスピードの質で見劣り、スカイグルーヴはメイケイエールに何とか追走しましたが、タイムトゥヘヴンが若干遅れましたね。この辺はタイムトゥヘヴンのトップスピードの質が若干見劣ったからでしょうね。ワールドバローズが上がり最速で4着まで伸びました、お姉ちゃんネリッサも1400mで良さを見せていたので、血統的に1400mがベストなのでしょう。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はメイケイエール、スタートから掛かりっぱなしで普通なら凡走してもおかしくないのですが、1400mだったこともあり何とか押し切りましたね。Ⅼ1が12秒台迄落ちてしまったので、これ以上距離が伸びるのは良くないと思います。

2着はスカイグルーヴ、二の足がちょっと遅くシャインガーネットに前をカットされましたね、これで中段辺りからになりトップスピードの質で見劣りましたね。それでもこの距離では安定していて、持続力を見せてしっかり2着でした。

3着はタイムトゥヘヴン、マイナス10㎏の割に汗が目立っていました。ゲート入りにも嫌がっていた割に、スタートは五分に出ていました。L2ですぐ前に居たスカイグルーヴに遅れたのは、トップスピードの質の差でしょうね。Ⅼ1でジリジリ詰めているので、持続力は見せたと思います。

4着はワールドバローズ、前走の東京新聞杯では1.1差の7着と足りませんでしたが、1400mに短縮して開花した感じですね。お姉ちゃんのネリッサも1400mで良かった馬なので、血統的にも1400mがベストなのでしょうね。

5着はラウダシオン、勝ちパターンだったはずですが、Ⅼ2で見劣り粘り切れませんでしたね。実は昨年のこのレースも34.3-34.3の平均バランス、中緩みがない事も今年と一緒でした。先行して上がり3F33.5で押し切っているので、馬場状態もありますが現状では力落ちを感じますね。

馬券の方は馬連だけ、期待したクリスティは逃げる素振りさえ見せず、レーン騎手へ乗り替わったギルデッドミラーはゲート終了と、ツイてなかったですね。