走破時計2:00.7 前半1000m62.9 上り3F34.1
まずは馬場状態ですが良馬場でした、朝は稍重だったのですが5Rの時点で良馬場に回復しました。8R1勝クラスマイル戦で1:32.9とかなり速い時計が出ました、上がり最速は34.5なので直線で速い上がりを使ったわけではなく、コーナーで11秒台の半ばくらいを連発しました。鳴尾記念でもコーナーで速いラップを踏んでいるので、このコースは3，4コーナーから乾いて行きますね。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。
グラフを作って思ったのは”スタートですべて決まった”でした。1，2コーナー含めてジリジリとペースを引き上げていくのですから、向正面で捲りを打つわけにもいかず、乾いた3，4コーナーでさらに加速されてしまい、直線は乾ききっていないので差しが届かない。グラフからはこんな感じを受けました。
向正面で12.6から加速して行きました、この区間は暗渠管が入っていないので乾ききっていなかったはず、なのでこの区間で捲りを打つのは難しいですね。良馬場表記でも前日の雨が騎手の意識に影響したのでしょう、サトノソルタスはスタートでやや遅れてリカバリーせず、ヒンドゥタイムズも中段の後ろからで全く伸びませんでした。
逃げたのはユニコーンライオン、2番手にショウナンバルディ。中段の前からクラージュゲリエ、中段やや前からワイプティアーズ、ブラヴァス、アメリカズカップ。中段からサトノソルタス、中段やや後ろからペルシアンナイト、サンレイポケット、中段の後ろからブラストワンピース、ヒンドゥタイムズ、後方からアフリカンゴールド、ペプチドオーキッドという並びでした。
逃げたのはユニコーンライオンでグラフで見た通りスローバランスに持ち込み、ジワジワとペースを引く上げる絶妙なペースでした。前走の弥彦Sでもスローからの3F戦を前で押し切っているので、同じようなレースをやってきましたね。微妙な馬場状態も味方しましたが、思い切って逃げの手に出たことが好結果になりましたね、この辺りは人気薄で気楽に乗れたこともあったのでしょう。ショウナンバルディが2番手で、この馬は逃げても良いタイプなのでスタートで出て前を取りました。外からクラージュゲリエが上がって3番手、前走全く届かなかったので前を取ってきました。
ユニコーンライオンがスタートで外に寄れたことでペルシアンナイトが遅れてしまいました、これは不運でしたね。サトノソルタスはゲートの中でソワソワしていたので、奇数馬番も影響したと思いますが、休み明け2走目の影響もあったのかもしれませんね。ヒンドゥタイムズはスタート五分に出ていますが、ジリジリ下げてしまい中段の後ろでした。この辺りは福永騎手の馬場読みの悪さでしょうかね～。
4コーナーです、ジワジワペースを引き上げながらコーナーを回って行きます、この地点で11.5なので後方からの押上は無理ですね。再三書きますが3，4コーナーにだけ暗渠管が入っていますから、この地点で速いラップを踏んでも消耗しなかったのでしょう。
直線Ⅼ2標識付近です、L3が11.1でここで若干出し抜いていますね、ユニコーンライオンはまぁまぁの瞬発力を見せています。結局この地点では馬場が乾ききっていないために、中段よりも後ろからトップスピードの質を生かしたいタイプは伸びません、それがサンレイポケットですね。サンレイポケットは金鯱賞でも届かなかったので、こういう馬場で中段やや後ろからだと難しくなります。サトノソルタスは元々トップスピードの質が高くないので、伸びるわけもなく。ヒンドゥタイムズはトップスピードの質ではサトノソルタスよりも上ですが、馬場に脚を取られて伸びなかった感じですね。
直線L1標識付近です、L2で11.1を2連発して更にショウナンバルディとの差を広げました、これでユニコーンライオンはセーフティーリードで逃げ切り。ショウナンバルディも単独2番手でこのまま2着を確保しました。この2頭は持続力を前で生かした格好ですね。内外の影響があったようで外目に進路を取った組は全く伸びず、内からブラストワンピースとペルシアンナイトが伸びてきて3，4着でした。アフリカンゴールドは最後垂れてしまいましたが、向正面では最後方に居てコーナーで差を詰めてきました、この感じからも3，4コーナーだけでなく、直線も内の方が早く乾いた感じですね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はユニコーンライオン、スタートで出して行って逃げたことが全てですね、スローに落としてからジリジリとペースを上げていく絶妙なペースでした。このペースに馬場状態が嵌っての快勝でしたね。今回は出来過ぎな印象もあるので、このクラスで人気になるようだと悪い意味で怖いと思います。
2着はショウナンバルディ、逃げてもいい馬ですがあえて逃げ争いに行かずに2番手、前に居たことで持続力を生かせましたね。L3でユニコーンライオンに瞬発力で見劣ったので、自身が前に行った方が良かったですね。この馬もペースと馬場状態に助けられた感じで、パンパンの良馬場ではこのクラスでは怪しいと思います。持続力は見せているので、好走歴のある阪神2000m辺りが狙い目でしょうか。
3着はブラストワンピース、1，2着馬に対して1㎏背負っていましたが、実績からすると3着は物足りないですね。心房細動からの復帰戦ですし、陣営も恐々仕上げたのかなという感じ。馬場の良い内を通したことでの3着だと思うので、ここを叩いて本調子までもう一段階引き上げられるかどうか。
4着はペルシアンナイト、スタートでユニコーンライオンに寄られてしまったのが痛恨でした、札幌記念よりも1週長い2か月と1週の間隔でしたが、この間隔で走れることが分かったのは大きな収穫ですね。2000mは守備範囲ですし、7歳になりましたがまだまだやれますね。
５着はワイプティアーズ、ケフェウスSで3着がありますがその時は54㎏、前走の都大路Sが56㎏で10着ですから、今回の5着はクラス負けでしょうね。内の良いところを走っていたので、5着まで持ってこられた感じでした。
6着がサンレイポケット、金鯱賞と同じように伸びませんでしたね。7着がサトノソルタス、スタートが全てですね、トップスピードの質が高くない上にこの馬場では届きませんね。この辺りはテン乗りの弊害でしょうね。ヒンドゥタイムズはペースと馬場に泣かされた感じ、消耗戦になれば七夕賞のようにバテ差すだけの力はありますからね、今回はポジションと馬場とペースが全て悪い方へ出た感じでした。
馬券の方はハズレでした、印は回していましたが馬券に落とし込めなかった・・・。この辺り難しいですね。展開的にはほぼ予想通りでしたが、サトノソルタスの位置が想定外でした。