2022年天皇賞(春) 回顧。自分の形に持ち込み圧勝。

走破時計3:16.2    前半1000m60.5   上がり3F 36.4

まずは馬場状態ですが稍重でした、昨夜のうちに雨が降り始め午前中までシトシト降り続きました。午後になって晴れ間が出ましたが、良馬場までは回復せず稍重でレースが行われました。9Rの山陽特別が1400mの2勝クラスで1:21.2、L1が12.1迄落ちているので標準的な稍重でしたね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2021年菊花賞、2022年日経賞のグラフです。

今回の青と昨年の菊花賞のグラフ赤を比べるとよく似ています、展開的にも前半の1000mで後続を引き離している部分も共通です。前走の日経賞のペースを、お父さんに指摘されたのかもしれませんね。前半の1000m60.5は馬場を考えても速いです、これは菊花賞も一緒。中盤の1000mでペースを落として、自身は息を入れておきながら、後続に差を詰めさせて息を入れさせないペースですね。自身は中緩みで息を整えて、L3で11.5を踏んで出し抜き勝負を決めてしまいました。タイトルホルダーはグラフの通り1000mのレースを、休憩を挟んで2回走っている感じですね。逆に後続は1000mのレースと2000mのレースを連続して行ったということですね。

ディープボンドがまたしても2着でした、この馬は驚異的な持続力を持っていますが、速い上がりを使えないので届かない。特に今回のL3の11.5で完全に出し抜かれています。ここで離された分を詰められずに、2着が精一杯でした。和田騎手のレースメイクの悪さ、タイトルホルダーに対する研究不足を感じさせる騎乗でした。前半からタイトルホルダーにベタマークして、中緩みを作らせない展開であれば、圧勝したのはディープボンドだったでしょうね。

まず1周目の3コーナー手前の地点です、ここで思わぬ動きを見せたのがアイアンバローズですね。スタートは抜群に速く最内の2,3番手に収まるかと思いましたが、ここから引いて行きます。テーオーロイヤルが3着だったことを考えると、ここで引いてしまった判断は謎です。この影響を受けたのがハーツイストワールで、一緒に引いて行きました。

逃げたのはタイトルホルダー、7馬身程空いてクレッシェンドラヴ、テーオーロイヤル、タガノディアマンテが中段の前、中段のやや前からディープボンド、空馬のシルヴァーソニック。中段からアイアンバローズ、メロディーレーン、ハーツイストワール、中段のやや後ろからヒートオンビート、マイネルファンロン、中段の後ろからマカオンドール、ロバートソンキー、ヴァルコス。後方からハヤヤッコ、ユーキャンスマイル、ディバインフォース、トーセンカンビーナという並びでした。

タイトルホルダーが1周目のスタンド前で7馬身程離して逃げ体勢、メイン集団はクレッシェンドラヴ、テーオーロイヤルが前からで、タガノディアマンテが上がって外目。ディープボンドは内に入れて、アイアンバローズは4コーナーの出口から外目に出しています。この辺りも石橋騎手のコース取りは謎ですね。

4コーナーです、タイトルホルダーが先頭で、L3から11.5-11.7でディープボンド以下を出し抜き、テーオーロイヤルは何とか対応できた感じですが、それでもこの図以上に間隔が空いていました。タイトルホルダーはこの地点で勝負を決めていましたね。ディープボンドは内から2.5頭目くらいで、押して押して促していますが、タイトルホルダーのL3には対応できず、引き離されて勝負ありでした。

直線L1標識付近です、タイトルホルダーが先頭で5馬身以上離していました。このまま押し切ります。2番手にテーオーロイヤルですが、この地点で2馬身程後ろに居たディープボンドに1馬身交わされて3着でした。なので、テーオーロイヤルは持続力でディープボンドに見劣りましたね。3,4コーナーでアイアンバローズよりも内を回したヒートオンビートが4着。アイアンバローズが粘って5着に入り、3,4コーナーでアイアンバローズよりも外を回したマイネルファンロンが6着でした。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はタイトルホルダー、菊花賞と同じ展開になりましたから、圧勝しても驚けないですね。横山和騎手が考えてこのペースを作ったなら、昨年ブレイクした横山武騎手に続くと思いますが、お父さんの入れ知恵だと今後も若干不安ですね。タイトルホルダーは本質的にはステイヤーではないと思います。

2着はディープボンド、スタート五分から出して行って、初手で中段の前に行ったことは良かった。ただ最初の3コーナーでタイトルホルダーを逃がしてしまったこと、ここが勝負のポイントでしたね。タイトルホルダーに対する研究不足を感じさせる騎乗で、2着でも好騎乗とは言えません。

3着はテーオーローヤル、前に行ったのは良かったのですが、和田騎手と一緒で菱田騎手もタイトルホルダーに楽をさせてしまいましたね。L1でディープボンドに交わされ持続力見劣り、Ⅼ3ではタイトルホルダーにジワっと離され、L2で決定的に離されているので、瞬発力で見劣りましたね。初めての58㎏には対応したし、まだ4歳なのでもう一段のパワーアップを期待したいですね。

4着はヒートンビート、3着から0.6差なのでこのクラスでは苦しいと思うし、本質的にはステイヤーではないと思います。最終の3,4コーナーで内から2頭目を回していたので、アイアンバローズに先着できたのはこのコース取りですね。

5着はアイアンバローズ、酷い騎乗だったと思いますが、それでも掲示板に乗るのですからステイヤーとしての力を見せましたね。内でロスなく乗っていれば3着はあったと思います。

ハーツイストワールは16着、さすがに初めてのGⅠで初めての長距離戦で苦しかったですね。マカオンドールが伸びていないことからも、中段よりも前に居ないと勝負になりませんでした。

馬券の方は馬連だけ、1番人気2番人気の組み合わせなので、当然トリガミでしたが傷は浅く済みました。次回はNHKマイルCの予定です。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    私は京阪神圏で朝はなかなかの雨、ところが昼からガッツリ晴れ出して草生え(乾き)ました
    16-17-18の3連単も記念に買ったので画面上は当たりました 噛み合わぬ歯車
    それにしてもディープボンドの鞍上のペース認識不安は懸念通りとなりましたね。そりゃあないよなぁ。。

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは~
      馬場も含めて難しかったですね。和田騎手はこれからも無難な騎乗をしそうですね。石橋騎手も含めて騎手の大事さを痛感するレースでした。