走破時計1:59.5 前半1000m59.9 上り3F35.4
まずは馬場状態ですが良馬場でした、直前にパラパラと降ってきましたが、走破時計からも馬場状態には影響がなかったと思います。後半のL4から11秒台に入り、L1まで11秒台を連発しているのでやや高速馬場と見て良いでしょう。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2020年札幌記念のグラフです。
まずはソダシですが、今回は平均バランスで中緩みがありましたね、3F目からペースが落ちていきましたが、ここはコーナー区間なので自然と減速出来ました。向正面に入ってもペースが上がりませんでしたが、折り合いが付いていました。これで3コーナー手前でブラストワンピースに来られても、併せてペースアップして押し切れました。元々持続力は高いので、2000mで前半折り合いが付いたことは大きな収穫ですね。
3着に好走したペルシアンナイト、予想には「横山武史騎手でポジションを取ってくるかも」と書いたのですが、その通り前のポジションを取ってきましたね。横山武騎手は乗り替りで位置取りを変えてくることがあるので、今後も要注意ですね。赤のグラフは昨年の札幌記念のグラフですが、今年とほぼ一緒でした。ペルシアンナイトの位置取りは、今年の方が前でしたが、自身の走破時計は1:59.6で全く一緒でした。注目すべきは自身の上り3Fで、今年は35.2、昨年は34.5なんですよね、この差が間隔の長さの違いだと思います。横山武騎手がこの特徴、間隔空けるとトップスピードの質が下がる、ということを意識して前のポジションを取ったとしたら、今後はバンバンGⅠを勝つと思います。
逃げたのはトーラスジェミニ、2番手にソダシ、中段の前からステイフーリッシュ、外からウインキートス。中段のやや前からペルシアンナイト、サトノセシル、中段からマイネルウィルトス、ラヴズオンリーユー。中段やや後ろからユーキャンスマイル、アイスバブル、中段の後ろからブラストワンピース、後方からディアマンミノルという並びでした。
ソダシはスタート良く外から前へ行きました、1コーナー手前でウインキートスが引いてくれたので、内から2頭目を回して距離ロスが防げました。ステイフーリッシュはスタート決めて最内で3番手、絶好の位置取りでした。スタート五分に出たペルシアンナイトは、前に居たサトノセシルとラヴズオンリーユーが外へ行ってくれたので、空いた内に入りコーナーリングを利用して中段やや前が取れました。
ラヴズオンリーユーはスタート五分、そこから2F目が速いと思ったのか、前に行かずに中段で折り合いました。ちょっと意外な位置取りだったのがサトノセシル、内でステイフーリッシュの後ろかと思いましたが、外に出して行きました。ルメール騎手が少し強気に乗り過ぎたのかな~。ユーキャンスマイル、アイスバブルは中段のやや後ろ、ブラストワンピースは中段の後ろでこの辺はいつも通りの位置取りでしたね。
ブラストワンピースはL5の12.4の区間で2番手まで先捲りで上がりました、中緩みがあったので悪くない判断ですが、もう1F早く上がって行けば先頭に出られたかもしれませんね。ソダシに合わされる形になり外々を回されました。L5は12.4なのでここで2番手まで上がったということは、自身のⅬ5のラップは11.0くらいのはず、なのでブラストワンピースはL5から11秒台を連発したことになり、Ⅼ1で伸びがイマイチになったのも仕方ないですね。結局スタートが悪いことが、こういう奇策を繰り出さないといけない原因なので、スタートの改善がないと今後も難しいレースを強いられそうです。
4コーナーです、先捲りで上がってきたブラストワンピースが2番手で、それに合わせたソダシが先頭でした。トーラスジェミニが11秒台連発のラップに対応できずにL4で下げていました。ブラストワンピースの先捲りに、ソダシが合わせて12.4から11.8にペースアップした時に反応できなかった、これは使い詰めの影響かもしれませんね。ペルシアンナイトはブラストワンピースの直後で、内から2頭目でした、当然距離ロスなし。その外に居たのがウインキートスで、ラヴズオンリーユーは更に外でした。サトノセシルはL4で11秒台に入った地点で怪しくなりました、クイーンSではL4の11秒台に対応していたので、今回プラス10kgの馬体重が影響したのかも。
直線L1標識付近です、ソダシが抜け出しブラストワンピースが2番手に居ますが、ここでペルシアンナイトに並びかけられます。外からラヴズオンリーユーが伸びてきますがイマイチ、ペルシアンナイトの後ろに居たマイネルウィルトスが上手く追走して伸びてきました。外からだったユーキャンスマイルは、直線入り口ではラヴズオンリーユーの直後に居ましたが、ジリジリ離されてしまったので、トップスピードの質が落ちているのでしょう。
では1頭ずつ見てきます。
1着はソダシ、軽斤量を生かしただけでなく、展開もドンピシャでしたね。ブラストワンピースが先捲りに来た時に、併せて出た吉田隼騎手の好判断、加えて高い持続力もあって完勝と言って良いと思います。これで2000mは目途が立ちましたし、秋華賞へ向けて不安材料が無くなりました。極端なハイペースバランスに付き合ってしまうと危険ですが、平均からややハイペースくらいならこなせるし、心肺機能と持続力が活きる展開なら今後も不安はないですね。特に今回のレースで折り合い面に改善が見られたのは大きいと思います。
2着はラヴズオンリーユー、道中外々を回していたし、マイナス8㎏と明らかに叩き仕上げでしたね、恐らく海外帰りでハードな調教が出来ず筋肉量が減っていたのかも。この影響でかろうじて2着確保という感じでしたが、逆に言えばこの状況で2着を確保したのはさすがです。ペルシアンナイトが完璧な騎乗でしたから、価値ある2着と言って良いと思います。この秋はブリーダーズCだそうですから、買う機会は有馬記念ですかね~。
3着はペルシアンナイト、横山武騎手に乗り替わってポジションを取ってきましたね、しかも内で距離ロスなしですから、好騎乗ですね。間隔が空いていたのでトップスピードの質は期待できませんでしたが、ブラストワンピースの先捲りで持続力勝負になり、トップスピードの質が誤魔化せましたね。スタートも五分だったので、今後は横山武騎手の時は要注意ですね。
4着はマイネルウィルトス、ペルシアンナイトをマークする形で、直線入り口でもスムースでした。外を回した馬が苦労していたので、内を回したことが好走要因でしょうね。4F戦で11秒台連発に対応できたことは大きな成果で、持続力の高さを見せましたね。これ以上速いラップには対応できないと思うので、今後も上りの掛かりそうな時の激走待ちですね。
5着はブラストワンピース、先捲りに行ったのでL1では苦しくなりましたね。L5から11秒台を連発しているので、さすがに苦しくなったし、この馬の適性としては4F戦まででしょうね。スタートの遅さは改善しそうもないので、今後はバテ差しの展開での一発狙いでしょうか。
ステイフーリッシュは心房細動で競走中止、調教が良かっただけに残念でした。トーラスジェミニは使い詰めもあったと思います。
馬券の方は馬連だけ、当然トリガミでした。ステイフーリッシュに入れ込み過ぎたことが反省材料ですね。次回はキーンランドCの予定です。
コメント
私も個人的に◎だったので、ステイフーリッシュのダッシュが決まったときは坂井さんキタコレと思いましたが残念です。
でも早めに下げたのは馬にとっては好判断と、レースファンとしては思いたいところです。
今週も予想お疲れさまでした。
そだしれいなすさん、コメントありがとうございます。
馬が無事で何よりでしたね、絶好の位置でしたから残念でなりませんが、ブラストワンピースもレースに戻ってきたので、回復を祈っています。