2018年マイルチャンピオンシップ 回顧

最内枠から中段の位置を取ったステルヴィオが1着、2着に昨年の覇者ペルシアンナイト。展開は予想通りのドスロー、アエロリットとムーア騎手は合わないって言ったじゃん。
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走破時計1:33.3 前半800m47.1 上り3F34.5

L8(12.4) L7(11.1) L6(11.5) L5(12.1) L4(11.7) L3(11.6) L2(11.2) L1(11.7)

まず馬場状態ですが、カツジとミッキーグローリーが外から33.4で来ているので、直線はやや高速と見ていいと思います。ただし、道中は各騎手が主観的に重めの馬場を想定していた感じです。走破時計の1:33.3は良馬場の京都ではかなり遅い部類でこの辺り騎手の意識と実際の馬場状態に乖離があったのかもしれませんね。

展開はほぼ想定通りでした、アエロリットとムーア騎手がスタート後に内を見過ぎて、ロジクライがかなり掛かって、アルアインもやや掛かり気味。これを見てムーア騎手が先頭に立ちます、ムーア騎手にすれば掛かっていながら抑えて逃げたくない馬の頭を押さえて、スローにしてしまえば更に掛かるという作戦ですね。この作戦はロジクライに対しては成功しますが、アルアインは前にアエロリットが入ったことで折り合えました。勝ったステルヴィオは前から3番目、2着のペルシアンはその後ろ3着のアルアインはステルヴィオの前と、3着以内の馬は内・前のポジションでした。

ペースは予想通りスロー、800m通過が47.1と予想に書いた通りでした。こうなるとアエロリットは苦しいですね、番手に居たアルアインにもいい展開ではないのですが、内で足を溜められた分だけ3着に粘り込めましたね。このラップ推移って何かに似ていませんか?そう先週のエリ女そっくりなんです。こちらがエリ女のL3から<L3(11.6) L2(11.4) L1(11.7)>つまりL2最速戦なんです。こうなると外から差してくる馬は厳しくなるんですよね、先週はリスグラシューが4コーナーから早目にエンジンをかけて伸びきってしまいましたが、今週からCコースに変わって内が良く伸びていました。外から届かなかったのはそのためでしょう。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はステルヴィオ、スタート後のポジションですべて決まりましたね、すんなりアルアインの後ろを取れたのでこれで楽になりました。直線もアルアインを風除けにしながら追いつく勢いで抜いていく圧巻の手綱捌き、ビュイック騎手お見事です。短縮のローテーはどうかと思いましたが、内で折り合いが付いたことが大きかった、今後は人気になるでしょうけど外枠だとポジション取りに手間取る危険もあるので、注意は必要でしょう。

2着はペルシアンナイト、この馬のポジションがみややの想定と逆になってしまいました。ステルヴィオの前に居れば、勝っていたのはこの馬でしょうね。ミルコも池江厩舎も今年はどうも噛み合いませんね、ほんのちょっとのかみ合わせなんですが、このポジション1頭分が勝負を分けてしまいました。L2最速戦でペルシアンナイトの瞬発力が存分に発揮されたレースでした。

3着はアルアイン、決して得意のパターンではないスローペースでもしっかり粘り切ったのは、直線入り口で早目に追い出したからですね、瞬発力の差で一瞬レッドアヴァンセに並ばれますが、アヴァンセが伸びない中アルアインは失速せずに粘り切った。マイルは短いしペースも遅いのでこの3着は望外の結果です。2000~2400でハイペースになればこの馬の力が発揮できるので、来年の大阪杯に期待です。

4着はカツジ、16番人気でアルアインをアタマ差まで追い詰めたのには驚きました。スタートはいつも通り悪く後方からでしたが、3コーナーまでに内に入れて3~4コーナーは終始インベタ、直線でジュールポレールが外に急激に進路を取ったことで、前がポッカリ空きました。NZトロフィーで後方からケイアイノーテックを差し切っているように、スローからのL2最速戦が得意な馬。NZTのラップ推移は今回のマイルCSとよく似ています。つまり嵌ったってこと、古馬の上級戦ではこのようなスローからのL2最速戦はあまりないので、今後は苦しいでしょうね。

5着にミッキーグローリー、直線入り口では最後方の外、そこからグイグイ伸びましたが届きませんでした。直線入り口で直前に居たジュール、レーヌ、アスコットがごちゃついた煽りもあったと思いますが、展開的に後方から外を回したら届きませんね。中段で競馬が出来るようになれば自慢の末脚も生きてくると思うのですが、今のままだと苦しいかもしれません。

6着はジュールポレール、スタート良く3番手に居たのですが、そこから引いて3コーナーでは中段馬群の中、4コーナー出口で外に大きく進路変更したところで、レーヌ、アスコットがごちゃついた感じに。まず自身の前に全く当てにならないウィンブライトが居た時点で、危険を察知しなくてはダメですね。ウィンブライトはこのレースで好走できるような馬ではなく、自分から動く騎手(松岡)でもないのでポジションとしては最悪でした。外への進路変更時も後ろを目視で確認してる素振りが見られなかったので、安全確認義務違反でしょう。レッドアヴァンセの位置に居ればもう少しいい順位だったかも。

7着にレッドアヴァンセ、エアスピネルとともにいい感じで加速したのですが、あれで失速したところを見ると馬場の内外の差でしょうね。これは馬の力ではどうしようもないです。北村騎手も最低限の仕事はしてますね、馬場に泣かされたので今回はよく頑張ったと思います。

12着にアエロリット、まず予想で書いた通りのムーア競馬でしたね、これではアエロリットの良さが出ません。瞬発力が全くありませんからね。ムーア騎手はこういう馬と相性が悪いどころか、水と油ですね。アエロリットに関してはもう一つ確認したかったのが、関西輸送の影響です。予想にもチョロった書きましたがこれで関西では3戦して全て凡走、これが輸送の影響なのかたまたまなのかを確認したかったのですが、今回の展開では判断しかねます。馬体重も過去最高と体調面も良くなかった感じでしたしね。

13着のモズアスコットも今回+2㎏、休み明けの前走が∔10㎏だったので絞ってこられなかったのは痛かったですね。展開も合わなかったし、もう一度出直しでしょう。

馬券の方は3連複だけなんとかって感じですね。当たって良かったです、欲をかくとろくなことないのでこの的中を素直に喜びます。

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