2022年マイラーズC 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

ファルコニア ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はやや高い、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
神戸新聞杯 16着 平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
武田尾特別 2着 スローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。
春日特別 1着 スローバランスを逃げ切り。
難波S 1着 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し1着同着。
エプソムCへ向けて 3着 ややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びたが3着まで。トップスピードの質では見劣ったが、持続力の高さは見せた。
2021年小倉記念 6着 稍重でスローバランスを少頭数の中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年カシオペアS 1着 スローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。
2021年アンドロメダS 4着 スローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに4着。
2022年洛陽S 3着 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが差せずに差されて3着。
2022年六甲S 2着 稍重で平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。
総評
神戸新聞杯では前半やや掛かり気味、直線L2過ぎに一杯になったので、折り合い難を見せた。武田尾特別では舌をペロペロしていて前半掛かり気味、直線で前に居たリトミカメンテにトップスピードの質で見劣った。春日特別では逃げの手に出た、これで折り合いが付いたので、この馬は先頭に立ちたい気質を持っている。このレースはスローからの5F戦で持続力の高さを見せた。難波Sでは中段の前から、若干行きたがっていてL3から10.7-10.7-11.2、同着のスマートリアンはL2で待たされているので、トップスピードの質では見劣っている。

2021年エプソムCではスタートでタイミングが合わず中段の後ろから、内目を回してジリジリ上がっているので、中緩みのないレースラップ以上に速いラップを連発したはず、これで3着なので持続力の高さは見せた。2021年小倉記念では中段の前から、稍重でスローからの5F戦になりL2で12.2迄落ちる消耗戦、前に居たことで苦しくなり凡走したので、持続力で見劣った感じ。

2021年カシオペアSではスローからの4F戦を中段のやや前から、最内をスムースに回して直線スムースに抜け出せた。L2の10.7で先頭に立ったので、トップスピードの質はやや高いものを見せたが、L1で差を詰められたので持続力はやや高いくらい。2021年アンドロメダSではスローからの5F戦、中段のやや前からスムースだったが、直線入り口ですぐ後ろに居たボッケリーニに、L1で見劣り4着だったので持続力の差が出た感じ。

2022年洛陽Sではスローバランスだが中緩みがない展開で、スムースだったが差せずに差されて3着、L2の10.7には対応しているのでトップスピードの質は見せたが、L1で差せずに差されているので、持続力で若干見劣り。2022年六甲Sでは稍重で平均バランスだったが、中緩みがあり3F戦、L2でエアロロノアに差されてしまったので若干トップスピードの質で見劣ったが、L1で差を詰めたので持続力では勝った感じ。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、近2走が同コースで2,3着と好走、勝ち切れていないのは不満だが。悪材料はクラス負けの危険で、マイルは近走のOPしか使っていないので大きな不安はないが、その近2走が勝ち切れなかったことは印象が悪い。マイルでも中緩みがないと持続力で見劣ることは洛陽Sで見せたし、キレッキレのトップスピードの質がない事は前走の六甲Sで見せているので、勝ち切るイメージが湧かない。

適性:竹

<ベステンダンク>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2018年米子S”では平均バランスを逃げ切り、超高速馬場で緩めず押し切って圧勝、障害帰りで覚醒したような走り。”2018年京成杯AH”ではスタートが遅くリカバリーして3番手から、4コーナーで一杯になり凡走。”2018年ポートアイランドS”ではスローバランスをやや離れた2番手から、直線L2まで追い出しを待ってしまい2着。”2018年スワンS”ではややハイペースバランスを2番手から、直線中目からしっかり伸びたがトップスピードの質で見劣り4着。”2018年京阪杯”では平均バランスを中段から、終始外を回して直線ジリジリ伸びて7着まで。”2018年阪神C”では平均バランスを中段やや前から、直線は外から伸びずに凡走、内優位の馬場だった。”2019年都大路S”では平均バランスを中段のやや前から、3,4コーナー最内を回して直線はトップスピードの質で見劣り4着。”2019年福島テレビOP”ではややスローバランスを中段から、トップスピードの質で見劣り凡走。“2019年小倉日経OP”では平均バランスを逃げて2着、淡々と11秒台後半を刻んで持続力を発揮した。”2019年カシオペアS”ではややハイペースバランスを中段のやや前から、L3から11秒台に入る3F戦を外目からスムースに伸びたが僅差の2着、3着が1㎏重いソーグリッタリングなので高評価。”2019年チャレンジC”ではスローバランスを中段のやや前から、直線入り口で一杯になり凡走。”2019年ディセンバーS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線全く伸びずに凡走。”2020年マイラーズC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに粘って2着。”2020年都大路S”では重馬場で平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して一旦出し抜かれたが差し返して1着。”2020年中京記念”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回したが3コーナーで一杯になり凡走。”2020年スワンS”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに8着。”2020年マイルCS(阪神)”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年小倉大賞典”ではややハイペースバランスを離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2021年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2021年マイラーズC”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年米子S”では重馬場でややハイペースバランスを逃げて4着。”2021年京成杯AH”ではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年カシオペアS”ではスローバランスを逃げて凡走。”2021年リゲルS”ではスローバランスを逃げて4着。”2021年阪神C”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年洛陽S”ではスローバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:スピード負け。

ビックリしたのが2018年の米子Sで、障害戦を2戦走ってからの休み明けですんなり逃げ切ってしまった。超高速馬場で前優位だったが心肺機能と持続力の高さを見せつけたレースだった。続く京成杯AHではスタートで遅れてリカバリーに脚を使ってしまった感じで、直線に向くころには一杯になっていたので、スタートはかなり重要。2018年ポートアイランドSは瞬発力が低いにもかかわらずL2まで追い出しを待ってしまい、ミエノサクシードの末脚に屈した。次のスワンSが4着だが、1着からロードクエスト、モズアスコット、グァンチャーレと結構な相手に0.1差なので高評価。

2019年都大路Sで1800mへ距離を伸ばしてきた、平均バランスを淡々と3番手追走から4着、1着ソーグリッタリングとは同斤量だったし、2着テリトーリアルは1㎏軽かったので、まずまずの評価でいいと思う。2019年カシオペアSではハイペースバランスを3,4番手からで、1㎏軽い1着テリトーリアルには先着されたが僅差だったし、1㎏重かったソーグリッタリングは3着に下した。2019年チャレンジCではスローバランスを容認してしまい凡走。2019年ディセンバーSではスローバランスを中段から差しに行って凡走、トップスピードの質が低いのでこの騎乗は良くなかった。2020年マイラーズCではスローバランスを2番手先行して、4F戦になり粘り切った、高速馬場で怖がらずに先行したことで展開が向いた。

2020年都大路Sで改めてこの馬の特徴が見られた、このレースは重馬場で平均バランスだったので、心肺機能とパワーの高さを見せたが、それ以上に瞬発力の低さと持続力の高さを見せた。L2ですぐ後ろに居たバイオスパークに出し抜かれて一旦先頭に立たれる、しかしL1で持続力を生かして差し返して1着。L2のラップは11.4なのでこれに対応できなかった、ただこの時は58㎏背負っていたので高評価で良いと思う。2020年中京記念では3コーナーで一杯になり凡走、2カ月間隔空けたがマイラーズC、重馬場の都大路S58㎏で激走したので、疲労に可能性が高いと思う。2020年スワンSではスローバランスを先行出来ずに8着、トップスピードの質が低い事を見せてしまった。2020年マイルCS(阪神)ではスローバランスを中段の前から、3F戦になってしまいトップスピードの質で見劣った。

2021年小倉大賞典ではL3で一杯になり凡走、2021年ダービー卿CTでも中段の前からだったが、L3で一杯になり凡走している。9歳になりハッキリと能力が落ちている。2021年マイラーズCでは競られたことでハイペースの逃げになり凡走、L1まで踏ん張ったので1400mならまだやれそう。2021年米子Sでは逃げて4着だが、この時は59㎏を背負っていたし2着から0.1差なので高評価。2021年京成杯AHではスタート出たが下げてしまい凡走、差しに回ると届かない。2021年カシオペアSではスローバランスを逃げて凡走、L3からの11.2-10.7に対応できず。

2021年リゲルSではスローバランスを逃げて4着、この時は59㎏背負って3着とタイム差無しで高評価。スローからの4F戦だがL2で10秒台に入っていないことが大きかったはず。2021年阪神Cではスタート良く中段の前から、L1で苦しくなったのはクラス負けだと思う。2022年洛陽Sではスタートでやや遅れ、二の足も付かずに前に行くのに苦労している。結果的に3番手で先行したが3コーナーまでに相当足を使っている。3,4コーナー中目をスムースだったが、中緩みのない展開でL3で苦しくなり凡走した。

好材料はコース適性で、昨年の米子Sで59㎏背負って4着、リゲルSでも59㎏背負って4着と好相性。悪材料はスピード不足で、まずスタートで遅れるようになったことと、二の足が遅くなって先行に苦労するようになった。加えて後半速い上がりを求められると対応できない。道悪になればチャンスはあると思うが。

適性:梅

<ホウオウアマゾン>・心肺機能は高い、パワーは高い、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”新馬戦”では稍重で平均バランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線入り口で前が壁になってから粘って2着。”未勝利戦”では重馬場でややハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”野路菊賞(中京)”ではスローバランスを逃げ切り圧勝。”デイリー杯2歳S(阪神)”ではややスローバランスを逃げ体勢から2番手で折り合い、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し2着。”朝日杯FS”ではハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”アーリントンC”では重馬場で平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年スワンS”ではハイペースバランスを逃げて3着。”2021年マイルCS”ではスローバランスを逃げて5着。”2021年阪神C”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。“2022年東京新聞杯”では平均バランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線挟まれて凡走。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:騎手不安。

<心肺機能について>未勝利戦ではややハイペースバランスを2番手先行で押し切っている、L1でもう一伸びと言うか他馬が垂れたところを踏ん張ているので、心肺機能は高いはず。アーリントンCでは重馬場で平均バランスを2番手先行から押し切り、心肺機能は高いものを見せた。2021年スワンSではハイペースバランスを逃げて3着に粘ったので、心肺機能の高さを見せた。

<パワーについて>未勝利戦が阪神でL1部分で後続を突き放しているので、パワーは十分にある。野路菊賞でも中京のL2区間で後続を出し抜いているので、ここでもパワーを見せた。

<瞬発力について>野路菊でスローバランスを逃げてL2最速、この地点は上り坂で後続に2馬身程差を付けているので、出し抜くだけの瞬発力は持っている。

<トップスピードの質について>野路菊Sでスローバランスを逃げてL2最速10.9、この日は6R1勝クラスでL2が11.1なので、まぁまぁの評価で良いと思う。デイリー杯2歳SのL2区間ですぐ後ろに居たレッドベルオーブに並びかけられた、この区間は10.9のラップでこれは自身のもの、レッドベルオーブのラップは目視推定だが10.7くらいなので、トップスピードの質で若干見劣った感じ。朝日FSではスタートでバランスを崩してしまい中段のやや前から、直線スムースだったが全く伸びなかったのでトップスピードの質で見劣った。2021年マイルCSでは逃げてL2の10秒台には対応したので、トップスピードの質はまぁまぁで良いと思う。2021年阪神Cでは中段から2着に差し込み、ダノンファンタジーを差し切っているのでまぁまぁのトップスピードの質を見せた。

<持続力について>未勝利戦がL1の坂部分で後続を突き放したし、野路菊賞でも3F戦でL1までしっかり、デイリー杯2歳Sでも中緩みの無い展開でレッドベルオーブとクビ差同タイム、持続力の高さはかなり高いはず。

<その他について>朝日FSで凡走しながら休み明けのアーリントンCを快勝したので、連続好走しないタイプかもしれない、特に間隔を詰めている時は注意が必要。NHKマイルCでは1カ月弱の間隔で反動が出たような負け方だった。2021年マイルCSでは休み明け2走目で好走の後だったので、スローバランスを逃げる展開だったが粘れず5着だった。3歳秋になって短い間隔で3着、5着、2着と好走を続けている、これは3歳春までには見られない傾向で、体質が強化されたと考えてもいいかもしれない。2022年東京新聞杯では平均ややスローにもかかわらず、中段のやや前に控える謎騎乗で騎手のペース認識の悪さに足を引っ張られた。加えて直線では挟まれてしまって凡走、前の馬を考えていない。

好材料はコース適性で、阪神のマイルは2-3-0-2、アーリントンCで重賞を勝っているし、マイルCSでも5着だが0.4差なのでコース適性は高いはず。前走は展開も合わなかったし、輸送の影響も考えられるので巻き返しに期待できる。悪材料は騎手不安で、前走はペースとポジションが合わなかった。坂井騎手の継続騎乗だと不安が増す。

適性:竹+