2022年日経賞 回顧。内前優位で初手で勝負が決まった。

走破時計2:35.4    前半1100m70.2   上がり3F 34.7


まずは馬場状態ですが稍重でした、朝の段階では良馬場で含水率も若干下がっていましたが、霧雨のような雨が降り続き、8RのペガサスJSでは稍重に悪化しました。日経賞では前半がかなり遅かったんですが、上がり3Fが34.7で昨年の34.9よりも速い。昨年は良馬場で前半は中緩みがありますが、今年ほどのスローにはなっていませんでした。上がり3Fだけを見ると稍重馬場でも、実際は良馬場と言ってもいいのではないでしょうか。ハヤヤッコが中段のやや前内から、5着に粘っているので内前優位の馬場でしたね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2021年日経賞、緑は2020年有馬記念のグラフです。

逃げ切ったタイトルホルダーはスローからの3F戦に持ち込みました、ボッケリーニとクビ差ですから、トップスピードの質では勝負しない方が良いですね。L2で11.2を出していますが、ここで後続を出し抜いていないんですよね。真後ろに居たボッケリーニが付いてきたのは仕方ないにしても、1頭分外に居たクレッシェンドラヴ、更の1頭分外に居たヒートオンビートも、タイトルホルダーの11.2に対応しています。この3頭はトップスピードの質は決して高くないので、この3頭に付いてこられたのは印象悪いですね。

菊花賞の時は自身4F戦でL3から11.5-11.4を出して出し抜き、この区間は下り坂なのでこのラップでも、トップスピードの質は評価できません。4F戦の持続力こそこの馬の武器だと思います。中山はL4から平坦ですし、今日は稍重表記だったのでスパートを遅らせたのかもしれませんね。正直ちょっと大事に乗り過ぎた感じを受けました。

逃げたのはタイトルホルダー、2番手にクレッシェンドラヴ、中段の前からボッケリーニ、ヒートオンビート。中段のやや前からハヤヤッコ、スマイル、ワイドエンペラー、中段からエフェクトオン、ランフォザローゼス、トラストケンシン。中段のやや後ろからサクラアリュール、アサマノイタズラ、中段の後ろからディバインフォース、ラストドラフト、後方からウインキートスという並びでした。

逃げたのはタイトルホルダーでスローに落としました、稍重表記になったのでかなりペースを落としましたね。仕掛ける馬もなく残り1200m辺りからジワジワペースがある展開でした。クレッシェンドラヴが2番手で内から2頭目、中段の前から進めたのがボッケリーニ最内と、ヒートオンビートは内から3頭目でした。道中の横の位置取りが2,3着の差になった感じですね。

ワイドエンペラーはスタートで遅れて中段のやや後ろからでした、向正面で上がって行き中段のやや前で外目。行くならもっと前まで行ってしまえばよかったのですが、この位置だと上がって行っても外を回されますから、上がていった意味が無くなってしまいますね。期待したアサマノイタズラとラストドラフトはスタート五分、そこから揃って全く促さずに下げて行きました(´;ω;`)

逆に促して中段を取ったのがハヤヤッコ、この馬が5着ですからいかに初手の位置取りが大事だったかですね。横山武騎手はタイトルホルダーとお兄ちゃんの邪魔をしたくなかったのか、それとも前が速くなってタイトルホルダーが苦しくなった時の、横山家の二の矢のつもりなのか・・・。三浦騎手についてはもう言う事はないですね。

4コーナーです、ここの区間が11.7でここからL2で11.2が出ます。ジワジワとペースを上げて行ったので、捲りを打つ馬が居ませんでしたね。隊列は大きく変わらず直線へ入っていきます。ヒートオンビートはここで内から3頭目、この距離ロスだけでなく、馬場も内の方が良かった感じですね。

直線L1標識付近です、タイトルホルダーが抜け出せずに、ボッケリーニとクレッシェンドラヴ、ヒートオンビートがピッタリ追走。内からハヤヤッコと外からワイドエンペラーがジリジリまで。特に不利もなくスムースなレースでした。中段よりも後ろに居た馬は出番なし、特に4コーナーで外へ行った馬は苦しかったですね。

ここからタイトルホルダーが押し切り、ボッケリーニが2着を確保したのは、終始最内を回したことが大きかったはず。それに対してヒートオンビートは終始内から3頭目、特に4コーナーでクレッシェンドラヴの外を回したのは痛かったですね。クレッシェンドラヴはよく粘りましたが、残り100mで失速しましたが近走の成績からは驚きの着順ですね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はタイトルホルダー、1㎏重かったし前哨戦なので100%の仕上げではないですから、勝ち切ったことで良しなんでしょうね。スローからジリジリペースを上げて3F戦、L2の11.2に後続が対応してしまったのは誤算だったでしょうね。本番では下り坂を利用できるので、大きな不安はないですが、もう少し強気に乗った方が良さそう。気になるのはクレッシェンドラヴと0.3差、ハヤヤッコと0.4差だったこと、仕上げていなかったとしてもちょっと嫌な感じですね。

2着はボッケリーニ、終始内前から進めて距離ロスなし、馬場も内の方が良かった感じなので、ヒートオンビートに対しては位置取りの差だと思います。L2の11.2に対応しましたが、クレッシェンドラヴも対応しているので、トップスピードの質は評価しない方が良いと思います。道中首を上げるシーンもあったので、操縦性の良さが持続力を引き出した感じですね。

3着はヒートオンビート、枠を考えると及第点ですね。内にボッケリーニが居たので最内に入れなかた。クレッシェンドラヴを前に入れなければ、4コーナーでもう1頭分内を回れたはずで、ここが勿体なかったです。この馬もボッケリーニと同じキングカメハメハ産駒で、こちらは1歳若い5歳、トップスピードの質が下がってきた感じで、ボッケリーニと互角の評価で良いと思います。

4着はクレッシェンドラヴ、この馬と5着のハヤヤッコが掲示板に乗っているので、今日は馬場状態と展開ですよね。前走も0.6差7着なので、徐々に良くなってきたという見方もできますが、2500mはちょっと長い感じですね。

5着はハヤヤッコ、久々の芝で掲示板を確保したのは立派ですね。内から出して行った大野騎手のファインプレーだと思います。

馬券の方はハズレ、縦目でしたね。横山武騎手の乗り方には納得いきませんね~。

コメント

  1. ションボリルドルフ より:

    そういえば、最後の直線でボッケリーニはタイトルホルダーを抜くぐらいの勢いで来てたんですけど、突然止まりましたよね。
    三連単ボッケリーニ2着で買ってたので、思わずあそこで「バカ!抜くな!」って暴言が出てしまったんですが(汗

    ちょっとビックリしました

    • みやや より:

      ションボリさん、こんばんは。
      声が届いたんじゃないですか?
      タイトルホルダーが心配になる勝ち方でしたね。