2019年中京記念 全頭評価。その2。

<クリノガウディ―>・心肺機能はやや低く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”朝日杯FS”ではややスローバランスを先行してL1バテ差し2着、3F戦になったことで持続力が生きた形。”東スポ杯2歳S”ではスローバランスを先行して7着、後半11秒台連発の持続力を問われる展開になったが、トップスピードの質で見劣り。新馬戦ではスローバランスを中段から、L2最速戦に反応してL1は11.0くらいを引き出して1着、前半が遅かったことが良かった感じ。”スプリングS”では平均バランスを逃げて6着、この時が休み明け。”皐月賞”では平均バランスを先行、L2で一杯になり凡走、距離とペースが合わなかった感じ。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを先行して凡走、ペースが速過ぎて息切れ。

「中京記念へ向けて」好材料:ある? 悪材料:トップスピードの低さ。

朝日FS2着はスローバランスを中段やや前の最内からのもので、道中はかなり楽をしている。年明けのスプリングSでは平均バランスを逃げて、続く皐月賞でも平均バランスを先行して凡走しているので心肺機能は低い。東スポ杯ではスローからの5Fロンスパ戦で大きく離されてはいないので、トップスピードが問われなければ持続力でなんとかなるが、前半無理をすると後半息切れする可能性が高くなる。これを見せたのがNHKマイルCで、ハイペースバランスを先行して凡走している。

東京で2走して7着、14着と良くないのは明らかで、同じ左回りはともかく長い直線でトップスピードの質と持続力を問われるコース形態は良くないはず。今回は2か月半の休み明けになるが、3カ月の休み明けだったスプリングSが良くなかったので大きな不安。スローバランスに持ち込みトップスピードの質が問われないよう、L4辺りからのロンスパに持ち込めるのか?NHKマイルCでも中緩みに付き合ってトップスピードの質の低さを見せて凡走しているので、騎手の手腕に掛かっているんだけど・・・。

<グランドボヌール>・心肺機能はやや足りない、パワーは有る。

・トップスピードの質は低く持続力タイプ。

・前半34.0が分水嶺でそれ以下では凡走。・左回りの方が良い。

・休み明け良くない。

”トリトンS”ではスローバランスを2番手先行して押し切り、左回り、前半34.9。”淀短距離S”ではハイペースバランスを2番手先行して凡走、前半34.0、右回り。”フリーウェイS”ではハイペースバランスを逃げて凡走、前半34.0、左回り、休み明け。”2019年安土城S”ではややハイペースバランスを3番手の外から先行、直線は早々に一杯になり凡走、心肺機能の低さを見せた。”2019年CBC賞”では不良馬場の平均バランスを3,4番手先行、L3,L2でトップスピードの質で見劣り流れ込むだけ。

「中京記念へ向けて」好材料:中京での好走歴。悪材料:トップスピードの低さ。

前走は不良馬場の中で3,4番手先行、最内からコースロスが無かったが、L3,L2でトップスピードの質で見劣った。不良馬場の前半34.9は速かった可能性がある、元々心肺機能が低いので平均バランスから、L3、L2でもう一足求められる展開では苦しい。安土城Sが前半33.9のハイペースバランスで10着、トリトンSが前半34.9のスローバランスで1着、淀短距離Sが前半34.0のハイペースバランスで11着、中京日経賞が前半34.6のスローバランスで1着、三鷹特別が前半33.8のハイペースバランスで10着、神奈川新聞杯が前半35.7のスローバランスで5着だがこの時は休み明け。休み明けと前半34.0秒台後半のスローバランス、これがこの馬の分水嶺ですね。

中京マイルではトップスピードの質と持続力を問われることが多く、この馬のトップスピードでは足りない可能性が高い、余程前半がスローになっての後半ロンスパにでもならないと展開的には苦しむはず。中京では3勝している程相性が良いが、良馬場で前半3F34秒台後半だったので、このクラスでそこまで前半が遅くなるとトップスピードの質をモロに問われる展開になりやすい。当然トップスピード戦になれば対応できないはずなので、重馬場になってスローバランスが最低条件かな。

<グルーヴィット>・トップスピードの質は高くはない、持続力はある。

・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はまぁまぁ。

”500万条件”ダートではハイペースバランスを中段やや前からバテ差し1着、中緩みのできる展開でL3の13.0からL2で12.1へ引き上げる、13秒台のラップを2F踏んで息が入ったことで、瞬発力を見せたが流れた中ではどうか。”新馬戦”ではハイペースバランスを中段の後ろからバテ差しで1着、芝スタートで行き脚が付かなかった。トップスピードの質が低くバテ差しタイプ、持続力はある。”ファルコンS”ではハイペースバランスを中段から、外々を回してスムースだったが、4コーナーから手が動きズブさを見せた、直線はバテ差しで差のない2着まではきたが、後ろから差してきたハッピーアワーにはトップスピードの質で見劣り。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを中段から、直線は詰ってしまい追えずに凡走。

「中京記念へ向けて」好材料:ファルコンS好走のコース適正、低くはないトップスピードと高い持続力。悪材料:松山騎手への乗り替り。

まず前走のNHKマイルCは直線グランアレグリアの後ろに居て終始前が壁になったし、再三レーン騎手の手が止まっていた、なので凡走の要因を距離に求めるのは早計だと思う。母系を辿るとエアグルーヴが居るので距離はもう少し長くても問題ないともうし、再三見せている心肺機能の高さはフレンチデピュティから来ているのでしょう。良馬場で前半33秒台で流れるようなら、心肺機能と持続力を生かせるはずで、それはファルコンSで見せてきたしダート戦だったが新馬、500万条件でも見せた。

スローバランスでトップスピードの質をモロに問われれば、スピード負けする危険はある。ファルコンSが上がり2番時計だが34.4で、勝ったハッピーアワーは後ろから34.0で差し切っているので、トップスピードの質が高い訳ではないが低くもない、なので結構展開に左右されそうですね。松山騎手への乗り替りはハッキリマイナスでいいと思う、松山騎手は逃げた時は非常にいい騎乗をするが、差・追込に回った時はかなり甘い。自分で動く意識が低いのでどうしても他力本願になってしまうこと、東風Sではカツジで後方から上がって行ったが、緩んでいないのに上がって行ってしまい1番人気で6着とタイミングの悪さを見せた。逃げればメイショウテッコンの神戸新聞杯みたいに良いレースをするんだけどね、差しに回ると不安の方が大きいと思う。

<コスモイグナーツ>・心肺機能は低い、パワーはまぁまぁ、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は低く、持続力もまぁまぁ。

“2017年2歳未勝利戦”では平均バランス3,4番手先行から、L3で先頭に立ち押し切り。”芙蓉S”ではスローバランスを逃げて凡走、L2で瞬発力を見せたが垂れているので持続力が足りない。”アイビーS”ではややスローバランスを逃げてハナ差1着、不良バランスで速いラップを踏んでいない。”東スポ杯2歳S”ではハイペースバランスを逃げて凡走、心肺機能の低さを見せた。”2018年ノベンバーS”ではスローバランスを離して逃げて凡走、トップスピードの質で見劣り。”2019年節分賞”ではスローバランスを逃げて凡走、ここでもトップスピードの質で見劣り。”2019年武庫川S”ではスローバランスを3,4馬身離して逃げて押し切り、良馬場だが小雨が降っていて追走集団の仕掛けが遅れた。”2019年谷川岳S”ではスローバランスを中段の前から、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。”2019年米子S”ではスローバランスを逃げて4着、稍重でトップスピードの質を問われなかった。

「中京記念へ向けて」好材料:53㎏の軽ハンデ。悪材料:トップスピードの低さ、使い詰め。

トップスピードの質が低いのは再三見せていて、特に東京コースでは不良馬場のアイビーS以外は凡走している。中京コースも直線が長くトップスピードの質を問われやすいし、持続力も問われるとなるとコース適正は良くない。意外だったのが芙蓉Sで5着に凡走しているが、逃げてL2最速11.1と0.6の瞬発力を見せた、もちろんL1で一杯になり垂れてしまったので持続力は高いとは言えない。東スポ杯でハイペースバランスを逃げて凡走しているので心肺機能も低く、良馬場の高速馬場では苦しくなる。

重馬場に以上に悪化すると好走のチャンスが出てきて、不良馬場のアイビーS1着、前走の米子Sも稍重馬場で4着。準OPの武庫川Sも良馬場だが小雨が降っていて、離して逃げて押し切った、もちろんこの時は追走集団の騎手が雨にビビって追い出しのタイミングを逸したのもある。スローバランスを離して逃げてトップスピードの質を問われない展開が求められる。