2021年オールカマー 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<マウントゴールド>・心肺機能はやや高く、パワーは有る、瞬発力は低い。 

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
219年小倉日経OP 4着 平均バランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。58㎏背負っているのでよく粘った方。
2020年ディセンバーS 12着 スローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。前に行かなかったし、この時はプラス18㎏で走れる状態ではなかった。
2021年中山金杯 9着 スローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。差しに回るとトップスピードの質で見劣ってしまう。
2021年都大路S 1着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。スローからの5F戦で持続力の高さを見せた。
2021年七夕賞 4着 稍重でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線狭くなり4着まで。不味い騎乗で足を引っ張られた。
総評
2019年小倉日経OPでは先行したが4着まで、この時はハンデ戦で58㎏だったので悪くはない。平均バランスで中緩みのない展開だったので、心肺機能と持続力を見せた。2020年ディセンバーSではプラス18㎏で走れる状態ではなかった。2021年中山金杯ではスタートから行き脚が付かずに中段の後ろから、これで直線同じ位置に居たアールスターに見劣っているので、トップスピードの質では勝負にならない。

2021年都大路Sではスローからの5F戦を先行、スムースに押し切ったが相手がショウナンバルディ―とマイラプソディなので、高評価まではできないが持続力は見せた。2021年七夕賞では中段のやや前から、ハイペースバランスで心肺機能と持続力は見せたが、直線狭くなる不味いコース取りで4着までだった。それ以上に気になったのが岩田望騎手のフォームで、引っ張るような追い方をしているので、馬の推進力を邪魔している感じがする。

「オールカマーへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、条件戦で2200mを勝っているし、湾岸Sで3着があるのでコース適性も問題ないはず。悪材料はクラス負けの危険で、小倉記念3着とチャレンジC2着があるが3年前、近走ではOPでの好走までで、都大路Sの2着がマイラプソディ、3着がショウナンバルディなので高評価まではできない。前走の七夕賞が勿体ない内容だったが、斤量差はあったがショウナンバルディといい勝負なので、GⅡだと不安はありますね。

適性:梅

<ランブリングアレー>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はやや低い。 

・トップスピードの質はやや高い、持続力は高い。 ・掛かりやすい。

レース名 着順 内容
2020年小倉記念 6着 ハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが6着。4コーナーから早目にショート捲りに行って一旦先頭に立ったが、L1で失速している、この時は2カ月弱の間隔でマイナス8㎏だった。
2020年カシオペアS 1着 平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。
2020年ターコイズS 7着 ハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。外枠でやや掛かり気味だった。
2021年愛知杯 2着 ハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し2着。
2021年中山牝馬S 1着 不良馬場でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。
2021年ヴィクトリアM 2着 ”2021年ヴィクトリアM”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。
総評
新馬戦ではスローバランスを中段から、直線ではエンジンの掛かりが遅く、なかなかトップスピードにまで上がらずに辛勝。白菊賞では平均バランスを中段やや後ろから、L2まで溜めてしまい外から差される。トップスピードの質はまぁまぁ、瞬発力が低く溜めると良くない。心肺機能は高く持続力もありそう。2020年小倉記念ではマイナス8㎏が良くなかったのか、ショート捲りに行って一旦先頭に立ったがL1で失速した。2020年カシオペアSでは平均バランスを中段の前からで心肺機能を見せたし、4F戦で持続力の高さも見せた。

2020年ターコイズSでは4コーナーですぐ横に居たスマイルカナに見劣り、スピード不足の感があった。ただし前半やや掛かっていたし、仕掛も若干早かった印象がある。2021年愛知杯では3,4コーナーで中緩みからL2最速戦を2着、同じ位置で直線に入ったマジックキャッスルと首差だったので、持続力で若干見劣った、この時は外の方が伸びていたので、福永騎手のコース取りは疑問。。2021年中山牝馬Sでは中段からのバテ差しが届き差し切り、母系のロベルトとサドラーズウェルズが入っていたので、パワーと持続力が活きた。2021年ヴィクトリアMでは中段の後ろからで、前半はゆったり入れた、これで直線スムースでL2は10秒台に入っているのでトップスピードの質は見せた。

「オールカマーへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:初距離、休み明け。

好材料はコース適性で、中山牝馬Sを勝っているしフラワーC3着、ターコイズSは前に行きすぎた感じだったので、コース適性は高いと思う。悪材料は初距離で2200mは初めて、2000mまで好走歴があるので大きな不安材料ではないが、L1が上り坂なので大きく垂れる可能性も。お母さんのブルーミングアレーが、古都S2400mを2着しているので、こなせるとは思うが不安材料ではある。休み明けについては不安定で、1勝クラスで6か月半を2着、この時は0.4秒離されてしまった。日田特別は2か月半の間隔で勝ち切っているので、全くダメではないが安心もできない。

適性:松

<レイパパレ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”新馬戦”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”3歳以上1勝クラス”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になったがこじ開け差し切り。”2020年糸魚川特別”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線前をこじ開けて差し切り。”2020年大原S”ではややスローバランスを逃げ切り。”2020年チャレンジC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”2021年大阪杯”では重馬場でハイペースバランスを逃げ切り圧勝。”2021年宝塚記念”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。

「オールカマーへ向けて」好材料:・・・。 悪材料:距離適性。

<心肺機能について>新馬戦では平均バランスを先行しているが、全体時計が遅くあまり評価できない。3歳1勝クラスも平均バランスだったが中段からで、自身はややスローくらいだが、L1以外全て11秒台なので、まぁまぁの評価で良いと思う。大原SでもスローバランスだったがL1以外すべて11秒台を逃げているので、まぁまぁの評価。2021年大阪杯では重馬場でハイペースバランス逃げ切り圧勝、高い心肺機能を見せた。

<パワーについて>3歳1勝クラスで阪神の坂をものともしないで差し切り、L1手前まで狭かったので、坂での減速率も低く、パワーは十分にある。

<瞬発力について>糸魚川特別でL3から0.5の加速をしている、新潟なので高い評価はできないが、まぁまの評価で良いと思う。

<トップスピードの質について>3歳1勝クラスで直線スムースではなかったが、L2で11.2(推定)を叩き出して先頭に並んでいる。大原Sでは逃げてL2が11.4なのでトップスピードの質はまぁまぁで良いと思う。2020年チャレンジCでは4F戦でL3最速11.1、これは自身のラップなのでトップスピードの質もまぁまぁで良いと思う。2021年宝塚記念ではスローバランスを2番手先行、スムースだったがスローからの4F戦でクロノジェネシスにトップスピードの質で見劣っている。

<持続力について>大原Sで逃げ切っているし、糸魚川特別で4F戦で押し切っているので、持続力は高いはず。2020年チャレンジCではスローバランスからの4F戦、L4過ぎから先頭に並び直線入り口では早目先頭で押し切り、かなり高い持続力を見せた。

<その他について>チャレンジCでは前半行きたがっていたので、気性難が出てきたかも。2021年大阪杯では重馬場でハイペースバランスを逃げ切り、これだけでも心肺機能の高さを見せたが、驚くべきことにL2最速11.6を叩き出してきた、この0.5の加速は驚異的。チャレンジCで掛かっていた気性難は、重馬場だったからか折り合いが付いていた。単騎でスムースにマイペースだたことで折り合えたのかもしれないので、気性難は今後も注意。2021年宝塚記念では残り100mでユニコーンライオンに差し返されたので、距離適性は2000mまでだと思う。

好材料は・・・、阪神内回りで好走しているのでコース適性は高いと思う。当然クラス負けの危険もないし、休み明けでも走ることは大阪杯で見せている。悪材料は距離適性で、前走宝塚記念ではL1で失速、スローバランスだったので距離適性が出た可能性が高く、2200mは1F長いかも。もちろん相手がクロノジェネシスだし、2着のユニコーンライオンとも首差なので、相手次第では押し切れると思うが。

適性:竹+

<ロザムール>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力は低い。    

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
常総S 1着 スローバランスを逃げ切り。スローからの3F戦に持ち込みまぁまぁの持続力を見せた。
2021年中山金杯 4着 スローバランスを逃げて4着。スローからの4F戦でL1の失速が目立った。
2021年中山牝馬S 2着 不良馬場でハイペースバランスを逃げて2着。心肺機能の高さを見せた。
2021年福島牝馬S 4着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年七夕賞 2着 稍重でハイペースバランスを逃げて2着。心肺機能の高さを見せた。
総評
好走した常総Sを見るとスローからの3F戦でL3から11秒台後半、2021年中山牝馬Sと2021年七夕賞でも後半は消耗戦。逆に苦戦した2021年中山金杯と2021年福島牝馬Sでは後半で11秒台の前半を踏んでいる、これでL1一気に失速したので、持続力が低い訳ではなくAT値が低いために、11秒台の前半を踏んでしまうと苦しくなるのだろう。2021年中山牝馬Sと2021年七夕賞ではハイペースバランスを逃げて2着しているので、心肺機能は高いし中山の急坂もこなしているのでパワーも高い。

「オールカマーへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:初距離、クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、中山の芝コースは2-1-1-3と好相性。悪材料は初距離の不安で、2000mまでは好走例があるので大きな不安ではないが、未知数ではある。クラス負けの危険もあって、前走の七夕賞で牡馬混合の重賞をタイム差無し2着しているが、この時は自身53㎏に対して1着のトーラスジェミニが57㎏だったので2㎏のハンデを貰っていた。中山牝馬Sでも1着蘭ブリングアレーが5㎏に対して、自身は52㎏だったので斤量で恵まれての好走ともいえる。なので初のGⅡでもあるしクラス負けの危険はあると思う、ただし道悪になれば期待も膨らむ。

適性:竹