2024年オーシャンS 回顧。

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走破時計1:08.0     前半600m 33.3  上がり3F 34.7

まずは馬場状態ですが稍重でした、日中は晴れ間が少なく気温も上がらなかったことから、乾くことなく含水率はかなり高い稍重。クッション値が標準まで回復したので、まぁまぁの走破タイムでした。乾かなかったからか内外はどこも一緒で、極端な馬場バイアスはなかったようです。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年オパールS、緑は2023年シルクロードSのグラフです。

この3つのグラフはトウシンマカオが出走していたレースで、今回とオパールSは快勝、シルクロードSではナムラクレアと同斤量で0.5秒差の4着でした。消耗戦になっているかどうかで、シルクロードSはL2最速戦に対応できなかった。トウシンマカオはトップスピードの質で勝負するタイプではなく、パワーと持続力で勝負するタイプ。

前走の京阪杯では平均バランスで上がり32.7を繰り出しましたが、これでも上がり3F最速ではなく4位でした。つまりレースレベルの高いスプリント戦こそが、この馬の得意パターンなので、高松宮記念が良馬場なら好走するでしょうね。

シナモンスティックは殿負け、稍重で前半33.3に対応できずに凡走した感じですね。この馬が好走する時は前半が34秒台なので、単純に心肺機能が低いのではなく、AT値が低いために、速いラップを踏んでしまって筋肉が一杯になってしまうんでしょうね。こうなるとレースレベルが上がってしまうと対応できないと思います。

逃げたのはグレイトゲイナー、オタルエバー、ジュビリーヘッド、シナモンスティックが先行。中段の前からヨシノイースター、中段のやや前からトウシンマカオ、ビッグシーザー。中段からバースクライ、ボンボヤージ、キミワクイーン。中段のやや後ろからショウナンハクラク、シュヴァルツカイザー、ダディーズビビッド。中段の後ろからマテンロウオリオン、カイザーメランジェ、後方からバルサムートという並びでした。

スタート遅かったのはバルサムートで、リカバリーできずに後方からでした。逆にスタート早かったのはトウシンマカオで、行きたい馬を行かせて中段のやや前でスムースでした。オタルエバー、キミワクイーン、ジュビリーヘッドもスタートやや早く前に行けました。シナモンスティックはスタート五分で、出して行って前に取り付きました。ビッグシーザー、バースクライもスタート五分でした。

ペースはハイペースバランス、前後半で見ると33.3-34.7と、稍重であることを考えるとかなり速かったですね。グレイトゲイナー7着、オタルエバー12着、ジュビリーヘッドは直線詰まっていますが14着。そしてシナモンスティックは16着と、前に行った組は苦しくなりました。上位3頭は中段のやや前からで、4着のヨシノイースターも前の4頭からやや離れていました。

4コーナーです、グレイトゲイナーが先頭で、オタルエバーがその外、更に内から3頭目にシナモンスティック。トウシンマカオが持ったままジワっと上がり外目、その後ろからビッグシーザーで、その内にバースクライ。ここまでが中段で、ここから後ろの馬は届きませんでした。

直線L1標識付近です、グレイトゲイナー、オタルエバーが踏ん張っているので、ジュビリーヘッドのコースが無く詰まっています。シナモンスティックが苦しくなり減速。外からトウシンマカオがスムースで、その後ろからヨシノイースター、バースクライ、ビッグシーザー。やや遅れてキミワクイーンが外からでした。

ここからトウシンマカオがスムースに差し切り、バースクライは坂でビッグシーザーの前に出ましたが、ゴール寸前で差し返されてしまい3着。ヨシノイースターは前半やや無理をした分でしょうね。キミワクイーンは4コーナーで外を回した分だと思います。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はトウシンマカオ、やや間隔をあけて前哨戦で馬体重プラス12㎏、事前の調教師コメントでは7分の出来だそうです。これで7分?まぁ話半分としても、ここまでの快勝は驚きました。消耗戦になったことで、瞬発力やトップスピードの質を問われなかったことも良かったのですが、前走辺りから覚醒した感じの勝ち方で、いよいよ本格化した感じですね。お父さんのビッグアーサーが高松宮記念を勝ったのが5歳ですから、この馬も5歳の今年は大きいところを取りそうですね。

2着はビッグシーザー、同じビッグアーサー産駒でこういう展開が合うんでしょうね。道中はトウシンマカオをマークする形で、直線入り口でややモタモタした感じもありましたね。ということは差しに回って良いタイプではなく、逃げ・先行で良さが出ると思います。

3着はバースクライ、南総Sでハイペースバランスを差し切ったので、こういうペースは合うんでしょうね。初めての55㎏でビッグシーザーと同タイムですから、高評価で良いですね。L1で一旦競り落ちたように見えたビッグアーサーに、ゴール前で差し返されたので、坂上で苦しくなったかもしれませんね。

4着はヨシノイースター、北九州短距離Sでは平均バランスを先行して勝ち切りましたが、今回はハイペースバランスを中段の前からで4着、ちょっと前半速かった感じですね。6歳ですからここからの上積みは期待できないので、重賞ではちょっと足りない感じ。

5着はキミワクイーン、スタート良かったので中段を取れました。ただ外目を回していたので、その分だけ届かなかった感じ。トウシンマカオとそれほど変わらないコースを通ったので、重賞では若干苦しかったですね。

マテンロウオリオンが8着、スタートやや遅かったことと、出して行かなかったので初手は中段の後ろでした。中段よりも後ろからの馬は届かない展開でしたから、この着順は仕方ないですね。ただL1では伸びてきて居て、上がり3Fは3位タイの34.3。1200mで箸にも棒にも掛からないという感じではないので、もう少し前でレースが出来たら、この距離でもやれそうですが。

馬券の方はハズレ、シナモンスティックは殿負けでした。AT値の低さを見極められずに完敗です。次回は金鯱賞の予定です。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    こんばんは。
    シナモンスティックがあそこまで凡走するとは思わなかったです。
    馬体過去最高と過去最重斤量が効いたか、ただ距離関係なく使える足は同じということは勉強になりましたね。
    あと追切でも躓いていましたが、癖になってしまっているんですかね。
    https://pasteboard.co/pqKM4QxjbgTp.png
    パトロールではスタートある程度出してなお、そこから軽くムチを2回打っているのが印象的でした。若干ソラを使っていたのと、はっきり前に出したかったという気持ちはあったんでしょう。。
    https://pasteboard.co/qzL3vcWyaSgK.png

    ここで阪神で勝ったときのストークSの松若風馬のコメントを引用すると、
    「スタートは躓きましたが、二の脚は良く、行く形にしました。行かせたなかでも溜めを作ろうと思っていました。ペース自体はそれほど速くなく、直線に入る時にも良い手応えでした。最後に甘くなるところはありましたが、リードを作れていたぶん凌いでくれました」

    確かに千四でも34秒台で逃げ切ったわけですが、今回三浦君も早いし、思い通りにいかないレースになりました。展開ひとつなんですかね。ハナさえ取れればメンタルも関係ないので、手ごろなレースなら全然悲観することもなさそうで。。

    しかし、三浦君はもはや自らの試練かの如く大舞台での逃げを試しているようであり(´・ω・`)(`・ω・´)

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは
      北海道の洋芝は特殊ですね。三浦騎手も速過ぎだし展開的に苦しかったと思います。
      躓くのも印象悪いし、OPで展開が合えば問い感じですかね~。