2023年スプリンターズS 回顧。着差以上に強い。

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走破時計1:08.0    前半600m 33.3  上がり3F 34.7

まずは馬場状態ですが良馬場でした、走破時計が1:08.0と遅いので標準的な良馬場でしたね。これは含水率が高かったからだと思います。雨もなかったし散水もしていないのですが、全くと言って良い程乾きませんでした。加えてクッション値に至っては8.8に軟化していますから、スピードよりもパワーを要する馬場でした。

意外だったのは内外の差で、ママコチャは終始内から3,4頭目、3着のナムラクレアもその後ろからですから、内外の差はなかったのか、もしくは差があってもそれを覆してしまう程、ママコチャとナムラクレアが強いのか。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は昨年、緑は2021年、黒は2020年スプリンターズSのグラフです。

今回5着以内に入った馬は全て中段よりも前に居ました、これはレースの上り3Fが34秒台だった為に、後方からの馬は届かなかったからですね。グラフは2020年からの4年分です、上がり3Fが35秒台だと後ろから届く、それが昨年のナランフレグ、そして2020年のグランアレグリアとアイルアウェイでした。

今年後ろから期待されたのはアグリ、ナランフレグ、エイシンスポッターですが、アグリの7着が最高でした。この原因は馬場が高速馬場ではなく、アグリが前走見せたようなキレッキレの末脚を繰り出せなかったこと、それと前半が33.3と遅くバテ差しにならなかったことだと思います。アグリは前に行った方がチャンスがあったでしょうね。

逃げたのはジャスパークローネ、スタートやや早くすんなり逃げられました。テイエムスパーダのスタートがやや遅く、押して押して前に行きましたが、二の足も遅く逃げ争いに持ち込めませんでした。これで前半3Fが33.3とハイペースバランスでしたが、昨年ほどのバテ差しの展開にはなりませんでした。

3番手で先行したモズメイメイはスタート早く出たなり、中段の前からスタートやや早かったマッドクールが内に切れ込み、ママコチャは枠なりにまっすぐで中目、その内にスタートやや遅かったナムラクレア。スタート遅かったメイケイエールがリカバリーしてママコチャの外へ上がりました。ここからやや間隔を空けてスタートやや遅かったピクシーナイト、スタートやや早かったドルチェモアが引いて中段。

中段のやや後ろから出遅れたウインマーベルが最内、スタートやや遅かったナランフレグ、オールアットワンスとアグリ。中段の後ろに下げたのはスタートやや早かったキミワクイーン、後方からスタートやや遅かったジュビリーヘッド、スタート五分だったエイシンスポッターでした。

ママコチャはスタートやや早く出て外から来たマッドクールを行かせます、その後内からナムラクレア、外からメイケイエールが来たタイミングで、中目から上がって行きモズメイメイの前に出ます。前半33.3で遅いと判断したんでしょうね、この辺りはさすが川田騎手ですね。ウインマーベルもリカバリーの勢いのまま中段まで上がりました。

4コーナーです、ジャスパークローネが先頭で、テイエムスパーダが内を1頭分空けて苦しくなります。この内1頭分を使ったのがマッドクールで、最内をスムースでした。ママコチャは内から3頭目、ナムラクレアは外に居たメイケイエールに極められるように、やや狭くなりましたが、抉じ開けてコースを確保していました。

直線L1標識付近です、ジャスパークローネが内で粘るところ、ママコチャが並びかけます。2列目からマッドクール、ナムラクレア、メイケイエールが横並び。その後ろに最内を回して距離ロスを0にしたウインマーベル。苦しくなたっテイエムスパーダとモズメイメイが下がり、ナランフレグとピクシーナイトがジリジリ伸び、外へ行ったアグリが伸びてきます。

ここからママコチャが抜け出し押し切ります。2列目の3頭は3,4コーナーで内を回した順に、マッドクール、ナムラクレア、間にジャスパークローネの逃げ残りを挟んで、メイケイエールでゴール。内からウインマーベルがジリジリ伸びて、出遅れが悔やまれる6着。アグリは7着まででした。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はママコチャ、スタートやや早く自由に動ける位置を確保、遅いと見るやポジション上げる好判断で押し切りました。通ったコースを考えると着差以上に強い内容で、スプリント界の新星誕生と見て良いと思います。

2着はマッドクール、一番楽なレースをしたのがこの馬で、最内をスムースに回してのハナ差2着、馬場を考えるとちょっと恵まれたなという印象です。まずスタート直後にジャスパークローネとテイエムスパーダの逃げ争いを警戒して、前に行った馬が2頭を追いかけなかったので、2頭の後ろにスペースが出来、そこを使って最内に入れられました。この位置取りが上手かったですね。今回は上手く行きすぎた印象なので、現状ではマッドクールとの差は大きいと思うし、ナムラクレアよりも上の評価はできませんね。

3着はナムラクレア、スタートがやや遅かったことで、マッドクールの外からになりましたね。この影響で3,4コーナーは内から4頭目で狭くなりました。結局このコース取りがそのまま着順になっているので、スタートの不安定さが今後の課題ですね。

4着はジャスパークローネ、ナムラクレアと1馬身差なので、これがクラスの壁でしょうか。まぁ使い詰めもあると思いますが、それも含めてGⅠになるとちょっと足りない感じですね。今回は逃げ争いになりませんでしたし、消耗する程のペースでもなかったので、これで逃げ切れなかったことは印象悪いですね。

5着はメイケイエール、スタート遅かったですね、これで終始内に入れられずに流れ込むだけになりました。これまで頑なに逃げを封印してきたツケが、スタートの遅さという形で出てきた感じで、非常に残念です。

我らがウインマーベルは6着、出遅れが全てですね。まともに出ていたら・・・。

馬券の方はやっと当たりました~~~~、何とか儲けも出たので10月に入り、流れが変わってくれたと思いたいですね。次回は毎日王冠と京都大賞典の予定です。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    お疲れ様です!おめでとうございます!(`・ω・´)スプリントレースの的中はかなり難しいと思うので、秋戦線に弾みが尽きそうですね。
    もちろん私は謎の爆死を遂げました。マーベルとナムラクレアのマルチも不発!
    まあ栗東調教のタイム凄すぎるところで素直に考えたらよかったのかもですが。
    しかし3連複のこの組み合わせが2番人気というのがちょっと不思議でした‥
    そして、そだし引退…ソダシレイナス(´・ω・`)次世代に期待ですな。

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは。
      何とか当たりました、秋に向けて弾みがつけばいいのですが。
      マーベルの出遅れは痛かったですね、普通に出てれば3着はあったと今でも思っています。
      ソダシはビックリしましたが、無事に引退できて良かったです。
      そろそろ我らがシリーズに頑張って欲しいところで、来週は展開・条件不問のシュネルマイスター、
      雨が降ってくれたらのアフリカンゴールドに期待しています。今から雨乞いしています。

      • そだしれいなす より:

        毎日王冠はエルトンバローズに入ってもらいます(`・ω・´)
        京都記念はアフゴが叩きで活躍できるかですね。涼しくなって快走期待(`・ω・´)
        …まあ、ルメ川田の無双感は半端ないですが。。