2023年安田記念 回顧。GⅠ制覇遠いな~。

走破時計1:31.4    前半800m 46.0  上がり3F 33.8

まずは馬場状態ですが良馬場でした、朝の時点では稍重でしたが7Rには良馬場に回復。安田記念の走破時計は1:31.4なので、やや高速馬場くらいになっていますね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2023年東京新聞杯、緑は2022年マイルCS、黒が2022年安田記念のグラフです。

まずは期待したウインカーネリアンから見ていきます、青は今回で赤はウインカーネリアンが勝ち切った今年の東京新聞杯のグラフです。もう一つ緑のグラフも一緒に比べてください。東京新聞杯では中緩みのない一本調子のラップ推移で逃げ切り、上がり3F34.7でした。今回も上がり3Fは34.5なので、この馬のトップスピードは完全に出しているんです。なので馬は悪くないんです。

今回の青と凡走したマイルCSのグラフで顕著なのが、中緩みがあることですね。今回のレースの上り3Fは33.8、マイルCSは34.0なのでトップスピードの質で完敗。何度同じことをするのでしょうか・・・。

勝ったのはソングライン、2着はセリフォスでした、この2頭が1,2着になった時点で、「三浦~中緩み作ったな」と思いました。ヴィクトリアMの時も書きましたが、ソングラインはキズナ産駒の割に、瞬発力とトップスピードの質で勝負する珍しいタイプ。昨年の安田記念(黒のグラフ)でも中緩みがあっての差し切り。そしてセリフォスもマイルCSで中緩みからの実質3F戦で差し切り、この馬もダイワメジャー産駒らしくなく、瞬発力とトップスピードの質で勝負するタイプですね。なのでこの2頭は一緒に好走する。ソングラインがマイルCSに出てくれば、古馬マイルGⅠ完全制覇は十分可能だと思います。

逃げたのはウインカーネリアン、スタートやや早く押して押して先頭に立ちました。スタート五分だったジャックドールが2番手に上がり、スタート早かったソダシが3番手、スタート五分のセリフォスがジワっと上がってこの4頭が先行勢です。スタート五分に出たカフェファラオ、ドルチェモア、ダノンスコーピオンが中段の前。

スタート五分に出たシャンパンカラーとガイアフォースが中段のやや前で、ここにスタート遅れたメイケイエールがリカバリーして取り付きました。スタートがやや良かったソングラインは無理なく中段、その内にイル―シヴパンサー。中段のやや後ろからレッドモンレーヴもスタート五分くらい、ナミュールはスタートやや遅くリカバリーしてその内側。

シュネルマイスターはスタート五分から中段の後ろで、その内にソウルラッシュはスタートが遅かった。スタート遅くリカバリーもしなかったナランフレグとマテンロウオリオンが、やや離れた後方からでした。この2頭は距離不安があるので、このポツンは仕方ないですね。

4コーナーです、4F目と5F目で11秒台の後半に入ったことで、この地点では馬群が凝縮しています。これでソングラインは前を射程圏に入れられましたね。コーナーでラップが緩んだことで、外を回しても速いラップを踏まずに済み、余力を持って直線に入って行きます。

直線L2標識付近です、ウインカーネリアンをジャックドールが交わして先頭、ウインカーネリアンは付いて行くのが精一杯でしたね。セリフォスは内からでまだコースが空いていませんでした、ソダシはこの地点でジャックドールから3馬身位、ここで勝負あったという感じですね。カフェファラオがまだ踏ん張っています。

ソングラインは外からスムース、シュネルマイスターの位置取りが面白いですね。レッドモンレーヴの後ろでギリギリまで空気抵抗を避けるコース取り。レッドモンレーヴも京王杯SCでトップスピードの質を見せているので、ルメール騎手はそこまで考えて、この位置を取ったんでしょうね。

直線L1標識付近です、ジャックドールが先頭で、その後ろで手応えの悪いソダシの前に、セリフォスが頭を入れるように進路を変えて伸びてきます。ソングラインは外からスムースで、L2区間で前に取り付いてきました。なので自身のL2ラップは10秒台に入っているはず、実質ここで勝負を決めていますね。この地点でシュネルマイスターが、レッドモンレーヴの外に出しました。

ここからジャックドールは残り100mまで先頭で頑張りましたが5着、セリフォスがジャックドールを交わそうかという時に、外からソングラインが並ぶ間もなくこの2頭を交わして差し切り。セリフォスが2着に突っ込んで、外からソングラインを目標に伸びたシュネルマイスターが3着でした。4着のガイアフォースは最後まで伸びては来ましたが、Ⅼ2区間ではソングラインに大きく見劣り、L1でもシュネルマイスターに差されているので、瞬発力とトップスピードの質で見劣りましたね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はソングライン、展開ドンピシャで勝つべくして勝ちましたね。正直府中のマイルなので、昨年と同様のラップ推移はないだろうと思いましたが、ほぼ昨年と同じラップ推移だったので当然の1着ですね。輸送さえクリアできるならマイルCSも十分勝つチャンスがあると思います。

2着はセリフォス、ダイワメジャー産駒らしくない馬ですね。トップスピードの質と瞬発力を武器にするタイプで、今回は前半やや前に位置した分、直線で伸びを欠きましたね。昨年のマイルCSのように、もう少し溜めれば爆発的な脚を使うので、中段からの差しの方がいいと思います。

3着はシュネルマイスター、この馬はマイルなら展開不問で好走しますね。ハイペースに対応できる心肺機能もあるし、スローでも差し切るトップスピードの質を持っています。さすがに今回はソングラインに届きませんでしたが、初手の位置取りでもう1頭分前に居れば届いたはず。スタートが悪くないので、マイルCSではもう少し前を取ってくると思います。

4着はガイアフォース、初手の位置取りも良かったし、直線のコース取りも問題なし、トップスピードの質で見劣ったので、前走のようにL4から下り坂で速いラップに入った方が良さそうですね。

5着がジャックドール、マイルで0.3秒差ですから上出来でしょう。中緩みに付き合わず行ってしまったらどうなっていたか、そこが気になりますね。

ソダシは7着、中緩みからの3F戦では切れ負けしますから、当然の結果ですね。自分で仕掛けられる位置に居ましたが、仕掛も遅かったしこの乗り替りは失敗だったと思います。

馬券の方はワイドが引っかかりましたが、当然のようにトリガミでした。次回はエプソムCの予定です。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    お疲れ様です。
    ウインカーネリアン三浦はん、ジャックドールにアイコンタクト、武豊「お前が舵を取れ」→三浦「豊はんのペースならいけるやろ…あれ遅くね?うわぁ俺がレース作らんかったらあかんかったんか!?」…という妄想(´・ω・`)
    ソングラインはよくやったのは否めないとして、セリフォスなんかノープランで2着に入った印象。ソダシは中ニ週で仕方ないですかねぇ?

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは。
      三浦騎手は1勝に1度のチャンスを棒に振ったのでは?豊騎手も三浦騎手最大のチャンスを理解して、競り掛けたり突っついたりせず、自由に走らせてくれたのかな~っと。
      ソダシはコンビ復活するんですかね?

      • そだしれいなす より:

        こんばんは。
        >豊騎手も三浦騎手最大のチャンスを理解して…
        あ~絶対これですわ。S後あのアイコンタクトで、豊騎手は、三浦「行っていいっすか?」豊「行け」と対話したつもりだったのでしょう。ほんまもうね…
        ソダシは不振時はフケ説でしたが、ちょっと牡馬混合はだめなのかも?パドックといいゲートと言い、いいところはなかったですね。メンタルで考えると、鞍上も元鞘が一番なのかなあ。

        ワイがずっっっっと心眼で追っているココロノトウダイ、ギリギリ複勝圏外れすぎて…そろそろ何とかなってほしい(´;ω;`)

        • みやや より:

          そだしさん、こんばんは
          ココロノトウダイは前走もっと前に居れば勝ってますよね。お姉ちゃんのフェアリーポルカも、道悪の中山牝馬Sを2年連続で好走したように、道悪で中段より前に居れば面白いですよね。