2022年マイラーズC 全頭評価。その3。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

シュリ ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。  

・トップスピードの質はやや高く、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
佐渡特別 5着 重馬場で平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに5着まで。休み明けで汗が目立っていたことと、道悪は良くない感じを見せた。
納屋橋S 1着 ややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。
リゲルS 1着 スローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて1着。L2最速戦で10.8だが、この地点では差を詰めていないのでトップスピードの質はやや高いくらい。
2021年京都金杯 5着 ややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線進路変更を強いられたが、大きな不利はなく伸びなかった。差せずに差されているのでトップスピードの質で見劣った感じ。
2021年谷川岳S 1着 スローバランスを逃げ切り。L1で12.5迄落しているので休み明けの分持続力が鈍った感じ。
2021年エプソムC 14着 ややスローバランスを出遅れ中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2022年京都金杯 10着 ややハイペースバランスを出遅れ後方から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり凡走。
総評
納屋橋Sではややハイペースバランスで中段のやや前から、自身も平均バランスには入っていて心肺機能はまぁまぁ、L2最速11.4を2馬身程後ろから2馬身引き離しているので、自身のL2は11.0くらいは出してるはず、まぁまぁの瞬発力とやや高いトップスピードの質、持続力の高さも見せた。2021年リゲルSではスローバランスを差し切り、このレースはL2最速戦で10.8,この地点では前のサトノフェイバーとの差は殆ど詰まっていないので、自身も10.7くらいのはずで下り坂を考慮すれば、トップスピードの質はやや高いというレベルで良いと思う。L1で引き離しているので持続力の高さは見せた。

2021年京都金杯ではややスローバランスで中段やや前から、ここでは直線入り口ですぐ外に居たピースワンパラディに見劣ったので、トップスピードの質は高くはないことを見せた。特にスローバランスだと届かない可能性が高くなる。2021年エプソムCではスタートで躓き中段の後ろから、ジリジリ上がったが中緩みのない展開で外からだったので、消耗してしまったように直線で失速した。2022年京都金杯ではスタート出遅れて後方から、直線でも前が壁になり凡走。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、2020年リゲルSを勝っているので好相性。悪材料はクラス負けの危険で、重賞では結果が出ていない。昨年の京都金杯ではケイデンスコールに0.3差付けられたし、今年の京都金杯では後方から全く届かなかった。スタートで大きく遅れるわけではないが、近2走では後ろからになってしまったので、位置取り次第では届かない危険が出て来る。休み明けになるが谷川岳Sを4カ月の間隔で勝っているので、大きな不安はないが・・・。

適性:梅

ソウルラッシュ 特性 ・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力はやや低い。   

・トップスピードの質はやや高く、持続力はやや高い。

   レース名   (ペース) 着順(馬場状態) 内容
1勝クラス9月(スローバランス)
4着(良)
スタート~道中
五分に出て中段から。
3,4コーナー
外目をスムース。
直線
スムースだったがⅬ1で失速して4着。
1勝クラス10月(ややハイペースバランス) 7着(良) スタート~道中 五分に出てやや離れたメイン集団の中段から。
3,4コーナー 外からスムースにショート捲りに行って直線入り口では先頭。
直線 スムースだったがL2区間で苦しくなる失速。
1勝クラス12月(平均バランス)
1着(良)
スタート~道中
五分に出て中段のやや前から。
3,4コーナー
外目をスムース。
直線
持ったままスムースに差し切り。
クリスマスC(ややハイバランス) 8着(稍) スタート~道中 スタート良くやや離れたメイン集団の中段のやや前から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに差し切り。
春興S(ハイペースバランス)
1着(重)
スタート~道中
五分に出て3,4番手先行。
3,4コーナー
最内をスムース。
直線
スムースに差し切り。
1勝クラス9月では中京2000m、スローバランスを中段の外からスムースだったが、直線で一旦交わしたサウンドウォリア―にL1で差し返されてしまった。2000mは1F長い感じで距離適性を見せた。1勝クラス10月では2200m、ややハイペースバランスだったが、やや離れたメイン集団の中段からで自身はややスローくらい。3,4コーナーでショート捲りに行って直線入り口では先頭、L2区間で失速しているので距離が長い感じ。

1勝クラス12月ではマイルに短縮、スタート良く中段のやや前から、直線L2の11.3を持ったまま先頭に並んでいるので、自身は11.0くらいを持ったまま出しているはずでトップスピードの質はやや高いものを見せた。L1の11.7も持ったままだったので、持続力を見せた。クリスマスCでは離れたメイン集団の中段のやや前から、自身は平均からややスローくらいで心肺機能は見せていない。3,4コーナー内目をスムースに回し、直線の入り口で外の馬を張りながらコースを確保する闘志を見せ、L1で加速するパワーを見せた。L2で騎手のアクションに比べて反応が悪かったので、エンジンの掛かりが遅いのかもしれない。

春興Sではハイペースバランスを3,4番手先行、自身もハイペースバランスなので心肺機能は高いものを見せた。L1で12.3を差し切り圧勝したので、パワーと持続力見せた。

「マイラーズCへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、マイルに短縮して3連勝してOP入り、良馬場、稍重、重馬場とこなしてきたし、中京ではトップスピードの質も見せているので、阪神外回りもこなせると思うが。悪材料はクラス負けの危険で、初めての重賞なので通用するかどうか未知数。今までの相手で物差しになる馬が居ないので、本当に未知数ですね。ややズブイ感じもあるので、浜中騎手の継続騎乗だと安心。

適性:竹+

<ダイワキャグニー>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高くはなく、持続力は高い。

”2018年中山金杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外を回して直線スムースだったがジリジリと5着まで、後ろからブラックバゴに交わされてしまっているのでトップスピードの質は高くない。”2018年東京新聞杯”ではスローバランスを中段やや前、外から、直線外からスムースだったが3着まで、1着リスグラシュー、2着サトノアレスにはトップスピードの質で見劣った。”2018年メイS”ではハイペースバランスを中段から、直線中目からスムースに加速して押し切り、心肺機能と持続力の高さを見せた。”2018年エプソムC”では重馬場で平均バランスを中段から、4コーナー内から先団に取り付いたが、直線はのめってしまったのか伸びずにL1で諦め凡走。”2018年毎日王冠”ではスローバランスを中段から、直線中目からスムースだったが伸びずに凡走、2着ステルヴィオに並ぶ間もなく交わされてトップスピードの低さを見せた。”2018年キャピタルS”ではスローバランㇲを中段から、直線やや狭くなったがトップスピードの質で見劣り7着。”2019年白富士S”ではスローバランスを最後方から、直線外からスムースだったが4着まで、この馬のトップスピードの質では届くはずもない。”2019年東風S”ではややスローバランスを中段から、4コーナー外を回して直線バテ差し3着まで。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段やや後ろから、4コーナー外を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2019年メイS”ではスローバランスを3番手先行、直線外からスムースに加速して押し切り、3F戦で持続力が生きた。”2019年新潟記念”では平均バランスを中段から、直線は伸びずに凡走、この時が休み明け。”2019年オクトーバーS”ではスローバランスを2,3番手先行、直線スムースに伸びて辛勝。”2019年ジャパンC”ではややハイペースバランスを逃げて6着、心肺機能と持続力、重馬場適性を見せた。”2020年白富士S”では平均バランスを逃げて凡走、この時は58㎏で休み明け。”2020年金鯱賞”ではスローバランスを逃げて3着、休み明け2走目で好走。”2020年新潟大賞典”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切って1着。”2020年毎日王冠”では稍重でハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに粘って2着。”2020年天皇賞(秋)”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年日経新春杯”では2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL2で一杯になり凡走。”2021年東京新聞杯”ではややスローバランスを逃げて凡走。”2021年マイラーズC”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し4着。”2021年安田記念”ではスローバランスを逃げて凡走。”2021年毎日王冠”では平均バランスをバラケタ2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年京都金杯”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:蓄積疲労。

2018年のメイSを見てもトップスピードの質は高くはないが、心肺機能と持続力は高いのでハイペースバランスを先行して押し切るのが合っている、ところがスローバランスを容認してしまうレースが続いて、トップスピードの質で見劣り凡走してしまう。特に酷かったのが2018年の白富士Sで、横山典騎手お得意のポツンで届かずだった、東風Sやダービー卿CTでも中段以降からレースをして、東風Sこそ3着にバテ差してきたが、ダービー卿CTは凡走している。2019年のメイSではスローバランスだったが3F戦に持ち込んで圧勝、この時は57㎏のトップハンデだったが相手も弱かった。ここでもトップスピードの質は低く、上り33.5は平凡だった。2019年ジャパンCでは逃げて6着、重馬場の中でややハイペースバランスだったが心肺機能と持続力、道悪適性の高さを見せた。

2020年白富士Sでは逃げて凡走、休み明けで58㎏だったので度外視。2020年金鯱賞では逃げて超スローバランスに持ち込み3着、休み明け2走目で上積みもあり、初の中京コースも左回りであっさり克服。2020年新潟大賞典ではややスローバランス、スタートでやや遅れてリカバリーして中段やや前、こうなると当然トップスピードの質で見劣り凡走した。それだけでなくこの時は57.5㎏だった、2019年新潟記念で57.5㎏16着、2020年白富士Sが58㎏で7着と斤量負けの可能性がある。2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを先行、ジャパンCでも道悪適性を見せていて、ここでもしっかり勝ち切った。キンカメ産駒の蓄積疲労を懸念したが、トップスピードの質と瞬発力が問われなかったことが良かった。2020年毎日王冠では稍重でハイペースバランスを離れた追走集団の前から、スタート後にペースを読んで間隔を空けた内田騎手の好判断。これでスムースに粘り込んで2着を確保した、この時は去勢明けだったが調教はいつも通りだった。2020年天皇賞(秋)では2番手先行からで直線失速、トップスピードの質が足りないことを見せた。

2021年日経新春杯ではスローロンスパで後半6Fが11秒台という消耗戦、L2過ぎで一杯になっているので、さすがに先行して6F戦では分が悪かった。2021年東京新聞杯では逃げたが、高速馬場でスピード負けして凡走。2021年マイラーズCでは離れた追走集団の中段のやや前から、自身もギリギリ平均バランスに入っていたはずで、トップスピードの質が問われなかったことで4着に粘れた感じ。2021年安田記念では逃げて凡走、スローバランスでトップスピードの質が足りず。2021年毎日王冠では平均バランスをバラケタ2番手先行から、直線スムースによく粘って4着、エアレーションの影響があった馬場だったので、この馬のトップスピードの質でも勝負になった感じ。2022年京都金杯ではややハイペースバランスを先行、レースの上り3Fが35.1も掛ったことで、持続力が活きトップスピードの質が問われなかった。

好材料はコース適性で昨年のこのレースで4着、2着のアルジャンナとは同タイムだったので、コース適性は良いはず。前走の京都金杯でも2着に好走したように、マイルは距離適性バッチリ。悪材料は蓄積疲労で、この馬はキングカメハメハ産駒の8歳なので、トップスピードの質は落ちている。先行出来るのでトップスピードの質が問われない展開では、持続力を生かして好走できるが。昨年のこのレースでも自身の上り3Fは34.5なので、33秒台を出してきた1,2着馬に差されているので、ある程度流れないと苦しい展開になる。

適性:竹