2021年阪神C 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ファストフォース>・心肺機能は高い、パワーは不明、瞬発力は低い。    

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
西部スポニチ賞 1着 稍重でハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。心肺機能と持続力を見せた。
長篠S 6着 ハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。トップスピードの質が低いことを見せた。
桂川S 8着 ややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。スタートで前に行けずに先行出来ず。
2021年CBC賞 1着 ハイペースバランスを逃げ切り。この時は52㎏で軽ハンデだったが、走破時計1:06.0で日本レコードを更新、8カ月の休み明けでフレッシュだった。
2021年北九州記念 2着 稍重でハイペースバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて2着。稍重のハイペースバランスで心肺機能と持続力を見せた。
2021年スプリンターズS 15着 平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。クラス負けした感じ。
2021年京阪杯 3着 平均バランスを逃げて3着。
総評
西部スポニチ賞では2番手先行から押し切り、使い詰めだったが先行したことと稍重だったので、スピード勝負にならずに辛勝できた感じ。長篠Sはスタート出たが中段のやや前からで、この辺りは松山君が試した感じ。これで差し届かずで凡走したので、トップスピードの質では勝負にならない。続く桂川Sはスタートもイマイチで二の足も良くなく、追走するだけで精一杯、この辺りが使い詰めの影響だと思う。2021年CBC賞では8カ月の休み明けでフレッシュな状態だった、これでスーパーレコードを叩き出す逃げ切り、心肺機能と持続力だけでなく非凡なスピード能力も見せつけた。

2021年北九州記念ではスタート良かったが控えて、やや離れた追走集団の前から、これで2着に粘った格好なので持続力を見せた。1着は4㎏軽いヨカヨカなので好印象。2021年スプリンターズSでは平均バランスを中段から、前に行けなかった時点で好走は望めない、57㎏が堪えた感じはあった。2021年京阪杯では平均バランスを逃げて3着、荒れ馬場をものともしなかったし先行勢で唯一残ったので高評価、ただしこの時は56㎏。

「阪神Cへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険、斤量。

好材料はコース適性で、前走の京阪杯で阪神内回り1200mを3着、血統的にも1400mはこなせるはず。悪材料はクラス負けの危険で、スプリンターズSでは15着なのでこのクラスでは不安。スプリンターズSの敗因が斤量だと、今回も57㎏なので不安が増す。

適性:竹-

<ベステンダンク>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2018年米子S”では平均バランスを逃げ切り、超高速馬場で緩めず押し切って圧勝、障害帰りで覚醒したような走り。”2018年京成杯AH”ではスタートが遅くリカバリーして3番手から、4コーナーで一杯になり凡走。”2018年ポートアイランドS”ではスローバランスをやや離れた2番手から、直線L2まで追い出しを待ってしまい2着。”2018年スワンS”ではややハイペースバランスを2番手から、直線中目からしっかり伸びたがトップスピードの質で見劣り4着。”2018年京阪杯”では平均バランスを中段から、終始外を回して直線ジリジリ伸びて7着まで。”2018年阪神C”では平均バランスを中段やや前から、直線は外から伸びずに凡走、内優位の馬場だった。”2019年都大路S”では平均バランスを中段のやや前から、3,4コーナー最内を回して直線はトップスピードの質で見劣り4着。”2019年福島テレビOP”ではややスローバランスを中段から、トップスピードの質で見劣り凡走。“2019年小倉日経OP”では平均バランスを逃げて2着、淡々と11秒台後半を刻んで持続力を発揮した。”2019年カシオペアS”ではややハイペースバランスを中段のやや前から、L3から11秒台に入る3F戦を外目からスムースに伸びたが僅差の2着、3着が1㎏重いソーグリッタリングなので高評価。”2019年チャレンジC”ではスローバランスを中段のやや前から、直線入り口で一杯になり凡走。”2019年ディセンバーS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線全く伸びずに凡走。”2020年マイラーズC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに粘って2着。”2020年都大路S”では重馬場で平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して一旦出し抜かれたが差し返して1着。”2020年中京記念”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回したが3コーナーで一杯になり凡走。”2020年スワンS”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに8着。”2020年マイルCS(阪神)”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年小倉大賞典”ではややハイペースバランスを離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2021年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2021年マイラーズC”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年米子S”では重馬場でややハイペースバランスを逃げて4着。”2021年京成杯AH”ではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年カシオペアS”ではスローバランスを逃げて凡走。”2021年リゲルS”ではスローバランスを逃げて4着。

「阪神Cへ向けて」好材料:・・・。 悪材料:距離適性。

ビックリしたのが2018年の米子Sで、障害戦を2戦走ってからの休み明けですんなり逃げ切ってしまった。超高速馬場で前優位だったが心肺機能と持続力の高さを見せつけたレースだった。続く京成杯AHではスタートで遅れてリカバリーに脚を使ってしまった感じで、直線に向くころには一杯になっていたので、スタートはかなり重要。2018年ポートアイランドSは瞬発力が低いにもかかわらずL2まで追い出しを待ってしまい、ミエノサクシードの末脚に屈した。次のスワンSが4着だが、1着からロードクエスト、モズアスコット、グァンチャーレと結構な相手に0.1差なので高評価。

2019年都大路Sで1800mへ距離を伸ばしてきた、平均バランスを淡々と3番手追走から4着、1着ソーグリッタリングとは同斤量だったし、2着テリトーリアルは1㎏軽かったので、まずまずの評価でいいと思う。2019年カシオペアSではハイペースバランスを3,4番手からで、1㎏軽い1着テリトーリアルには先着されたが僅差だったし、1㎏重かったソーグリッタリングは3着に下した。2019年チャレンジCではスローバランスを容認してしまい凡走。2019年ディセンバーSではスローバランスを中段から差しに行って凡走、トップスピードの質が低いのでこの騎乗は良くなかった。2020年マイラーズCではスローバランスを2番手先行して、4F戦になり粘り切った、高速馬場で怖がらずに先行したことで展開が向いた。

2020年都大路Sで改めてこの馬の特徴が見られた、このレースは重馬場で平均バランスだったので、心肺機能とパワーの高さを見せたが、それ以上に瞬発力の低さと持続力の高さを見せた。L2ですぐ後ろに居たバイオスパークに出し抜かれて一旦先頭に立たれる、しかしL1で持続力を生かして差し返して1着。L2のラップは11.4なのでこれに対応できなかった、ただこの時は58㎏背負っていたので高評価で良いと思う。2020年中京記念では3コーナーで一杯になり凡走、2カ月間隔空けたがマイラーズC、重馬場の都大路S58㎏で激走したので、疲労に可能性が高いと思う。2020年スワンSではスローバランスを先行出来ずに8着、トップスピードの質が低い事を見せてしまった。2020年マイルCS(阪神)ではスローバランスを中段の前から、3F戦になってしまいトップスピードの質で見劣った。

2021年小倉大賞典ではL3で一杯になり凡走、2021年ダービー卿CTでも中段の前からだったが、L3で一杯になり凡走している。9歳になりハッキリと能力が落ちている。2021年マイラーズCでは競られたことでハイペースの逃げになり凡走、L1まで踏ん張ったので1400mならまだやれそう。2021年米子Sでは逃げて4着だが、この時は59㎏を背負っていたし2着から0.1差なので高評価。2021年京成杯AHではスタート出たが下げてしまい凡走、差しに回ると届かない。2021年カシオペアSではスローバランスを逃げて凡走、L3からの11.2-10.7に対応できず。2021年リゲルSではスローバランスを逃げて4着、この時は59㎏背負って3着とタイム差無しで高評価。スローからの4F戦だがL2で10秒台に入っていないことが大きかったはず。

好材料は見つけにくい、近走では米子Sと前走のリゲルSが、59㎏背負って逃げて4着、共に0.3差の僅差なので高評価で良いと思うが、OPクラスなのでGⅡでどうか。斤量が57㎏になるのは好材料ですね。悪材料は距離適性で、逃げたいはずだがスタートが遅くなっていて、二の足も速くないので逃げられない可能性がある。差しに回れば勝負にならないし、枠順も含めて1400mの展開に対応できるかどうか。

適性:竹-

<ラヴィングアンサー>・心肺機能はやや低く、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質やや高く、持続力は高い。・外枠でプラス。

”2019年阪神1000万条件”では平均バランスを中段から、3,4コーナー最内を回して直線中目からスムースに伸びて1着。”2019年晩春S”ではややハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2019年安土城S”では平均バランスをスタートで立ち上がり出遅れ後方から、3,4コーナー中目を回して直線馬群を割って伸びたが4着まで。”2019年オーロC”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線L1で一杯になり凡走、この時が休み明け。”2019年ラピスラズリS”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線詰まって凡走。”2020年シルクロードS”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線中目からスムースだったが伸びずに6着。”2020年阪急杯”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線馬群の中から伸びずに凡走。”2020年春雷S”では稍重でハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線外からバテ差し1着。”2020年京王杯SC”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びたが4着まで。”2020年朱鷺S”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがジリジリまでで凡走。”2020年セントウルS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年タンザナイトS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2021年シルクロードS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線前が壁になって凡走、トップスピードの質でもやや見劣っている。”2021年北九州短距離S”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2021年オーシャンS”ではややハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年セントウルS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年スプリンターズS”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年京阪杯”では平均バランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「阪神Cへ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。

OP入りして最初の2019年安土城Sが結構大味なレースで、スタートで立ち上がり大きく出遅れてしまった、これで後方から進めて直線入り口で馬群を割って伸び4着まで持ってきた。この時の1着がダイアトニックで0.5差、3着のリライアブルエースとは0.2差だったので、スタート決めて中段から進めていれば2着はあったかもしれない。平均バランスで流れていて11秒台前半のラップを連発する流れだったことから、レースレベルはかなり高いし1着ダイアトニックのその後の活躍を考えれば高評価。L1で若干引き離されてしまった感じだったが、L3は11.0くらいは出しているはずだし、L2でも11.1くらいで持続力の高さはかなり高い、ダイアトニックはL2で10秒台に入っている可能性が高いので、この馬の場合キレッキレのトップスピードの質とまでは言えないが、まぁまぁの評価はできる。

2019年ラピスラズリSは直線で前が壁になり追えなかった、この辺りからも直線スムースな方が良く、瞬発力の低さを感じる。2020年阪急杯では直線馬群の中からになりやや狭かった、ただし同じ位置にいたスト―ミーシーにも見劣ったので、トップスピードの質には期待できない。2020年春雷Sは勝ってはいるが、ハイペースバランスを稍重でバテ差しと、トップスピードの質は問われていない。2020年京王杯SCでは稍重でスローバランスを後方から、スタートが遅くどうしてもポジションが取れない不安を露呈してしまった、上り3Fは32.4で最速だったが4着まで。2020年朱鷺Sではいつも通り後方から、直線ジリジリまでで凡走、この時が休み明け。

2020年セントウルSではハイペースバランスを後方から、中段より前で決まるレースで出番なし。2020年タンザナイトSではハイペースバランスをバテ差し1着、L1が12.1迄落ちたので届いた。2021年北九州短距離Sではスムースに差し切り、前走のシルクロードSでは直線入り口で前が壁になっていたので、4コーナーからスムースであることが好走条件になる。2021年オーシャンSでは中段のやや後ろからスムースだったが伸びずに凡走、前残りの馬場で出番なし。2021年京王杯SCは捻挫で回避。2021年セントウルSでは休み明けで凡走。2021年スプリンターズSでは平均バランスを中段の後ろから、内前優位の展開と馬場で出番なし。

2019年オーロCが凡走していてこの時は休み明け、この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けは良くない。2020年シルクロードSでも2カ月の間隔開けで6着に凡走した。2020年朱鷺Sも休み明けで凡走。2020年タンザナイトSでは休み明けだったが1着、走ったり走らなかったりで休み明けは不安定。2021年セントウルSは凡走。使い詰めも良くなく、休み明け4走目辺りから怪しくなる。2021年京阪杯ではスタート良かったが下げて中段のやや後ろから、直線はスムースでも伸びなかったのでトップスピードの質で見劣り。

好材料はなし、条件戦で勝っているが少頭数で前から差し切っているので、最近の後ろからのレースとは内容が違う。京王杯SCで4着があるが、稍重でスローバランスなので、条件は合わないかな~。悪材料はクラス負けの危険で、重賞では3着以内がないので、スーパーGⅡで勝負になるかは大きな不安材料。

適性:梅

<デュープロセス>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
2021年カーバンクルS 9着 平均バランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年朱鷺S 8着 ややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが届かず。
2021年信越S 5着 重馬場でハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが5着まで。
2021年リゲルS 10着 スローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年カーバンクルSでは後方からになり全く届かず凡走、芝ではスタートで前に行けないし、トップスピードの質も高くないので届かなかった。2021年朱鷺Sでは後方から、上がり最速だが全く届かなかった。上がり3F33.8は新潟では速い方ではない。2021年信越Sでは重馬場でトップスピードの質が問われない展開で5着、まず芝慣れしたのかスタートが五分に出て中段のやや後ろから、これで直線スムースに伸びて0.3差なので、バテ差しでトップスピードの質が問われない展開が良さそう。2021年リゲルSではスタート五分に出て中段のやや後ろから、直線入り口ではすぐ外に居た1着エアロロノアにトップスピードの質で大きく見劣り。

「阪神Cへ向けて」好材料:なし。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はなし、悪材料はクラス負けの危険で、良馬場の芝では勝負になっていない。スタートは良くなっているので中段辺りは取れると思うが、今の阪神は内回りも速いので、この馬のスピードでは苦しいはず。

適性:梅