2020年札幌記念 回顧。ミルコは横綱相撲を取ろうとして独り相撲を取った。


走破時計 1:59.4  前半1000m 60.3  上り3F 35.2

含水率 ゴール前 12.0%  4コーナー 12.8%

まずは馬場状態ですが良馬場で行われました、想定していたよりも1秒くらい速い馬場状態でしたね。8Rの1勝クラスが2000mで2:00.4ですから、標準やや高速くらいでしょうか。ノームコアの上り3Fも34.5なので、ポンデザールには苦しい馬場状態でした。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。クリックで大きくなります。青は今回、赤は2019年札幌記念、緑は2018年大阪杯のグラフです。

青のグラフを見ればノームコアの勝因、ラッキーライラックの敗因は一目瞭然ですね。ルメール騎手は動きませんでしたがスローからの4F戦になり、後半の4Fは全て11秒台のラップを要求されています。こうなると溜めて瞬間的な加速とトップスピードの質で勝負したいラッキーライラックには最悪の展開でした。ミルコが強気に乗り過ぎたのか、ポンデザールが来る前に勝負を極めたかったのか、この辺りは動かなかったルメール騎手の神通力ですかね~。

ペルシアンナイトの2着もグラフを見てもらうとよく分かると思います、同じ2000mの2019年札幌記念と2018年大阪杯を出しました。2019年札幌記念は平均バランスで前半の内に11秒台に入っていますね、そこからは消耗戦のような形で一貫して12.0前後を踏まされていました、さすがにこれで外からになると届きませんね。逆に2018年大阪杯ではスローから、スワ―ヴリチャードの捲りでスイッチが入り、後半5Fを11秒台で走り切るロンスパ戦でした。今回も前半スローからの4F戦ですから適性ど真ん中でしたね。

逃げたのはトーラスジェミニ、ラッキーライラックが外から2番手、ドレッドノータスとカウディーリョが中段の前から。中段やや前にトーセンスーリヤ、中段にポンデザールとノームコア。中段のやや後ろにブラックホール、中段の後ろからペルシアンナイト、アドマイヤジャスタ。後方からイェッツトとルミナスウォリアーという並びでした。

トーセンスーリヤがスタートでやや遅れて2番手が取れませんでした。スタートが良かったラッキーライラックがカウディーリョを行かせずに2番手、カウディーリョを行かせてしまうと、内から3列目を走らされてしまうので、距離ロスを嫌がったのかもしれませんね。ミルコの騎乗は横綱騎乗に見えて、案外浮足立っていたのかな~という騎乗でした。1コーナーの入り口では間に居たトーセンスーリヤを挟みに行って引かせていましたし、ここで無理にポジションを取る必要はなかったと思いますが。

懸念していたノームコアのポジションですが、スタートがペルシアンナイトよりも良かったので、あっけなく中段を確保できました。ペルシアンナイトはリカバリーする素振りもなかったので、今回は中段やや後ろのポジションが指示されていたのでしょう。アドマイヤジャスタの位置取りは疑問ですね、スタートも良くありませんでしたが、外からリカバリーすることなく早々に内に入れてしまったので、吉田隼騎手はこの馬の特性(トップスピードの質が引く差せない)を分かっていないのかな~。

4コーナーです、ここでラッキーライラックがトーラスジェミニに並びかけます。この動きもミルコの焦りなのでしょうか、ポンデザールに追い出しを掛けられての、早目の捲りならば頷けますが、外から押し上げて来る馬が居ないにもかかわらず、ここで動いてしまうのはいただけませんね。カウディーリョがこの動きに付いて行きましたが、さすがにここから動いてはL1で苦しくなります。

ポンデザールは3コーナーから手応えが怪しくなりました、ルメール騎手が盛んに促していましたが、進んでいかない。11秒台のラップに対応できなかったのでしょうね、大事なのは決してバテているわけではないという事です。ブラックホールはポンデザールのさらに外ですから、距離ロスも含めてかなり乱暴な騎乗でした。

ノームコアは下がってきたドレッドノータスを上手く捌いて、最短コースで直線に入ります。直線入り口ではトーセンスーリヤとポンデザールの間を割って、ポンデザールを外に張って進路を確保しました。ノームコアが作ってくれたコースをトレースしたのがペルシアンナイト、こちらもロスなく乗って持続力を発揮してきましたね。

直線L1標識付近です、ラッキーライラックが抜け出したところ、ノームコアが猛追してきます。予想や全頭評価で書いた通りトップスピードの質は互角、持続力でノームコア、瞬発力でラッキーライラックという評価で良いと思います。ラッキーライラックはここから甘くなってしまい、ペルシアンナイトにも交わされて3着でしたからね。ミルコが横綱相撲を取ろうとしたのか、それとも焦ったのか分かりませんが、ラッキーライラックの瞬発力ならば相手が来てから仕掛けても、圧勝したはずです。もしかしたら相手を間違えた可能性もあるかと、ノームコアではなくポンデザールのルメール騎手を意識し過ぎましたかね~。

ノームコアとペルシアンナイトは持続力生かして1,2着。速いラップには対応できなかったが、バテないポンデザールが4着でした。カウディーリョは上り3F34秒台の決着では苦しいですね、持続力勝負の展開になったラッキーライラックに0.5差ではクラス負けでしょう。ドレッドノータスは心配な負け方、4コーナーでズルズル後退しているので、復活は期待できないかな~。

では1頭ずつ見て行きます。

1着はノームコア、2年振りの2000mと初めての洋芝と、レース前には不安もありましたが圧勝。もちろん得意のスローからの持続力勝負になったこと、スタート決めて中段を楽に確保できたこと、4コーナーから直線入り口にかけての素晴らしいコース取り、全てが完璧でしたね。距離の目途が立ったことで秋は天皇賞(秋)も視野に入ると思いますし、エリザベス女王杯にも距離不安はないはず。この馬にとって大きな1着になったと思います。

2着はペルシアンナイト、ノームコアが作ってくれたコースをトレースできたのが大きいですね。もしもノームコアなが居なかったら大野騎手が同じことが出来たのか、ここは大きな疑問ですから今後も騎手には注意したいです。展開もスローからの4F戦で得意パターンでした、この展開ならばラッキーライラックを撃破できるだけの力はあるんですよね。近2年のマイルCSはスローからの4F戦で好走していますから、今年も同じ展開になれば無視できない存在です。

3着はラッキーライラック、自ら一番苦手な展開にしてしまった感じで、ミルコが焦ったのかな~。この馬は溜めて溜めて爆発させた時の、瞬発力とトップスピードの質が一番の武器ですから、今回の4F戦はいただけませんね。この馬は中段辺りからでも、この爆発力を出せるのが特徴で、スカーレットカラーのように後方からでないとダメということは有りません、焦らず自身L2最速戦で勝負を決めてしまう乗り方が出来れば、この秋も不安はないと思いますが、府中は合わないかもしれませんね。

4着はポンデザール、バテないけど速いラップには対応できないのは、お兄ちゃんのサトノクラウンとそっくりですね。今後は雨待ちで良いと思います。

直線入り口でペルシアンナイトのすぐ後ろに居たイェッツトが5着、トップスピードの質ではこのクラスで勝負になりませんでしたね。トーラスジェミニがここまで垂れたのは疲労でしょうかね、巴賞の展開を考えると決して悪いレースメイクではなかったはず、にもかかわらずここまで垂れてしまうのは使い詰めの疲労と見て良いと思います。

馬券の方は今週も馬連だけ的中、3連単の的中が難しいですね。ペルシアンナイトが2着に来たことでトリガミにならずでしたが、ラッキーライラックが2着を確保していれば3連単当たっていますからね~。3連単は絞っているの難しいです。次回はキーンランドCの予定です、またよろしくお願いします。